・下手な日本語
・クソ文才
・ご都合主義
・紅魔族
・中二病等々
・ぼっちがボッチしてない
サブタイ通りひでりうさんメインのお話です。
私の名はひでりう。一応紅魔族の一人なんだが・・・
「我が名はぷっちん!紅魔族随一の新米教師にして、やがて校長の椅子に座る者・・・!」
お前が座るのはトイレの便器ぐらいがお似合いだ。
私には少し、いや、大分紅魔族の感性とやらが備わっていない。いや、別にいいんだけどね?
「よう、ひでりう。最近の研究の調子はどうだ?」
「・・・なんだ、次期族長じゃないか。」
「その呼び方やめてくれないか?」
「やだ断る。」
「・・・まぁいいだろう。で、どうなんだよ。前に話してた杖、出来そうか?」
「その杖ならもう完成している。中々良い出来だ。ほら。」
私は既に持っている杖を見せた。
「おおぉ!これは凄いな。魔力が溢れ出しているのが分かる。というかこれ神器並みじゃねぇか。」
確かにそれほどの魔力を感じる。まぁ、本気で作ったんだからこれくらいじゃないと困るんだが・・・
「流石は紅魔族随一のアークウィザードだな。これなら邪神も屠ることが・・・」
何言ってんだこいつ・・・
妄想に浸ってる奴はほっといてさっさと用事を済ませておこう。
「お、おい。待てって!」
なんだ?まだ付いてくるのか?
「聞いたぞ。お前、明日ここを出るらしいな。」
「・・・ああ。」
この杖が完成したので里に残る理由もなくなった。
「何も言わないで出ていくなんて酷いじゃないか。」
「どうせ、また会えるんだ。言う必要性が感じられない。」
「どうしてお前はそう無愛想なんだ。そんなんだとろくに仲間も見つけられないぞ。」
呆れた目をする次期族長。
「心配いらない。一人でもやっていける。」
何処から沸いてきたのかそんな自信があった。
「はぁ、そんな性格してるから友達がっ!?わわ、悪かったって!そんな目をするなよ。」
とりあえず目で殺した。
「友人は確かに必要だが多くなくて良い。頼りになる友人が一人でも良い。お前みたいなやつとか。」
「!?そ、そんなこと言って恥ずかしくないのか?」
俺からすればお前らの自己紹介の方が恥ずかしい。
「問題ない。それじゃあな。」
「ちょっと待ってくれ。ほらこれ。」
そう言って渡してきたのは紅魔族のお守りみたいなものだった。
「こ、これは・・・私にはそんなに友人がいないと思うんだが・・・」
結構な量の髪の毛が入っている。
「お前はそう思ってるかもしれないが、案外お前は里のみんなから慕われてるんだ。まぁ、そんな性格だから近づきがたいんだろうけど。」
「そうか・・・ありがとう。」
そう言ってその場を立ち去った。
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「おい、あんたもしかして紅魔族か?」
私は里を出て早一ヶ月が過ぎようとしていた。私は現在王都に拠点を置いている。
「・・・そうだが。」
「良かったら是非うちのパーティーに来ないか!?」
「おいおい、抜け駆けは無しだぜ。兄ちゃん俺のとこ来いよ。こいつらのとこよりは面子が揃ってるぜ。」
成る程・・・
「何言ってるんだ。君のとこはプリースト以外脳筋だろ?しかもそのプリーストも気が付いたら前衛に突っ込んでる始末・・・そんなのとは違う僕のパーティーに来ないかい?」
紅魔族の野郎共が里を出たがらない理由がわかった。この人等めんどくさい・・・
「すまんな、私はパーティーを組みたい訳じゃないんだ。他を当たってくれ。」
残念だなぁ等々を言い残して散っていった。
『良かったんですか?ご主人様一人でやっていくのは無理かと・・・』
いきなり脳内に直接話しかけてくる奴がいた。
その正体は私が作り出した杖だ。名前は決めてない。というか道具に名前をつけるのもおかしな話だ。
「いいんだ。私は金稼ぎで冒険者をやってる訳じゃないし・・・」
そう、私は趣味程度で冒険者をやってる。そんな奴が本気で稼ごうとしている奴等に紛れたら迷惑きわまりない。
『そうですか、では今日のクエストは・・・』
「一撃熊二体同時討伐だ。」
『結構お手軽な奴を選びましたね。』
