IS-インフィニット・ストラトス-~星の扉の向こう~   作:ぼいら~ちん

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PHASE-34 俺達の(筋肉の)命運を賭けた戦い

「ねえ兄さん」

 

「…なんですか?」

 

「キラとアスランが大将って言ったよね」

 

「…うん…」

 

「なんで先鋒なの?」

 

「……」カポ

 

「音楽聞いて現実逃避するなぁ!!

現実を見ろ!!兄さん!!」

 

団体戦当日。

第2アリーナのピット。

試合に出る俺達6人と専用機持ちズが居るわけだが…

メンバーの目線がめっさ怖い…

俺がオーダー外したのが悪いんだけどさ…

 

「ほんっとうにすみません!!

この罪、試合で勝って償おうぞ!!」

 

「ねえ、ちゃっかりボクまで巻き込まないでよ」

 

「ねえ希」

 

「ん?」

 

にっこり笑顔のシャルが俺に声をかけてくる。

この子の笑顔があれば俺達の世界で戦争は起こんなかったのではないかと思うくらいまぶしい笑顔だ。

 

「ちゃんと勝ってきてね。

オーダー、外したの希だよね?」

 

「……はい…

シャルロット様の仰せのままに…」

 

笑顔なのにものすっごく怖い…

やっぱりシャルを怒らせると怖い…とっても…とっても…

 

『そろそろ先鋒戦の開始時刻ですので両者スタート位置についてください』

 

山田先生によるアナウンスがピットに響く。

 

「さーて!!

行きますか空さん!!」

 

「おうよ兄さん!!

ボク達の絆パワーを見せてやろうぜ!!」

 

そう言って俺と空はISを展開。

ちなみに整備は完璧だ。

なんせ俺と簪の共同で全員分やったんだからな。

 

「星村希、星夜、推して参る!!」

 

「星村空、レヴィス・コルデ、いっくよー!!」

 

カタパルトに押し出され、アリーナへと出る。

そこには大勢の試合を見に来た生徒、目の前には赤い機体と青い機体が武器を構えて俺達を待っていた。

 

「お待たせっ!!」

 

「大丈夫

僕達も今出てきたところだから」

 

「なんだそのデートの待ち合わせ的な会話は…」

 

「アスラン…気にしたら負けッスよ…

天然のこいつらに常識は通じない…」

 

『対戦する4人が出揃いました。

みなさん大きな拍手をお願いしますわ』

 

「ラクス?」

 

ラクスによるアナウンスが聞こえてくる。

 

『改めて自己紹介をさせて頂きますわ。

今回の実況は私、ラクス・クラインでお送りしますわ』

 

『そして解説は生徒会長の更識楯無がお送りしま~す!!』

 

楯無さんまでアナウンスか…道理でピットに呼んでも来ないわけだ…

 

『はいは~い!!

これから対戦する選手の紹介をしようと思います!!

ラクスちゃんよろしく!!』

 

『わかりましたわ。

まずは向かって右側のチーム規則違反から』

 

え!?俺達ってそんな風に呼ばれてんの!?

 

『最初に日本の代表候補生にして1年生最強の女の子。

変態淑女of変態淑女…星村空!!』

 

「な!?

変態淑女of変態淑女ってなに!?」

 

ひでぇ言われようだなwww

 

『続きまして現在学園最強の男子。

妄想を創造する者…星村希!!』

 

「ラクスてめぇ!!」

 

なんか俺まで変態みたいじゃねぇか…

 

「対するは向かって左側のチーム粛清者」

 

こっちの方が名前かっけーじゃん!!

 

『まずは私の恋人にしてオーブの英雄。

Mr.フリーダム、キラ・ヤマト!!』

 

「よろしくねキラッ☆」

 

なにがキラッだよこの野郎!!

 

『続きましてカガリさんの恋人にしてこちらもオーブの英雄。

3年前からヅラだった。アスラン・ザラ!!』

 

「ヅラじゃない地毛だ!!」

 

……反論しても無駄だろ…ラクスの言っちゃったことって大抵本当の事だって解釈されんだよ…

 

『両者指定の位置に着きましたね!!

