俺が忍術使いのボーダーになるのは間違っている? 作:春の雪舞い散る
影分身、傀儡分身、変化の術、影隠れの術
① 雪ノ下
俺が一番最初に変化したのは昔の俺で…親父があまり着なくなった服を失敬して着替えた俺はアタシの服を持って出掛ける事にした
四人の分身達は、一人が留守番に残り、後の三人は目立たないように葉山グループの三人に化けてみた
取り敢えず、特に目的がある訳じゃないからララポを四人でブラブラしていたら引ったくり事件発生、しかも俺達のすぐ側で
全くついてないとはこの事だな…犯人にとってはの話だがな
引ったくって鮮やかな逃走劇…の、ハズが俺の足払いで華麗に宙を舞ってるんだからな…
落下の際に強かに背中を打ち付け息もまともにできない犯人は、事態に気付いた周囲の人間にアッサリ取り押さえられ駆け付けた警備員に引き渡された
まぁ、その辺りは興味ない俺達は遠目で事態を見守っていたんだがそれを見て立ち去ろうとしたら
「 貴方達はあの輪には加わらないのですか? 」
そう微妙に聞き覚えのある声で話し掛けられた俺達四人は
「興味ない」
そう応えて立ち去ろうとしたら
「 このお兄ちゃんだよ、あの犯人投げ飛ばしたのはっ!スッゴい格好良かったよっ♪ 」
そう騒がれてしまい内心溜め息を吐きながら
「 まぁ、鍛えてあるからな… 」
そう答えてから
「 じゃあ、俺達騒がれるのは好きじゃないから… 」
そう言って吹き抜けの下のフロアに飛び降りるとそのままその場を逃げ去るように離れた
「 さて、と…時間良い感じそろそろ飯時だしサイゼで昼飯でも食うか? 」
俺が三人にそう声を掛けると頷く三人を引き連れてサイゼ向かう事にした
日替わりのランチメニューとドリンクバーを頼み静かに食事をとる俺達
分身の術と未だ慣れない変化の術も重ね掛けしているせか、燃費がいつもに増して悪いせいか物凄く腹が減るんだが…
そんなわけだから俺一人、焼け石に水な気もするがミラノドリアを追加オーダーした
端から見たらある意味シュールな席だろうな、このテーブルは…
大の男四人が揃いも揃って超甘党なんだからな
まぁ、そんなのは俺達の趣味嗜好の問題で別に今の所はナニも問題無いのだから勝手にさせてほしいものなんだがな…
マッカン好きなのもありいずれ糖尿になるかも知れないゾッ!と、前世じゃよく言われたが…
『 そんな先の事を心配する前にネイバーフッドの方が先に攻めて来るっつーか攻めて来たんだよ、前の世界じゃなっ! 』
と、俺は主張したいがしたが最後…下手したら病院からお迎えが来そうだ
俺はティラミスを突っつきながら甘くしたコーヒーを飲んでいる
俺が何杯目かのコーヒーを飲み終えて、周囲の気配を気にしながら考えていたことをまとめていたら人が近付いてくる気配に気付いて顔を上げると……
俺の勘違いでなければ俺のよく知っているはずのその人達が近付いて来るのが見えた
雪ノ下母娘だ
予定は大幅に狂い、早くも奉仕部の関係者…しかも大本命である“雪ノ下”と雪ノ下さんに会ってしまった…
だが…俺にいったいなんの用があると言うのだ?
そんな事を考えながら近付いてくる三人を見ていた
「 俺達にいったいナンのようですか…まさかたまたま見掛けたとか愚にもつかない言い訳はしませんよね?
