航空傭兵の異世界無双物語(更新停止中)   作:弐式水戦

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第132話~再会を邪魔する不届き者!神影VSローブ男~

こうして、俺目線で話すのも久し振りだな。

…………………と言う訳で、どうも皆さん。ガルム隊1番機、TACネーム"サイファー"こと、古代神影です。

 

さて、天野達4人を拐った盗賊共を全滅させると共に、天野達4人に自分の正体を明かした訳だが、俺は暫くの間、4人に泣きつかれていた。

俺に引っ付いて泣きながら、俺が生きていた事を喜んでくれているのを見ると、この4人が何れだけ俺の事を思ってくれていたのかが伝わってきた。

その際、目頭が熱くなり、泣きそうになったのは此処だけの話だ。

 

「……………落ち着いたか?」

『『……………………』』

 

暫くして4人が泣き止むと、俺はそう問い掛ける。

4人は、柄にもなく大泣きした事が余程恥ずかしかったのか、顔を赤くして頷いた。

 

「それにしても、まさか先生まで大泣きするとは思いませんでしたよ」

「そ、そんな事言わないでよ。恥ずかしい…………」

 

そう言うと、先生の頬の赤らみが増した。

うん、結構可愛い。

 

「と、ところで古代君。1つ聞いても良いかしら?」

 

其処へ、白銀が話し掛けてきた。

 

「おう、何だ?」

「古代君、あの時中宮君の土の槍で死んだ筈よね?どうやって生き返ったの?それに、その姿も…………」

 

白銀はそう言って、俺の姿をまじまじと見る。

 

「あ、それは私も気になる」

「古代さん、教えてもらえないでしょうか?」

 

天野や雪倉もそう言った。

何時の間にか復活した先生も、そう言いたげな表情で俺を見ている。

 

「ああ、それはな………………ッ!」

 

そう言いかけた俺は、後ろから迫り来る魔力弾の気配に気づき、立ち上がるや否や、振り向き様に右ストレートをぶちかます。

 

「………ッ!おらぁ!!」

 

俺が弾き飛ばした魔力弾は、未だ残っていた壁の方へと飛んでいき、着弾した壁を木っ端微塵に吹き飛ばした。

 

「チッ…………大人しく当たっていれば良いものを」

 

そんな声が聞こえたかと思うと、ローブに身を包んだ男が姿を現した。

 

「何だよ、未だ居たのか…………全員殺したと思ってたんだがなぁ……」

 

そう呟き、俺は悪態をついた。

 

「馬鹿め。俺の特殊能力の1つ、"気配遮断"を使えば、テメェの"気配察知"から逃れる事ぐらい簡単なんだよ」

 

ローブの男はそう言った。

 

「それにしても、この俺が、あの蛇の尾の連中から高い金取ってまで雇われて、そのおこぼれで其所の女達を犯してやるつもりだったのに、こうも計画をオジャンにしやがるとは……………トンでもない馬鹿が居たモンだな」

「ほう…………この状態で挑発か?」

 

俺がそう言うと、ローブの男は鼻で笑った。

 

「フンッ、挑発じゃねぇ。本当の事を言っただけだ」

「あ?」

 

此処で俺は、態と挑発に乗ったような反応をしてやる。

こうすれば、相手は挑発に乗ってきたと思い込んで、彼是話すだろうからな。

 

すると俺の予想通り、その男はペラペラ喋り始めた。

 

「何だ、もう怒ったのか?だが、本当の事だろう?俺の計画を愚かにも邪魔する奴を、"馬鹿"と評して何が悪い?しかも、"気配察知"が使えるのに、俺の高い魔力を察知していながら留まって、其所の女達との感動と再会に浸ってる……………強者を強者と理解出来ない馬鹿の典型例だよ、お前は」

 

そう言って、ローブの男はニヤニヤと笑みを浮かべた。

 

「いや、馬鹿はお前だろ。自分で投げたブーメランに態々当たりに行くのが趣味なのか?」

「…………何だと?どういう意味だ?」

 

俺が言い返してやると、そのローブの男は声を低くして聞き返してきた。

 

「"高い魔力"?笑わせるぜ……………そんなチャチな魔力で強者の肩書き名乗ってんじゃねぇよ。"強者"と言う言葉の品位が下がるだろうが」

 

こちとら、あの人外チート魔術師こと、ラリー・トヴァルカインの超絶魔法を、何度も間近で見てたんだからな。

それと比べると、コイツから感じる魔力なんてゴブリン程度にしか感じない。

 

「それに、その台詞から三下臭がプンプンするんだよ。そんな無駄に高そうなローブなんか身につけてカッコつけちまってまぁ…………」

「てっ………テメェ……………ッ!」

 

どうやら、今の言葉で怒りのボルテージが一気に上がったようだ。

さっきまで余裕そうに挑発してたのに、結局このザマか……………

 

試しに"鑑定"を使ってみると、レベルは68。天職は"魔術師"で、魔力は1200、俊敏性は1500だ。

しかも、特殊能力に"詠唱破棄"もある。

コレだけ見れば、レベルもステータスも結構高いとは思うし、強力な特殊能力も持っている強者だが……………それでも俺からすれば雑魚だ。

何せ此方は、この世界に召喚されてから1年と少しの間、様々な事を経験してきたのだ。

迷宮を幾つも攻略したし、その際にドラゴンと戦う事もあった。

はたまた、魔力面で俺を凌駕するラリーと本気でバトルした事もあったし、おまけに先日は、魔人族幹部とのガチバトルだ。

お陰で復活当時のレベルは400で、伸びの悪かった魔力も、制限解除(リミット・ブレイク)を使わずとも150000を超えている。

それに、さっきコイツ以外の盗賊達を殺し尽くしたのもあり、レベルもまた上がっている。

こんな事を言うのも何だが……………………

「弱い奴だけ虐めて強くなった気で居る馬鹿との格の違いってヤツだな」

「ッ!?テメェ、言わせておけば調子に乗りやがって!」

「…………あっ、喋っちまった」

 

