第19問 次の問の空欄に入る文字を埋めなさい。
注:空欄に入る単語は全て同じです。
17世紀以後、力や光が空間を伝わるために( )の存在が仮定された。
( )は主に19世紀まで物理学で光が伝播するために必要だと思われていたが、特殊相対性理論などの理論が概念を用いずに確立されており、( )は廃れた物理学理論の一部だと考えられている。
岡崎夢見の答え「エーテル」
教師のコメント:正解です。物理学の教授をしているあなたには簡単すぎましたね。
吉井明久の答え「エリクサー」
教師のコメント:HP、MP共に回復はしません。
霧雨魔理沙の答え「エナジー」
教師のコメント:何となく記憶に残っているようですが間違いです。次の機会までにこのことを経験とし、精進してください。
火焔猫燐の答え「シナジー効果」
教師のコメント:相乗効果ではありません。
霊烏路空の答え「さとり様!」
教師のコメント:私の認知しているさとりさんとは違いますね、妖怪怖いです。
「……えっと、誰か説明してくれないカナ?」
暴走した西村先生の病状を直すために一時的に魔理沙の家に連れて来たけど、二人はせっせと息ピッタリと準備を始めた。
その間二人はこれから行う儀式の準備でピリピリさせている。
ボクは確か治療薬となるキノコがあるからそれをもらう手筈と認識してたのだけど。
「「何って、魔法の準備だけど?」」
カーテンを締め切って暗い部屋の中、魔理沙が散らかった部屋を片付けその空いたスペースに書いた怪しげな魔法陣の中央に手足を縛られた鉄人が乱雑に置かれている。
縛ったのはアリスちゃんだけど、そのキノコの副作用がなんたらで縛っているのかと黙認してたけど……。
「魔理沙が言ってたキノコの話はどうしたの!?なんでこんな物騒な雰囲気醸し出してるの!」
西村先生を今から素材にして錬成術でもするのカナ!?
「あー、それなんだがな……」
魔理沙は頭をポリポリと掻きながら苦そうな顔をする。
「この黒猫に餌としてあげちゃったみたいなのよね」
言いにくそうな魔理沙の代わりにアリスちゃんが話す。
「そこで、こんないかにも黒魔術みたいな方法で」
「アリスちゃん!?黒魔術って危ないよネ!?」
ボクもその単語は聞いたことあるけど、確か代表が坂本君に試すとか言ってたッケ。
でもそれって呪術とか黒いイメージしかないから慌てて止めさせたヨ……。
「大丈夫、私たちは魔法使いよ?」
「お願いだから目を覚まして!」
どこでアリスちゃんが壊れるフラグ立てちゃったカナー!?
もしかして魔理沙の提案なの? もしかしてアリスちゃんって好きな人には反論できないタイプ!?
とことん尽くしちゃうタイプナノ!!?
「ふむ、愛子が言うなら別の方法を考えるか」
さっきまでの張り詰めた空気から一転して魔理沙の一言でアリスちゃんは人形を使いあっという間に元の魔理沙の部屋へと戻してくれた。
ふぅ……これで西村先生が変なことにならずに済みそう。
ボクたちが初めに見た光景は、魔理沙の部屋が壁は本棚で埋もれて、床は読みかけの本や埃が被っている本など散らかりすぎていた。
足の踏み場もなかったこの部屋を、それもこうやってアリスちゃんがある程度整理整頓してくれたんだよネ。
「ん? ねえアリスちゃん。この魔法陣消さなくていいの?」
「それ、油性で書いてるから消えないのよ」
ゆ、油性で書いたの? 後始末のこと考えてなさすぎでしょ!?