「はぁ、うるさい。少しは黙れ。」
『は、はい。』
グガァァ・・・
ズーンッ
「クエスト完了。骨がないな・・・」
そう言ってテレポートで王都に戻った。
「どうぞ、これが今回の報酬です。でも、凄いですね。一撃熊をこんなにあっさりと倒すなんて。しかも二体もですよ!?」
嬉々として声をあげる受付嬢。
「そんな大したことでは・・・失礼します。」
昼食を食べるため席についた。
『魔王軍襲撃警報、魔王軍襲撃警報!騎士団はすぐさま出撃。冒険者の皆様は、街の治安維持の為、街の中へのモンスター侵入を警戒してください。高レベルの冒険者の皆様は、ご協力をお願いします!』
はぁ、昼御飯はお預けか・・・
私が王都に身を置いてる理由は魔王軍と戦うためだ。平和な世界でのんびりと暮らしたい。
もちろん紅魔の里はアークウィザードが多くいるので滅多に魔王軍は来ないが何時来てもおかしくはない。なら私が魔王軍を叩けば・・・というくだらない発想に至った。
「『インフェルノ』!」
この杖の効果は使用者の魔力を底上げしてくれる。
よって、
「全軍撤退!これ以上の負傷者を出すな!」
魔王軍の司令官だろうか?そんな指示を出している。
「逃がさん!『カースド・ライトニング』!」
黒い稲妻は広範囲にわたり魔王軍を薙ぎ倒していた。
「こ、こんなの人間がやることじゃねぇ!?この悪魔!鬼!バニル様程ではないが鬼畜!」
バニルって誰だ?それに魔王軍にそんなことを言われても・・・
杖を構えた。
「ひぃ!?に、逃げ・・・!?」
「『トルネード』!」
暴風が辺りを吹き荒らす。
なんと言うか、呆気なかったな・・・
ギルドに戻り臨時報酬を貰っていると、
「あ、あんたすげぇな。その若さにしてあの魔法。どうやって詠唱なしに撃てるようになったんだよ?」
「え、あ、生まれつきかな・・・?」
いきなり声を掛けられてビックリした。
「遺伝って奴なのかい・・・羨ましいねぇ・・・」
そう、私は12の時には魔法が使えるようになっていて詠唱要らずだった。
そのせいか周りから距離を取られて神童やら天才などと呼ばれていた。距離を取られるならこんな才能要らないと思ったがある時、
『お前、すげぇな!俺と友達になってくれよ。』
初めて友人が出来た。それがあの次期族長だ。私にとっては大切な友人だ。
そんな思い出に浸っていると、
「ひでりう殿はおられますか!」
ギルドの扉が開くなりそんな声が響き渡った。
声の主であろう兵士は私を見つけるなり近付いて来、
「国王様があなた様に会いたがっています。私との同行をお願いしたい。」
えぇ、昼御飯食べたいのに・・・仕方ない、逆らうわけにもいかないので我慢しよう。
「分かりました。」
『残念でしたね、ご主人様。』
ホントに黙れ。
兵士に連れられて謁見の間に入った。
「よく来てくれた。ひでりう殿。貴公は魔王軍との戦いに置いて素晴らしい功績を残したのでここに呼ばせてもらった。どうだ?私と一緒に食事でも。」
よくこの距離で声を響かせれるな・・・
それにしても、昼御飯を食べれるなら問題ない。
「では、お言葉に甘えて御一緒させていただきます。」
深くお辞儀をした。
そうすると連れてきた兵士が、
「それでは、ご案内させていただきます。」
連れられたのは豪勢な食事が並んだところだ。
ぎゅるるる・・・
「・・・・すみません。」
大きく腹がなった私は恥ずかしくて思わず謝ってしまった。
「はっはっは!若い者はそれで良いんだよ。さ、席に着きたまえ。」
意外にも優しい国王様に感動しながら席についた。
「さて、君の話でも聞こうかね?」
「そんな。私みたいな人生はそこら辺に生えている雑草のようなものです。聞く価値などないと思いますが・・・」
「何を言う。人の人生はどんな人であろうとも決してそんなことはない。だから話してみたまえ。」
「そう、ですか・・・では、・・・」
私は今までのことを話した。
「そうか・・・君は良い友人を持ったな。」
結局たどり着いたのはあいつの話だ。
「ええ、彼はこんな私でも気軽に接してくれ、すごく感謝しています。」
「いやぁ、いい話が聞けたよ。何か報酬をやらないとな・・・」
ガタッ!
