カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者   作:先導

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さて、今回は前回のファイトの続きです。

これが物語の本当の始まりといっても過言じゃありません。

それでは、どうぞ!


勝利へのライド

学校でアイチは森川にアイチにとって大切なカード、ブラスター・ブレードを取り戻そうと森川を追いかけてカードキャピタルに入った。肝心のブラスター・ブレードは森川がブラスター・ブレードをかけて櫂にファイトし、森川が敗北し、櫂の手にある。そしてアイチはブラスター・ブレードを取り戻そうと櫂にファイトを申し込む。櫂はファイトの了承をする。そして現在アイチは櫂から借りたカード、アイチにとって最も大事なカード、ブラスター・ブレードにライドをする。そして現在お互いの盤面はこうなっている。

 

アイチの盤面

 

 マロン  ブラスター・ブレード R

ふろうがる   うぃんがる    R  手札3枚 山札35枚

 

櫂の盤面

 

テージャス ネハーレン バー

ジャラン   エルモ  R   手札3枚 山札37枚

 

ブラスター・ブレード  PW9000

 

「ブラスター・ブレードか・・・」

 

「ここでブラスター・ブレードにライドしたか。運のいい奴だ」

 

「ブラスター・ブレードの能力発動!コスト2を払って、敵リアガードを1体退却!テージャスを退却!」

 

櫂はテージャスを退却させてそれをドロップゾーンに置く。

 

「思い出したぜ、先導アイチ。あの頃のボロボロだったお前をよ」

 

「そうだね。昔の僕はいつもボロボロで学校へ来るのも苦しかった。自分の周りの小さな世界で、窒息しそうだった」

 

 

 

RIDE3「勝利へのライド」

 

 

 

アイチが小学生だったころの記憶、アイチはこの頃いじめを受けていた。そのせいで体中ボロボロの状態だった。そんなある日、偶然にもアイチは櫂とすれ違った。その時にはリンも一緒にいた。櫂はそんなアイチに話しかけてきた。

 

『お前きったねーなー。ケンカにでも負けたのか?』

 

『櫂君、失礼だよ・・・』

 

アイチは聞く耳を持たず、そのまま帰り道を歩く。

 

『こらこら待てって』

 

櫂はそんなアイチを止める。リンは恥ずかしがって櫂の後ろに隠れて、顔だけひょっこりと出す。

 

『ほらよ、こいつをやるよ』

 

『え・・・?』

 

『櫂君・・・?』

 

櫂はアイチにブラスター・ブレードを渡す。

 

『そいつは結構強い剣士なんだぜ?』

 

『はぁ・・・』

 

『なんだよ、元気ないぞ?いいか、イメージしろ。そのカードの剣士のように、強くなった自分を!』

 

『む・・・無理です・・・』

 

『あはは!ま、最初はそうだろ。こいつだって同じだからな』

 

『うぅ・・・///』

 

『だがな、それがイメージできたら、お前はその強さを手にすることができるんだ!』

 

『強さを・・・手に入れる・・・』

 

『イメージはお前の力になるんだぜ!』

 

 

「そのカードを手にした時から、僕の世界に光が差したんだ。このブラスター・ブレードを手にしてから、僕は櫂君とヴァンガードファイトをしたくて、夢中でデッキを組んでた。櫂君はそれから、引っ越しちゃってたけど」

 

「ああ」

 

「でも、デッキをつくってる間は周りの嫌だったことや苦しかったことも忘れられたんだ。僕はまだ、強くなった自分をイメージできないけど。でも、強くなる道しるべを示してくれたのは、櫂君なんだ!」

 

アイチの言葉を聞いた瞬間、櫂は表情が鋭くなる。

 

「リアガード、沈黙の騎士ギャラティンをコール!さらに、武器商人ゴヴァノンをコール!だから、こうやって櫂君とヴァンガードファイトができるのが、とてもうれしいんだ!」

 

 マロン  ブラスター・ブレード ギャラティン

ふろうがる   うぃんがる    ゴヴァノン

 

「ブラスター・ブレードにうぃんがるの支援を受けてネハーレンを攻撃!うぃんがるの能力発動!ブラスター・ブレードに支援した時、うぃんがるにパワープラス4000!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック『盟約の騎士ランドルフ』」

 

「ダメージトリガーチェック『ドラゴンナイトネハーレン』」

 

「ダメージが通った・・・?」

 

