Campione~Il cavaliere azzurro diavolo (青き騎士の魔王)~   作:taka159

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第1章 懐かしき八人目

【ラウル・ジョンソンはとある任務のためギリシャに来ていた】

「はぁー・・・」

彼は深いため息をつきながら、ヒオス島を歩いていた。面積842k㎡で、ギリシャでは5番目に大きなこの島に巨大な獅子が現れたという情報があり調査に来た。他の魔術師に同行してくれるよう頼んだのだが、誰も来ず、欧州最強の剣士サルバローレ・ドニにも頼んだのだが、

『うーん…そそられる話なんだけど、今はゆっくり釣りを楽しみたい気分なんだ。ゴメンね』

と、とんでもない理由をいわれ断られた。他のカンピオーネに頼むという選択肢もあったが時間がかかる上に、承諾してくれるかも不明だ。よって自分のできることをしようと、ここまで来たのだった。

「いくら危険な任務だからって、誰も来ないってアリかよ」

などと愚痴りながらも、情報収集に当たった。

そしてひと段落し情報をまとめていたそのときだった

――グウォォォォォォーーーン!!――

という低い咆哮にヒオス島は恐怖に包まれた。ただ一人、ラウルを除いて。

現れたのは、報告どうり巨大な獅子だった。全長は50m毛の色は純白でその出で立ちは美しいと表現し切れないほどだった。

「闇を統べる魔物よ。ラウル・ジョンソンの誓いを聞け」

野原を駆け抜けながら静かに言霊を唱え始めた。

「我は無情な殺戮を継承する者、闇と共に現れ、電光の如く命を刈り取れ!」

彼の両腕に浅黒い双剣が現れた。

この双剣はエレボスの影に住む魔物の牙である。

『さあ、惨劇の始まりだ・・・・スァング・ファング・オーブラ(影の双牙)!』

相手は神獣。騎士である彼には運が良ければ倒せる敵である。

しかし、今は倒せる可能性があるのは自分しかいない、そう思っていた・・・

彼が現れるまでは、

――ズドドドドドドドドドオオオオン――

地響きと共に近くの森で土煙が上がり、身の丈約500mの巨人が現れた。

 

ラウルはそれがまつろわぬ神だと直感で気付いた。

さすがにここにいてはまずい、彼はそう思い近くの岩に身を隠した。

幸いどちらも自分の存在には気付かなかった。

『フン!獣の気配を感じて来てみたが・・・期待はずれだな!』

それと同時に持っていた棍棒を振り下ろした。

――ヲオオオオオオオン・・・――

獅子は弱々しい声をあげ消滅した。

『ハ!準備運動にもならん、仕方ねえこの島沈めて次へ向かうとするか。』

それを聞いたラウルは驚愕した。このままでは島の住民の命が消える事となる。

それだけは、どうしても避けたかった。

「お待ちください、まつろわぬオリオンよ!」

自分が出たところで状況が変わる可能性は低い。だが、何もせずに帰れば騎士の名折れだ。

『ほう。我が名を知りながら、我の行動を妨げるとは・・・何者だ?』

「青銅黒十字のラウル・ジョンソンです。妨げとなった事はお詫び申し上げます

 ですが、この島を沈めるのはどうかお止めくさいませ!この島にはあなたを崇拝する人間がいらっしゃいます。どうかご慈悲を!」

ラウルはこれでオリオンは行動を改めると思っていた。神がこの世界に顕現するには神話が流通すればする程力を得ると聞いている。彼を崇拝しているこの島の人々を殺せばその流通が少なからず減ってしまうからだ。