「そ、それなら私を最前線に連れてって貰えないでしょうか!?」
すごい勢いで言ったので国王様もビックリだ。
「そんなことで良いのかい?確かに君のような戦力があれば助かるが・・・」
「問題ないです!」
こうして私は最前線に行くことになった。
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あれから三年が経過していた。いつの間にか私は英雄として崇められていた。そんなたまでもないんだが・・・
「ご主人様、今日もお疲れさまでした。」
私が作った杖は二年ほど前から擬人化の能力を取得していた。
当初はどうしてこんな能力がと思ったが、現在はこいつと共に魔法を発動させると威力が増すのでこれはこれで良いかなと思っている。
「はぁ、疲れた・・・」
「あの貴族めんどくさいですね。」
今日は貴族のアルダープという奴に呼ばれて会いに行っていた。
これは三ヶ月ほど前からかその男に他の高級な杖をやるからこの杖を寄越せと言われたのだ。当然そんなことも出来ず、今まで断り続けてきた。
「そろそろ諦めてくれないかな・・・」
「どうしてそんなに私に固執するんでしょうかね?」
多分理由はこいつが擬人化という特殊すぎる能力を持っているからだろう。こいつは杖の癖にかなりの美少女の姿をしている。
「でも、今日のあの貴族の顔はヤバかったですね。何かするんじゃないかと思いましたよ。」
確かに今日の顔は一見平常に見えたがよく見ると何かを決意したような顔をしていた。
「はいはい、変なこと考えないで寝る。杖に戻れ。」
「はーい。」
ふてくされたような顔をして杖に戻っていった。
私は布団に潜り目を閉じた。
目を開けたらそこはなにもない空間。いや、目の前にエリス様が座っていた。
「ひでりうさん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました。」
何を言い出すんだこの女神は・・・
「えっと、私死んだんですか?何で?」
エリス様は凄く同情するように、
「あなたはアルダープの手先により暗殺されました。」
ほう、あの野郎、あの杖を手にいれるのにそこまでするか。人間のクズめ。
「あなたはあの世界で神器級の魔道具を作った他、英雄として活躍という功績を残しておりますので、願いを何でも一つ叶えて差し上げます。」
「何でも?」
「はい。」
「では、争いのない平和な生活を送りたいです。」
魔王軍と戦っていたのはそのためでもあるんだ。
「分かりました。あなたを日本という異世界に送りますがその際に注意点があります。一つは向こうでは魔法が使えますが、絶対に使ってはいけません。向こうの人は魔法という物に慣れていないからです。二つ向こうには何かしらの仕事に就かねばなりません。助言するならあなたは料理店で働くと良いでしょう。最後に向こうで生活出来る期限は十五年間です。それを過ぎてしまうとあなたの体は消滅してしまいます。つまり十五年後の日本時間、9月16日にあなたは向こうで消滅します。良いですね?」
「要約すると魔法禁止、働く義務、十五年間の生活で良いんですね?」
「はい、向こうにはモンスターなど危険な生物も居ませんし、安全に暮らせるはずです。」
「ありがとうございます。」
そんなところがあるんだな・・・
「では、魔方陣から出ないようにしてくださいね。」
「了解です。」
「あ、忘れてました。最後に一つ。あなたには戸籍がありません。こちらで用意させていただきますが、もうあなたの『ひでりう』という名前は使えません。英俊と名乗りなさい。」
ひでは残るんですね。そう思いながら頷いた。
「ではあなたに加護があらんことを。」
私の周りから光が溢れ思わず目をつぶった。
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「こ、ここがニホンか・・・」
周りには凄く高い建物があったりどういう原理で動いてるか分からない物が大通りをかけていった。
「魔法がないとしたらどうやってあれを・・・!?」
今さら自分の服装が変わっていることに気付いた。周りの人はと何ら変わらない服装をしている。確かにローブなどを着ていたら目立ちすぎただろう。女神様のご好意だろうか?元の服は持っていた袋のなかに詰められている。
「それじゃあ、職探しをしますか。」
片っ端から飲食店を回ったが笑われて軽くあしらわれた。
「どうしてこうなった?」
普通は電話して面接の約束をするもんだと言われた。
電話って何?
思い詰めて公園のベンチに座っていると、
「隣良いですか?」
見上げると女の人が尋ねてきた。
「良いですけど・・・」
断る理由もない。それより仕事を何とかせねば・・・
「あなた、仕事を探してるのかしら?」
「へ!?何で・・・」
「私ね、さっきの店に居たのよ。で、あなたの格好を見てこれは何かあるなと思って付いてきたのよ。だってスーツでバイトの面接の約束もろくにせずにおかしいでしょ。」
笑いながらそう言った。
「し、仕方ないじゃないですか。右も左も分からないんですよ。」
「そこであなたに相談。うちで働かない?」
おいおい、いくらなんでも訳の分からない人にそんなことを頼むか?
