航空傭兵の異世界無双物語(更新停止中)   作:弐式水戦

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第70話~まさかの告白大会だとぉ!?~

さてさて、ラリーとの話を終えた俺は今、F-15Cを展開して、ラリーと共にエリージュ王国上空を飛び回っている。

ソブリナとの約束の時間は真夜中であるため、その暇潰しとして誘ったのだ。

夜間飛行を断ったから、その代わりと言うのも兼ねている。

 

「ねえ、相棒。1つ聞きたいんだけど、良いかい?」

 

不意に、隣を飛んでいるラリーが話し掛けてきた。

 

「おう、何だ?」

「相棒ってさ………女の子に告白された事って、あるの?」

 

俺が聞き返すと、ラリーがそんな事を訊ねてきた。

 

「いや、無いぞ」

 

ラリーの問いに、俺はそう答えた。

 

「………本当に?」

「ああ」

「1回も?」

「おう。1回も無いぜ」

 

俺はそう答えた。

つか、2回も聞き返す必要は無いと思うんだが……俺、そんなに信用無いのか…………?

 

 

なんて考えている内に、俺達は王都上空に差し掛かった。

 

「おっ………相棒、あれ見てよ!」

 

突然、ラリーがある方向を指差す。

ラリーが指差す方向に視線を向けると、其所にあったのは、俺等がガチバトルしていた時にラリーの流れ弾を受けた上に、俺のミサイル攻撃でブッ壊れた、王宮の訓練場だった。

どうやら修理中らしく、大工と思わしき人達が忙しなく動き回っている。

 

…………って、待てよ?王宮の訓練場が使えないとなれば…………

 

「彼奴等、何処で訓練するんだ?」

 

確か女子達は、御劔パーティーと富永パーティーが迷宮攻略を進めていて、他の連中は俺を探したり、訓練場での訓練に励んでるって言ってたよな?

なら、それが使えない今、御劔達のような迷宮攻略組は兎も角、居残り組はどうするのかが疑問だが…………

 

「………ま、良いか。考えても仕方無い事だし」

 

ラリーに聞こえないような声で呟き、王都の町並みを見下ろしながら飛んでいると、あっという間に王都を通過してしまった。

 

「相棒。王都から南南東に40㎞行った先に、フュールって町があるんだけど、行ってみない?」

 

唐突に、ラリーが提案してきた。

特に断る理由も無いため、俺は頷き、南南東へと進路を取り、フュールの町へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからの出来事を簡単に言うと、俺達はフュールの町の数㎞手前で引き返した。

その理由は、F組全員と王国騎士団の連中が其所に居たからだ。

 

フュールの町上空に差し掛かろうとしていた所で、そこそこ強めの反応をラリーが感じ取り、レーダーをONにして詳しく探ってみたところ、その反応の正体が、F組の連中だったのだ。

コレには俺もラリーも驚いて、言葉を交わす事も無く、俺達は反転して、ルージュへと舞い戻っていた。

昨日、男子陣と一悶着起こしたばかりだから、姿を見せるのが憚られるんだよなぁ………

 

 

 

「いやぁ~……まさか、あの町にF組の奴等が居るとは思わなかったな」

 

それから宿に戻って部屋に入り、ベッドに腰掛けた俺はそう呟いた。

 

「そうだね、あれには僕も驚いたよ」

 

もう1つのベッドに腰掛けて、ラリーが答えた。

 

「それにしても、彼奴等には気づかれたかな………?」

「いや、それは無いだろう。彼奴等の中には、『魔力感知』や『気配察知』を持ってる奴が居るけど、俺等は数㎞前で引き返したからな。たとえ気づいても追ってこれねぇよ」

 

不安そうに呟いたラリーに、俺はそう返した。

 

「そう?それなら良いんだけど」

 

そう言って、ラリーは安堵の溜め息をついた。

 

「ところで相棒、昨日の一件は覚えているかい?」

「"昨日の一件"?」

 

