今回は鞠莉ちゃん、曜ちゃん、ルビィちゃんの3人とくだらない話を展開します。
「チャオー、ハル」
「こ、こんにちは」
「ハルくん、ヨーソロー!」
「いらっしゃい3人とも」
本日うちにやってきたのはマリーちゃん、曜ちゃん、ルビィちゃんの3人。
珍しく正式なお客様としてやってきたのだ。
「頼んであったの、できてる?」
「できてるよ。あと、依頼されてた修繕もね。確認をお願いするよ」
「はーい。ありがとねー」
頼まれていたのは、商品の発注と衣装の修繕依頼。
すでにどちらも完了しており、受け渡しのために彼女たちに来てもらったわけである。
「…うん、大丈夫そうだね」
「イッツ、パーフェクト!」
「ハルさん、ありがとうございます」
「いえいえ。こちらこそご利用どうもありがとう。また頼むよ」
そんな会話をしていると、ふと彼女たちの荷物に目が行く。
さっきまでは気づかなかったが、大きめのビニール袋を持ってきていたようだ。
「それ、なんだい?」
「ああ、これ?」
「食材ですよ」
「食材?何かに使うのかな?」
「せっかくハルのところ来るんだし、ディナーをご一緒しようと思ったんでーす」
「ほう。晩御飯を」
「だ、だめですか…?」
ルビィちゃんに上目遣いで聞かれた。
不安そうな表情が見て取れる。
「いや、もちろん構わないんだけどね。君たちのおうちは大丈夫なのかい?」
「イエース!うちは許可取ってありまーす!」
「うちもだよー!ちゃんと晩御飯のお手伝いするようにってねー」
「わ、私も話してありますよ。迷惑はかけないようにってお姉ちゃんに言われてます」
「そうかいそうかい。じゃあ特に異論はないよ」
美少女3人と晩御飯。
素晴らしい晩餐会だね。
そんなわけで、早速晩御飯の用意に取り掛かる。
食材から判断されるメニューは…
「シチュー…かな?」
「当たりだよ!さっすがハルくん!」
「いや、ここにルーがあるからね。これ見て他の選択肢あげる人はいないでしょ」
「それもそうだね」
「じゃあ玉ねぎはこっちで切るから…曜ちゃんはジャガイモを頼むよ」
「ヨーソロー!あ、必要な調理器具一通り出しとくね」
「ん、頼むよ」
話をしながら、テキパキと調理を進めていく俺と曜ちゃん。
二人でキッチンに立つことは珍しくないので、お互いに無駄なく動けるのだ。
「曜、なんか慣れてるわね…」
「ハルさんと息が合ってる感じで…ちょっと羨ましいです」
後ろから声が聞こえる気がするが、なんて言ってるかまでは聞き取れない。
仕事がなくて退屈してるんだろうか。
「マリーちゃんは肉の準備を頼むよ。ルビィちゃんはにんじんをお願いできるかな?」
「オッケー!任せて!」
「が、頑張ります!」
そう言って気合満々で調理に取り掛かってくれた。
ふむ。
やっぱり退屈してたのかな。
4人で役割分担をしつつ調理をしていく。
みんなが食材を切り終え、あとは火にかけるだけという段階になった。
なったのだが…
「…このにんじん、やたら小さくない?」
「も、もしかして切り過ぎちゃいました?普段食べてる時のサイズにしたんですけど…」
「私が食べてる時もこれくらいの大きさだよー?」
「確かに、食べる時はこれくらいのサイズになればいいんだけどね」
「火にかけてる時ににんじんはどんどん溶けちゃうんだよねー。だから、最初はちょっと大き目にしておくんだよ」
「そ、そうだったんですか!?」
この世の終わりのように顔を青ざめるルビィちゃん。
「まあ、たまには小さいにんじんというのもありじゃないかな」
「そうだねー」
「私も気にしないですよー」
「ということだから、そんなに絶望的な顔しなくて大丈夫だよ、ルビィちゃん」
「うゅ…ごめんなさい」
「あはは。まあカレーとかシチュー作る時にみんな通る道だよねー。私も昔やったもん」
「そうだね。君と千歌ちゃんは野菜をことごとくみじん切りにしてくれたからね」
