航空傭兵の異世界無双物語(更新停止中)   作:弐式水戦

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第135話~寝過ごしちゃったZE!HAHAHA(殴~

さて、天野達を救出してルージュに戻り、門番のマーキスさんと一悶着あったものの無事に解決し、アリさんの家で1泊したのだが……………

 

「……………寝過ごしちゃいましたよ」

 

夜明け前にアリさんの家に来て、風呂入って、寝て、それで起きたら次の日の朝だった……………って言うね。

もう、盛大にやってしまいましたよ。

 

「………………つー訳で、白銀に請求書渡すための旅を始めてから、もう2日も経ってしまった件について」

ムクッとベッドから起き上がり、壁に掛けてあるカレンダーで日付を確認した俺は、そう呟いた。

 

「ラリー達、心配してるだろうな…………」

 

俺は溜め息をついた。

何せ俺は、出発前にラリーから槍や剣を受け取ってから、ラリーには1回も連絡を入れてないのだ。

彼奴だけじゃない、我がガルム隊メンバーの誰にも、俺は連絡を入れてないのだ。

 

どのように言い訳したものかと頭を悩ませていると……………

 

《おはよう、相棒…………もう起きてるかい?》

 

ラリーから僚機念話での通信が入った。

 

《おう、起きてるよ…………おはよう、ラリー》

 

俺がそう答えると、心底安心したような溜め息が聞こえてきた。

 

《ああ、良かった!やっと繋がったよ!あの時から全く繋がらなくて、僕ずっと心配してたんだからね!?》

 

朝っぱらなのに大声で、ラリーがそう言う。

 

《ああ、心配掛けてゴメンな。ちょっとトラブルに巻き込まれてたんだよ》

《トラブルに……………?》

《そうだ。まあ、何とか無事に解決したよ。今はアリさんの家に居る》

《そうか………良かったぁ…………君達が無事で、僕も安心したよ》

 

ラリーがそう言った。

余程、俺やアリさんの事を心配してくれていたようだ。

 

《早く顔見せに来てね?ゾーイ達、君の事が心配で食事もロクに摂らない程だったんだから。食べさせるの苦労したよ》

《マジですか…………》

 

何と無くだが、そんな様子が思い浮かぶ。

それにゾーイの奴、何だかんだで俺の事を好いてるのには変わりないんだな。それが分かっただけでも、取り敢えず安心だ。

 

なら、なんで彼奴は俺の事を避けてたのか気になるが……………それは、何れ聞くとしよう。

 

《まあ、取り敢えずゾーイ達には、僕の方から伝えておくよ》

《あいよ。ギルドで待っててくれ》

《うん!》

 

そうして、念話が切れた。

 

「さて………」

 

俺は部屋のカーテンを勢い良く開き、朝の日差しを部屋に目一杯注ぎ込ませる。

 

「アリさん、起きてください。もう朝ですよ。ギルドの仕事とかもあるんですよ?」

 

そう言って、俺はアリさんの体を揺する。

「んぅ…………アナタ、もう少し………」

 

何言ってんだ、この人は…………どんな夢見てるんだよ……………?

 

つーかアリさん、アンタこの前の宴会で、酒がぶ飲みしてベロンベロンに酔いながら、『独身で~す、彼氏募集中で~す!』とか言ってただろうが……………

それに今思ったんだが、この人独り暮らしなのに無駄に部屋多いし、ベッドだって完備してる。

ギルド支部長になって金が有り余っているのか、それとも彼女が現役冒険者だった頃、当時の仲間を家に呼んだりしていたのか………………

まあ、それは取り敢えず置いておこう。

 

「ホラ、アリさん。寝言ほざいてないで、さっさと起きてください。もう十分寝たでしょっ」

 

俺はアニメでもあるように、掛け布団を思いっきり剥ぎ取ってやる。

だが、それが大きな間違いだった。

 

「んぅ………んん……………」

「………………あっ」

 

掛け布団を剥ぎ取った俺は、その状態で固まった。

今思えば、彼女は天野達と同じようにベビードール姿なのであって、パジャマではない。

おまけに、そのベビードールの丈は短く、下着が見えるギリギリ程度だ。

因みに、天野達のベビードールもそんな感じだ。

 

そんなもの着て寝てる奴の掛け布団を、豪快に剥ぎ取ってしまえばどうなるか?

答えは単純明快…………………

 

「I screwed up………(しくじったぜ………)」

 

…………………ベビードールの裾を捲ってしまうと言う結果が出るのだ。

それにしても、黒のレースか。所謂、大人の下着ってヤツだな……………

 

「……………って、アホか。何考えてんだよ俺は?」

 

煩悩を振り払うべく頭を振りながら、自分自身にツッコミを入れる。

 

まあ、幸運にもアリさんは起きなかったので、俺はベビードールの裾を正した。

勿論、その際に変な所を触ったり、足を滑らせて彼女の上にドーン!とか言う、ラブコメアニメのお約束とも言える、ラッキースケベな展開になったりしないよう、細心の注意を払いながら。

 

「(そういや、他の連中は起きてるのかな……………?)」

 

裾を正して再び布団を掛けてやった後、そんな事が頭に浮かんだ俺は、4人が寝ている部屋を見て回る事にした。

 

最初に訪れたのは、白銀と先生が寝ている部屋だ。

 

一先ずドアをノックする。

 

「お~い。白銀、先生。起きてるか~?」

 

ドア越しに呼び掛けるが、返事は返されなかった。

未だ寝ているのだろうと結論付けた俺は、今度は天野と雪倉が寝ている部屋の前に立ち、ドアをノックする。

「………………此処もか」

 

だが、反応は白銀達と同じだった。

 