これから試合開始のカウントダウンを始めます!!』

 

再びアリーナに山田先生の声が鳴り響く。

そして機械音声によるカウントダウンが始まる。

 

『5-4-』

 

「ひっさびさのキラ達と喧嘩だ!!」

 

「腕が鳴るね!!」

 

『3-2-』

 

「よろしくね、アスラン」

 

「こちらこそ頼むぞ、キラ」

 

『1-START』

 

試合開始の合図がアリーナに響く。

そしてキラが瞬時加速を用いて俺を肉薄する。

俺も星火燎原で刀を形成する。

そしてビームの刃と青い実体剣が交わる。

 

「ほほ~

流石はフリーダム。

速いな~」

 

「ノゾミは結構手ごわいからね…

先に倒させてもらうよ…アスラン!!」

 

「わかった!!」

 

キラの後ろからアスランが出てくる。

その手にはしっかりとビームライフルが握られており、背部のリフターのビーム砲もこちらに照準を定めている。

 

「おいおい…その程度で俺を倒せると思うなよ」

 

俺は脚部スラスターを吹かし、体勢を変えサーベルを受け流した上にキラの背後を取る。

そして肩の荷電粒子砲『アウロラver.BC』と腰のレールガン『ヴェクティス』を起動し二人に向けて一斉射撃を行う。

しかしそれを予測されていたかのように避けられてしまう。

これも想定の範囲内だが。

 

「流石だなキラ。

この程度じゃ倒せないか」

 

「ノゾミも相変わらず強いね」

 

「ちょろっと~

ボクの事も忘れないでよっと!!」

 

空の放ったビームがキラに迫る。

軽々と避けられるが。

 

「さ~て…

殴り合いの準備はいいかなキラ・ヤマトくん?」

 

俺は星雨の両の拳をぶつけて火花を散らせる。

そして拳に青い光が灯る。

 

「もちろん♪」

 

キラもビームサーベルを二本抜き、構える。

 

「「行くぞ(よ)!!」」

 

音もなく青い拳と桃色の光が交わった…

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

「じゃあ、アスランの相手はボクだね」

 

「お手柔らかに頼むぞ代表候補生殿」

 

「こちらこそお手柔らかにねオーブの英雄さん」

 

二人でニコニコ笑いながら会話をする。

しかしここは戦場だ。

会話をしていると言ってもボク達はお互いの攻撃を避けながら会話をしている。

 

「いいか加減当たってよ~

昔からの好ってやつでさ~」

 

そんなことを言いながらボクはクレイヴ・ソリッシュをぶっ放す。

そしてアスランはそれを回避しながら…

 

「流石のソラ相手でもそれは無理だなっと!!」

 

両刃のビームサーベルを手に瞬時加速で一気に間合いを詰めてくる。

それに応じてボクはクレイヴ・ソリッシュを収納、そしてビームハンドガン『ラクリミス・カエリ』を2挺展開。

銃身の下部についたABC(アンチビームコーティング)ブレードでアスランの攻撃を防ぐ。

 

「あの状態から攻撃を防ぐとは…流石だなソラ」

 

「アスランも…ね!!」

 

ボクはサーベルを押し返し、後ろに回り込みアスランのわき腹を一蹴。

しかし手応えがあまりないのできっと蹴りが入る瞬間に真横に飛んだのだろう。

 

「なんだ…その戦い方は…」

 

「ねえアスラン…ガン=カタって知ってる?」

 

「ガン=カタ…?」

 

「二挺拳銃を用いた至近距離での射撃戦闘の為の戦闘術。

ボクにぴったりだったからね~

独学でやったらなんとかなっちゃったんだよね」

 

「やっぱりソラはすごいな」

 

「いや~英雄さんには及びませんよ~」

 

そんなことを言いながら二挺の拳銃を構える。

 

「それじゃあ…ホンキモードでいくよ?」

 

「それなら俺も全力で応えよう」

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

「凄いな空のヤツ…あんな戦い方見たことねぇ…」

 

「空ちゃんオリジナルの戦い方らしいからね…

強いて言うなら『ガン=カタver.S』ってところだね…」

 

空ちゃんの怒涛の攻撃の映像を見ながら一夏は呟く。

私もあの戦い方は相手にするのは苦手である。

基本的にあれは敵の死角に回り込み弾丸を避け、相手が動揺している隙に懐に入り込み銃撃を浴びせるというものである。

大型のビーム兵器の多いレヴィス・コルデとは正反対の戦法ではあるが、大味な攻撃が多い分いざ決まると目立つ。

 

「まあ…あの兄妹は二人とも化け物スペックだからね…」

 

「にしても希も凄いね…

僕がキラと戦っても全く歯が立たなかったのに…希は互角…いや、それ以上?」

 

「昔からノゾミは強かったからな。

よし簪!!俺らも準備だ!!