うっかり漏らした独り言で、遂に堪忍袋の緒が切れたらしい。

そのローブの男は、瞬時に禍々しい色の槍を作り出すと、俺目掛けて投げつけてきた。

 

「ッ!?神影君、危ない!」

 

天野が叫ぶが、こんなの大したものじゃない。

速度はそれなりにあるが、ラリーから喰らうヤツの方が、もっと速かったし、恐かった。

だから俺は…………………

 

「なっ!?」

「おお………」

『『ッ!?』』

 

軽く体をずらして槍を避け、柄の部分を片手で掴む。

 

「ば、馬鹿な……………有り得ねぇ!」

 

お~お~、挑発したりぶちギレたり狼狽えたり、大変な奴だな。

 

「な、何なんだよテメェは!?女の癖に、一体どうやってそんな身体能力を得てやがんだよ!?」

 

ローブの男が、俺を指差して叫ぶ。

「元々のステータスもあるし、何より……………」

 

そう言って、俺はローブの男を真っ正面から睨み付けて言葉を続けた。

 

「本当の円卓の鬼神(Demon Lord of The Round Table)の体を借りてるからだよ」

「…………!?このクソアマ、さっきから意味不明な事言って馬鹿にしやがって!もう犯すとかどうでも良い!テメェ等纏めてブッ殺してやる!!」

 

そう言うと、ローブの男は両手を広げ、巨大な魔力弾を作り出そうとする。

 

「こ、古代君…………」

 

白銀が、不安そうな声色で俺の名を呼ぶ。

 

振り向くと、4人が不安そうに俺を見ていた。

 

「おいおい、お前等勇者なんだから、こんなので怖じ気づいてどうするよ?」

 

俺は苦笑混じりにそう言った。

 

だが、今の4人が本調子に戻れないのは確かだ。

何せ今の勇者達は、国中から白い目で見られているし、おまけにコレだ。

精神的にもクタクタだろう。

 

「……………仕方ねぇな」

 

前髪をグシャグシャと掻いてから、俺は4人に言った。

 

「取り敢えず俺の後ろに居ろ。お前等は俺が守る。絶対に傷1つ負わせねぇよ」

『『ッ!?』』

 

そう言うと、4人は顔を真っ赤に染め上げた。

 

「あ~あ、ミー君がまたフラグ建てた」

 

アリさんが呆れ半分に言ってるが、この際知らん。なるようになれ。

 

「俺は………俺はぁぁぁああっ!」

 

あ、何か本気の一撃が来そう。

 

「俺はぁ!この世で一番の魔術師になる男だぞぉぉぉおおおおおっ!!」

「(いや、んなモン知らんがな。つーかラリーが居る時点で無理だから)」

 

俺は内心そう呟き、白銀の武器である長剣を収納腕輪から取り出す。

 

「あっ、それ私の長剣…………」

「ああ、ちょっと借りるぜ」

 

それだけ言うと、俺は腰を落とし、長剣を構えて魔力を流す。

 

「喰らええぇぇぇぇえええええッ!!!」

 

そして遂に、巨大な魔力弾が地面をガリガリ抉りながら飛んできた。

 

「んじゃ、俺もやりますか……………"斬撃砲"!!」

 

そうして俺は、溜めに溜め込んだ力を一気に解放する勢いで長剣を振り上げた。

 

それによって生じた斬撃の像が、まるで大砲のように飛んでいったのだ。

そして、その魔力弾は俺の斬撃砲に一刀両断され、綺麗に真っ二つになると、そのまま俺達の両サイドを通り過ぎて爆発した。

 

「と、トリックだ………こんなの、何かのトリックに決まってる…………!」

 

何処ぞの人類最強(?)のオッサンを連想させるような台詞を吐き、ローブの男は後退りする。

 

「じゃあ、そろそろ遊びも終わりにしようか」

「う、うわあああぁぁぁぁああっ!!来るな!来るな!来るなぁぁぁあああっ!」

 

ローブの男は狂ったように叫ぶと、あんな最大出力の魔法放っときながら何処に魔力を残していたのか、俺目掛けて魔力弾を乱射しながら逃げ出した。

 

「こんなモン………」

 

そう言って長剣をポイッと投げ捨てると、俺は次々に飛んでくる全ての魔力弾を拳や蹴りで弾き飛ばした。

 

そして全ての魔力弾を弾くと、新たに得た特殊能力、"遠視"と"夜間視力向上"を同時に使ってローブの男の居場所を突き止めると、アリさん達に此処で待つように指示してから、Pak-faを展開して直ぐに離陸し、ローブの男を追う。

 

数分と経たない内に、その男は見つかった。

俺を見て何か喚き散らしてるようだが、聞く気も無い。

 

俺はPak-faの特殊兵装の1つ、EW1(トリニティ)を装備すると、ローブの男に向けて発射した。

 

轟音と共に迫ってくる巡航ミサイルに男が気づいた頃には、もう手遅れ。

ローブの男は今度こそ、塵1つ残さず消し飛んだ。

 

「今度こそ、一件落着だな」

 

夜空に響き渡る爆発音を聞きながら呟くと、俺は砦の方へと戻るのだった。

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