俺は部屋に戻ると、下ろしていた髪をポニーテールに纏める。

 

まあ、当然ながら俺は、髪を伸ばした事は勿論、髪をリボンとかで結んだ事すら無い故に、髪の纏め方もリボンの結び方も適当なのでかなり不格好だが、気にしない事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん~~!気持ちの良い朝だな」

 

さてさて、アリさん達(眠り姫達)を家に放置して外に出た俺は、大きく伸びをしてそう言った。

 

辺りを見渡すと、店のシャッターがガラガラと音を立てて上がり、ギルドへ向かう冒険者も居る。

今日もまた、何時も通りの1日が始まるのだ。

 

「それじゃあ、行きますか」

 

そう呟き、俺はギルドへ向けて歩き出す。

その途中、俺に気づいた他の冒険者や町の人達と挨拶を交わす事を忘れてはいけない。

今まで俺は、冒険者として活躍する事は勿論、こんな感じで、挨拶や他愛もない会話から、町の人達との交遊関係を広げてきたのだから。

 

「うぃ~~っす!」

 

ギルドに着いた俺は、ドアを開け放ってそう言った。

 

「よお、可愛い子ちゃん!今日も美人じゃねぇか」

 

すると、相変わらず酒を飲んでいるオッチャン冒険者が声を掛けてくれた。

 

「言っときますけど、体は女でも心は男ですからね?」

「んなモン分かってるって!」

 

そう言って豪快に笑い飛ばすオッチャン。

何時も見ていた光景だ。

 

それから俺は、このギルドの受付嬢であり、恋人の1人である茶髪美少女、エスリアとも挨拶を交わした。

 

「おはよう、相棒」

 

すると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「よう、ラリー。エメル達もおはよう」

 

振り向いた俺は、視界に映った我が僚機達にそう言った。

 

「よお、ゾーイにアドリア。元気にしてたか?」

「ええ、何時ものように」

 

そう言って、ゾーイは笑みを浮かべた。

どうやら、この前のように避けたりはしないようだ。

 

「ラリー様から、トラブルに巻き込まれたとの話を聞きましたが……………ご無事なようで、何よりです」

「おう。心配してくれてありがとな、アドリア」

 

俺はそう言って、アドリアの頭を撫でてやる。

 

「い、いえ…………私は貴方の僚機で………恋人、ですから…………」

 

アドリアは顔を真っ赤にしてそう言った。

それから、ゾーイの羨ましそうな視線を感じ取った俺は、ゾーイの頭も撫でてやった。

 

「なあミカゲぇ、お前昨日は何してたんだ?何度も僚機念話で話し掛けたのにシカトしやがってよぉ」

 

すると、何時の間にか傍に来ていたギャノンさんが肩を組んできた。

 

「もしかしてミカゲ君、私達を置いて、イケナイ事でもしに行ってたのかな?」

「いやいや、んな訳無いですよ」

 

ギャノンさんに続くかのように現れ、俺に擦り寄りながら言うグランさんに、俺はそう返した。

 

「それでミカゲ、昨日は何してたの?」

「昨日は丸1日、誰にも返事を返さなかったようですから………………何か、問題でもあったんですか………?」

 

エメルとリーアが、そう訊ねてきた。

 

「ああ、それがな……………」

 

言いにくいけど、こう言うのは正直に言わなきゃ駄目だよな。

 

「……………寝てたんだ」

『『『『………………はあ?』』』』

 

俺が答えると、ラリー達の口から間の抜けた声が漏れた。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ相棒。"寝てた"って…………ええっ?」

 

ラリーが、信じられないと言わんばかりの表情でそう言った。

 

「ミカゲ様……1日中、眠っていたのですか………?」

「それはそれで、逆に凄いわね…………」

「ああ、全くだ。どうすりゃそんなに長く寝れるんだよ?オレでもそんなに寝れないぜ」

 

そう口々に疑問をぶつけてくるガルム隊メンバー。

それに答えようとした俺は、重要な事を思い出す。

 

「(そういや俺、マーキスさんから『出来る限り4人の傍に居てやれ』って言われてたな)」

 

内心そう呟いた俺は、詰め寄ってくるラリー達に待ったを掛けた。

 

「すまん、皆。ちょっと用事を思い出した。直ぐ戻る」

「え?ちょっと!相棒!?」

 

俺を呼び止めようとするラリーの声を無視して、俺はアリさんの家へと駆け戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリさんの家に戻ると、家の外にアリさんが立っていた。

そして俺を見つけると、安心したような表情を浮かべて手を振る。

俺は速度を上げ、アリさんに駆け寄った。

 

「ミー君、探したんだよ?彼女等を連れ出すには、君と言う護衛が必要なんだから」

「すんません、すっかり忘れてました」

「ちょ、おいおい………」

 

俺が答えると、アリさんは苦笑を浮かべた。

 

「それで、彼奴等は?」

「ああ。今は朝食を終えて、出掛ける準備をしてるよ。もう直ぐ来ると思うけど……………おっと、噂をすれば何とやら」

アリさんがそう言うと、リビングから出てくる天野達4人が見えた。

 

「よう、お前等。よく眠れたか?」

「え、ええ…………お陰様で」

 

白銀が答えたが、顔が赤い。

他の3人も顔を赤らめているのを見る限り、恐らくあの時、俺の目の前で、ベビードール姿になってた事を意識してるんだろう。

あれ、丈短い上に下着も若干透けてたからな。色々思う事があるんだろう。

 

「まあ、取り敢えずギルドに行きましょうか。報酬貰ったり、アリさんに飯奢ってもらわないといけませんからね」

「フフッ…………はいはい、分かってるよミー君。約束だからね」

 

そうして俺達は、ギルドへと向けて出発した。

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