そんな貴女に似つかわしくないギャグは聞きたくありませんが… 」
威嚇するように不機嫌さを隠さずに言うと、雪ノ下は雪ノ下さんの背中に隠れるようにして怯えているが気にしない
今の俺達は無名戦士でしかなく、今の雪ノ下とはナンの縁もゆかりもないんだからな
雪ノ下と縁を結ぶのはこの世界の八幡だけで良いと思っていると
「 単刀直入に言いますがボーダーになりませんか? 」
と、全く意外なことを言われて
「 俺達は素性を明かせない、明かすわけにはいかないんですがそれでも良いんですか? 」
そう言ったら諦めてくれるだろう…と、思っていたが甘かった
「 まずはトリオン量の計測をしてからでないとハッキリした事は言えませんが、貴方達ならネイバーフットと互角に戦えるはず…世界を守る戦士になりませんか? 」
そう言われて
「 ネイバーフッド… あのバケモンのトリオン兵を操る異世界人達とか? 」
そう言って鼻で笑い
「 いったいどうやって? 近代兵器が全く通じないあのバケモン達相手にどうやったら戦えるって言うんですかね… 」
俺がそう言って鼻で笑っていると
「 お母さんは真剣に話してるのに貴方達は… 」
そう言って怒る“雪ノ下さん”に
「 はぁ~っ… お嬢様の貴女にヤツ等のナニがわかるんです?
俺達は俺達なりにヤツ等と戦い… その戦闘力を身をもって知り、俺達にあったけど力を求めているから今更他の連中と手を組む気は全くないんですがね? 」
そう答えると
「 まぁ、ナンにしろさっきも言いましたが素性の明かせない俺達には入隊の資格はありませんから諦めてくださいませんか? 」
そう断ったのだが
「 住民票とかは必要はありませんから適当な名前を履歴書に書きなさい、但し… それが自分達の呼び名になるのだから真面目に考えなさいね 」
そう言われて
「 仕方無い、断ったって聞いてくれそうにないからお受けしますがくれぐれも俺達の素性の詮索はしないでくださいよ? 」
そう言って三人を見ると、ナニも言わずに溜め息を吐いていたから
「 取り敢えず俺達は履歴書を持ってどこに行けば良いでしょうか? 」
そう聞いたら
「 今日はこのまま私達に付き合ってもらい、今夜は我が家に招待しますから泊まってもらい明日朝早くボーダーの責任者と会ってもらいます… 」
そう言われて
「 なら… お泊まりセットくらいは急いで用意しないとですね? 」
そう言って俺だけ一旦席を離れ、お手洗いで更に分身して分身に戻らせ俺は別人( 本牧 )に化けて家に帰ることにした
近所の公園のといトイレで変化を解き、女児の服に着替えて帰宅すると八幡が不安そうな顔で出迎えたから頭を撫でながら
「 ちょっと遠くまで散歩しただけだから… 」
そう言って、帰りに近所のコンビニで買ってきたアイスをみんなに配って親父の分は冷凍室にしまった
まぁ、俺は明日もこれまでどうりなんだろうがアイツ等はどうなんだろうか?
