IS-インフィニット・ストラトス-~星の扉の向こう~ 作:ぼいら~ちん
「全員そろってますねー。それじゃあSHRはじめますよー」
おはようございます。
星村希です。
なんでそんなこと思うのかって?
今はIS学園の1年1組の教室で自己紹介の真っ最中。
まぁこの教室に世界に5人しかいない男性のIS操縦者のうち3人もいるから珍しいってのもあるとおもうけど…
なんかすげー視線を感じる!!
いやいや別に自意識過剰うんぬんとかニュータイプ能力がどうとか関係なくかなりの数の視線を感じているのです…
ちなみにこの部屋には俺、一夏、レオスの3人しか男子が存在しない。
ソルとスウェンのクラスは4組らしい。
「…くん。織斑一夏くんっ」
「は、はい!!」
ぼーっとしている状態から突然もとに戻った一夏の声は裏返っていた。
なんかいたるところからくすくすと笑い声が聞こえてくる。
「あっ、あの、お、大声出しちゃってごめんなさい。
お、怒ってる?怒ってるかな?…」
かなりおろおろしながら話している女性がこのクラスの副担任山田真耶先生である。
身長はやや低め、服のサイズやメガネの大きさが合っていないところを見ると『子供が無理して大人のふりをしちゃいました』という感じ。
ちなみに担任の先生はまだ来ていない。
なにしてるんだろうね?
あ、一夏が先生に手を取られ熱心なまなざしを向けられていらっしゃる。
てゆーかもうレオスの自己紹介終わったのか…聞いてなかった…
そんなこんなで一夏が自己紹介をはじめる。
「えー…えっと、織斑一夏です。よろしくお願いします。」
一旦そこで一夏は言葉を止めお辞儀をする。
おいおいもっと話せよ~
うりうりどしたぁ!!
「以上です。」
ずこっ
終わりかよ!!
俺を含めた数名がずっこける。
「あ、あのー…」
あ、山田先生泣きそうになってる
おいおい~泣かすなよ一夏~
パァンッ!!
突然何かの叩かれるような音が聞こえる。
この音…まさか…!!
「げぇっ!!
関羽!!」
パァンッ!!
「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」
聞き覚えのある声…見覚えのある後ろ姿…
その情報から読み取れることはその一夏を叩いた女性が誰なのかを示していた。
「あ、織斑先生会議は終わられたんですか?」
そう
一夏を叩いた女性はかの有名な織斑千冬さんなのである。
一夏曰く「月に2~3回程しか帰ってこない職業不定の女性」らしい。
でも家ではあんなにだらしない千冬さんが学校の先生をやっていたとは…
超ビックリ☆
なんて思っている俺を突然襲ったのは…
「「「「「「「「「「キャーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」
同じ部屋にいる女の子たちの黄色い声援だった。
やべぇ…耳イテェ…
「千冬様、本物の千冬様よ!!」
「ずっとファンでした!!」
「私、お姉様にこの学園に来たんです!北九州から!!」
そんなこと言ったら他の国から来た人はどうなんだよ…
俺なんかこの前までフランスにいたし…
「…毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。
関心させられる。
それとも何か?
私のクラスにだけ馬鹿者を集中させてるのか?」
いやいや…
わかんなくもない反応だと思うよ…
だってあなたは日本の生ける伝説だもの。
「で?
挨拶もまともにできんのか、お前は」
そうでしょう。
だって一夏だもの…
「いや、千冬姉、俺は―」
スパァン!!
本日3度目。
一夏ドンマイ
「織斑先生と呼べ。」
「はい…織斑先生…。」
「星村
お前も自己紹介をしておけ。」
「はい!?」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
なにその唐突な振り!!
一夏がスベッたあとに俺の番かよ!!
「えっと…
星村 希です。
趣味は音楽鑑賞と天体観測…
特技は料理とギターです。
なので…
今から弾きます!!」
俺が星彩の
その瞬間…
ビュン!!
パァン!!
「アッー」
チョークが飛んできた…
しかも超高速で…
それは俺の眉間に直撃。
マジイテェ…
「弾くな馬鹿者。
他の教室はHR中だ。」
「す…すみませんでした…
織斑先生…」
そうして俺たちのクラスのHRは終わった。
◇ ◇ ◇
「ちょっとよろしくて?」
「へ?」
「はい?」
「なんか用スか?」
二時間目の休み時間
俺とレオスは一夏の机で談笑している。
ちなみに今の一夏は少しぐったりしている。
本日4度目の出席簿アタックを食らったからである。
原因は入学前に読むはずの参考書を読まずに古い電話帳と間違って捨てたらしい。
呆れてものも言えない…
そんななか一人の女の子が話かけてくる。
見た目はどこかのお嬢様って感じで白い肌と金髪そして白人特有の青い眼がきれいだ。
さらにロールのかかった髪がお嬢様っぽさを醸しだしている。
「訊いてます?
