明久side
ジリリリリリリッ!
うーん。うるさいなぁ。あと、三時間寝かせ…ぐぼぁ!?僕の体を駆け巡る痛み!何事だ!?
「明久~。もう朝だよ。起きないと…全力でアルゼンチンバックブリーカーをかけるよ」
「吉井明久!只今起きましたッ!」
背骨の危機を感じてベッドから飛び起き、壁を背にして防御体制に入る。これぞ、姉さんのプロレス技から逃げる為に開発したフォーメーション A!
「なかなかやるね、明久。だけど私からは逃げられない!」
「って、何やってんのさ。春臣」
「起こしに来たんだよ。今日は明久でも遅れちゃ駄目だからねぇ」
「ありがとって言いたいトコだけど、僕の腰骨あたりが物凄く痛いのはなんでかな?」
「私が『飛び膝蹴りから始まる目覚まし術』の封印を解いて使ったからじゃない?」
「貴様の仕業か!」
そんな目覚まし術は永久に封印していて欲しい。
「まあまあ。おにぎりあげるからさ」
「えっ?本当?」
そう言って春臣は、持っていた袋から大きめのおにぎりを取り出す。
「さて、問題です。私はなんの具を入れたでしょうか?」
「うーん。常識的に考えて鮭とか梅干し?」
「正解は食べた後で」
と、僕におにぎりを差し出してくる。正直ここでのカロリーは嬉しい。今、食費がかなりピンチだからね。
「いただきます」
僕は春臣のおにぎりを食べた。
そして、吐いた。
…どうしてこうなった?
って言うか、マズイ。とにかくマズイ。味覚がゲシュタルト崩壊しそうだ。誰が水を、水をくれぇ!
「さて、具材はなんでしょうか☆」
「知らないよっ!水をッ!水をplease!」
「ヒントは海の幸と山の幸のミックス商品なんだよ~」
「僕を無視して勝手に進めるな!」
「正解は~」
「今頃になって強烈な甘みが!」
「クサヤと蜂蜜でした」
「米とクサヤと蜂蜜のハーモニッ!」
僕はその後、学校に着くまで吐き気に襲われた。でも、春臣がお詫びとして学校の食券1000円分をくれたからいいんだけどさ。むしろ、嬉しい。
☆
久留米side
「あ、雄二クン。お早うございます」
「ん?久留米か。早いな」
「はい。始めての試召戦争ですしね。作戦の最終確認とかもありますし……」
「そうか。…ところで、お前の下駄箱が大変な事になっていたようだが大丈夫か?」
私の下駄箱?…ナンノコトダカワカラナイナー。違うよ。私の下駄箱がラブレターで埋め尽くされていた事実は確認されてないんだよ。あはは。…隣の明久クンに向けたラブレターだったんですよ。そうに違いないんです。まったく、下駄箱の位置を間違えるなんてFクラスにはドジな人が多いのですね。
それに余談ですが秀吉クンの下駄箱も大変な事になってた…これ以上は止めます。私が悲しくなってきました。
「まあ、明久のクソ野郎宛ではないと思うがな」
「ゆ、雄二クンは心が読めるんですか!?」
「な、なに!?お前マジであれを明久のブサイク宛だと思って…」
「ブラフでしたか!」
私は雄二クンに憤慨しつつ席につきます。さっきの事は忘れよう………心のSDカードから抹消しよう。ついでに、私にラブレターを出した人達も現実世界から抹消したい。
「……お早う」
「ん?康太か。例の仕事は終わったのか?」
「……バッチリ。俺を誰だと思っている」
「すまん。さっきのは愚問だったな」
「……ところで雄二。例のブツはいつ?」
「そうだな…明日にでも」
「……了解」
二人がなにやら怪しげな会話をしていますね。って言うか『康太クン』×『例の仕事』+『例のブツ』=『犯罪』の方程式が即座に浮かんでしまう私はおかしいのでしょうか?……それに『例のブツ』がとてつもなく気になりますね。
そうした会話を聞きながら試召戦争の準備をしていますと、ドアが勢いよく開いて、教室に人が入ってきました。
「おっはようごっざいま~す☆」
「…お、おはよう雄二…うっ」
バーンと勢いよく開け放たれたドアから入ってきたのは、元気な春臣さんと多少どころではとどまらないほどグロッキー状態な明久クンでした。
「おい、明久。ただでさえみるにたえないお前の顔にグロッキー属性が追加されて15禁になってるんだが……どうしたんだ?」
「いや〜。明久は私が長年の料理(笑)の末に開発した蜂蜜クサヤムスビの実験だ…犠牲になったんだよね」