俺が聞き返す。

 

「昨日、ソブリナと約束したんだろ?それだよ」

「………ああ、その事か。ちゃんと覚えてるよ」

 

俺がそう言うと、ラリーは満足げに頷いた。

 

「それなら良いんだ」

 

そう言って、ラリーは急に神妙な表情を浮かべた。

 

「相棒。さっきも言ったように、今夜のソブリナの話は、きっと、君の今後すら左右するものになる筈だ。だから、真剣に聞いてあげて。そして、焦らず、よく考えた上で答えを出してあげるように……良いかい?」

「お、おう」

 

ラリーの気迫に圧されつつ、俺は頷いた。

 

それにしても、『俺の今後すら左右する』と言う言葉が凄く気になる。

一体、ソブリナは俺に何を言うつもりなんだ…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神影とラリーが宿で休んでいる頃、女性冒険者達との買い物を終えたガルム隊女性陣とアルディアの3人は、エメルとリーアを先に宿へと帰らせ、冒険者ギルドを訪れていた。

 

「あれ?何か変わった組み合わせですね」

 

5人に気づいたエスリアがそう言った。

 

「ええ。元々エメルやリーアも居たんだけど、先に戻ってもらったわ」

 

ソブリナが答え、カウンターに凭れてエスリアに顔を近づけた。

 

「実は、貴女に話があるのよ」

「私に、ですか?」

 

エスリアが聞き返すと、ソブリナは頷く。

 

「今から、少し時間を貰えるかしら?」

「は、はい」

 

そうして、エスリアはもう1人の受付嬢にその場の引き継ぎを頼み、ソブリナ達と共に、奥の部屋へと入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで……お話と言うのは…………?」

 

部屋の鍵を閉めたエスリアは、ソブリナ達の方へと向き直って訊ねた。

神妙な表情を浮かべている5人を見て、かなり重要な事なのだろうと、エスリアは予想する。

 

「実は、私達………」

 

そう言いかけたソブリナは、他の4人の方に顔を向け、互いに頷き合うと、エスリアへと向き直る。

 

「今夜、ミカゲに告白するの」

「…………へ?」

 

あまりにも突拍子も無い話に、エスリアは間の抜けた声を漏らす。

 

「え、えっと…………今、何て………?」

「私達は今夜、ミカゲ様に告白するのです」

 

聞き直したエスリアに、ゾーイが頬を若干赤らめながらそう言った。

 

「…………ぇぇぇぇえええええええっ!!?」

 

暫く沈黙していたエスリアだったが、ゾーイの言葉の意味を理解するや否や、目を見開いて驚いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほ、本当に………ミカゲさんに、告白を?」

 

あれから少しして、何とか落ち着きを取り戻したエスリアは、未だに信じられないと言わんばかりの表情を浮かべて訊ねた。

「ええ、そうよ」

「と言っても、ついさっき決めた事なんだけどね」

 

頷いたソブリナに、エリスが言葉を付け加える。

 

「そ、そうですか………ミカゲさんに……告白…………」

 

途切れ途切れに、エスリアは呟く。

其処へ、今度はニコルが口を開いた。

 

「……エスリアも………する」

「え?」

「エスリアも……ミカゲに告白、する………」

「わ、私もですか!?」

 

まさか自分も含まれているとは思わなかったとばかりに、エスリアは聞き返した。

 

「だってエスリアも、ミカゲの事が好きなんでしょう?」

「ッ!?」

 

エリスにそう言われ、エスリアは顔を真っ赤に染め上げる。

それから少しアタフタした後、小さく頷いた。

 

「なら、今夜はミカゲへの告白大会ね」

 

話を締め括るようにソブリナが言うと、全員が頷いた。

そして、ソブリナが本番の流れを全員に説明し、全員の賛成を得た上で、一行は解散した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ただいま帰りました」」

「お帰り~」

 

