IS並びにめだ箱で自分の二次を読んでくださっている方はどうもです。
この作品は某動画サイトのMADを見て衝動的に書いた物です。
自己満足、自己解釈
上記のものが気にくわない場合はブラウザバッグお願いします。
それでもよろしい方は画面から47cm離れて部屋を明るくしてゆっくりして行ってくださいね。
あの事件から早数ヶ月。
陽介達は今も元気でやっているんだろうか。
あの経験を経て俺は人と成長することが出来たと思う。……まあ、六股も良い経験だった。
俺はあの事件の後、元居た都会に戻り元の生活を堪能していた。
俺も受験生だから陽介達とは早々会えないので便利なskypeというアプリを使って話している。
携帯代もバカには出来ないのだ。
今日は新しい生徒が入学してくる日なのだが、学校は休みである。
なんとなく暇なので、外に出てみると一通の手紙が降ってきた。
そう、降ってきたのである。
……そっとしておこう
そう思っていたのだが、勝手に封が開き手紙が開いてしまった。
ふむ、これは困ったことになったな。嫌な予感がする。
次の瞬間俺は果てしない大空を落下していた。
第一話『問題児たちが箱庭にやって来たようですよ?』
どうしてこうなったのだろうか。これは一体どういうことなのだろうか。
……取り敢えず落ち着くことにしよう。
先ず、今この落ちているという状況を打破するべきだ。
ふと周りを見てみると、俺の他にも三人落ちていた。
兎に角あの三人を助けることが先決だろう。そう思い俺は行動に移った。
イザナギでは大きさが足りないので、他の者を召喚しようと思ったのだが。
「む……」
誰とも繋がりが感じることが出来ない。
……だが、ここで焦っても何もすることが出来ないことは重々承知している。
取り敢えず重力に身を任せて落ちることにしようではないか。
俺はそう思い、下にある湖が浅くないことを願いつつ落ちていった。
○
無事着水することが出来た。
俺は無駄に綺麗に着水することが出来た。十点満点だろう。
それにしても何かが可笑しい。誰とも繋がりを感じられないということに引っかかりを感じる。
少し離れただけで繋がりが切れるというような関係ではなかったと思っているんだが。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句に、空に放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
其処には金髪でヘッドホンをした高校生くらいの青年と、何処かのお嬢様のような少女。
そして、方に猫を乗っけた何処か妹のような雰囲気を出している少女がいる。
「……で、誰だよ、お前等」
「それはコッチのセリフよ。目つきの悪い学生くん」
「一応確認しとくが、もしかしてお前等にもあの変な手紙が?」
「そうだけど。そのお前って呼び方を訂正して」
……そっとしておこう。
取り敢えず考えを纏めることにしよう。
あの『変な手紙』という単語から察するに此処にいる全員があの『変な手紙』に連れてこられたのだろう。
そして、この世界は元居た世界には一切繋がっていない。
明らかに空が可笑しい。まるでバームクーヘンの様な渦がある空など生まれてこのかた見たことは……あったな。
それは置いておいてだ。先ず自己紹介を聞くことにしよう。
何処かのお嬢様の様な少女の名前は久遠飛鳥というらしい。
猫を抱きかかえている少女は春日部耀という名前で、野蛮で凶暴そうだという金髪の青年は逆廻十六夜という名前だそうだ。
「で、そこの何処か神秘的な雰囲気をしている貴方は?」
「鳴上悠だ。宜しく頼む」
一瞬モロキンの時にした自己紹介を思い出して吹き出しそうになったが、何とか耐えることが出来た。
何でも第一印象が大切である。
(うむぅ……。なにやら一癖も二癖もありそうな方々ばかりですねぇ。いえ、だからこそっ!)