「ねぇ魔理沙! 部屋をちょっと汚しすぎじゃないカナ!?」
「仕方ないだろ、それしか書くものなかったんだから」
魔理沙は自分に興味のあるもの以外はずぼらな性格のようだ。
でもこれも全てボクの為にしてくれたんだよね……。
感謝の気持ちを思い出し、魔理沙の傍に駆け寄り小さく囁く。
「ごめんね、ボクと先生の為にこんなことをさせちゃって」
反省し、申し訳なさそうにボクは魔理沙に言うと
「気にするな」
カーテンを開けて窓から日差しを入れる魔理沙はそう言って笑顔でこっちに振り向く。
「でもどうしようかしら、早くしないと目を覚ましたら厄介よ」
今の西村先生は間近で見ると獣型の妖怪にしか見えない。
鋭い眼、尖った牙、獲物を引き裂くような爪はまさに人間離れしていた。
それもこうして気を失っていると狼がすやすやと眠っているようで安心させられる。
ただ、格好が完全に変質者なんだよネ……大事なところを葉っぱ一枚って、すっかりこの環境に適用している様が思い浮かぶヨ。
こうして観察していると、やはり魔理沙の言ったとおり毒キノコを食べてこうなってしまったのが正解カナ。
「仕方ない、今日はキノコ探索に出かけるか。まだあそこなら残ってるかもしれないしな」
「そうと決まれば早速行こうよ!」
「いや、今日はノワールの使い魔修行の日だったんだがな……」
「ノワールって、魔理沙らしい捻り方ね」
「単純って言いたいのか? 下着よりよっぽどマシだと思うぜ」
ノワールとは、仏蘭西語で黒の意味を表す単語だね。
黒猫の元ブラジャーより魔法使いの傍にいる猫っぽくなった気がするヨ。
そして何気に貶されてるのはボク気にしないヨ。
「そう不貞腐れないの。そんなに遠いの?」
「場所は魔法の森だ。ただ場所を覚えてなくてな」
「場所を? どういう意味?」
「あのキノコは足が生えているのか、採集地点が季節によって場所を変えてるみたいでな」
「今の季節だと秋ね、目星くらい付いてるんでしょ?」
「そこは私が狩り尽くしたぜ」
「なんでドヤ顔なのよ……」
そういう理由でわざわざ遠まわしに話を引き伸ばすように言葉を紡ぎ、はっきりしなかったのか。
すぐに採れる場所でもない、なら今日の予定であるノワールはまた後日ってことになる。
「まぁとっとと終わらせるか、早速狩りに行こうぜ?」
「ところでノワールはどうしたの? 今どこなのよ」
「逃げないように手懐けてる最中で、とりあえずケージに入れてあるぜ」
「猫なんだからケージはおかしいんじゃないの?」
「気まぐれで逃げたりしたらどうするんだ。アイツなかなか知能を持つ猫なんだよ」
「それならケージから脱走も時間の問題なんじゃないのカナ?」
「うーん、今はこの教師のこともあるし、あとで出しておくぜ」
後付けで「私の大事な本も破かれたりされたら大変だしな……」と呟きながら外へと向かう。
そんなに大事な物ならちゃんと片付けたりすればいいのに。 魔理沙って物が片付けられないタイプなんだね。
「私にはあまり時間がないのだけど……これも魔理沙と愛子のためね」
「ん? 何か言った?」
「何でもないわよ、ほら、魔理沙が外で待ってるわ。行きましょ」
一足先に外へ出た魔理沙に気を取られアリスちゃんの声がよく聞き取れなかった。
でも、その表情はどこか思いつめているような悲しい様子を表していた。
きっと魔理沙のことが気になるのカナ。 アリスちゃんにとってもノワールのことは大事な用事だったことだもんネ。
「アリスちゃん!」
少しでも前向きに検討してもらおうと声を掛け、肩を並べて歩く。
「な、なによ……」
「これはボクたちの問題だから、本当はボク一人で解決しないといけないんだけどね、協力してくれてすごく嬉しいヨ」
「そんなよそよそしくしなくてもいいわよ。どうせすぐ見つかるわよ」
春夏秋冬――季節によって生える場所が変わるそのキノコはボクの予想だとすぐには見付からない気がする。
けれどアリスちゃんを見てるととても頼もしくて、アリスちゃんの言ったとおりになりそうでボクも嬉しい。
「そうだネ! それじゃ行こっか」
ボクとアリスちゃんはまず外で待ってくれている魔理沙と合流して、あとは魔理沙の直感や知識を頼りに探す。
もし生えていそうな場所があるなら手分けして探せば三倍早く見付かる訳だし、さっさとアリスちゃんの恋愛フラグを立ててあげないと!
「魔理沙ーおまた……ん?」
「誰かいるわね」
ボクたちが魔理沙の家から出ると魔理沙は誰かと話していた。
いつの間にか協力要請でも出していたのカナ? でもあまり穏やかじゃなさそう。
魔理沙と話している二人組はボクから見ても人間の姿をしていなかった。
「だから言ってるだろ? あれは私が拾ったんだ。だから私のだぜ」
「何回言えば気が済むの! あれはさとり様のペットで、ちょっと目を離した隙にいなくなったの!」
「ふん、首輪とか付けてれば証明できたものの、落し物は拾った人に所有権が移るって知らないのか?」
「幻想郷でもそんな常識通らないわよ! あーもう! 面倒な人間に捕まっちまったねェ」
