カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者   作:先導

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アニメの方ではアイチ君、ついにPSYクオリアが覚醒しましたね。新シリーズの作品を書く時、どんな風にしようかなと、想像をしております。まぁ、ある程度、というか出てほしいクランが出ないと、こっちとしては新シリーズが書けないんですよねぇ。

さて、今回はサブタイトルの通りの内容になっております。

それではどうぞ!


忍者ファイター退場、教師ファイター現る

カードキャピタルショップ大会のAブロック2回戦、アイチの相手、忍者ファイター、ニンジャマスターMの使うぬばたまデッキによる手札を削らせる戦術にアイチは苦戦を強いられている。手札が多かろうが少なかろうが対等に戦えるニンジャマスターM相手に、アイチがどう先手を取るのか、ここにいるファイター全員が見守っている。現在お互いの盤面はこうなっている。

 

アイチの盤面

 

マロン ブラスター・ブレード ギャラティン

 R    ばーくがる      R     手札1枚 山札35枚 ダメージ5枚

 

ニンジャマスターMの盤面

 

チガスミ ボイドマスター   チガスミ

 R     バー    ドレッドマスター  手札3枚 山札34枚 ダメージ4枚(裏2枚)

 

 

 

RIDE14「忍者ファイター退場、教師ファイター現る」

 

(・・・お願い!)

 

アイチはドローフェイズでより高い攻撃を行えるユニットを期待する。引いたカードは幸運の運び手エポナ、攻撃面ではあまり期待できないカードだ。

 

(エポナ・・・いいカードだけど・・・攻撃には使えない・・・となるとやっぱり・・・これしかない!)

 

アイチは最後まで温存しておいたカードをここで使う。

 

「降臨せよ!戦士たちの主!ライド!騎士王アルフレッド!!」

 

騎士王アルフレッド  PW10000

 

「ほう・・・アルフレッドでござるか。従えた仲間の数に応じてパワーが上昇するロイヤルパラディンの王。このカードをここまで残しておくとは、やるでござるな」

 

「あれがアイチの切り札か」

 

「ちゃんとグレード3のカードを残しておくなんて、俺の指導の賜物だな」

 

「ははは・・・まぁ、そう・・・だね・・・」

 

調子のいい発言をする森川に苦笑いを浮かべる井崎とメグミ。

 

「アルフレッドのスキルはリアガードのロイヤルパラディン1体につき2000ずつ、最高で10000のパワーにプラスする」

 

「自身のパワーを合わせ、最高で20000のパワーで攻撃が可能だ」

 

「2つ目の永続効果でブーストをつけられませんが、ロイヤルパラディンのリアガードを揃えられれば、十分脅威になりえますね」

 

テーブルに座っている櫂、リン、三和はアルフレッドについて解説している。

 

「某のヴァンガードのパワーは9000。シールド10000のガーディアンを使ったとしても、合計で19000。そのままでは防ぎきれないでござる。しかし・・・お主のリアガードにあるロイヤルパラディンは3枚・・・せっかくのアルフレッドのスキルは、6000のプラスにすぎないでござる。後2枚追加したいでござろうが、手札がそれではどうしようもないでござる」

 

「そんなことはありません」

 

「!」

 

「ロイヤルパラディンには、例え手札になくても仲間を呼べる、信頼の絆があるんです!」

 

「なんとっ⁉」

 

「まずはマロンを後ろへ!

そして、ばーくがるのスキル発動!自身をレストさせて、山札からふろうがるを、リアガードサークルに!」

 

ふろうがる(醒)  PW5000

 

「アルフレッドのカウンターブラスト発動!コストを3枚支払って、山札からグレード2以下のロイヤルパラディンを1体探し、リアガードサークルに!沈黙の騎士ギャラティン!」

 

「んなっ⁉ロイヤルパラディンが5体に⁉そんなスキルがあったでござるか⁉」

 

「はい!これが僕の、ロイヤルパラディン騎士団です!」

 

「・・・よかろう。その騎士団とやらの力、見せるがいいでござる!」

 

ギャラティン   アルフレッド   ギャラティン

 マロン   ばーくがる(レスト) ふろうがる

 

「ふろうがるのブーストをつけ、ギャラティンでボイドマスターを攻撃!」

 

ギャラティンは剣でボイドマスターを斬りつけたが、ギャラティンが切ったのは、ボイドマスターではなく、身代わりの丸太だった。

 

