航空傭兵の異世界無双物語(更新停止中)   作:弐式水戦

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第77話~グループデートその3《美人揃いの冒険者パーティー編》 前編~

さてさて、色々と濃すぎる経験をした、ゾーイとアドリアとのデートから一夜明けて、このグループデート期間も、遂に最終日を迎えた。

1日目の相手がエスリアさん、2日目はゾーイとアドリアと来れば、最後は勿論、アルディアの3人となるだろう。

 

そんな訳で、俺は何時も通り、宿の外で待機している。

 

アルディアの3人が出てくるのを待っていると、後ろから声を掛けられる。

 

「よう、相棒」

 

聞き慣れた声に振り向くと、其所にはラリーが立っていた。

 

「おう、おはよーさん」

 

俺も右手を上げて返事を返す。

 

「何と言うか、久し振りに会ったような気分だね。たった2日間会ってないだけなのに」

「あ~、確かにそうだな」

 

ラリーの意見に、俺は相槌を打った。

今思えば、コイツと1日以上顔を合わせない日なんて、今までに1回も無かったな…………

 

「まあ、俺とお前って何時も一緒に居たからな。こう言う事に慣れてないだけだろ」

「それもそうだね」

 

俺がそう言うと、ラリーは頷いた。

 

「今日で、デート期間は最終日なんだよね?相手は誰なんだい?」

「アルディアの3人だよ。因みに、1日目の相手はエスリアさんで、2日目がゾーイとアドリアだ」

 

俺はそう言って、この2日間の出来事を話したのだが、ラリーが特に反応したのは、2日目の話だった。

フュールの町を歩き回っている時に、中宮に絡まれた事を話すと、ラリーの目付きが鋭くなった。

 

「クソ野郎が、人様のデートに水差してんじゃねぇよ………」

 

そう呟いて、ラリーは俺に目を向けた。

 

「相棒。君が望むなら、僕がソイツを破滅の煉獄(ルイン・フレア)世界の終焉(ハルマゲドン)で跡形も無く消してやるけど…………どうする?」

 

そういうラリーに、俺は手をヒラヒラと振った。

 

「いや、良いよ。攻撃避けまくって悔しがらせた上に、1発殴り飛ばしてやったから。その時に彼奴、多分だけど鼻陥没してるんじゃね?ついでに彼奴の眼鏡ブッ壊したし」

「ハハッ、そりゃ良い気味だぜ。何時までも相棒を馬鹿にしてるから、そんな目に遭うんだよ」

 

ラリーが笑いながらそう言った。

コイツ、思いっきり口調乱れてるぞ………普段の喋り方は表の顔なのかとすら思えてしまう。

 

「それにしても、ただ1発殴るだけで良かったのかい?もっとやれば良かったんじゃ…………?」

 

急に何時もの喋り方に戻ってそう言うラリーに、俺は首を横に振る。

 

「いや、あれは彼奴を大人しくするためにやっただけだからな。やり過ぎたら俺が悪者になっちまう」

「成る程、そう言う事だったのか…………まあ、そうだね。あんな奴のために、君が悪者になる必要は無いよ」

 

俺が言うと、ラリーは納得したように頷いた。

 

「それで?その後はどうなったの?」

「ああ、それは…………ん?」

 

興味津々な様子で聞いてくるラリーに答えようとした俺だが、ラリーの後ろに現れた3つの人影を視界に捉える。

 

「悪い、話はまた今度だ」

「え?なんで?」

 

そう聞き返してくるラリーだが、俺の目線の先にあるものを見る。

 

「あ~、成る程ね…………」

 

ラリーがそう言うと、3つの人影が近づいてきた。

その人影の正体は勿論、アルディアの3人だ。

 

「お待たせ」

 

3人を代表するかのように、ソブリナがそう言った。

 

「いや、そんなに言う程待ってないから大丈夫だよ」

「そう?なら良かったわ」

 

俺が答えると、ソブリナは安心したような表情を浮かべる。

 