「マロンにふろうがるの支援を受けて、再びネハーレンを攻撃!」

 

「・・・・・・『ドラゴンモンクゴクウ』」

 

「最後にギャラティンでネハーレンを攻撃!」

 

「3連続攻撃かよ~」

 

「こいつ・・・本当にあの先導アイチなのか・・・?」

 

「・・・・・・『ワイバーンストライクテージャス』」

 

PW19000➡PW10000

PW13000➡PW10000

PW10000➡PW10000  アイチの手札2枚 山札34枚  櫂のダメージ5枚

 

「5ダメージか・・・」

 

「あと1ダメージで終わっちゃうよ・・・」

 

「櫂もたいしたことないな」

 

「でもあいつ、全然動揺してないぜ?」

 

「何か勝算でもあんのか?」

 

5ダメージに追い込まれたというのに動揺していないことに勝算があるのかと思うカズヤと三和。

 

「櫂君、君のターンだ!」

 

「・・・ふん、俺が道を示しただと?お前俺を買いかぶりすぎだぜ」

 

「え?」

 

「俺はただ、お前がこのヴァンガードでハマるようにして、将来レアカードを巻き上げようと思っただけだ」

 

「うわぁ~、悪い奴~」

 

「く!俺も奴に狙われてたって訳か!」

 

「まぁ、それだったら確かに森川はいいカモだからね」

 

櫂の悪だくみ発言に3人は思っていることを口にする。

 

(あいつの言葉、なんかうそくせぇな・・・)

 

(櫂、お前がそんなことするわけないだろ?それはリンが1番知っていることだぜ?)

 

「・・・・・・」

 

カズヤは櫂の言葉を信じておらず、三和は櫂はそんなことしないと心で思っている。リンは三和と同じことを考えているがあえて口に出さない。

 

「そ、そんなのウソだよ!櫂君はそんな人じゃない・・・」

 

「・・・!うるさい!!」

 

「櫂先輩?」

 

「俺がそんな人じゃない?お前の勝手なイメージを押しつけるな!俺は・・・俺は・・・」

 

この時、アイチの目には1枚のカードに炎が宿ったように見えた。そして櫂はカードを1枚引く。そのカードを見た瞬間、櫂は笑みを浮かべる。

 

(なんだ・・・?)

 

(櫂先輩、あれを引いたんですね?)

 

「見るがいい。これが俺の本当の姿だ。ライド・ザ・ヴァンガード!この世の全てのものを焼き尽くす黙示録の炎!ドラゴニック・オーバーロード!!」

 

ネハーレンに業火の炎に包まれ、そこから、巨大な竜が降臨した。

 

ドラゴニック・オーバーロード  PW11000

 

「す・・・すごい・・・」

 

「俺がやられた奴だ!」

 

「やべぇぞ、このままだと・・・」

 

「ふ、この勝負も終わりだ。ドラゴンダンサーモニカを2体コールだ!」

 

ドラゴンダンサーモニカ(引)  PW5000

 

「そして、3枚のコストを払って、ドラゴニック・オーバーロードのカウンターブラスト発動!ドラゴニック・オーバーロードはパワーを5000アップする!」

 

「くっ・・・!」

 

モニカ  オーバーロード バー

ジャラン   エルモ   モニカ

 

「いくぞ、バーにモニカの支援を加えてブラスター・ブレードを攻撃!」

 

「スターダスト・トランぺッターでガードします!」

 

「ふ、今度はこっちだ!モニカにジャランの支援をつけてブラスター・ブレードを攻撃!」

 

「盟約の騎士ランドルフでガード!」

 

「おお!凌ぎやがった!」

 

「いや待て!やべぇのはこっからだぞ!」

 

カズヤは冷や汗をたらしながらそう言ってのけた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「ふ、手札を全部使い切って守ったか。だが、俺の攻撃はまだ終わりじゃないんだぜ?ドラゴニック・オーバーロード!お前の出番だ!エルモの支援を加えてギャラティンを攻撃!」

 

「え⁉ギャラティンを⁉」

 

「同時にチェック・ザ・ドライブトリガー!『ドラゴンモンクゴクウ』」

 

『ぐおおおお!』

 

オーバーロードの吐く黙示録の炎に包まれて、ギャラティンは苦痛の声を上げて消えていった。

 

「ギャラティンは・・・退却・・・」

 

「ドラゴニック・オーバーロードはスタンドする!」

 