お返事は?」
「あ、ああ。訊いてるけど…
どういう用件だ?」
「まあ!なんですの、そのお返事。
わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないのではないかしら?」
はいはい出ました~
この時代の「女尊男卑」の風潮を絵に描いたような人。
ISのせいで女性がかなり優遇されるようになり優遇どころのレベルではおさまらず、女=偉いという等式が立つほどである。
「ごめん
オレ達君が誰だか知らないし…」
「わたくしを知らない?
このセシリア・オルコットを?
イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」
レオスが目の前にいる女の子-セシリアに反論すると少し怒り気味で反論される…
こういう人と話すのは難儀だなぁ…
やっぱり俺は簪と話してるくらいがちょうどいいなぁ
「あ、質問いいか?」
一夏がセシリアに質問する。
こういう時の一夏はたいてい空気をぶち壊す。
そして相手が怒る。
10年の付き合いの俺が言うんだ。
そうに違いない。
あれ?なんかレオスが同じクラスの女の子とお話はじめてる…
「ふん。
下々の要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」
「代表候補生って、何?」
がたたっ
クラスにいる何人かがずっこける。
あれ!?レオスがいない!?
「あ、あ、あ…」
「『あ』?」
「あなた本気でおっしゃってますの!?」
「おう。知らん」
案の定キレた
なんかすごいキレてる。
言葉にできないくらいに…
「あのなぁ一夏」
「なんだ?」
「国家代表の姉を持ち、その友人の代表候補生と同居してたのに知らないて…
逆に称賛ものだよ」
「おう。ありがとな」
「いや、褒めてねーよ!!」
「ところで
代表候補生って何?」
「代表候補生ってのはだな…
国家代表IS操縦者の候補生のこと。
つまりエリートッス」
俺は当たり前のように話す。
確か簪も代表候補生だったような…
「そう!!
エリートなのですわ!!」
復活のセシリア。
これを写真に撮ったら全米を泣かせられんじゃないか?
いや…無理か…
「本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡…
幸運なのよ。
その現実をもう少し理解していただける?」
「そうか。それはラッキーだ」
「運がついてきてる証拠ッスね。
こんなときに買うべきものは…?」
「LO●O6!!」
「…馬鹿にしていますの?」
うん
よくわかったね。
もう話すのに飽きたから寝てよう。
俺は首にかかるヘッドホンを装着、ヘッドホンの繋がった携帯を弄り、スローテンポの曲を流し始める。
しかしレオスはどこに行ってんだろう?
キーンコーンカーンコーン
かれこれそこから約5分。
一夏と俺にとっては福音とでも言うべきチャイムが鳴り響く。
「っ…!!
また後で来ますわ!
逃げないことね!!
よくって!?」
はいはい…
さてどうやって逃げようか(一人で)
「それではこの時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」
今度は千冬さんの講義か…
山田先生の時もすごかったけどレオスのすごい食いつきぶり…
なんかもう…すごい…
「ああ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」
マジか!!
「クラス代表者とはそのままの意味だ。
対抗戦だけでなく、生徒会の開く会議や委員会への出席…まあ、クラス長だな。
1度決まると1年間は変更はできないからそのつもりで」
よし!!
ここで一夏かレオスに任せて俺は楽を…
「はい!!
織斑君を推薦します!!」
よしよしその調子だ…
「私はアロイ君を推薦します!!」
「私は星村君を推薦します!!」
そうだ!!レオスと俺を推薦…
え?
俺も?
「では候補者は…
織斑、アロイ、星村の3人か…
他にはいないか?
自薦他薦は問わないぞ。」
「「「お、俺!?」」」
推薦された男子3人異口同音に声をあげ、立ちあがる
マジで!?
「男子3人、席につけ。邪魔だ。
他にいないのか?」
「ちょ…ちょっと待った!!
俺はそんなのやんないッスよ!!」
「自薦他薦は問わないと言った。
他薦されたものに拒否権はない。
選ばれた以上は覚悟しろ」
「そんなの酷い―」
「待ってください!!
納得がいきませんわ!!」
唐突にセシリアが叫ぶ。
さっきとは打って変った救世主っぷり。
でもなんか長そうだから適当に流そう。
「…物珍しいというだけ理由だけで極東の猿にされては困ります。
わたくしは…」
なに…猿?
「…大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとって耐えがたい苦痛で―」
ブチン
「お前は日本の何がわかってそれを言う?」
「そうだ
イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」
「なっ…!?」
一夏の言うとうりだと俺は頷く。
確かに俺は飛行機の一件でフィッシュ&チップスが大っ嫌いだ!!
