お疲れ様です、先輩。
自分を労ってくれる彼女の声が聞こえる。あの日から一緒にいる、彼女の声。その声に聞き飽きることはないし、彼女が了承してくれるならずっと耳元で囁いてもらっていたいくらいだ。純粋な彼女なら本当にやってくれそうだと、一瞬想像してしまうがそんなことはさせられないと、頭を振って今の邪な考えを吹き飛ばす。彼女がいつも自分を守ってくれているみたいに、自分が彼女を魔の手から守らなければならいのだ。とりあえず、ロマ二には余分な知識を吹き込まないように釘を刺しておかないといけない。マギ☆マリ、だっただろうか。それ以外にもあるが、ロマンのオタク知識は彼女には不必要なのだ。彼女の教育上あまりよろしくないのである。そんなことを考えていると、彼女が真っ直ぐこちらへとやってくる。
紺色の鎧をまとい、彼女の背よりも大きな盾を持ちながらこちらに駆け寄ってくる姿に心がほっこりするが、表情に出さないようにしつつ先ほどの声に返事をする。
マシュもお疲れ様。いつもありがとうね。
彼女はその言葉を聞くと嬉しそうな顔をしてくれる。まるで太陽みたいだ。最初に出会った時は、こんな表情を見ることはできなかった。事務的、と言えばいいのだろうか。作業的に淡々とこなしているような、機械的な部分が多かったのだ。でも今までの旅で彼女はとても素敵な人なんだと改めて理解した。最初は変わらなかった表情も旅を続けて行くうちに、何かを見て、感じて、聞いて、出会って、別れて、変わっていった。笑った顔、怒った顔、悲しい顔、喜んだ顔、一緒に困難を乗り越える時に見せてくれた決意の顔。彼女は本当は機械のような少女なんかではないのだ。人として幼い
だから、
「これからもずっとよろしくね、マシュ」
「えっと? 変な先輩ですね」
「あはははは、ごめんね。いきなり変なこと言っちゃって」
「先輩」
「なに?」
「私と先輩はずっと一緒です。
彼女は
でも今の彼女の中には
カルデアから見れる青い空が晴れわたっている。