「ええ⁉」

 

「ああ・・・きちまったよ、こいつのやばい能力が・・・」

 

オーバーロードがスタンドしたことにより、アイチは驚きを隠せず、カズヤはリンにやられたことを振り返る。

 

「どうした?知らなかったのか?ドラゴニック・オーバーロードのスキル。カウンターブラストを発動し、相手のリアガードに攻撃し、倒した時、このユニットをスタンドする、だ!この地に存在する全てを焼き尽くすまで止まらない!これがドラゴニック・オーバーロードの能力、エターナルフレイムだ!」

 

「まさか・・・」

 

「今度はマロンを攻撃だ!同時にチェック・ザ・ドライブトリガー!『ドラゴニック・オーバーロード』」

 

『うわあああああああ!!』

 

オーバーロードは今度はマロンに黙示録の炎を吹く。炎に包まれたマロンは苦しんで消えていった。

 

「ま・・・マロンを退却・・・」

 

「そして再び、ドラゴニック・オーバーロードはスタンドだ」

 

「そんな・・・」

 

「リンもだが、櫂も容赦ねぇなぁ」

 

「鬼だ!鬼があそこに2人もいやがる!」

 

「カズヤ君、失礼なことを言わないでください」

 

「くっそー!俺も早くあのカードが欲しいぜ!あれさえあれば、連戦連勝間違いなしだ」

 

カウンター席で見ていたミサキは森川の発言にため息をこぼす。

 

「さあ、本番だ。ドラゴニック・オーバーロードでブラスター・ブレードを攻撃する!」

 

「うわああ!」

 

「そしてチェック・ザ・トリガー!『槍の化身ター(☆)』ゲット!ドライブトリガー発動だ!ターの効果で5000の攻撃力をドラゴニック・オーバーロードに加える!」

 

オーバーロードはとどめにブラスター・ブレード(アイチ)に向かって黙示録の炎を吐き、その炎がターの効果でさらに強まり、ブラスター・ブレード(アイチ)は炎に包まれる。

 

「うわああああああ!!」

 

「しかもクリティカルトリガーの効果でダメージがプラス1になる!」

 

「え⁉それじゃあ・・・」

 

「今までのダメージ4に加えて、2ダメージ。これで終わりだ」

 

「あーあ」

 

「終わったな」

 

アイチはダメージチェックを執り行う。1枚目のダメージは沈黙の騎士ギャラティン。そして2枚目は・・・

 

『世界樹の巫女エレイン(治)』

 

世界樹の巫女エレインだ。これを見た櫂は目を見開く。

 

「あ・・・これ・・・」

 

「世界樹の巫女エレインだ」

 

クレイの大地にエレインが出現し、ブラスター・ブレードがオーバーロードから受けた傷を少しだけいやす。

 

「な、なんだよこれ・・・⁉」

 

「おい、これってトリガーなんじゃあ・・・」

 

「世界樹の巫女エレイン」

 

「ヒールトリガー」

 

困惑しているアイチにカウンター席から立ったミサキが説明する。

 

「このカードが出た時、ダメージゾーンの枚数が相手以上なら、ダメージカードを1枚選び、回復する」

 

「それじゃあ・・・」

 

「勝負はまだ終わらない」

 

このヒールトリガーによってファイトはまだ続行可能となった。

 

「へ~、こんなのがあったのか。・・・って、おい戸倉!お前ヴァンガードやってないんじゃなかったのかよ⁉」

 

「やってはないけど、ルールは知ってたし」

 

「はあ⁉ふざけんなよお前!だったらちょっとはルール教えてくれたっていいだろ⁉」

 

「うるさい」

 

ミサキがルールを知っていたことを知ったカズヤは憤慨し、ミサキは軽くカズヤをあしらう。

 

PW13000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000+SH5000=14000

PW21000➡PW10000

PW16000➡PW8000

PW16000(+5000)➡PW9000(+5000)  櫂の手札4枚 山札30枚  アイチのダメージ5枚(2枚)

 

(ダメージゾーンのカードは、これで5枚・・・)

 

「お前のターンだ、先導アイチ」

 

「櫂君・・・」

 

アイチは緊張のせいか拳を強く握りしめる。

 

「今度はアイチの攻撃だね」

 

「櫂のダメージは5だ。たった1つでもダメージが入れば勝負がつく」

 

「まさか、アイチが勝つのか⁉」

 