「またっ⁉」

 

「忍法空蝉の術でござるな!」

 

「お前までござるっていうな・・・」

 

「後、やり方はガーディアンをコールしただけだからね・・・。今回は槍の化身ター・・・」

 

「ふっふっふっふ、その程度の攻撃では、某を傷つけることはできないでござるよ」

 

「くっ・・・だったら次はアルフレッドで攻撃!」

 

「ぬっ・・・パワー20000でござるか・・・これは受けるしかないでござるな・・・」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック『閃光の盾イゾルデ』セカンドチェック『ふろうがる(醒)』スタンドトリガー発動!」

 

「なんとぉ!!?」

 

「左のギャラティンにパワープラス5000、そして、さっき攻撃したギャラティンをスタンド!」

 

アルフレッドはボイドマスターに接近し、仲間の力によって光を纏った剣でボイドマスターに斬撃を与える。ボイドマスターは斬られた個所を抑え、何とか耐える。

 

「うぐ・・・ダメージトリガーチェックでござる『忍竜ドレッドマスター』」

 

「やった!お義兄さん!これで5枚目のダメージです!」

 

「あと一息!」

 

「AHっす!」

 

「このターンで決めちまえアイチ!」

 

「マロンのブーストをつけたギャラティンでボイドマスターを攻撃!」

 

「ぬぅ・・・!忍法空蝉の術でござる!『ドラゴンダンサー・モニカ(引)』ぬおっ⁉これでは足りぬでござる!者ども、であえであえーー!何としてもボイドマスターを守るでござる!『忍獣チガスミ』『忍獣チガスミ』ふぅ・・・何とか凌いだでござる・・・」

 

ニンジャマスターMの防御を見て、櫂を鼻を鳴らしている。

 

「ふん・・・」

 

「どうした?」

 

「さっきの攻撃、あえて受けておくべきだった」

 

「そうですね。その方が勝利の確率は少しは上がったでしょう」

 

「ああ?」

 

櫂とリンの言葉を聞いてもわからない三和はニンジャマスターMの盤面を見て、理解する。

 

「!そうか。インターセプトしたってことは、あの忍者の最後の手札は、防御に使えるカードじゃないってことか」

 

「そうです。ツインドライブで出てきたうちのカード1枚はエグザイル・ドラゴン・・・グレード3なので防御には出せません」

 

「つまりアイチの次の攻撃を防ぐには、奴はヒールトリガーを引き当てるしかない」

 

「ヒールトリガーに引くことをかけて攻撃を受けた方がましだったって訳か」

 

「その通りです。ヒールトリガーが出れば、ダメージを減らせたうえ、パワープラス5000の恩恵も受けらます」

 

「そのパワーの分、次の攻撃にガードに使えるカードは少なくて済む。つまり、手札を温存できた」

 

「その程度の戦略も立てられんとは・・・この勝負・・・決まったな」

 

このファイトの勝者をイメージできた櫂はつまらなそうな表情をしている。

 

「さっきスタンドしたギャラティンでボイドマスターを攻撃!」

 

「うぬぬぬぬぬ・・・」

 

ニンジャマスターM、もといマークは今のアイチの勇敢に立ち向かうと、自分の授業でのアイチと比べていた。

 

(あの先導君が・・・)

 

『君ならどう生きる!?先導アイチ!』

 

『ぼ・・・僕は・・・後ろの方で・・・いつでも逃げられるようにしてます・・・』

 

(いつでも逃げることを考えていたあの気弱な少年が・・・逃げるどころか果敢に攻め、トリガーを引き当て、勝利を手にしようとしている・・・)

 

今のアイチを見てニンジャマスターMは笑みを浮かべた。

 

「さあどうします?ガードしますか、しませんか?」

 

「・・・ダメージトリガーチェックでござる『忍獣チガスミ』トリガーはない」

 

ギャラティンはボイドマスターに近づき、剣で今度こそ本物のボイドマスターに斬撃を喰らわせた。ボイドマスターは静かに倒れていった。

 

PW15000➡PW9000+SH10000=19000

PW20000➡PW9000

PW23000➡PW9000+SH15000=24000

PW10000➡PW9000

 

アイチのダメージ5枚  ニンジャマスターMのダメージ6枚  勝者アイチ

 

「無念でござる」

 

「勝者、先導アイチ君!」

 