「で、呼び出されたのは良いけど、何で誰も居ねぇんだよ」
「そうね」
「……なら彼処に隠れているヤツに聞くか?」
「あら、貴方も気づいていたのね」
「当然、かくれんぼじゃあ負け無しなんだぜ?……そっちのお前等も気づいてたんだろ」
「風上に立たれたら嫌でも解る」
「何となくだがな」
「へぇ、面白いなお前等」
……いきなり出会った相手にお前等という呼称はどうなのかと考えないでもない。
このまま成長したら社会に出た時大変だろう。
「初対面の相手にお前という呼び方は止めておく方が良いぞ」
「はいはい、お気遣いどうも」
(うぅ……。出るタイミングを失ってしまったのですよ)
「……ところで、逆廻。そのヘッドホンは水に濡れても大丈夫だったのか?」
「ん?あぁ、コレ、防水性なんだよ」
「ほう、良い物を持っているな」
「だろ?」
ヘッドホンを見ていると陽介を思い出す。
そんな感慨に浸っていると、こそこそと木の陰から出てきて女性がコチラに話しかけてきた。
「あは、あははは。や、やだなぁ。そんな怖い顔で見ないでくださいよ。お、落ち着いてくださいっ!お三方っ!」
「……コスプレ?」
「違います、黒ウサギはコスプレなどでは……っ!?」
「……えい」
「ストップだ、春日部。偽物だとしても本物だとしても女性にみだりに触れてはいけない」
「……むぅ」
「あ、ありがとうございますぅ!」
「で、此処はどこなんですか?」
「……んん!……ようこそ皆様!『箱庭の世界』へ!」
「『箱庭』?」
唖然としながら久遠が兎コスプレ?をしている女性こと黒ウサギの言葉を復唱する。
箱庭と言えば意味としては長方形や円形の小さい浅い箱や盤の中に庭園の景を写しとったものだった筈。
ならば、この広大な世界にも果てがあるということ。
……行ってみたいな。
「Yes!我々はお四方にギフトゲームへの参加資格をプレゼントさせていただこうかと思いまして、てご招待いたしました!」
「ギフトゲーム?」
「既にお気づきかも知れませんが、もうお気づきかも知れませんがお四方は普通の人間ではございません」
……一応普通の人間だと思っていたんだが。
いや、確かにペルソナを召喚できるという点では異常ではあるが、身体能力ではそこまでの筈だ。
……普通の身体能力だと、思うんだが。
「皆さんの持つ特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』とはその恩恵を用いて、あるいはその恩恵を賭けて競い合うためのゲームのこと。この箱庭の世界はその為のステージとして造られたものなのですよ!」
「自分の力を賭けなければいけないの?」
「そうとは限りません。ゲームのチップは様々です。ギフト、金品、土地、利権、名誉、人間。賭けるチップの価値が高ければ高いほど、得られる賞品の価値も高くなるというものです。ですが当然、賞品を手に入れるためには『ホスト』の提示した条件をクリアし、ゲームに勝利しなければなりません」
「……ホストってなに?」
「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏から、商店街のご主人まで。それに合わせてゲームのレベルも、命懸けの凶悪、難解なものから福引き的なものまで、多種多様に揃っているのでございますよ!」
……む、帰る為にはどうすれば良いのかを聞くタイミングを逃してしまったな。
そもそも俺はあの世界に満足しているのだが、何故こうなってしまったのだろうか。
「ですが、話を聞いただけでは解らないことも多いでしょう。なので此処で簡単なゲームをしませんか?」
だが、呼ばれたと言うことは何かしらの理由があるはずだ。
俺もその理由を無碍にすることは出来ない。それに、だ。
……何処か不安定なこの三人を放っておくことは出来ない。
それぞれが初めて出会った時の陽介達のような不安定さが感じられる。
追加で言うならば、あの黒ウサギと名乗った少女も何処か不安定なのだ。
ぼーっと話に耳を傾けつつ黒ウサギのきるカードを見ている。
「この世界にはコミュニティというものが存在します。この世界の住人は必ずどこかのコミュニティに所属しなければなりません。いえ、所属しなければ生きていくことさえ困難と言っても過言ではないのです!」
……っと、上から机が降ってきたな。
二人の少女の反応はきっと俺が初めて『シャドウ』と出会った時のそれと同じ反応だろう。
「みなさんを黒ウサギの所属するコミュニティに入れてさしあげても構わないのですが、ギフトゲームに勝てないような人材では困るのです。ええ、まったく本当に困るのです、むしろお荷物・邪魔者・足手まといなのです!」
……異世界の人間を即戦力にしたいほどに困っている、ということだろう。
多分あの黒ウサギならこのゲームに勝てずとも、なんだかんだでコミュニティに入れてくれるのだろう。
「自信がないのであれば、断ってくださっても結構ですよ?……んふっ」
これは……。