相手はシンとルナマリアだ。気合い入れて行こうぜ!!」

 

「うん…わかった…」

 

そう言って私とレオスは各々の機体を展開し最終調整を開始する。

 

「希…がんばってね…」

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

「おりゃあ!!」

 

「チッ!!」

 

大上段からの袈裟斬りをキラに避けられる。

それによって隙が出来、アスランによる砲撃が俺へと向かってくるが想定の範囲内なので避ける。

地面にビームが着弾し爆ぜる。

結構威力高ぇな…

 

「そろそろ終わりにしようかキラ!!」

 

「そうだね…もう終わらせよう…こんなことは!!」

 

キラの纏っている雰囲気ががらりと変わる。

先ほどまでの人間味のある暖かい雰囲気から冷徹な戦士の雰囲気へと変貌を遂げたのだ。

SEED…キラやアスラン達しか持っていない不思議な力。

これによってキラの戦闘能力は格段と上昇する。

そしてキラは瞬時加速によって間合いを詰めてくる。

三度桃色の光と青い刀が交わる。

 

「さっきよりも…きつい…」

 

俺が呟くや否やキラは腰のレールガンを起動。

俺の腹部へとぶっ放してくる。

 

「ぐぅ!!」

 

「これで…終わり…」

 

キラは大上段からの袈裟斬りの体勢だ。

レールガンによって体勢の崩された俺には防ぐ手段は…ない…

 

バシュン

 

「なにっ!?」

 

「はい。

一回救ってあげたからジュース一本ね」

 

確実に終わったと思ったのだがなんと間一髪のところで空がガードしてくれた。

それにしてもがめついなぁ我が妹よ…

 

「サンキューな」

 

「じゃあ…反撃ぃ!!」

 

「開始ぃぃぃ!!」

 

俺の言葉を皮切りに空が追加パッケージを展開。

全砲門を開きキラ達へと攻撃を始める。

 

「これは!?」

 

「ええい!!」

 

降り注ぐ弾丸の豪雨が次々に爆ぜる。

しかし…

 

「くっ!!」

 

「ぐぅぅ!!」

 

捌ききれずに数発キラ達に当たる。

でも俺達には十分な隙だ。

 

「この瞬間を待っていたんだ!!」

 

俺はファンネルを射出。

ヴォワチュール・リュミエールを起動。背部の翼から青い光が噴き出る。

そして星火燎原の刀の数を1本から2本に増やす。

 

「一瞬で決める!!」

 

キラに斬りかかる。キラは先ほどのようにビームサーベルでガードしようとするが俺は刀を二本とも消し、その分のエネルギーを拳に纏わせる。

 

「なに!?」

 

「うらぁぁぁぁ!!」

 

目にもとまらぬ早さでキラを殴り続ける。

そしてフィニッシュにキラの腹部を鷲掴みにする。

 

全力疾走(オーバードライブ)!!

星彩の煌き(フルジェンティス・アステリズム)!!!」

 

青い拳はより一層強く輝き大きく爆ぜる。

その衝撃でキラは真上に吹き飛ぶ。

 

ビーーーーー!!

 

『決まったぁぁぁぁ!!

先鋒戦の勝者はチーム規則違反の星村希と星村空ペアだぁぁぁ!!』

 

ブザーとアナウンスと共に歓声がアリーナを包み込む。

俺がキラを倒したことによって試合が終わったらしく空の傍には装甲の色が灰色に戻っているアスランの機体とそれを纏ったアスランが見えた。

 

「やっぱりノゾミは強いね」

 

そう言ってキラは俺に握手を求めてくる。

 

「キラもな

お前以上に強い奴なんてそうそういないさ」

 

俺はその差し出された手をがっちりと掴む。

こうして先鋒戦は俺達の勝ちに終わった。




誤字脱字、文法的な間違い、感想、その他出して欲しいキャラクターのリクエストなど色々お待ちしてます。

次回
その先にあるもの

お楽しみに~
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