それから、ラリーはアルディアの3人と挨拶を交わして、宿へと入っていった。

 

「頑張れよ、相棒」

 

去り際に、そんなカッコいい捨て台詞を残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでラリーと別れた俺達は、ルージュの町を歩き回っていた。

 

「………それでミカゲ。エスリアやゾーイ達とのデートでは、どんな事をしたの?」

 

俺の右隣を歩くソブリナが、興味津々な様子で聞いてくる。

 

「ああ、それはな…………」

 

そうして俺は、昨日と一昨日のデートの内容を話した。

 

エスリアさんとのデートでは、ルージュの町を歩き回った後、飲食店で長々と話をして、それから町の外で、エスリアさんをお姫様抱っこしての空中散歩をした事。

ゾーイとアドリアの場合は、フュールに行ってアイスを食べて、後は滝を見たり、海に行ったり高台で夜景を眺めたりした事を。

 

「…………まあ、こんな感じかな」

『『………………』』

 

話を終えた俺を、アルディアの3人はジッと見ていた。

 

「…………あれ?」

 

何故こんなにも凝視されているのか分からず、俺は首を傾げる。

 

「え~っと………何か変なところでもあったか?」

 

そう言う俺だが、アルディアの3人は俺そっちのけで顔を突き合わせている。

 

「ゾーイとアドリア、あの時買った水着を本当に着たのね」

「………着ないと、思った……」

「それでミカゲにアピールするとは………先を越されたわね」

 

何やらヒソヒソ話している3人に置き去りにされる俺。

そんな事も構わず、3人の話は続く。

 

「それもそうだけど、水着姿で膝枕すると言うのも凄いわね」

「それで頬擦りするミカゲって………」

「ん………」

 

すると、3人は突然、俺の方を向いた。

 

『『エロいなぁ~…………』』

「いきなり何言ってんだお前等!?」

 

突拍子も無い事を言い出した3人に、俺が盛大にツッコミを入れたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん~~ッ!久々の王都ね!」

「相変わらず……賑わってる………」

「当然よ、王都だもの」

 

さて、そんなこんなでデートを始めた俺達は、何と王都に来ている。

その発案者は、大きく伸びをしているソブリナだ。

 

王都に良い思い出は無いのだが、よく考えたら、F組や騎士団の連中がフュールに居る今、王都に不安要素は1つも無い。

どうせ、宰相の野郎は王宮に籠りっぱなしだろうから、鉢合わせになったりはしないだろう。

それに、F組の連中と再会した時に訓練場をブッ壊した件もあるが、それなら、訓練場の近くに行かなければ済む話なのだ。

だとしたら拒否する理由も無いため、俺も反対はしなかったのだ。

 

因みに、ルージュからそこそこ離れている王都へ移動する際に使った手段だが…………俺です。

アパッチ使ってきました。

 

 

どのようにしたのかと言うと、答えは簡単だ。

 

ホラ、何かのアニメで宝石とかを盗んだ怪盗が、ヘリから垂れ下がってる梯子みたいなのに掴まって逃げる展開ってあるじゃん?

あれと同じやり方を使ったんだよ。

 

何か知らんが、アルディアの3人はスッゲー丈夫なロープを持ってたらしくて、それを、アパッチを展開した俺にくくりつけて上昇させて、後は3人でロープを掴んだんだよ。

マジで危ないし、途中でロープが切れるなりして落ちたら大変だから止めとけと言ったんだが、結局押し切られたのだ。

 

「(…………で、今に至るって訳なんですよ)」

 

内心そう呟き、俺は小さく溜め息をついた。

 

 

まあ、結果的に無事に到着したから良いんだが、あんなのを何回もやるのは御免だな。

何時ロープが切れるかと思ったら、落ち着いて飛べやしない。

…………なんて言いつつも、帰りにまたやらされるんだろうけどな。

 

「ホラ、ミカゲ。何時までそんな浮かない顔してるの?せっかくのデートなんだから、もっと楽しみましょう?」

 

