異世界でうちのカルデアvsうちの鎮守府   作:アルミ缶の上にあるミカン

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前編

「上原 代々木(うえはらよよぎ)よあれで死んでしまうとは情けない。

しかし生前の功を鑑み、最近流行のチート付き異世界転移させてやろうと思うのだが如何する?」

 

通勤中に悪戯な木枯らしがJKのスカートにちょっかいを出しているのをガン見しながら歩いていたはず・・・が、真っ白い空間で変な爺にそう言われた。

 

「おい、爺さん。ここは何処で俺はどうなったんだ?」

「うむ、おぬしがJKのスカートをガン見して歩いた所、歩道を踏み出しトラックと熱烈なキスをして死んだのじゃ。」

「マジで?」

「マジじゃ。そして生前の功というのはそのトラックにテロリストがプーチン暗殺の部品を分割して輸送しており、この事故で遅れた事で暗殺が回避されたのじゃ。ちなみに暗殺されていたら第3次世界大戦になっておったの。」

「マジかー・・・。じゃあもしかして貴方様は神様ですか?」

「うむうむ。そう言われる事もあるのう。」

 

いきなりの事に戸惑いはしたがチート付き転移は悪くないよな?

一般人がチーレムとか美味しくね?

これはもうやるっきゃないな!!

 

「是非、神様の提案に乗らせて頂きたく!!(土下座)」

「う、うむ見事な土下座じゃが話しにくいので普通にしておれ。」

「それでチートっていうとやっぱり最強の剣か魔法の才能とか?」

「それは無理じゃ。おぬし、剣も魔法も使った事ないじゃろ?ある程度因果が無いとのう。」

「じゃあとにかく戦闘力が高く使いやすい能力で頼む!!」

「任せておけ。ちょうど良い因果も見えるし、これから行く所が2カ所で召喚魔法を使っておるからチートも2倍じゃ。」

「み・な・ぎ・って・キタ-!!」

「丁度召喚もピークのようじゃ、説明は向こうで見なさい、では今度の人生は楽しんで参れ。」

「おう!行ってくるぜ~」

 

そして希望に胸を高ぶらせながら視界が暗転したんだ・・・。

 

ー地上ー

その日、地上では人族連合軍10万vs魔族軍8万が平原でにらみ合いながらそれぞれ勇者と魔王を召喚しようとしていた。

 

「モブ将軍っ。召喚士から召喚陣に感あり、勇者召喚されるそうです。」

「でかした。これで勝てる。魔族が魔王を未だ召喚出来ずにいる今、勇者と共に蹴散らしてくれるわ!!」

「なんと、追加の情報です。召喚場所が魔族軍との中間地点になったようです!?」

「それはいかん。すぐ精鋭を率いて勇者を迎えに行け。」

「ハッ」

 

「なんと、魔王様が召喚に応じたとな!?」

「はい、しかし召喚士の話では力が強すぎて召喚場所がズレ、人族連合軍との間に召喚されるようです。」

「マズいな。足の速い部隊で魔王様の元に馳せ参じるのだ。魔王様をお迎えすればこの戦、貰ったも同然だ!!」

「了解です。魔族エー様の部隊で向かいます。」

 

しばらく光に引っ張られ、ぼけーっとしていたが気がつくと地面に立っていた。

どうやら転移?が成功したらしいな。

しっかしなんかこう、熱いな。暑いじゃなく熱い、何かあるのかと周りを見渡すと・・・。

完全武装の軍隊が右にも左にも見えるんですけど!!

しかも両軍から騎馬隊?がこちら目指して走ってきてるし!?

やべええ。チートは、チートは何処ですか神様!!

 

慌てていると目の前に1枚紙切れが落ちてきた。

 

何々?

2カ所で同時に召喚していたからチートは2つ、おぬしの良くやっていたゲームキャラを召喚だと?

チート名はうちのカルデア、うちの鎮守府で呼べば来るだって?

とりあえずうちのカルデアでもうちの鎮守府のどちらでも良いから助けてくれ!!

 

「呼びました?先輩。」

「呼びましたか?司令官。」

「マシュと電か説明してる暇は無いが守りを固めてくれ!」

 

「「はい、お任せ下さい(なのです)。」」

「「むっ。」」

「先輩は私に言ったんですよ?お子様は引っ込んでて下さい。」

「いいえ、司令官さんは3年前から補佐している電がお助けするのです。新人は大人しくして下さいなのです!」

 

あれ?

なんか雲行き怪しくない?