『おおおおおお!!』

 

このファイトを見ていた観客がアイチに歓声と拍手を送っている。

 

「・・・やった!」

 

Aブロックを勝ち抜いたアイチは喜びの感情でいっぱいになっていた。そこにカムイたちと森川たちがアイチに駆け寄る。

 

「やりましたね、お義兄さん!」

 

「すげぇよ!大逆転じゃねぇか!」

 

「あ、ありがとう!」

 

「さすが俺に勝ったファイターだぜ!」

 

「あんたが言うなって・・・」

 

『あはははは!』

 

このメンバーは互いに笑いあっていた。

 

「・・・やるじゃない」

 

ファイトの一部始終、アイチの活躍を見てエミはアイチに称賛の言葉を言った。

 

「すげぇな、アイチの奴。あの場で勝ったんだからよ」

 

「ま、俺はあの時点で勝つって確信したけどな」

 

「お前が威張るなって」

 

ソウジは不利状況にあったアイチの逆転勝利に驚いていたが、カズヤはわかってたかのようにちょっぴり威張っていた。

 

「お前らの言った通りになったな」

 

「あの展開を見れば誰だってわかります」

 

「ふん・・・」

 

三和の一言に、リンは当然といった表情をして、櫂は鼻を鳴らしている。

 

(・・・なるほど。いい出会いがあったようですね)

 

ニンジャマスターM、もといマークはアイチの周りにいる人間を見て、今のアイチの成長ぶりに納得が言った様子だ。

 

「しかし、マジで忍者に勝っちまうとはな!」

 

「あ、いや、忍者といってもあの人は・・・あれ⁉」

 

アイチたちが少し目を話している間に、ニンジャマスターMはその姿を消していた。

 

「いない・・・?」

 

「あっ!しまったああああああ!!」

 

突然森川が思い出したかのように声を荒げ、頭を抱えだした。

 

「⁉ど、どうしたの⁉」

 

「忍者のサインをもらおうと思ってたのにぃ・・・!」

 

「えっ・・・?」

 

どうやらニンジャマスターMのサインをもらおうと考えていたらしく、ニンジャマスターMを見失ってしまったことに後悔している森川。

 

「そうだよ・・・忍者なんだから、影のように音もなく消えるに決まってるよな・・・くそーー!!油断したーー!!」

 

「あんなののサインもらってどうすんだよ・・・」

 

「何でだよ⁉かっこよかったじゃねぇか!」

 

「えー、あんな古臭そうな奴のどこが?」

 

「かーー!花咲には忍者の良さがわかんねぇかなっ⁉」

 

「あはは・・・」

 

森川、井崎、メグミの3人がそんなやり取りをしている。マイペースな森川にアイチは苦笑いを浮かべる。

 

「オーウ!先導君じゃありませんかー」

 

「ま、マーク先生⁉」

 

そんな4人の前に、後江中学校歴史担当の教師であるマークが話しかけてきた。

 

「森川君に、井崎君、花咲さんも。それに・・・そこで離れている日下部さんも」

 

マークに呼ばれたリンは無意識にぷいとマークから視線を逸らす。4人のうち、森川以外は、マークがニンジャマスターMだと気づいているので苦笑いを浮かべる。

 

「みんなで大会に出てたんですか?」

 

「そうなんすよ!こいつ、さっき忍者とファイトして勝ったんすよ!」

 

「オーウ!ニンジャ!ファンタスティック!それは見てみたかったですね~」

 

「・・・それより先生は何してるんですか?」

 

「決まってるじゃないですか。カードゲーム大会と聞いて、たぎる血潮を抑えきれずに、馳せ参じたのでーす」

 

「馳せ参じたw」

 

「そっか。そういえば先生もカード大好きでしたよね?」

 

「イエース!大好物でーす!」

 

マークとは初対面のカムイから好感を持っている。

 

「へぇ~、いい先生ですね、アイチお義兄さん!」

 

「うん!」

 

アイチはふと疑問に思った事を口にする。

 

「あの、マーク先生?その荷物なんですか?」

 

「ウーップス⁉」

 

マークの持っている風呂敷に目をつけたアイチはそれついて尋ねると、マークはうろたえる。

 

「こ・・・これは、たいしたものじゃありませんよ?け、決して、忍者スーツでは・・・」

 

「では、次の試合を始めまーす」

 

マークが動揺しているところに、シンが次の試合の開始を示唆する。

 