あのプライドの高そうな三人にはピッタリな挑発だろう。
……青い顔して、滝のように汗を流している状態は見なかったことにしておこう。
ゲームの結果としては勝つことが出来た。
まあ、逆廻がカードを何枚か裏返したので、適当に裏返っていないのを取ってみたら成功した。
だが、久遠と春日部は裏返っていたのを取っていた。
……プライドを賭けていたんじゃあなかったんだろうか……。
「おい、待てよ。まだ俺が質問してないだろ」
ゲームが終わってから黙っていた十六夜が威圧的な声を上げて立つ。
ずっと浮かべていた軽い笑みは既にないことに気づいた黒ウサギが、
構えるように聞き返した。
「……どういった質問でしょうか? ルールですか? ゲームそのものですか?」
「そんなのはどうでもいい。腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。ここでお前に向かってルールを問いただしたところで何かが変わるわけじゃねえんだ。世界のルールを変えようとするのは革命家の仕事であって、プレイヤーの仕事じゃねえ。俺が聞きたいのは、たった一つ。あの手紙に書いてあったことだけだ」
十六夜は黒ウサギから視線を外すと他の3人を見まわし、それから巨大な天幕によって覆われた都市へ目を向ける。
彼は何もかもを見下すような視線でただ一言、
「この世界は……面白いか?」
「…………YES! 『ギフトゲーム』は人を越えた者達だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
その時の彼女の笑顔は誰しもが見惚れる程の顔であっただろう。
○
「ジン坊ちゃーん! 新しい方を連れてきましたよ!」
はっと顔を上げると、外門前の街道から黒ウサギが男性と女性二人と歩いてきた。
「お帰り、黒ウサギ。それで、そちらの御三人方が?」
「はい、こちらの四人様が……ってえぇ!?」
ジンの言葉に黒ウサギの言葉が途中で止まり後ろを向く。
「……え? あれ? もうひとりいらっしゃいませんでした?こう、ちょっと目つきが鋭くて、かなり口が悪くて、全身から『俺問題児』ってオーラを放っている殿方が」
「ああ、十六夜君のこと?彼なら、『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』と言って駆け出して行ったわ。あっちの方に」
「な、なんで止めてくれなかったんですか!?」
「『止めてくれるなよ』と言われたもの」
「なら何故黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」
「『黒ウサギには言うなよ』って言われたから」
「嘘です、絶対嘘です!実は面倒くさかっただけでしょう御二人さん!」
「「うん」」
「鳴上さんも何故教えてくれなかったのですか!?」
「すまない、考え事をしていた。この世界のことについて、な」
ついでに黒ウサギがさっきから他の二人には聞こえてなかったのだろうが、『やっと……』と呟いたことについても考えていた。
「ああ、そうだ。黒ウサギ。逆廻を迎えに行くなら、帰ってきたら俺に声をかけてくれ」
「あっ、はい!」
ふと見回してみるとジンと呼ばれた少年があたふたしているのに気がついた。
「た、大変ですよ!『世界の果て』にはギフトゲームのため野放しにされている『幻獣』が!」
「『幻獣』?」
「伝説の生き物がいるの!?」
「は、はい。『幻獣』というのは主にギフトを持った獣を指す言葉で、特に『世界の果て』付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後、とても人間が太刀打ちできるものではありません!」
「あら、それは残念。もう彼はゲームオーバー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?……斬新?」
「縁起でもないことを言うんじゃない、二人とも」
……それにしても協調性がないというか、なんというか。
まあ、見た目だけで言ったら完二の方が『俺問題児』って言っているような気がするな。
「はぁ……ジン坊ちゃん。申し訳ございませんが、御三人様の箱庭への
ご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「わかった。黒ウサギはどうする?」
「もちろん、問題児を捕まえに参ります。事のついでに、『箱庭の貴族』と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
黒ウサギは髪の色を赤に変えて、久遠の指さした方向に飛び出そうとしている。
「一刻程で戻ります!皆さんはゆっくりと箱庭ライフをご堪能ございませ!」
黒ウサギが全力で駆け出すと瞬く間に全員の視界から消え去っていった。
ふむ、怪我をしないと良いんだが。
「……箱庭のウサギは随分と速く跳べるのね。素直に感心するわ」
俺もそれには激しく同意だな。