 

「2人とも、その辺でとにかく守りを・・・。」

「了解(なのです)!」

「まずは先制空爆、赤城さんお願いしますなのです。」

「こちらもリセマラしたら何故か2枚来たヒロインXさんお願いします。」

「お、おい空爆って殲滅する必要は・・・。」

 

止める間も無くヒロインXが近づく集団に突撃し、空爆が始まった。

近づいて来たのが皆、剣を持っていたからヒロインX無双してるなー。

あー。人ってあんなに高く飛ぶんだな。

そして流石彗星一二型甲と流星改、頑張って開発したかいがあったわ。

にらみ合ってる戦列歩兵なんて空爆の的にしかならないよな・・・。

俺はそんな事を考えながら現実逃避しながら戦闘を見ていた。

爆弾を落としきったのか機銃掃射も始まったな・・・。

 

その時、電が赤城に何かサインをし、赤城が頷いたと思ったらヒロインXが機銃掃射に巻き込まれた。

 

「ちょっと、何をしてるんですか!!」

「戦場ではよくあるコトなのです。一発なら誤射なのですよ?」

「くっ。そっちがその気なら矢よけの加護持ちのクー・フーリンさん出番です!!イベント時しか復帰しない終わった鎮守府にゲイ・ボルグたたき込んじゃって下さい。」

「なっ、それを言ったら戦争なのです。空爆の後は雷撃、北上さんかもんなのです。」

「おいおい、呼ばれて来てみりゃまたこんな仕事かい。ま、運が悪かったと思って諦めてくれや嬢ちゃん達。」

「重雷装巡洋艦「北上」、出撃します!20射線の酸素魚雷、2回いきますよー。」

 

酸素魚雷の間を縫うようにゲイ・ボルグが北上さんに突き刺さった。

しかし、ゲイ・ボルグでクー・フーリンの足が止まった所に酸素魚雷が殺到する。

 

「「兄貴(北上)さん!!」」

「悪りぃ、ちょっとタンマ……」

「ふふん…これが重雷装艦の実力ってやつよ…あ~よかった~活躍できて~。」

 

矢よけの加護は3回だから・・・まあ、そうなるな。一応ガッツで生き残ったみたいだけど。

北上様が無傷なのは・・・そういえばイベント時のままなら女神様装備だったか、それで復活したのか?

 

「やっぱり司令官さんをお守りするのは私たち艦娘なのです。さあ雷撃の次は砲撃戦、金剛さん出番なのです!」

「HEY、提督ぅー!浮気はNO!なんだからネー。全砲門!Fire!」

「戦艦クラスの砲撃!?くっ宝具、展開します。ロード・キャメロット!!」

 

おいぃぃ。

こんな至近距離で41cm砲ぶっ放すな!!

目についた窪地に飛び込み、耳を塞ぎながら体を地面に押しつけるよう踏ん張りながら衝撃を逃がすため口を開ける。

その直後に体を芯から突き抜けるような衝撃と轟音が突き抜けた。

砲撃が止み、さすがのサーバントでも無理だろうとマシュが居た方向をみると・・・。

 

砂煙の向こうに人影が!?

全身が傷だらけになりながらもしっかりと2本の足で立ってるマシュがいた。

宝具ってSUGEEE。

 

「げほっ、がふっ。今の、は効きました。が、次は此方の番、です。イシュタルさん今です!!」

「はいはい。度胸だけは一人前ね。いいわ、少しだけ遊んであげる!」

 

イシュタ凜、偽乳疑惑があるイシュタ凜ちゃんじゃないか!!

相変わらずの露出ですごいなっ。しかし遠目からだと偽乳の真偽は・・・。

俺は乳をガン見しながらそんな事を考えていたが、何故かイシュタルと視線が合った。

 

「マスター、変な事考えてなあい?いいわ、金星まで連れて行ってあげる!」

 

そう言って弓の方向が俺の方に・・・YABAI!?

 

「先輩令呪を!」

「令呪を持って命ずる、全力で防げマシュ!!」

「司令官さん危ない!!」

 

電に抱きしめられ、ちっちゃくても一応有るんだな、なんて考えながら俺は意識を手放した。

 

ー数時間後ー

うーん、よく寝た。

知らない天井だっていうか青空だな-。

 

「司令官さん!!気がついたのです!」

「先輩っ。どこか痛い所とかないですかっ。」

「やれやれ、このボクがマスターの為にわざわざアムリタを飲ませて上げたんだから大丈夫だってば。」

「いやー、ゴメンゴメン。なんかイラッとする視線感じたからついやっちゃったわ。えーっと、一発なら誤射なんだっけ?」

「うぐぐ。その事は謝るのです。でも司令官さんに怪我させるなんてもう止めて下さいなのです。」

「そうですよ。子ギルさんが居なかったら本当に危なかったんですからね。先輩が居なかったら私達は・・・。」

 

おおう。マシュと電がほんのり仲良くなってる。

宝具撃たれてゴミ屑のようになったかいがあったな。

だが全国700万ユーザーの為に偽乳疑惑はいつか晴らさねば(キリッ

 

「そいや今の状況はどうなってるんだ?」

「あ、はい。空爆で吹き飛ばしたら両軍撤退したようなのです。」

「そして治療と防衛の為にサーバントと艦娘さん達を呼んだら全員出て来ちゃって・・・。先輩の魔力は大丈夫ですか?」

「大丈夫だ。問題無い。しっかし、状況がカオスすぎる・・・。」

 

向こうで潜水艦娘達が涙を流しながら「オリョクルが無い土地、グッバイ365連勤、ここがパライソでち!!」とか叫んでるし。

茨城童子とか隼鷹の酒好き達がマタ・ハリと那珂ちゃんリサイタルで酒盛りしてるし・・・ハロウィン・エリザが唄おうとしてる!?