「あ・・・ロッカールームに、よろしくお願いします」

 

マークはその隙にミサキに近づき、自分の荷物を預ける。

 

(マーク先生、手合わせありがとうございました・・・でござる)

 

アイチはマークに合わせて、心の中でお礼を語る。そうしている間に、別のブロックのファイターの試合が始まる。始まったのはⅮブロックとGブロックの試合だ。Ⅾブロックからはソウジが出場する。

 

「それでは、2回戦、第3第4試合、開始です!」

 

「「「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」」」

 

シンの合図でⅮブロック、Gブロックの試合が始まった。カズヤがソウジのファイトを観戦していると、ふいにアツシが話しかけてきた。

 

「なあなあ、ソウジさん、大丈夫かな?最初の試合、結構苦戦してたし」

 

「そうさなぁ・・・最初の相手は結構強かったけど、今回はそうでもなさそうだし、大丈夫じゃね?」

 

カズヤの言う通り、今回のソウジのファイトの方はかなり快調のようだ。

 

「今はソウジの事より、自分のことを気にした方がいいな。さて、と、俺の相手は・・・あの顎髭を生やしたおっさんか・・・」

 

カズヤの視線の先には、雷のように尖った髪、顎鬚を生やした中年が立っていた。その視線に気が付いた中年はカズヤに近づいてきて、話しかけてきた。

 

「やあ、初めまして。君が僕の次の対戦相手の橘カズヤ君、だね?トーナメント表に書いてあった」

 

「・・・うす。よろしくお願いします。えっと・・・」

 

「おっと、僕から名乗らないと失礼だったね。では・・・こほん」

 

話しかけられたカズヤは軽く挨拶する際、相手の名前が浮かばなかった。それに気づいた中年はコホンと咳払いし、自己紹介をする。

 

「僕の名前は雷門ダイスケ。晴見中学校で数学を担当してる教師だよ。よろしく」

 

「こちらこそ・・・」

 

中年、雷門ダイスケはカズヤに手を差し伸べ、握手を求める。断る理由もないカズヤはその手を握り、握手をする。

 

「君がどんなファイトをするのか、楽しみにしているよ」

 

雷門はそれだけを言って、元いた場所に戻って、ファイトを再び観戦する。

 

「学校の先生がショップ大会に参加してるって意外だな・・・」

 

「晴見中っつうと・・・あそこか。そこの先公が、何でわざわざショップ大会に?」

 

カズヤがそんな疑問を抱いていると、会話を聞いていたミサキがその答えを答える。

 

「あの人、シンさんの友人みたいなんだよね」

 

「シンさんの友人って・・・マジでか?」

 

「らしいよ。年に3、4回、ここに来てるんだよ。ただ単にシンさんの様子を見に来ているだけなんだと思うけど・・・それ以上にファイトやってる時の顔、本当に楽しそうにしてるから・・・ファイトを楽しみに来ただけなんじゃないかって、時々思っちゃうんだよね」

 

「ほぉ~・・・」

 

ミサキの説明を聞いて、納得の声を上げるカズヤ。

 

「あ、そう言ってるうちにファイト終わりそうね」

 

「と、あの先公の話してたら、ソウジとのファイト忘れてたな」

 

話をしている間にファイトの方は終盤戦になっていた。今回のファイトではソウジはとても快調のようだ。

 

「ほい、ブーストをつけてマスター・フロードでホロウ・ノーマッドに攻撃っと!これを喰らえば、ダメージ6だぜ?さあどうする?」

 

「ま、守るに決まってるだろ!レッド・ライトニングで防御!」

 

「んじゃ、ツインドライブチェックっと。お、ナイトスピリット。クリティカルトリガーだな。これを全部フロードに乗せて、防御突破だな」

 

「そ、そんなぁ・・・」

 

防御を突破され、相手ファイターのダメージは6になった。Dブロックの代表はソウジとなった。

 

「よっしゃ!2回戦突破だぜ!戸倉さーん!見てくれましたかー!」

 

「はいはい、すごいすごい」

 

「返しが適当すぎだろ・・・」

 

ソウジは真っ先にミサキを見るが、当のミサキは適当に返している。そんなミサキにカズヤが耳打ちする。

 

(そろそろ小心者のあいつの気持ち受け止めたらどうだ?気づかねぇほど、お前鈍くねぇだろ?)