「まだわからない。櫂が守り切る可能性だって残ってるぜ」

 

「こりゃ結構な見ものだな」

 

アイチ側にいる一同はどっちが勝つかの可能性を考えている。

 

「・・・僕はさっきの櫂君の言葉を信じない」

 

「何?」

 

「アイチ君?」

 

「櫂君は僕のカードを巻き上げるためにブラスター・ブレードをくれたんだと言った。けど、もしそれが本当なら、このブラスター・ブレードが僕をこんなに勇気づけてくれるなんて、なかったはずだ」

 

「・・・ふん、バカバカしい」

 

「ううん。君がなんて言おうと、僕にとってブラスター・ブレードはずっと大切な存在だったんだ!それは今も何も変わらない!今、僕はイメージしている。あのブラスター・ブレードを受け取った時の僕は、あの時の櫂君は、僕のイメージは本物だ!僕はイメージする、この戦いを。僕のブラスター・ブレードが櫂君を倒す姿を!」

 

一瞬だけ、アイチの姿がブラスター・ブレードが重なった。

 

「「!!」」

 

そのイメージを見た櫂とリンは目を見開く。

 

「うぃんがるをコール!」

 

うぃんがる ブラスター・ブレード   R

ふろうがる   うぃんがる    ゴヴァノン

 

「うぃんがるにふろうがるの支援を受けて、ドラゴニック・オーバーロードを攻撃!」

 

「ふ、ターでガードだ!攻撃はとどかない」

 

「やっぱり防がれたかー!」

 

「どうなるの⁉」

 

「攻撃を防がれれば、次のターンで櫂の3回の攻撃を防ぎぎることはまず不可能。つまり、櫂の勝ちだ」

 

(攻撃はあと1回。そして、櫂先輩の防御カードは1枚。しかも、防御力は21000。アイチ君はブラスター・ブレードの9000とうぃんがるの6000と、能力の4000。届かない)

 

「これが最後だ!アタック!ブラスター・ブレード!」

 

ブラスター・ブレード(アイチ)は光剣を手に、オーバーロードへと接近していく。

 

(櫂君、僕はこうやって君とファイトすることを夢見ていたんだ!)

 

「ふ、ターでガードだ!」

 

オーバーロードに接近するブラスター・ブレード(アイチ)をターが遮る。

 

「これでお前の攻撃はとどかない」

 

「(このままじゃダメだ!頼む!)ドライブトリガーチェックだ!」

 

アイチは全てをドライブトリガーに賭ける。そして、出てきたカードは・・・

 

 

『幸運の運び手エポナ(☆)』

 

 

「これは・・・」

 

「ドライブトリガー発動。攻撃力プラス5000と、ダメージをプラス1」

 

「てっことは・・・」

 

オーバーロードの防御力は21000、トリガーの効果を得たブラスター・ブレードの攻撃力は24000。攻撃が通った。

 

『はあああああ!』

 

ブラスター・ブレード(アイチ)はオーバーロードに光剣を突き刺した。これによってオーバーロードは姿を保てなくなり、消滅する。

 

PW11000➡PW11000+SH10000=21000

PW19000(+5000)➡PW11000+SH10000=21000

 

ダメージチェック『鎧の化身バー』

 

オーバーロードを倒したブラスター・ブレード(アイチ)は膝をつく。光剣は落ちてきて、地面に突き刺さり、オーバーロードのいた場所に櫂の霊体がいる。

 

「ブラスター・ブレードの攻撃がヒットして、ドラゴニック・オーバーロードは敗れた。俺はただの霊体に戻る。そしてこのクレイの地から消滅する」

 

「櫂君・・・」

 

「俺の・・・負けだ・・・」

 

そして櫂の霊体は惑星クレイから消滅した。

 

アイチのダメージ5枚  櫂のダメージ6枚  勝者アイチ

 

ファイトが終了した後、櫂は自分のデッキを片付ける。森川はアイチが櫂に勝ったことに驚愕な表情を浮かべている。

 

「櫂に勝ちやがった!」

 

櫂が席から立つ。3人は一瞬ビクつく。そして櫂はアイチにそのままブラスター・ブレードを渡す。

 

「!櫂君!」

 

「・・・やっぱりそのカードはお前のものだ」

 

「櫂君・・・」

 

そう言って櫂はカードキャピタルから出ていく。

 

「・・・あ!櫂先輩!待ってください!」

 