気になる所じゃあるけど気にしてもな…
そう思いながら八幡を寝かせつけ、それから試しに分身の術を使ったら新たに二人の分身が現れてこれ迄どおりに生活することにした
② ボーダー組
飛来屋蓮( ひきやれん )と名乗ることにした俺
大岡に化けたヤツの名を大石東輝( おおいしとうき )
戸部に化けたヤツの名を都田翔大( とだしょうた )
大和に化けたヤツの名を山崎武志( やまさきたけし )と各々に付けてそう名乗らせることにした
俺達は、いわゆる旅行セット歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー、リンス、ボディーソープのセットと肌着の着替えにタオルとバスタオルを買い揃えると雪ノ下母娘の元に戻ると
「 貴方達はたったのそれだけで何日過ごすつもりですか? 」
そう言われて改めて自分達の手荷物を見たが
「 別に… 落ち着いてから買い足していけば良いんじゃないんですか? 今はただ単に荷物になるだけですしね 」
そう、答えると呆れたように溜め息を吐き連れていかれた先で夏物ジャケットとスウェットスーツの上下を五組肌着を10組買い早速ジャケットに着替えた俺達だが荷物がはっきり言って邪魔くさいんだが
更に雪ノ下さん( 母親 )を呆れさせたのは携帯を持っていない事なんだが仕方無いだろう? 現世における現し身が保育園児の俺達が携帯を持ってる方が変なんだからな…
もちろん、俺達が契約できるわけもないんだからと思っていたら雪ノ下建設の名義でタブレット端末を契約してくれたしどうやら三門市に在るボーダー本部の近所に
在るアパートを探してくれているらしい
その夜の食事はビユッフェに招かれ俺達は店に悪い… 等とは露程も考えずに食いまくった結果、店長がバックヤードで泣いていたとかいたとかいないとか
まぁ、実際の話をすると真相がどうだかは知らないがドンマイだ… 店長
翌日の午前中、ボーダーの発起人達に会うために訪れたシティホテルの一階ラウンジ…
俺達を待っていたのは三人の男達のハズだったんだが一人足りず、一人の方は一目見て気が合わんのは明白だった
神経質で、規則に煩そうなタイプなのが全身から滲み出てるからな… どう考えたってこの人とは親しくなれそうにない
まぁ、もう一人の爽やかイケメンも違う意味で親しくなれる気はしないんだが… まぁ、俺達にはナニも関係無いな
そう思っていたら、もう一人の男が現れて
「 君達が雪ノ下さんからの紹介で来た少年達だね? 」
そう聞かれた俺達は
「「「「 はい、そうです… 」」」」
そう返事をして、俺が代表で預かった紹介状を手渡すとその人は封書の封を開いて中から取り出した書状を取り出し内容を改めると
「 ふむ、話しは聞いているとは思うが死の危険性もあるがも知れないがその覚悟はあるのかな? 」
そう言われて
「 そんな覚悟は有りませんよ、俺達は生き残る為に鍛え、そして大切なモノを守る為に戦うんですよ? 勝たなきゃナニも守れないんだから
それに、命と引き換えに守れるのも一回だけナンだからむやみやたらに死に急ぐのは勝手だがお前が死んだ後は誰が守るんだよ? とは言いたい
俺達は死ぬ心配してる暇があるんなら取り敢えず自分を鍛えますね… 強くなれば生き残れるし守りたい者を守れるんだからな 」
そう言って大袈裟に溜め息を吐いて見せ
「 それに早いか遅いかの違いでしょ? ネイバーフッド達に掛かったらね…
アイツ等にとっては戦闘員も非戦闘員も関係無いんだから、俺達はせめて守りたい者を守れるくらいの力が欲しいだけ…
力が無きゃナニも守れはしないんですからね… そう、自分の命すらもね… 」
そう… 全てを失ったあの日を思い出しながらそう言うと
「 承知した、君達四人を歓迎しよう私の名は林堂、林堂匠だ
で、隣に居るのが城戸正宗氏にその隣に居るのが忍田真史君だ」
そう紹介されたから俺も
「 履歴書にも書いてありますが改めて飛来屋連です 」
「 大石東輝です 」
「 都田翔大です 」
「 山崎武志です 」
と、各々に名乗り最後に俺が
「 俺達は三門には…仮本部にはどう行けば良いんですかね? 土地勘、全く有りませんが… 」
そう聞くと