 

(いや、あいつの愛とか重すぎだから。断ったら断ったらで面倒)

 

(・・・だよなぁ・・・尋常でないくらい泣き崩れる姿が簡単に想像できるぜ・・・)

 

ソウジの面倒くさい性格にカズヤもミサキもため息をつく。そんな会話をしているとは知らないソウジは頭に?が浮かび上がった。

 

「さて、どんどんいきましょう!次の試合に出る方は前へ!」

 

「と、次は俺か!いっちょ決めてくるわ!」

 

「がんばれよ、兄貴!」

 

「負けたら承知しないよ」

 

「大丈夫、お前ならやれる!」

 

「おう、しっかりと見てろよ!」

 

Gブロックの試合も終わり、次の試合に入る。次に選ばれたのはEブロックとHブロックだった。Eブロックのカズヤと雷門、Hブロックの櫂と相手ファイターは前に出る。

 

「櫂・・・とか言ったなぁ。お前も運が悪いぜぇ・・・なぜなら、このショップの準優勝の俺様がお前を捻りつぶすんだからなぁ!」

 

「ふん、笑わせるな。お前など取るに足らん相手だ」

 

「なんだとっ⁉」

 

去年の準優勝ファイターは櫂を挑発するつもりだったが、櫂の言葉に逆に憤慨する。

 

(櫂君、大丈夫かな?相手が準優勝者だなんて・・・)

 

櫂の相手が準優勝者だということを聞かされたアイチは櫂を心配そうに見つめる。

 

「このファイトも目が離せねぇぜ!」

 

「あっちのファイトもな」

 

カムイと三和たちの視線にあるのは、カズヤと雷門の姿だった。

 

(すげえ余裕そうだな、櫂の奴・・・)

 

カズヤは櫂を見て、そう感じずにはいられなかった。

 

「時に橘君。君はヴァンガードを始めてどれくらい経つんだい?」

 

「はいっ⁉えっと・・・まだ1ヶ月も経ってないっすけど・・・?」

 

「なるほど・・・ほぼ初心者に近い・・・というわけだね。なれば、ヴァンガードのさらなる魅力、たっぷりと感じ取ってくれ」

 

「言われなくてもそのつもりっすよ!手加減はしないんでよろしくっす!」

 

「もちろんさ!いざ、正々堂々と勝負だ!」

 

Eブロック、Cブロック互いに準備を終え、いつでもファイトできる状態になった。それを見計らったシンが試合を開始させる。

 

「それでは2回戦、第5、第6試合、開始です!」

 

「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!」

 

「スタンドアップ・ヴァンガード!」

 

「リザードランナーアンドゥー!」

 

「こっちも、リザードランナーアンドゥー!」

 

Hブロックの試合が始まり、Eブロックの試合も始まった。

 

「スタンドアップ・ヴァンガード!!」

 

「ヴァンガード・スタンドアップ!!」

 

「鉄壁竜シールドン!」

 

「バトルライザー!」

 

鉄壁竜シールドン  PW6000

 

バトルライザー(醒)  PW3000

 

「ジャンケンの結果に従い、僕の先攻だ。ドロー。ロケットハンマーマンにライド!」

 

ロケットハンマーマン  PW6000

 

「バトルライザーは能力を使って、リアガードサークルに移動。僕のターンは終わりだ」

 

R ハンマーマン  R

R バトルライザー R  雷門の手札5枚 山札43枚

 

「(相手が誰だろうが関係ねぇ!初めての大会、絶対に優勝で収めてやるぜ!)

俺のターン!ドロー!ソニック・ノアにライド!それから、翼竜スカイプテラをコール!」

 

ソニック・ノア  PW8000

翼竜スカイプテラ  PW6000

 

R ソニック スカイプテラ

R  R     R

 

「コールしたスカイプテラでハンマーマンを攻撃!」

 

「ここはノーガードだね。ダメージトリガーチェック『ジェノサイド・ジャック』」

 

「ソニック・ノアでハンマーマンを攻撃!」

 

「それもノーガードだ」

 

「ドライブトリガーチェック『ドラゴンモンクゴジョー』」

 

「ダメージトリガーチェック『カップボウラー』」

 

「ターン終了っす」

 

PW6000➡PW6000

PW8000➡PW6000  カズヤの手札5枚 山札42枚  雷門のダメージ2枚

 

「ふむ、まずまずといったところだね。ではこれならどうかな?ジェノサイド・ジャックにライド!」

 

ジェノサイド・ジャック  PW11000

 

「ではさっそく、ジェノサイド・ジャックのカウンターブラストで、拘束解除!そして、一気に展開させてもらうよ。タフ・ボーイ、ブーメラン・スロアー、さらにネコ執事をコール!」

 

ブーメラン・スロアー  PW9000

タフ・ボーイ  PW8000

ネコ執事  PW5000

 

(グレード0のユニットもコール?対した能力じゃなさそうだし、気にすることはねぇか?)