「お、おい!俺を置いていくな!」

 

リンと三和は櫂を追いかけてそのまま店から出ていく。

 

「櫂君!」

 

アイチも店の外に出て櫂を呼び止める。櫂はそこで立ち止まる。

 

「ありがとう!」

 

アイチは櫂に感謝の言葉を言う。櫂は振り向くことなく、再び歩き出す。

 

「お、おい!」

 

「じゃあアイチ君。また学校で会いましょう」

 

リンと三和は櫂についていく。

 

(ありがとう・・・)

 

アイチは櫂たちを見送った後、ブラスター・ブレードを見つめる。

 

「・・・ち。俺たちも帰るか」

 

「おい鞄忘れてるぞ」

 

「ああ、いけね」

 

「肝心なとこ抜けてるよね森川って」

 

3人もカードキャピタルから出て帰宅する。ミサキはまだ残っているアイチを見つめている。同じく残っていたカズヤが話しかける。

 

「気になんのか?あいつのこと」

 

「・・・まぁ、少しだけど。そういう橘は?」

 

「俺か?俺は・・・結構気に入ったぜ、アイチのこと」

 

「そう」

 

しばらく時間がたった後、カズヤもアイチもそれぞれの家に帰宅する。

 

 

翌日の後江中学校では、今日は現代文の授業を行っていた。

 

「まだ上げ染めし前髪の、輪廻の元に身を秘めしとき。さて、この詩の作者は誰?先導アイチ君」

 

「はい!えっと、え~と・・・」

 

指名されたアイチは席を立ち、答えを考えている。

 

「フランス人かもよ~」

 

「あ、ペーネー・・・ですか?」

 

「あはは、石川啄木だよ~」

 

「違う違う、島崎和歌子だよ」

 

「わっかんねー」

 

「みんな適当だな!」

 

クラス全体が笑い声に包まれていた。そんな中、アイチはリンと目が合う。リンはアイチににっこりと微笑んだ後、そのまま前に向き直る。

 

 

学校の授業が終わった後、生徒たちは帰宅の準備を始める。リンは教材を全部鞄に入れた後、そのまま教室から出ていく。アイチは帰宅の準備をしている中、鞄に入ってあったデッキケースに手を伸ばす。デッキケースを取り出し、そこからブラスター・ブレードを取り出す。

 

「ブラスター・・・ブレード・・・」

 

「よし、帰るぜ」

 

そんな中、森川と井崎とメグミが帰宅する姿を目撃するアイチ。

 

「今日もカードキャピタルに行くの?」

 

「当たり前だろ?見ろよこのデッキ」

 

それを見たアイチはすぐにデッキと教材をしまって森川たちを追いかける。

 

「好きだね~お前も」

 

「あ~、それは違うな。ヴァンガードが俺を好きなんだ」

 

「どういう理屈それ?」

 

「も、森川君!」

 

アイチが3人を呼び止めて、3人はそこに立ち止まる。

 

「な、なんだよ?」

 

「あ、あの・・・僕と、今度、ヴァンガードファイトしてほしいんだ」

 

「ふん!俺に勝つつもりか?」

 

「ううん。ぼ、僕、まだまだヴァンガードのこと知らないから。だから、森川君に教えてもらいたいな・・・」

 

「教えて・・・」

 

アイチの言葉を聞いた森川はニヤついた顔つきになった。そして元の表情になりアイチにこう告げる。

 

「ふん!おめーみてーな雑兵なんか、俺の相手にならねぇよ」

 

「お、おう・・・」

 

「え?あ、うん・・・」

 

そう言った後森川は廊下を歩く。井崎とメグミも森川についていく。

 

「雑兵か・・・」

 

「まったく櫂の奴も情けねーぜ。あんだけでかい態度とったくせにアイチみてーな雑兵に負けちまうなんてよ」

 

「まったくだ」

 

「俺だったら2度と店に顔を出せないところだぜ」

 

「うわ~、ひっどいな~」

 

「「「あっははははは!」」」

 

アイチの表情は少しだけ暗かった。

 

 

その後、アイチは1人、川を眺めていた。そんな時、子供たちの声が聞こえる。アイチはそちらの方に顔を向ける。

 

「おい、カードファイトやろうぜ」

 

「おう!やろうやろう!」

 

「僕新しいデッキ組んだんだ~」

 

『お~』

 

「ふふん、俺の最強デッキに勝てるかな?」

 