「あっ、あっ、あなたたちねえ!
わたくしの祖国を侮辱しますの!?」
「先に言ったのはアンタだろ」
「決闘ですわ!!」
「おういいぜ。
四の五の言うよりわかりやすい」
「言っておきますけど、わざと負けたりしたら、わたくしの小間使い―いえ奴隷しますわよ!!」
「それくらいしないと面白くないからな
いいッスよ!!
まぁアンタが勝てればだがな。」
「まあ
この代表候補生であるわたくしに勝てるとでもお思いで?
とんだ愚か者ですわね!!」
ピコン!!
唐突に千冬さんが何かを閃いたようだ
「だったらこんなのはどうだ?
織斑、星村ペアとオルコット、アロイペアで決闘を行い、
勝ったペアのどちらかがクラス代表になる。
アリーナの使用できる時間も少ないし、お前たちの要望にも答えられ、さらには候補者が一気に半分になる。
まさに一石三鳥であろう?」
千冬さんが提案を持ちかける。
なるほど…流石だな。
「「「上等(ですわ)!!」」」
「なんで俺まで…」
「話はまとまったようだな。」
千冬さんがレオスを無視して話を進める。
「勝負は来週の月曜。
放課後、第3アリーナにて行う。
アロイ、織斑、オルコット、星村はそれぞれ準備をしておくように」
久々のレオスとの戦闘か…
腕がなるぜ!!
「それでは授業を始める」
こうして授業が始まる…
◇ ◇ ◇
昼休み…
オレ-レオスと同じクラスの少し小柄な女の子-布仏本音さんとともにノゾミを担架で運んでいる。
なんでこんなことをしているのかって?
それは2時間目の休み時間に遡る。
◇ ◇ ◇
ここは1年4組。
ソルとスウェンが在籍するクラスである。
だが、今のオレは彼らに用があるわけではない。
同じクラスの布仏さんに連れられれここに来た。
「かんちゃーん
アロアロ呼んできたよ~」
本音がそう言うとこちらに来たのは水色の髪をした女の子で眼鏡をかけている。
そう。
空港の一件で仲良くなったかんちゃんこと更識簪である。
「久しぶり…」
「おう!!
久しぶり!!」
「さっそく本題に入るね…」
「お…おう…」
簪がなんか怒ってる。
頬を膨らませ、いかにも怒っていますって感じの表情だ。
「昼休みに…
希を機体整備室に連れてきて欲しいの…」
はいと簪があるものを渡してくる。
よく見るとそれはスタンガンである。
「な!?
なんでこれをオレに!?」
「約束を破った者への制裁…」
さらに頬を膨らます。
かなりご立腹らしい。
「いい…?」
「りょ…了解…」
「だいじょぶだよ~
私も協力するから~」
「お…おう
サンキュー…」
◇ ◇ ◇
「いつつ…
なんだよ突然ビリって…っ!!」
なんかすごいのいるーーーーーーーー!?
俺の目の前に熊の被り物を被った1年生の女の子(服装とリボンの色で判別した)とその横には腕を組んだレオスと小柄な女の子(確か名前は布仏さんだったはず)が立っている。
「あなたが落としたのは…
このこけしですか…?」
「……」
そう言い熊がカバンからこけしを取り出す。
あまりにも衝撃的過ぎて言葉がでない…
「それとも…
この金のこけしですか…?」
もうなんかわけわかんなくなってきた…
そんな俺の体は考えるよりも先に財布から2000円札を取り出し、正座をしていた。
このままだと…殺られる…
「す…すみませんでした!!」
そう言い勢いよく頭を下げる。
熊は2000円札を手に取り…
「ある時はIS操縦者…
そしてある時は熊…
しかしその実態は…」
そう言い熊はその被り物を頭からスポンとはずす。
その中から自分のよく知ってる人物が出てくる。
しかしその人物と横にいるレオスと本音は必死に笑いを堪えている。
「ふふっ…
久しぶり…」
「お…おう…
久しぶり…簪…」
そう簪だ
やっぱり約束のことを怒ってたのか…
そして報復にこんな恐ろしいことを…見かけによらず鬼である。
「ふふっ…
やっぱり似てるなぁ…」
「うん?
誰に?」
「友達の空ちゃんに似てるなぁ…って…」
「え…!?」
そのとき俺は凍りついた…
さっきの恐ろしい体験とはまた別の意味合いで…
「その子の名字は!?
髪の色は!?
眼の色は!?」
「…?
なんでそんなことを聞くの?」
「…俺には
名前は星村空…」
どうでしたか?
新キャラ登場フラグを立てちゃいました。
それとどんどん感想お願いします!!
次回
妹と幼馴染
お楽しみに~