 

「君、今グレード0ごとき展開されてもたいしたダメージにはならないと、思っているね?」

 

「げっ、顔に出てました?」

 

「どうやら、グレード0の能力の重要性を、まったく理解していないと見える。これらの重要性を、その身をもってしっかり勉強しなさい」

 

タフ ジェノサイド  ブーメラン

R  バトルライザー ネコ執事

 

「まずはタフ・ボーイでソニック・ノアを攻撃!」

 

「モニカでガード!」

 

「では次だ。ネコ執事のブーストをつけ、ブーメラン・スロアーでソニック・ノアを攻撃!」

 

「(コストの分は必要だし、受けとくか)

ノーガード。ダメージトリガーチェック『ワイバーンストライクテージャス』」

 

「なら、これはどうする?ジェノサイド・ジャックでソニック・ノアを攻撃!」

 

「(ブーストをつけない?いったい何を考えてやがる?・・・でもまぁ、防御1つで済むなら、それを使わない手はないぜ!)

ガンルーでガード!」

 

カズヤが防御に徹した時、雷門は心なしか口元をにやりと笑みを浮かべた。

 

「ドライブトリガーチェック『ネコ執事』トリガーはなし。・・・突然で申し訳ないが、君はジェノサイド・ジャックの攻撃を、さっき何をした?」

 

「はい?えっと・・・普通に防御っすけど・・・なんか問題でも・・・?」

 

「そう、そちらは防御した。そしてこちらはグレード2以下。というわけで、ネコ執事の能力発動!

ヴァンガードのバトル終了時、こちらのヴァンガードのアタックがヒットせず、なおかつ、グレード2以下の状況であるならば、ネコ執事自身を退却させ、ヴァンガードをスタンドさせる!」

 

「何ぃ⁉」

 

攻撃を終えたはずのヴァンガードがスタンド、ということはもう1度攻撃できるだけでなく、ドライブチェックも可能ということになる。

 

「いかなる戦いにおいても、体調は万全にしなくてはいけない。それらに癒しを与える存在こそが猫執事。彼がいる限り、どの戦士も戦力は衰えることなし!」

 

「やべぇ・・・今のかっこいいセリフだ!」

 

「そう?」

 

雷門のセリフにかっこよさを感じたのか、ソウジはそう感想を述べるが、ミサキは何も感じなかったみたいだ。

 

「では今度はバトルライザーのブーストをつけて、ジェノサイド・ジャックで再度ソニック・ノアを攻撃!

1回目の攻撃とは違うぞ?バトルライザーの能力で、ブーストされているユニットにパワープラス3000!

さらにノヴァグラップラーがブーストされたので、パワープラス5000!」

 

「パワー22000・・・くっ、ノーガード!」

 

「ドライブトリガーチェック『Mr(ミスター)インビンシブル』」

 

「ダメージトリガーチェック『希望の火エルモ』」

 

「どうかな?グレード0の重要性を、これでわかってきたかな?ターンエンド」

 

PW8000➡PW8000+SH5000=13000

PW14000➡PW8000

PW11000➡PW8000+SH10000=18000

PW22000➡PW8000  雷門の手札4枚 山札38枚  カズヤのダメージ2枚

 

「(そっちがその気だってんなら、こっちもこっちで気張らせれもらうぜ!)