でも私も困っていたところだ。騙されたと思ってやってみるか。
「私なんかでよければ・・・」
「良かったぁ!実は料理が出来る人を探してたのよ!」
「待ってくれ、料理が出来るってどうして知ってるんだ?」
「え、だってあなた、さっきの店で料理には自信がありますから・・・って言ってたじゃないの。」
おう、そうだった。
「それじゃあ、これからよろしくお願いします。」
こうして晴れて仕事を見つけることが出来ました。
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「ふぅ、もうこんな時間か。そろそろ店仕舞いだな。」
雇われて早二年。あの人は山中美琴と言い、雇われた所は小さな料理店で、どうやら美琴さんの親父さんがやっていたらしいのだが、病気で店に立つことが出来なくなったらしく、料理が出来る人を探していたらしい。お袋さんは既に他界しているらしい・・・
「親父さん。店閉めましたよ。」
「おおぉ、英俊君。ありがとう。君のお陰で店が復活できた。ホントにありがとう。」
「いえいえ、こちらとしては住み込みで働かせて貰ってることに感謝してるんです。礼を言うのはこちらです。」
深く頭を下げた。
「それで、英俊君。君に相談があるんじゃが・・・」
「な、何ですか?」
何かを決めたような目をしていた。多分今から言われることはとてつもなく大きいことだろう。
「娘を貰ってくれないか?」
・・・今何っていった?
「えっと、貰うって・・・結婚してくれと・・・?」
「うむ、ワシももう長くないじゃろ・・・それなら、それなら娘の花嫁姿を一目みたい。」
確かに美琴さんはいい人で綺麗だ。でも自分なんかが釣り合うのだろうか?
「娘と一緒にここを切り盛りしてくれないか?」
それに私には後十三年しか時間が残されていない。それだけであの人を幸せに出来るのだろうか?
「英俊君。お願いだ。娘を、娘を幸せにしてくれ!」
ドサッ
後ろから何かが落ちる音がした。
振り返るとそこには、
「お、お父さん!な、何言ってるのよ!英俊さんが困ってるでしょ!?」
「み、美琴さん!?」
「そ、そりゃあ、うちに来てもらったら助かるけど・・・で、でもやっぱり英俊さんに迷惑は掛けられないわよ!」
「お前は英俊君は嫌なのかい?」
「嫌じゃないわ。でも私なんかより・・・」
「み、美琴さん!」
気付けば美琴さんの肩を掴んでいた。
「ひ、英俊さん・・・?」
呆気にとられている美琴さん。
「わ、私で良ければけ、結婚してくれますか?」
してくださいと言うつもりが思わず聞いてしまった。
それを聞いた美琴さんはクスッと少し笑って、
「はい。」
笑顔で返してきた。
それから私は山中家に女神様が用意してくれた籍を入れ、晴れて結婚することになった。
あれから三年。店が忙しくなり平和な生活を送りながらそれが終わるのがあと十年になってしまった。
お父さんは娘の花嫁姿を見れて満足したように逝ってしまった。
後十年。そろそろあれを言わなくてはならないと思った。
「あなた、ただいまぁ。」
買い物から帰ってきた美琴が言った。
「そろそろ店仕舞いするか。」
「え!?まだ早くない?」
「君に話したいことがある。奥で待っててくれないか?」
「そう、私もあなたに話があるの。」
少し嬉しそうな顔をして奥へ行った。
あんな顔をしているのに私はそれを潰そうとしているのか・・・
店を閉め、奥に言った。
「座って。まずは君から話してくれ。」
私達はちゃぶ台越しに向かい合うように座った。
「えっと、何と私達に子供が出来ました!」
幸せそうに言う美琴。
涙が溢れてくる。現実は非常すぎやしないか?