『フン・・・確かに貴様の言うことには一理ある・・・だがこの島が沈めば我の道も広がる。それに比べれば安いものだ!』

オリオンは岩の様な拳を振り上げた。そしてその拳はヒオス島の中心を穿つ寸前、

――ガキイィィィィン――

「エレボスの内なる双牙よ研げ!切り裂け!喰らい尽せ!」

その瞬間彼の双剣が牙のように円錐形に変わり、拳と双剣がぶつかり合い、すさまじい音を立てた。

『おいおい、無茶すんなよ、死ぬ気か?』

不意にそんな声が頭に響いた。

「・・・五月蝿い・・・死にたくなかったら、力貸せ。」

この後、ラウルは意識から手を離した。

                 ・

                 ・

                 ・

オリオンが拳を振り下ろした場所は巨大なクレーターができていた。その中心でラウルは双剣を交差してオリオンの拳を受け止めていた。

『・・・・・・ほう、我の一撃を防ぐとは中々やるなぁ・・・気に入った。貴様を倒してから我が道を歩むとしよう。』

そういって彼は腰につけていた巨大な剣を取り出し構えた。長さは約150m

の両手剣で柄の部分には大きな3つの宝石が付いていて鞘から抜いた瞬間輝いた。

『この剣を抜くのは久しぶりだな。ここからはさっきのように受け止められると思うなよ!』

オリオンはその剣を片手で振り上げラウルの元へ振り下ろした。

「っ!!」

ラウル(?)は紙一重でかわしが、オリオンがもう片方の手で放った水の砲弾を受けた。

「くは―――」

それを受けたラウル(?)は5mほど飛ばされた。

(くっ隙がねぇ・・・面倒だ)

ラウル(?)は双剣を消し、左手を前に出した。

「五の自然の力よ!一つに結集し我が剣となれ!五行剣(エレメンツ・スパーダ)」

彼の手の周りに火・水・土・金・風の球体が現れ融合し一振りの剣が現れた。

それと同時にヒオス島に巨大な結界が張られ、島を覆った。

『フン!それが貴様の本気か?中々面白い奴だな・・・楽しませてくれよ!』

オリオンは剣を横に薙ぎ払った。しかし、それは空を切った。

『上か。』

彼は見上げるとそこにはオリオンを功撃しようとしているラウル(?)を見つけ、再び水の砲弾を放った。しかし、さっきとは違い1発ではなく桜吹雪のようにあたり一面を多い尽くす量だ。

「我を覆う水よ我の力となり、”敵に降り注げ”」

この術は五行の術に入る自然の力であれば、敵の技でも使う事ができる。だが、

「ウッ!!」

攻撃は成功したものの、神の攻撃を操ったため精神への負担はかなりのものだった。

その隙をオリオンは逃さない。彼はラウル(?)の元へ跳び彼が持っている剣を自分の剣で高々と上へ弾き飛ばした。

『ハハハ!中々の攻撃だったが隙を作ったのが運のツキだったな。』

オリオンは彼を嘲った。これでラウル(?)は丸腰、殺すのはとても容易だった。

ニヤリ。ラウル(?)は笑った。この状況で笑うとなると、気がおかしくなったか、まだ勝機があるそのどちらかだろう。

ラウルは後者だった。そして

「これで終わりだと思うな!!」

『む!?』

ラウル(?)は作戦実行のためまずオリオンにまだ戦えると示す必要があった。

「デューパ・ファング・オーブラ!惑わせ、毒せ、引き千切れ!」

すると、ラウルの姿が巨大な蠍となった。

――オリオンは女神たちの怒りを買い大蠍によって殺された――

ラウル(?)はこれを思い出し自分を蠍に変えた。そしてオリオンがその姿に怯んだ隙に毒針でオリオンを刺した。

『ヌオオオオオオオアアアアアアア!!!』

オリオンは苦しそうに呻いた。そして、

「我を守りし結界よ、敵殲滅のため暴発せよ!」

ラウル(?)がこの言霊を行った瞬間、島を覆っていた結界が爆発した。、もちろん島の被害は小さくオリオンの周辺に結界の一部が落ち小さなクレーターができただけだった。だが、落ちてきたのは結界だけではなく

『ウウウ・・・・――ガッ!!』

先ほどオリオンが打ち上げた五行剣(エレメンツ・スパーダ)が結界のと共に落ちてきたのだ。・・・しかも巨大化して

『ハッハッハッハッハッハ!!』

突然笑い声が響いた。ラウル(?)は驚愕した。あれだけの攻撃を受けてまだ余裕だと言うのか?

『ハァ・・・・中々やるじゃねえか・・・俺をここまで追い込むなんて ・・・・・な。』

「まだヤル気か?」

『いや・・・喋る事は出来るがもう動けん・・・本当に楽しかったぞここまで  楽しめたのは何時(いつ)振りだろうな・・・まあいい俺に勝ったんだ。また合間見えるときまで死ぬんじゃねぇぞ・・・』

「これから死ぬ奴に言われたくねぇな。」

『・・・ハハ、悪いなぁ・・・まぁ俺の力は扱い辛いが、大事に使ってくれや・・・』

そう言ってオリオンは消滅した。

『まぁ俺も楽しめたし、後はお前の好きにしろ』

そしてラウル(?)はそれまでの余裕が嘘のように倒れた。

 




何とか書き終わりました(ーー;)
誤字、訂正などあったら教えてください(お願いします)
感想、一言も待ってます。
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