Aqoursと沼津市の布屋さん   作:春夏秋冬2017

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はじめましてこんにちは。

AZALEAメンバーとゲームをやります。
なんのゲームにしようか悩みましたが、黒板消し様から頂いたアイディアをお借りしました。


シミュレーションゲームと布屋さん

「さあ!今度は私たちのターンですわ!」

「いらっしゃいダイヤちゃん。夜なのに元気だね」

「はろ〜、ハル」

「ハロー、果南ちゃん」

「ハルさんこんばんはずら」

「こんばんは。いらっしゃい」

 

先日のGuilty Kiss、CYaRon!の流れに則り、今日はAZALEAの面々がやってきた。

彼女らも例に漏れず、ゲームをやるためにやってきたのだった。

 

「他の子達から聞いてるとは思うけど、うちにソフトはないよ。誰か持ってきたのかい?」

 

そう。

我が家はゲームをやらないので、ソフトなどないのだ。

今置いてあるハードも善子ちゃんがうちに置いてるだけだしね。

 

「もちろん、用意してきましたわ」

「今日借りてきたんだよー」

「そうかい。誰から借りたんだい」

「千歌ちゃんのお姉さんずら」

「………………え」

 

志満さんはあまりゲームをやらない。

おそらく、彼女らにソフトを渡したのは美渡さんだ。

 

なんか嫌な予感がする。

 

「…ソフト、見せてもらってもいいかな」

「ん?どうぞ?」

「ありがとう」

 

ダイヤちゃんからソフトを手渡される。

 

パッケージに写っているのは、中心に大きく女の子。

その両サイドにも女の子。

さらにそれらの後ろに、幸薄そうな女の子。

 

「ギャルゲーだね、これ」

 

高校生の女の子たちに何渡してんだあの人。

 

「ぎゃるげえ?なにずらか、それ」

 

花丸ちゃんが聞いてきた。

まあ、確かにこの子なら知らなくてもおかしくはないか。

 

「うーん…そうだね…まああれだよ、女の子たちを口説き落としていくゲームだよ」

「口説き落とす?」

「い、いかがわしいゲームですの?」

「いや、これは全年齢対象だから…まあキスとかその程度じゃないかな」

「ふーん。具体的に何を楽しむゲームなのさ」

「何を…そうだなあ。可愛くて理想が詰まった女の子と、ドキドキするような恋愛をしたり、イチャイチャライフを楽しむ…かなあ」

「ハルさんはあまりやったことないずら?」

「実はないんだ。だから、こうして直接見るのは初めてだよ」

「へえー…。あ、色んな女の子とラブラブになるんでしょ?主人公ってそんなにもてるの?」

「作品にはよるだろうけど…魅力的な男性が多いのは確かなんじゃないかな」

 

知識は全くないので、完全に予想だが。

さすがに、人並み以上に不愉快な人物がモテるようなゲームではない…と思う。

 

「じゃあこのゲームは、男性がモテるために参考になったりするんですの?」

「いや、どうだろう。主人公補正もあるだろうしね」

「まあそうだよね」

 

むしろそれよりは…

 

「男性から見た理想の女性…みたいなのが見えるんじゃないかな」

 

「「「!!」」」

 

なんと言っても、男性がやりたいこと、なりたい関係などなど、様々な理想が詰め込まれているのだ。

そういう意味では、ある意味女性の方が参考にできる…

 

いや、そんなわけないか。

 

「まあ、あくまでゲームだからね。そんな真に受けるようなことじゃない…」

 

「やりましょう、ハルさん」

「え」

 

「やろう、ハル」

「ん?」

 

「ハルさん、やるずら」

「おお?」

 

あれ、おかしいな。

なぜか3人の闘志に火がついてる。

 

いや、やる気があるのはいいが…

 

「あの、これ、一人用のゲームだよ?こういうのもなんだが、わざわざ4人でやるものじゃない」

「構いませんわ」

「ハルがプレイしてよ」

「丸たちは後ろから見てるずら」

「君たち、うちにゲームをやりに来たんだよね?」

 

そう言ったが、華麗にスルーされた。

 

 

(男性から見て魅力的な女性が作品になっている…つまり)

 

(このゲームでハルが喜んだり楽しそうにしていることをすれば)

 

(ハルさんの気持ちを惹きつけられるかもしれないずら!)

 

「…なんでプレイしない君たちの方が気合入ってるんだ」

 

後ろから闘志がものすごい伝わってくる。

怖い。

 

 

 

 

『名前を入力してね』

 

画面にそんなメッセージが浮かぶ。

そこから設定するのか。

 

「これ、本名でやるのが普通なんですの?」

「どうなんだろう。俺はちょっと恥ずかしいから、適当に名前をつけたいんだが…」

「どんな名前にするの?」

「うーん…なんか思いつかないかい?」

「いきなり名前って言われると…ちょっと難しいずら」

「まあそうだよね」

 

とはいえそこまで時間をかけることでもないので、何かテキトーに…

 

「あ、じゃあ頭文字をくっつけましょう」

「頭文字?」

「この4人の頭文字ですわ」

 

ハル。

ダイヤちゃん。

果南ちゃん。

花丸ちゃん。

 

頭文字を打ち込んで…

 

『あなたの名前は、[ダ・ハハカ]だね!』

 

「どこの国の人ずら!?」

「苗字が『ダ』1文字って…日本にはいないよね」

「世界にもいるのかわからないけどね」

 

なにはともあれ、名前は決まった。

いよいよ本題のゲームである。

 