ゾーイとアドリアが帰ってきたのは、ラリーが俺の部屋を出てから少しした辺りだった。

もう夕食時になっている。

 

「エメルとリーアを先に帰らせたらしいけど、何かあったのか?」

 

俺は2人に問い掛けた。

 

そう。実を言うと、俺とラリーが話している最中に、エメルとリーアがやって来たのだ。

何故2人が先に帰ってきたのかを訊ねてみたのだが、2人は教えてくれなかった。

一応、危ない目に遭っている訳ではないと聞いたので安心したが、それなら尚更、何をしていたのかと気になっていたのだ。

 

「はい、少し………ね?」

「え、ええ」

「……………?」

 

だが、俺が訊ねても、帰ってきたのは誤魔化し笑いだけ。

そんな2人に、俺は首を傾げるしかなかった。

 

その後、2人は今夜、アルディアの3人に用事があると言っていたのだが、コレについても教えてはくれなかった。

てか、ソブリナは既に俺と約束してる筈なんだが…………彼奴、まさか約束を忘れたとか言わねぇよな?

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、そんなこんなしている内に夜になり、俺達は夕食を終えて、部屋に戻って休んでいる。

昼間に言っていたように、ゾーイとアドリアは、アルディアの3人に会うために部屋を出ており、今は俺1人だ。

 

俺はベッドに寝転がり、ラリーに言われた事について考えていた。

 

『今夜のソブリナの話は、きっと、君の今後すら左右するものになる筈だ』

『焦らず、よく考えた上で答えを出してあげて』

 

昼間、ラリーに言われた事が脳内に響く。

 

"今後を左右する"とはどういう意味だ?

ソブリナは一体、何を言うつもりなんだ?

 

「…………分からねぇ」

 

そう呟き、俺は寝返りをうった。

 

《よう相棒、未だ起きてるか?》

 

すると、突然ラリーが念話を入れてきた。

つーかラリーの奴、あの超カッコいいエースコンバット・ゼロの名言を改造しやがったな…………

 

《ああ、起きてるよ》

 

なんて考えつつ、俺は返事を返す。

 

《そろそろ時間だと思うけど………未だ部屋に居るのかい?》

《ああ、今から出るよ》

 

そう言って起き上がり、俺はドアへ向かって歩き出す。

 

《そっか………》

 

そう言うと、ラリーからの念話が途絶える。

それを疑問に思いつつ、部屋のドアを開けて廊下に出た時、タイミングを見計らったが如く、ラリーも部屋から出て、俺の方を向いた。

 

「行ってらっしゃい、相棒………頑張ってね」

「お、おう………」

 

ラリーから謎のエールを受け取り、俺はソブリナと約束した場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え~っと、確かこの辺り…………ん?」

 

記憶を頼りにルージュの町を歩き回り、漸く約束の場所に辿り着いた俺は、前方に居る人物を見て目を丸くした。

 

其所にはソブリナだけでなく、エリスやニコル、ゾーイ、アドリア。そして、何故かエスリアさんが居たのだ。

 

「おっす」

 

取り敢えず、歩み寄りながら声を掛ける。すると、全員が一斉に振り向いた。

その時、一瞬怯んだのは秘密だ。

 

「約束通り、来てくれたのね。ミカゲ………」

「ああ」

 

話し掛けてきたソブリナに、俺は頷いた。

 

「大事な話が………あるんだったよな?」

「ええ」

 

そう言って、ソブリナは他の5人と顔を合わせる。

そして頷き合うと、俺の方へと向き直った。

 

『『『ミカゲ(様)(さん)』』』

「お、おう」

 

一斉に呼ばれ、俺は若干戸惑いながらも返事を返す。

 

そして6人は、頬を赤く染めながら、ある言葉を投げ掛けてくるのだ。

俺が今まで経験した事の無かった、一生縁の無い話だと思っていた、その言葉を…………

 

 

 

 

 

 

 

『『『貴方の事が……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………好きです』』』

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