俺のスタンド&ドロー!突撃竜ブライトプスにライド!さらに、翼竜スカイプテラをコール!」

 

突撃竜ブライトプス  PW9000

 

「手札にあるディノカオスのスキル発動!ディノカオスを公開させて、2体のスカイプテラを退却させる!」

 

「ほぅ・・・そのままグレード3で対抗か・・・」

 

「混沌を統べ、大地を蹂躙させろ!混沌竜ディノカオスに、スペリオルライド!」

 

混沌竜ディノカオス  PW10000

 

「2体のスカイプテラのカウンターブラスト!こいつを手札に加え直すぜ!そしてこのスカイプテラをコール!さらに、ワイバーンストライクテージャスをコール!」

 

ワイバーンストライクテージャス  PW8000

 

スカイプテラ ディノカオス テージャス

スカイプテラ   R      R

 

「まずはテージャスで、ジェノサイド・ジャックを・・・」

 

「ほう、本当にいいのかい?考え直してもいいんだよ?」

 

カズヤはジェノサイド・ジャックとテージャスを比べて、ようやくパワー値が足りないことに気付く。

 

「そうか、パワーが・・・しゃあねぇ、タフ・ボーイに攻撃だ!」

 

「ふむ、いいだろう。ノーガードだ」

 

「ディノカオスでジェノサイド・ジャックを攻撃!」

 

「ここは、シャイニング・レディで防御だ」

 

「くっ・・・ツインドライブチェック!1枚目『サベイジ・キング』

(よし、切り札だ!)

2枚目『槍の化身ター(☆)』クリティカルトリガー発動!パワーもクリティカルも右前列のスカイプテラに与える!」

 

ディノカオスはガトリングガンをジェノサイド・ジャックに向けて放ったが、シャイニング・レディの作った光の壁でそれは全て防がれる。

 

「まだまだ!スカイプテラのブーストをつけて、スカイプテラでジェノサイド・ジャックに攻撃!」

 

「ここもノーガードでいいだろう。ダメージトリガーチェック『ロケットハンマーマン』2枚目『ツイン・ブレーダー』」

 

「よしダメージ4!いい調子だ!ターンエンド!」

 

PW8000➡PW8000

PW10000➡PW11000+SH10000=21000

PW17000➡PW11000+SH10000=21000  カズヤの手札2枚 山札37枚  雷門のダメージ4枚(裏1枚)

 

「あの先生、ユニットの特徴を1つ1つ見抜いてやがる・・・侮れねぇぜ」

 

「「うん」」

 

(マーク先生もそうだったけど・・・あの人も強い・・・)

 

「さて、いい感じファイトを進めるに至って、様々な重要性が、少しは理解してきたかな?ライオン・ヒートにライド!!」

 

ライオン・ヒート  PW10000

 

「さらにそこに、Mr(ミスター)インビンシブルとネコ執事をコール!」

 

『HAーHAHAHA!!』

 

Mr(ミスター)インビンシブル  PW10000

 

「またネコ執事が出てきましたよ!これはやばいんじゃあ・・・」

 

「MYっす!」

 

「いや、今回は大丈夫のはずだ」

 

「「え?」」

 

インビンシブル ライオン ブーメラン

   R     R    猫執事

 

「インビンシブルでディノカオスに攻撃!」

 

(ちぃ・・・この手札はまずいなぁ・・・これ凌げるかねぇ・・・)

 

カズヤが少し悩んでいると、Hブロックの試合は終盤を迎えていた。

 

「ドラゴニック・オーバーロードのカウンターブラスト!パワープラス5000!バーのブーストをつけて、オーバーロードでネハーレンを攻撃!」

 

準優勝のファイターの手札では、リアガードを守っている余裕はない。当然攻撃はヒットされる。

 

「チェック・ザ・ドライブトリガー。リアガードに攻撃がヒットしたので、オーバーロードはスタンド!オーバーロードでゲンジョウを攻撃!チェック・ザ・ドライブトリガー。クリティカルトリガーゲット。効果は全てオーバーロードに」

 

相手のリアガードを全滅させたうえ、オーバーロードはトリガーによってさらにパワーアップする。

 

「全てを焼き尽くせ、ドラゴニック・オーバーロード!クレステッド・ドラゴンに攻撃!」

 

「ガードは・・・ない・・・」

 

準優勝ファイターは防ぎきれず、ダメージチェックを行う。ノートリガーのため、ダメージは6となった。

 

「勝者、櫂トシキ君!」

 

「そんな・・・俺がこんなにあっさりと・・・!」

 

「すごい・・・やっぱり櫂君はすごいよ!」

 

「さすがは櫂先輩・・・見事の手際でした」

 

「やっぱ強いよな・・・」

 

櫂の圧倒的勝利にアイチは感服、リンは冷静ながらも櫂を高く評価し、ソウジもその実力に圧倒されている。

 

「たいしたことないな」

 

櫂は捨て台詞を吐いて、三和とリンがいるテーブルに戻る。

 

「やっぱすげぇ・・・瞬殺かよ」

 

カズヤも櫂のファイトの光景に見惚れていた。

 

「どうした?ガードするかい、しないのかい?」

 

「(!と、やべえ!俺は俺のファイトに集中しねぇと!そして絶対、大会を俺の優勝で収めてやる!)