みじん切りにされた野菜を使ってカレーを作った結果、残ったのはほぼ肉のみだった。
ああいうのを英国式カレーというんだろうか。
「で、鞠莉ちゃんの用意してくれたお肉がこれ…」
「鶏肉っていうのは文句ないんだけどね。…でかくね?」
「食べ応え重視でーす」
「いや、食べ応えありすぎでしょ」
マリーちゃんが用意してくれたのは鶏肉。
問題はそのサイズ。
ケンタッキーのフライドチキンみたいなサイズの肉がボウルいっぱいに用意されている。
「これ、一口じゃ食べにくいよねー」
「わ、私には無理そうです…」
「俺にも無理だよ。これだけ大きいとシチューのルウが絡みにくいと思うんだけど」
「そうなの?うーん…じゃあ仕方ないからもう半分くらいのサイズにしましょー」
「4分の1にしてくれ」
「オーケー!」
そんな経緯を経て、ようやくシチューが完成する。
ご飯、シチューに加えて適当にサラダを用意し、晩御飯の準備は完了だ。
「さて…それでは」
「いただきまーす」
「「「いただきます」」」
味は…うん、美味しい。
ルウは市販だし、特別なアレンジも加えてはいないが、美味しいものは美味しいのだ。
みんなを見ても、美味しそうに食べているし不満はなさそうだ。
みんなが一通り食事を終え、ちょっとした雑談の時間になった。
各々の近況やAqoursの状況などを聞く。
この暑い中でもみんな頑張ってるみたいだ。
関心関心。
そんな時だ。
「あ、そういえば今日ね、血液型の話になったんだよ」
曜ちゃんがそんな言葉を発した。
「血液型?」
「そうそう。みんなの血液型と、性格とかそんな感じ」
「あー、なるほど」
ネタとしては定番ではある。
しかしながら。
「血液型と性格は、一切関係がないってお医者さんが言ってたよ」
「そ、そうなんですか!?」
ルビィちゃんが驚いている。
いや、そんなに驚くことかね。
そもそも、血液というのはその中にいくつもの分類を持っているのだ。
一般化しているA,B,O,ABの4つはそんな分類のうちの一種類。
これを一般化している大きな要因は、輸血の際にこの型で判断するためらしい。
まあ要するに、何かあった際に輸血可能かどうか判断するために普及している情報ってこと。
なので、これに性格が付随するってことはあまり考えられないというわけだ。
「というわけだよ」
「へ〜」
「そ、そうだったんですね」
「マリーちゃんは知ってたんじゃないのかな?」
「オフコース。もちろん知ってたよ」
「だろうね」
「でも、面白いからいいのでーす」
「まあ…そうだね」
「というわけでハルくん!」
「なんだい」
「私たちの血液型を当ててみて!」
「…そうきたか」
「ミスしたら、明日からハルのことを『鈍感』って呼ぶわ!」
「一年のうち360日くらい言われてる気がするんだけど」
まあいいか。
さっきも言ったように、血液型と性格は本来関係ない…しかし。
なんとなく予想したりするのは一興である。
食後の頭の運動としては悪くないだろう。
一般に、血液型で性格診断をする場合、大体特徴とされるものがある。
A型は几帳面。
B型は気分屋。
O型はおおらか。
AB型はマイペース。
さて。
彼女たちはどれに当てはまるか…。
「まずマリーちゃんだけど…AB型かな」
「おおー。正解でーす。さっすがハル!」
マイペースって言う点で言えば、マリーちゃんはAB型以外には考えられないだろう。
「次に曜ちゃんは…」
「うんうん」
なぜかワクワクして待っている曜ちゃん。
これは…当ててもらうことを期待しているのか?
結構難しいぞ…これは。
几帳面…はちょっと当てはまるな。
気分屋…これはなんとも言えないが、気分でころころやることを変えたりはしないと思う。
おおらか…当てはまる気がするが、これは本人の純粋な優しさな気がする。
マイペース…当てはまる…のか?