危うい所でスキル封印されてたけど、お前ら働け。

こっちでは術ジル・ド・レェが涙を流しながら邪ンヌとジャンヌリリィを拝んでる・・・。うお、顔だけこっち向いた!?

 

「オオォォォォォ!! 我が主よ! 貴方は神か! 貴方こそ神か! よくぞ……よくぞ私の前に彼女を招き寄せて下さいましたァ!」

「お、おう。喜んでくれて嬉しいよ。」

「時に主よ、ジャンヌが2人居るのは嬉しいのですが我が聖女、ジャンヌ・ダルクは何処に?」

「えーっと、その、ルーラーの方か?そっちは運が悪かったというか・・・。」

「主・・・あなた、怠惰ですねぇ~?怠惰だあ~怠惰怠惰怠惰怠惰、寵愛に背いた我らの怠惰をお許し下さい。愛に!愛に報いなければぁ~。」

「ひぃっ。」

 

運営(神)ぃぃぃ。違うのまじってんぞ、仕事しろ!!

 

「次の!!もし次にピックアップ有ったら回すから!!・・・たぶん(ボソッ」

「よろしい。最高のCooooooolをお見せ下さい。」

「おう、俺の運の良さを見せてやるよ(1月のヒロインXから9月の邪ンヌまで☆5が出なかったくらいの運だけどな!!)」

 

ふー。嫌な汗をかいちまったぜ。一応命令は聞いてくれるけど、どっちも拘束力はそこまでじゃないのか?

少し思案していたら誰かが両側から抱きついてきた。

 

「チーッス! 提督、生身になったから結婚カッコカリからカッコカリが取れたりするのかなー?」

「うふふふふ。ますたぁ、あなたの清姫でございます。わたくし清姫は、あなた様のサーヴァントであり、しもべであり、妻であり、家内であり、家族であり、恋人でございます。……ですよね?」

 

あれれー。空はこんなに青いのに何故か寒気がしてきたぞ-?

 

「ちょっとー。提督は鈴谷と結婚カッコカリの約束してるんだけどぉ?お子様とのオママゴトは後にしてねー。」

「ふっ生娘が。マスター、お願いですから今のわたくしに嘘をつかないでください。食べたくなるんですから……ふふふふ」

「な、あ!?提督このちょっと危ない子はなにさー。あんなに鈴谷の甲板ニーソ触ってたくせに。」

「えーっと、その節はお世話になりました。この子はうちカルデアで初の☆3かつ一番絆lvが高い清姫絆lv8です・・・。」

「しかもこの子、駆逐艦と同じぐらいの年齢でしょ?言い訳できないよ?一度憲兵さんのお世話になってみる?(じと目」

「まってまって、次元の壁が有ったし手なんて出してないから!!」

「あらあら、今は生身ですしどうか触れてくださいまし。嘘はつかず、触れたいところへ。それがわたくしの望みですよ?」

 

2人が抱きついている腕への圧力がや・ば・い。

誰か助けてくれ!!

そこへ俺の願いが通じたのか助け船が来た。

 

「はいはい、そこまで。明るいうちにこれからの事を決めちゃいましょ。」

「そうだな。さすが雷、まずどうするか決めないとな。」

「そうそう。もーっと私に頼っていいのよ?・・・だって司令官には、私がいるじゃない(ボソッ」

「それじゃあ王国とか作ってみるのはどうだい。王様とか任命するのは超得意だよ?」

 

マーリンさんじゃないか!!

無課金で必死に溜めた石180個で出なくて諦めていたら、PickUp期限ぎりぎりで貰った呼符で寝る前に引いたら来て、次の日夢だと勘違いして所持枠で見つけた時にリアルで声をだして驚いちゃったマーリンさんじゃないか!!(大事な事なので2回目

 

「ふむ、良い案かもしれんな。ビック7の力があれば城壁作りなぞマインクラフトと変わらんぞ。」

「見渡す限り平原だし豊穣の礼装があるから畑も問題無い。文明さまさまだな全く。」

「「それでは先輩(司令官さん)の国を作ると言う事で頑張りましょう(なのです)」」

 

気がついたらそういう事になった。

 


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