ここは、テージャスでインターセプトだ!」

 

「では、ライオン・ヒートでディノカオスに攻撃!」

 

「ここは・・・ノーガードだ」

 

「おや?いいのかい?またネコ執事のスキルでスタンドしてしまうのにかい?」

 

「いや、それは絶対ねぇよ。あんた言ってたよな?猫執事のスキルは、アタックがヒットしなかった時に発動するものだって」

 

「確かに、言ったね」

 

「ついでに言えば、ヴァンガードをスタンドさせられるのは、グレード2以下のヴァンガードだけだ。今あんたのグレードは3だ。つまり、もうネコ執事の能力は、皆無といっても過言じゃねぇ!」

 

「観察能力、及び、記憶力の方は見事。しかし、1つだけ忘れているものがあるよ」

 

「何っ⁉」

 

「君自身が言っただろ?僕のヴァンガードはグレード3。つまり、いつでもツインドライブが可能ということさ」

 

「くぅ・・・ノーガードだ!」

 

「ツインドライブチェック。1枚目『Miss(ミス)スプレンダー』2枚目『レッド・ライトニング(☆)』レッド・ライトニングのクリティカルトリガー発動。パワーは攻撃を終えていないブーメラン・スロアーに、ライオン・ヒートにクリティカルを1つ足す」

 

ライオン・ヒートは素早く動いてディノカオスに近づき、強力な拳でディノカオスの顔に強烈な一撃を御見舞する。ディノカオスはパンチの衝撃でぐらついた。

 

「ダメージトリガーチェック『突撃竜ブライトプス』2枚目『ワイバーンストライクテージャス』」

 

「さて、ここで、ライオン・ヒートのスキルをカウンターブラスト(2)発動!アタックがヒットしたために、ノヴァグラップラーのユニットを1体選んでスタンドさせる。対象はもちろん、Mr(ミスター)インビンシブルだ!」

 

「くっ・・・」

 

「兄貴、負けるな!」

 

「スタンドしたMr(ミスター)インビンシブルでディノカオスにアタック!」

 

「ノーガードだ!ダメージトリガーチェック『暴君デスレックス』」

 

「ネコ執事のブーストをつけて、ブーメラン・スロアーでディノカオスにアタック!」

 

「ターでガードだ!」

 

「ぎりぎり凌いだか。しかしこれでわかっただろう?グレード2以下であろうがグレード3であろうが、決して油断してはならぬということを。君の今の状態は恐竜ならぬ、獣に怯える犬そのものだよ」

 

PW10000➡PW10000+SH5000=15000

PW10000➡PW10000

PW10000➡PW10000

PW19000➡PW10000+SH10000=20000  雷門の手札3枚 山札33枚  カズヤのダメージ5枚(2枚)

 

「ターンエンド。さあ、君のターンだ。このターンが恐らく君の最後の攻撃になる。よく考えて行動するように。だが、そちらのトリガーのクランはかげろう。そして盤面にはそのかげろうがいない。トリガーを得ようにも得られない。この状況下では、どうしようもないのじゃないか?」

 

カズヤの劣勢に、雷門はほぼ自分の勝利を確信していた。この状況にカズヤは果たして、打つ手はあるのだろうか・・・

 

to be continued…




雷門(ふぅ・・・意外にノヴァグラップラーでここまでやれるものだな。まぁ、伊達にあの人からいろいろなクランを触らせてもらったわけじゃないが。それよりも・・・)

カズヤ「くぅ・・・晴見中の先公、雷門ダイスケ・・・なんて人だ!」

雷門「どうしたんだい?まさか、ここでギブアップ、なんてことはしないだろうね?」

カズヤ「へ、冗談にしても笑えねぇぜ!今から俺の大逆転劇が始まるんだからな!」

RIDE15「教師ファイターとの勝負の行方」

カズヤ「超えてやるぜ・・・あんたという名の壁を絶対にな!」

雷門「よく言った!それでこそ男というものだ!」
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