「 君達をここに送ってくれた雪ノ下建設の社員が今度は君達が住む所まで送ってくれるそうだから安心しなさい 」
そう言われて再びその運転手が現れ
「 ご案内しますから車に移動をお願いします 」
そう言われて車中の人となった俺達に運転手は
「 何の因果か… 雪ノ下建設三門出張所所長兼独身寮寮長で更にアンタ達の世話役…
一応肩書きが増え手当ても付くから悪い事ばかりじゃないんだけどさ… 」
そう言って溜め息を吐くその人は更に
「 聞いているかは知らないけど、アンタ達の三門第一高校への編入手続きを私がしなきゃいけないって何でなの? 」
そう言われて
「 それは大人達の都合であって俺達の都合じゃないし少なくとも俺達はそんな事… 青春ごっこに費やす時間が勿体無いと感じるのだからな… 」
俺がそう答えるのを聞いて
「 ……… 」
黙って考え込む運転手だった
「 そろそろ待ち合わせの店の駐車場入ります 」
運転手はそう言ってウィンカーを出して店の敷地内に入り待ち合わせのファミレスに入り食事をしながら待っていると先行派遣員が現れ
「 取り敢えず私も食事して良いですか? 朝からろくなものを食べてませんから… 」
そう言ってハンバーグステーキのセットのライス大盛りを頼み、その間俺達はドリンクバーをお代わりして待つことになった
やがて派遣員の食事も終わり彼女のナビゲートで目的のアパートに向かう事になった俺達
因みに俺達個人個人の部屋の在るアパートは木造建築二階建てで一階は店舗が入っていて向かって右から雪ノ下建設三門出張所、焼き肉屋にラーメン屋
ピザのデリバリーに寿司のデリバリーで一番左にコンビニが入っている
二階は2LDKの部屋で俺達は二人で一部屋使い三部屋目には忍田さん、一番左に白戸さんが入っていて残りの角部屋には白戸さんの部下の雪ノ下建設の社員が入る予定なんだそうだ
その翌日から俺達は編入試験に向けて勉強のし直しを始めているんだけど一応三門市に在る県立大学に通う現役の女子大生
雪ノ下建設のアルバイトのお姉さんが家庭教師役になってくれ勉強をみてくれていた
そのお陰もあってう編入試験に無事合格した俺達四人は九月から高校生になるがまずは林堂さんと忍田さん、そして白戸さんの三人が俺達の編入試験合格したお祝いをしてくれる事になり…
雪ノ下建設の事務所で待ち合わせ、七人揃ったところでアパート一階の焼肉屋に入ると雪ノ下建設の社員二人とバイトのお姉さんが既に座って待っていた
まぁ、皆さんの目的は忍田さん目当てなのはわざわざ言う迄も無いことだからいちいち突っ込まないと言うか薮蛇にしかならんことをな…
因みに、城戸さん本人は不参加だけどいくらかの金を白戸さんに預けたようだ
夏の間は訓練と勉強に明け暮れた毎日だったがいよいよ明日から学校かよ…
夏休み前まで保育園児だったのが嘘みたいだな…ってオリジナル達は今も通っているがな
そう言えばオリジナルとこの前お台場海浜公園で会ったとき、オリジナルが
『 この前の水泳教室でついにチャクラ無しで100m泳げるようになったんだよっ♪ 』
って得意気に言ってたな…
それと… 『 ついに雪ノ下と会っちまった 』 とも言ってたな…しかも八幡じゃなく自分に興味を示しているとも言ってたな
まぁ、本人の努力の甲斐あって水泳界じゃ強化選手候補だから有名人っちゃ有名人なんだよな…
マスコミの取材も何度も受けてるし注目も浴びているから興味を持つのも無理ないか…
注目と言えばトリオンは俺達がチャクラと呼んでいるモノの一形態で当然ボーダーにも目を付けられている…
あ…そうすると、早すぎる雪ノ下との出会いも偶然ではない可能性が… イヤ、間違いなく雪ノ下さんが出会わせたハズだ
多分、ボーダー入り… もしくはボーダーで保護の際に雪ノ下に説得させる気なんだろうな
俺達が逆行転生者である事を知らないボーダーからしたらオリジナルは守られるべき幼い少女…まぁ、実際の外見は四歳児なんだがな…
もちろん、戦えるなら大きな戦力となると考えているだろうがさすがに世間が良い顔をしないだろうな…
まぁ、俺達なら今もそうだが変化の術でいくらでも誤魔化しは効くんだろうけどな…
いずれ俺達の秘密を話す時は訪れるだろうが誰にどこまで話すかは相手を見極め無いことには話にならんからな…