A型かAB型…。
うん、まああとは勘でいいだろう。
「曜ちゃんはAB型かな」
「正解!ハルくんすごーい!」
おお。
当たるとは思わなかった。
俺の勘も捨てたもんじゃないらしい。
「じゃあ最後にルビィちゃんだけど…」
「は、はい!」
ルビィちゃんはわりと予想しやすい。
定番通りの性格と血液型関係を信じるなら…
「ルビィちゃんはA型だと思う」
「あ、合ってます!すごいです!」
不器用ではあるが、几帳面という点ではやはりA型だろう。
と、ここまで性格から血液型を予想してきたわけだが…
「案外、性格で予想できるもんだね」
「ねー。でも、ハルくんもよくわかったね」
「私たちの性格、ちゃんと把握できてるんだねー」
「それなりに長い付き合いだからね」
「ちょ、ちょっと嬉しいです…えへへ」
「まあそういうわけだから、俺のあだ名を『鈍感』から直してくれ」
「考えときまーす」
そこで、ふと気になることが出てきた。
「そういえば、なんだって急に血液型の話になったんだい?」
なんとなくかもしれないが、理由でもあったのだろうか。
「ああ、それねー。いやー実はね」
「血液型の相性占いってあるでしょ?あれをやってたんでーす」
「その、千歌先輩の持ってきた雑誌に載ってたんですよ」
「なるほど」
それでその話題になった…と。
「けど、性格と血液型に直接の関係がない以上、相性なんてもっと関係ないと思うんだけどね」
「そうは言っても、女の子は気になっちゃうんだよ」
「あはは…」
「気にしなくても、Aqoursのみんなは仲良いじゃないか」
「いや、誰もAqoursのみんなとの相性は気にしてないよ。仲良いの分かってるし」
「お?じゃあ誰と誰の相性を気にするんだい」
何気なくした質問。
しかし。
「ええっ///そ、その、ルビィちゃんに聞いたら良いんじゃない?」
「ええ!?///だ、誰って…うう、言えないですぅ///」
「?」
なぜか曜ちゃんとルビィちゃんが動揺している。
はて。
「…ハル、この流れで誰との相性を知りたいか分からないの?」
「そう言われてもね」
「…やっぱハルくんのあだ名は…」
「鈍感で決定ですね」
「あれ?」
次の日から1週間くらい。
事あるごとに鈍感呼ばわりされた俺。
なんでだ…。
謎は深まるばかりであった。
※
「そういえば、ハルの血液型は聞いたの?」
「「「あ」」」
「あって…あんたら何しに昨日ハルのとこ行ったのよ」
「話してたら忘れちゃってたよー」
「まったく…せっかく相性占いのための本があるというのに」
「肝心の相手の血液型が分からないと、どうしようもないずら」
「というか、誰も知らないっていうのも驚きだよねー」
「ねー。誰か一人くらいは知ってると思ってたんだけど」
「案外、そういうのって聞く機会ないんだよね」
「あ、じゃあ逆に、ハルの血液型を予想してみようよ」
「ハルさんの…?」
「とりあえずA型ではなさそうね。几帳面な感じはないし」
「じゃあB型もなさそうだね。気分屋って感じじゃないから」
「じゃあO型…どんな特徴があるずら?」
「おおらか…みたいだけど、なんか違う」
「おおらかって言ったら、花丸ちゃんみたいなイメージです」
「残ったのはAB型?特徴は…」
「マイペース…ですわね」
「マイペースかと言われると…」
「ものすごい微妙ね…」
「って、結局どれも当てはまらないじゃん!」
「そうだねえ」
「やっぱり性格と血液型って関係ないんだね」
「そうみたいネー」
「ですね」
夏の空の下。
悩む少女たち。
もちろんその問題に。
答えが出る事はなかったそうだ。
ご視聴ありがとうございました。
血液型の話でしたね。
各キャラの血液型は公式プロフィールに載ってるので、興味のある方はぜひご一見を。
今回の話は過去トップクラスに中身がありませんね。
それでも読んでくれた方、本当にありがとうございます。
それでは何かありましたらお願いします。