「ふんだ、僕は最強無限大だぞ!」

 

「う、そんなら俺はえっと、最強、最強・・・」

 

アイチはそれを見て自然と笑みを浮かべ、小学生の頃の櫂の言葉を思い返す。

 

『イメージしろ!強くなった自分を!』

 

アイチは目を閉じ、自分をイメージする。

 

(そうだ。僕は・・・僕はロイヤルパラディンの最強の剣士。もっと・・・もっと強くなるんだ。櫂君・・・)

 

 

アイチは1人、カードキャピタルまで向かった。アイチはカードキャピタルに入るとカウンター席には店長代理とミサキがいた。

 

「こ、こんにちは・・・」

 

「いらっしゃい」

 

アイチはファイトテーブルの方を見る。だが、誰も人はいなかった。

 

「誰もいない・・・」

 

「時間早いからね」

 

「そうか。そうだよね・・・」

 

アイチは1人椅子に座り、寂しい表情でため息をこぼす。

 

「あんた、誰か待ってんの?」

 

「うん・・・。でもこないかもしれない・・・。僕が勝ったせいで・・・もう来ないかも・・・」

 

アイチは寂しい表情のままだ。

 

(せっかく櫂君に会えたのに・・・。リンちゃんとファイトできると思ったのに・・・)

 

「・・・にゃー」

 

「・・・まぁ、そうでもないんじゃないの?」

 

ミサキの言葉にアイチは顔を上げると、そこには櫂とリン、三和がちょうどいまカードキャピタルに入ってきた姿があった。

 

「櫂君!」

 

「よおアイチ。何してたんだ?」

 

「こんにちは、アイチ君」

 

「おー、昨日の」

 

「あ、あの・・・実はね・・・」

 

「みなまで言わなくて大丈夫ですよ。今日は私が相手してあげましょうか?」

 

その次に・・・

 

「あー、委員会かったるかったなー」

 

「しょうがねぇだろ?部活参加してねぇ奴の運命は委員会に入る定めだって」

 

カズヤとソウジが入ってきた。

 

「おー!昨日の!会いたかったぜ!」

 

「はーーー!!?と、戸倉さん!!」

 

「あ、あなたは・・・!」

 

「橘カズヤだ。あっちで戸倉の前でテンパってんのが秋田ソウジだ。よろしくな」

 

「は、はい!」

 

カズヤは軽い自己紹介を済ませてアイチと握手を交わす。そしてその後・・・

 

「やっぱり今日は俺が相手してやるぜ」

 

「俺も俺も!」

 

「あたしも!」

 

森川、井崎、メグミが入ってくる。3人は入ってきた瞬間、櫂と視線があった。

 

「うわあああ!」

 

「なんだ?」

 

「森川君!井崎君に、花咲さんも!」

 

それぞれ揃っていくメンバーに相手は笑みを浮かべるアイチ。

 

「あっはっはっはっは!面白れぇ!」

 

「何でお前がいんだよ⁉」

 

「「ビックリした~・・・」」

 

「あはは!お前ら、何驚いてんだよ?」

 

「三和先輩、笑いすぎです」

 

「カズヤ~・・・。俺、生きててよかった~・・・」

 

「よかったな、予定より両親が早く帰ってきて」

 

世界のカードゲーム人口は数億人を超え、生活の1部として当たり前のようになっていた。カードファイト!!ヴァンガード・・・1番の注目のカードゲームだ。そんなアイチの持つ1枚のカードが櫂と再びめぐり合わせてくれたのであった。この物語の本当のスタートはここからだ。

 

to be continued…




森川「なんだよアイチ?ヴァンガード初心者なんて、本当はハッタリだろ?」

アイチ「本当だよ。僕今までカードファイトしたことないし、櫂君とできたなんて夢みたいだ」

森川「あんな奴とやって満足するなんざ、やっぱアイチはアイチだぜ」

アイチ「じゃあ今度は森川君が相手してくれる?」

森川「お?おお!俺様の実力をたっぷり見せてやるぜ!」

ソウジ「なぁカズヤ、あいつの言ってること死亡フラグにしか聞こえないのは俺だけか?」

カズヤ「奇遇だな。俺もそう聞こえるぜ」

RIDE4「ようこそ!カードキャピタルへ」

アイチ「僕はイメージする!惑星クレイに立つ、自分の姿を・・・って、エミ⁉何でここに⁉」
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