画面上では、2年生まで普通に生きてきた主人公が、今年こそ何か楽しいことを探すんだと意気込んでいる。

そしてそんな主人公は、幼ななじみらしい女の子と一緒に登校するのだった。

 

「…俺の知ってる普通の生活とは違うみたいだ」

「これ、幼馴染の女の子いい子すぎない?」

「というよりは、明らかに主人公に好意を寄せていますわね」

「なのに主人公は全く気付いてないずら」

「これだけ露骨なら、普通は気付くだろう」

「「「………」」」

「あれ?どうしたんだい3人とも」

「「「はあ〜…」」」

 

なぜかため息をつかれた。

何か失言でもあっただろうか。

 

「…気にせず、ゲームを続けてください」

「あ、ああ、そうさせてもらうよ」

 

 

 

 

そんなわけでゲームを進めていく。

 

転入生がやってきた。

1学期早々の転入生とは。

ああでも、梨子ちゃんも春からの転校生だったな。

 

「転校生の席が主人公の後ろになりましたわね」

「どんな席の配置にしてれば主人公の後ろだけ空いてる状態になるんだろうね」

「ま、まあそこは突っ込まないほうがいいずら」

「ダイヤもハルもゲームなんだから、あんまり堅苦しく見てちゃだめだよ」

 

果南ちゃんに笑われながら言われてしまった。

それもそうか。

 

 

『はじめまして。なんか困ったことがあったらすぐに言ってくれ!』

『あ、ありがとう』

 

 

画面上では早速転入生と挨拶を交わす主人公。

 

「転入してきた生徒にすぐに声をかけるというのはなかなかいい心掛けですわ」

「そうだねー」

 

 

『あ、俺の名前は[ダ・ハハカ]っていうんだ。ハハカって呼んでくれ』

『いい名前だね、ハハカくん!よろしくね』

 

 

「どこが!?」

「てかこれ、仮に苗字で呼ぶ子がきたらダって呼ばれるんだよね」

「めちゃくちゃ分かりにくいずら!」

 

 

 

 

さらにゲームは進んでいく。

以降も様々なキャラクターたちと出会いながら交友を深めていく。

 

「…なんというか、出会う女の子がことごとくいい子たちだね」

「まあ、そりゃあね」

「しかも、めちゃくちゃかわいいずら」

「そうだね」

「…あまり、参考にはならなさそうですわね」

「どういうことだい?」

 

最後のダイヤちゃんの言葉だけはあまり意味がわからなかった。

とはいえ、可愛くていい子たちばかり出てくるというのはその通りである。

 

「というかさ、なんでこんなにいい子たちなのに誰一人恋人がいないの?」

「そこは突っ込んじゃいけないんじゃないかな」

 

彼氏持ちのヒロインって…

攻略する気にならないだろう。

ならないよね?

 

「しかしハルさん、そろそろ誰を攻略するか決めてもいいのでは?」

「あー…そうだねえ…」

「悩んでるの?」

「うーん…なんというかね…」

「好きな子がいないずら?」

「まあ…そうなるかなあ」

 

いやまあ、自分では理由がわかっている。

なんでこのヒロインたちに惹かれないのか。

実のところ、ゲームをやる前からこうなる気はしていたのだ。

 

「珍しいですわね。ハルさん、女子高生が大好きなのに」

「ねー。女子高生だったら見境なく好きになるのに」

「しかも可愛い女の子ばっかりずら」

「…さすがの俺でも、そこまで腐ったつもりはないんだが…」

 

しかしながら否定することも難しい。

今後は言動に気を使ったほうがいいのだろうか。

 

「…あのね、俺は別にこのヒロインたちに魅力を感じてないわけじゃないんだよ」

「そうなんですの?」

「じゃあどうしたのさ」

「まあ、なんというかね…」

 

言いにくい。

とはいえ、誤魔化せそうにはない。

 

仕方ない。

白状するとしよう。

 

 

「どのヒロインも、君たち以上の魅力を感じなくてね。いまいち攻略する気にはなれないんだよ」

 

 

まあそういうことだ。

現実とゲームを比較されてもと言われてしまえば、反論の余地は一切ない。

 

しかしながら、そう感じてしまっているのでどうしようもないのだ。

そして、このセリフはさすがに恥ずかしい。

なので、何か言って茶化してもらいたかったのだが…

 

「そ、そうなんだ///」

「そ、そうですのね///」

「ず、ずら///」

 

なぜか反応が返ってこなかった。

ますます恥ずかしさがこみ上げてくる。

な、何か言ってくれよ。

 

 

結局。

そのまま誰ともくっつかずに親友(男)と仲良くなるというエンディングを迎えた。

 

どうやら、俺はゲームでも恋人を作ることはできないらしい。

 

 

 

 

後日。

 

「結局、ハルさんが女の子のどんな仕草に魅力を感じるかはわかりませんでしたわね」

「そうだねえ」

「でも、みんなでゲームするのも楽しかったずら」

「ふふ。そうですわね…それに」

「それに?」

「ハルさんが、ゲームの女の子たち以上に私たちに魅力を感じていると分かっただけでも、大いに収穫はありましたわ」

「あー、なるほど」

「それもそうずらね」

 

そんな会話がされていたそうな。

 

 




ご視聴ありがとうございました。

前書きにも述べたように、以前感想にて黒板消し様から頂いたギャルゲーをテーマにさせていただきました。
この場を借りてお礼申し上げます。

しかしあまりゲームの内容には触れてないですね。
これは元ネタとするゲームが思いつかなかったからです。
だって、全年齢対象のギャルゲーをやったことなんてほとんどないですし…
はい、言い訳ですごめんなさい。

それでは何かありましたらお願いします。
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