「あ、あなた。嬉しいのは分かるけど泣くほどじゃないでしょ?」
確かに嬉しい、だがその気持ち半分だ。
「み、美琴。私はお前に言わなければならないことがあったんだ。もっと前から、プロポーズする前に一言言うべきだったんだ。許してくれ・・・」
「え、な、何よ。今さら・・・今からでも遅くはないでしょ?」
遅い確実に遅いんだ。
「私は後十年したら消えてしまうんだ。」
「え・・・」
場が沈黙で制された。いや、私のすすり泣くような音だけはしっかり残っている。
「ま、またまたぁ、あなたがそんな冗談言うなんて珍しいわね・・・」
「冗談じゃないんだ。これを見てくれ『ティンダー』」
私の指に小さな炎が灯る。
「何それ・・・?」
「これは魔法だ。私は元々この世界の住人じゃないんだ。」
「わ、訳が分からないわ。魔法?そんなものがあるわけないじゃない。それどういう手品なの?」
信じていないように言っているが本能的に分かっているだろう。涙が流れている。
「手品じゃない。私は違う世界で一度死んでいるんだ。そしてこの世界に転生してきた。」
「そんなファンタジーのような話を信じろとでも言うの?」
「信じてもらうしかない。『テレポート』」
私は美琴の手を取り『テレポート』を使用した。
「え!?こ、ここは・・・」
何が起こったかわからず周りをキョロキョロしている。
「ここは私と君が始めて出会った公園だ。覚えてるかい?あそこのベンチで項垂れてた私を君が拾ってくれた。」
「お、覚えてる。ほ、ホントにあなたは・・・」
どうやら信じてもらえたようだ。しかしもっと早く言っていれば子供が出来るのを防ぐことが出来たかもしれない。あるいは私がもっと気を付けてれば・・・
「それじゃあ残された時間は大切に使わなくちゃね。この子のためにも。」
思いもしない反応だ。もっとこう泣き崩れるとか想像していたんだが・・・
「いいのかい?こんなことを隠していたのに・・・」
「良いも何も無いわ。この責任は必ず取ってよね。」
笑顔で彼女は言った。
「・・・ああ、この十年間君とその子を大事にするよ。」
そう心にも刻んだ。
第一子が産まれる日が決まった。
「なんて?」
「だから、来月の9月16日!何度言ったら分かるの?」
何て言うことだ・・・自分が消えるのと同じ日だなんて・・・いや、まだ九年近くは残ってるんですけどね?
「そうか・・・名前は何にする?」
「最近人気の翔太って言うのもありなんだけど・・・」
「周りと被るのは良くないよな・・・じゃあこの字はどうだ?」
『祥』
「何て言う意味?」
「少しは勉強しろよ。異世界の奴より漢字に疎くてどうするんだよ。」
「へへ、ごめんごめん。」
「この字には幸せって言う意味が込められているんだ。」
「『祥太』。幸せが太い・・・いいんじゃない?」
「これにするか・・・!」
こうして私の息子。『山中祥太』の名が決まった。
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あれから五年がたった。後四年。
二年前には第二子の女の子が産まれていた。祥太と言えば、
「おとーさん。早くぅ。」
週末の日課、料理を教えてもらうべく台所に居た。
「おい、こら。勝手に入るなって言ってるだろ。」
全く誰ににたんだか・・・美琴か。
目は美琴曰く私に似ているらしい。それに祥太は時々紅目になる。目に関しては私の遺伝を引き継いでるらしい。
遺伝と言えばこの子も詠唱無しで行けるのだろうか・・・?
ふぅ、変なことを考えてるな・・・この子が魔法を使うことは絶対あり得ないのに。
「さて、今日は何を作ろうか。」
決まり文句のように言った。
「そろそろ九年が立つね・・・」
「いきなりどうした?」
「いや、あなたが消えるまで後一年。この一年を悔いなく過ごせたらなって。」
「できる限りのことはやろうな。」
「ええ。・・・そういえばあなたが消えた後の言い訳どうする?」
「嫌なこと言い出すなよ。」
美琴はたまに性格の悪いことを言い出す。こんなところが祥太達に似られては困る。
「ふふふ、あなたに未練が残らないような言い訳を考えなくちゃね。そうでなきゃあの子達はきっとあなたを探してしまうわ。」
確かにやりかねないな。
「そうね。数百万の借金を作って逃げたとかはどうかしら。」
「ひ、酷いな・・・」
思わず顔がひきつる。
「消えない可能性は無いのかしら・・・?」
「・・・さぁ。もし消えなかったらここに帰ってくるよ。」
消える一日前に私は家を出ることにしていた。
「うん。」
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「あなたは良い人生を送れたのですね。」
エリス様は水晶を持って言った。その水晶には私の十五年間が写っていた。
「はい、ありがとうございます。あなたのお陰で幸せな最後を最後を送れました。」
エリス様が静かに頷くと、
「あなた魂とあなたの家族に祝福を!」
ねこたつむりですはい。
えーっと、今回ひでりうさん過去のお話をさせていただきました。
それと、追加設定です。ひでりうさんが詠唱無しで魔法が撃てるという設定にしているので自動的に主人公も撃てることにしときました。
まぁ、世間一般的に言うこじつけと言うやつです。
前に『主人公は詠唱無しで魔法が撃てるのはおかしい』と言うご指摘が来て『あ、忘れてた・・・・』ということになり急遽後付けで入れさせてもらいました。ご指摘ありがとうございます!orz
また後々こういうことがあるかもしれないのでそこは目をつむっていただけるとありがたいです。
では、今回も読んでくださりありがとうございます
次回も読んでくださるとありがたいです。