そう言って、ソブリナは俺の右腕に抱きついてくる。

 

「そうよ、ミカゲ。コレはデートなんだから」

「………ミカゲと、沢山………イチャイチャする………」

 

ソブリナに続いて、エリスが俺の左腕に抱きつき、ニコルは後ろから飛び付いてきた。

「(ちょっ、両腕と背中に、女性特有の柔らかい膨らみの感触が………てか、特に背中から伝わってくる感触が凄いんですけど……………ッ!)」

 

以前の俺なら殆んど気にしなかったのだが、6人に告白されてからの俺は、どうもこう言った身体的接触に敏感になっている。

考えないようにしようとしても、ちょっと気を抜いたら、何時の間にか意識している。

そのお陰で、今は心臓バクバクだ。

おまけに顔が熱い。ヤバい、気づかれなければ良いんだが………

 

「あら、どうしたの?顔真っ赤だけど………」

 

…………駄目だったか。

だが、此処で諦める訳にはいかない。何とかしてやり過ごさねば!

 

「い、いや。気のせいじゃね?何時も通りだぜ?俺」

 

若干歯切れが悪くなりながらも、取り敢えずそんな事を言ってみる。

 

「ふ~ん………?"気のせい"、ねぇ………」

 

そう言うと、ソブリナは腕を離して前に回り込み、真っ正面から俺を見つめる。

 

「……………」

「……………?」

 

そんなソブリナの行動に戸惑いながら、取り敢えず足を止めてソブリナを見つめ返す。

 

俺が足を止めた事に、エリスやニコルが何か言ってるが、一先ず脇に置かせてもらう。

 

「………………」

 

俺を穴が開く程に見つめるソブリナ。

「(まさか、さっき俺が考えていた事がバレたのではあるまいな?)」

 

そうなれば色々とヤバい。

取り敢えず平常心、平常心を保つのだ古代神影。

持ち前の鋼の精神で、この場を何とかしてやり過ごすのだ!

 

「あら、脂汗。やっぱり何か隠してるわね?」

「Nooooooo!!?」

 

Jesus Christ(何てこったい)!バレた!結局バレちまったよコンチキショー!

 

「ホラ、何隠してるのか洗いざらい話しなさい」

 

逃げ場は無いとばかりに、ジリジリと近寄ってくるソブリナ。

後ろに下がろうとするものの、そもそもニコルに抱きつかれてる状態で、どうやって下がれと?

おまけに左にはエリスが居るし、そもそも抱きつかれてる時点で何処にも行けないのは確実。

 

…………うん、無理ですね。諦めました。

 

 

「あ~、そのですね…………さっきみたいに抱きつかれると、その………当たる訳でして…………」

 

チキショー、何だこの羞恥プレイ?俺こんな趣味無いッスよ?

 

「……………」

 

唖然とした様子で俺を見ていたソブリナだが、クスッと笑みを浮かべた。

 

「何だ、そんな事を気にしてたの?ゾーイとアドリアとのデートでは、コレよりもっと大胆な事されてたんだから、耐性ついてると思ってたんだけど、そうでもないみたいね」

 

いやいや、馬鹿言っちゃ駄目ですぜソブリナさんよ。

確かに抱きつかれるより大胆な事されたけど、やはり思春期男子ですからね、色々と気になってしまうんですよ。

 

「赤くなるミカゲ……可愛い………」

 

おいニコル、その表現は男としてはスッゲー恥ずかしいから止めなさい。

 

「今までの余裕そうな態度は何処へやら、もう私達にメロメロみたいね」

 

我が意を得たりと言わんばかりの表情で、エリスが言った。

 

「初めて会った時から思ってたけど、こう言うミカゲって可愛いわよね」

「だから"可愛い"言うなっつーの!!」

 

それから暫くの間、俺は3人にからかわれていた。

 

 

 

 

そんなこんなで、俺の最後のデートが始まるのだ。




次は、ちょっとタイミングが微妙ですが、サイドストーリーを入れます。
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