「言い直しに悪意が籠ってんな…」
「雄二ほどではないよ〜」
「は。俺の半分は優しさでできてるんだよ」
「でも残りの半分は純粋な悪意でしょ?」
「ふむ…。否定はしない」
「あはは…。否定しましょうよ、雄二クン」
その後はグロッキーな明久クンの看病をしたり(主に久留米のみが)、
そして、開戦5分前の今にいたるのです。
「よしっ!お前ら…殺る気は充分か?」
「オオオオオッ!」
「目指すはシステムデスクだ!その為にDクラス代表を潰せ!」
『キーンコーンカーンコーン』と開戦の合図のチャイムが鳴り響きます。そのチャイムと同時に雄二クンは
「我々Fクラスは神風特攻隊作戦〜
なんともそのままなネーミングの作戦名を口にしました。これって、戦死覚悟で突っ込んで敵を倒せっていう意味ですよね。雄二クン…まだ、昨日の事を値に持っているんですね。
☆
『た、助けてくれぇ!』
『俺も後30点しかないんだよ!』
『その点数なら敵陣に突っ込んで俺の役に立て!』
渡り廊下の至る所でFクラス生の悲鳴があがります。無理も無いでしょうね。元々の点数に差が空いてますからね。あっ。わ、私も助けに行きたいんですよ?…でも、少し厄介事に巻き込まれてしまいましてね。
「吉井!アンタ今日、女子と登校したみたいじゃないっ!それも親しげにぃ!オシオキよ!」
「ま、待ってよ。島田さん!今は試召戦争中なんだから、召喚獣で戦おうよ!」
このオシオキとか言ってる、どこか女性としての魅力に欠ける(特に胸。主に胸。客観的に見ても胸。)ポニーテールの人は島田美波と言うそうです。後のY久クン談によれば『いつも僕に関節技をかけてくる娘。僕が女子と居るとオシオキとか言って殴ってくるんだ』だそうですよ。何それ。メッチャむかつきますね。
「そうね。吉井の召喚獣にはフィードバックがあったからボコボコにしてあげるわ」
「先生。フィールド承認を」
「わかりました。古典フィールド承認します。」
先生がそう告げると同時に、召喚獣を召喚出来る空間が広がります。これをフィールドと言って、この中じゃ無いと召喚獣を召喚することが出来ないんです。先生ごとに特性があるんですが、大体は10m程度の広さなんですよ。さらに、先生同士のフィールドがぶつかってしまうと『干渉』というフィールドが消える現象が起こるんですけど、それはまた別の機会に。
「島田さん。僕を甘く見ないほうがいいよ。これでも古典は過去最高得点なんだ。ーー
そう明久クンが言うと、床に幾何学模様が浮かび上がり武器の木刀を持った、デフォルメされている明久クンの召喚獣が出てきます。
『Fクラス 吉井 明久
古典 24点』
(((さ、最高得点!?こ、これが?)))
あ。皆の心の声がきこえたような気がします。
「ウチだって今回は高得点よ!ーー
『 VS
Dクラス 島田美波
10点 』
(((あ、アンタもか!)))
私と明久クンの心はリンクしました。ついでに古典の先生とも。ふふふ。これは私の点数の見せ時ですね!
「明久クン。援護しますよ!ーー
『Fクラス 久留米薫
2点 』
ふふふ。皆さん驚いてますね。…三人からの視線が痛いほどですよ。さ、さっさと倒しましょうね。
「おりゃあああああああ!死になさい、吉井ィ」
「喰らうかぁっ!」
明久クンの召喚獣と島田の召喚獣がぶつかります。明久クンのほうが操作技術も上ですし、すぐにトドメをさすでしょう。
明久クンの召喚獣は島田の召喚獣が横に大きく振るったサーベルをジャンプでよけて、隙が出来た島田の召喚獣の顔に木刀を突き刺します。
『Dクラス 島田美波
戦死 』
「戦死者は補習!!!」
「よ、吉井!覚えてなさいよ!」
よし、これでまずは一人目ーー
「ーーお姉さまの仇は私が討ちます!
「え?清水さん!?」
『 VS
Dクラス 清水美春
105点 』
くっ。これじゃあ、私達の勝ち目は薄いかも知れないですね。あれ?明久クンの顔が笑ってます。ま、まさか作戦が!?
いやー。色々遅くなってすいません。
現実に負けそうな奉太郎です。
今回でやっとDクラス戦ですよ…
長いぜ……
ちなみにDクラス戦は2〜3回で終わらせようと思ってます。
じゃあ、次にまた投稿できることを祈って…
感想、指摘等待ってます。
Aクラスのオリキャラも募集中ですよ〜