黒い耳が猫のように付けていて赤い髪色の三つ編みが可愛いゴスロリ風の女の妖怪が頭を掻き毟っていた。
相当荒れているようだけど、もうひとりの方はまるで親の長話に付き合わされているように適当に言葉を発する。
「そうだー! さとり様の猫はさとり様の猫なんだぞー!」
「しつこいぜお前たち、ノワールは私が責任を持って使い魔にしてやるって言ってんだろ?」
「そんな問屋が下ろすと思っているのかい? お姉さん」
「勿論だ、私が飼い主だからな。だが使い魔は一匹でいいよ。お前はお呼びでない」
「こんなに話の通じないお姉さんだと思わなかった……お姉さんの死体をお見上げにしてペットと一緒に連れて帰ってあげるよ!」
「ペットに拾われる人間なんぞ、私はまっぴらごめんだぜ!」
ついに魔理沙と一人は戦闘態勢に入り、今にも弾幕ごっこを始めようとしていた。
二人の間に火花が飛び散る。 一方もう一人がこっちに何故か退屈そうな顔をしてやってくる。
「お燐ー、危ないから私ここにいるねー」
「お空! アンタも手伝うの! さとり様が悲しむよ?」
「それはヤダ!」
「ちょっと待ちなさい」
お空と呼ばれた背中に大きなマントのような羽がある緑の大きいリボンが可愛いロングヘアーな女の子は頭にハテナでも浮かんでいるようにアリスちゃんの声に反応し、目を丸くして振り返る。
「何? お姉さん達」
正面を向かれると胸の位置にある赤い目が少し不気味に感じる。さらには右手にある長い棒をつけている。
下半身へと目を向けると左足には石がくっついてできたようなモノがそこにあった。
幻想郷にはボクたちの世界の古来有名なろくろ首とかはいないのカナ。
「魔理沙が我が儘なのは仕方ないわ。けど、そんなに心配なら首輪でも付けてなさいよ」
「私は知らないよ? ねえお燐、なんで首輪付けてないの?」
「アタイに聞くかね……その子は何かに囚われたりするのが一番嫌ってるってさとり様が言ってたよ」
「だって!」
だってって……この女の子、容姿は異様だけど中身はとても子供っぽくて恐怖とかはすぐに無くなった。
それによく見ると結構グラマーな体つきをしていて可愛いカモ。
「そんなんだから今みたいなトラブルが起きてるんでしょ? 魔理沙がかわいそうじゃない」
「犬や猫の気持ちを誰よりも分かるさとり様だからこその育て方なのよ、お空、このお姉さん達も持ち帰っちゃおうか!」
「おぉー!」
可愛いって言ったけど前言撤回、結構好戦的で右手の棒の先端をこっちに構え始めた。
内部ではエネルギーが凝縮されているのか奇妙な音が聞こえる。
いきなり戦闘開始な空気に思わず足がすくんで動けなくなるボク。その隣でため息をひとつこぼすアリスちゃん。
そしてわざと嫌味を分かりやすく示すかのように皮肉を言う。
「そんな飼い主に飼われるペットも、可愛そうね……躾がなっていないわね」
「あ! 今さとり様の悪口を言ったな!?」
それは認識できるんだネ。
「成長しているのはのびのびとしているからだぞ!」
うん、確かに頭脳は子供だけど体は大人ダネ。
「愛子、静かに相槌を打つのはやめてちょうだい」
「い、いや……なんか、ボクここから避難した方がいいのカナーって」
流石に弾幕ごっことなるとボクの身も危険に晒される訳だから、せめて邪魔にならないように魔理沙の家に逆戻りしてた方がいいと思った。
せめて召喚獣が使えればボクも戦闘に参加できるんだけど、学校外だし、というかボクたちの世界の外だし、使えるとは到底思えない。
「大丈夫よ、私が愛子を守るから」
「アリスちゃん……!」
「アリスッて意外といいところあるんだな! マスパッ!」
「うおッ!?不意打ちとか卑怯じゃないの? これでも喰らいな!」
いつの間にか弾幕ごっこを上空で始めていた魔理沙たち。
魔理沙の方は余裕があるのかボクたちに聞こえるように会話に参加してくる。
「ちょっと、愛子も居るんだからばらまきとか止めてよね」
「あん? 私はレーザー愛好家だから無用な心配だぜ」
「よそ見してると舌抜けちゃうよ?」
魔理沙と対峙している猫耳は何やら妖精みたいな小さな生き物を呼び出して魔理沙の弾幕を塞いでいる。
レーザーに被弾すると消滅するが、時間が経つとすぐにまた生き返り盾として、お燐の応戦をする。
多勢に無勢、今の魔理沙に正直勝ち目が薄い。 ボクの目には不利と見える。
「ったく、今回のボスは手強いぜ。戦利品に期待してもよさそうだ」
「ここで負けたら、さとり様が悲しむ……今回こそ、お姉さんの死体頂くよッ!」
「っへ、レベル上げ要員にしてやるぜ!」
箒に跨り一点一点を線で結ぶように素早い動きで翻弄していく。
隙を見せた妖精モドキを魔理沙が一気にミニ八卦炉で焼き払う。
「お燐ー、私も参加していいー?」
「待ちなさいって言ったわよね? ホント、鳥頭なんだから」
「うにゅ?」
可愛く言ってるけど、魔理沙たちに気を取られ出力していた右手の棒からは何も聞こえなくなるのを感じる。
おそらく攻撃するということを忘れてしまったのだろう。単純な相手なのは分かった。
「もう、私早く帰りたいんだけど!」
「なら私が相手をしてあげるわ。神を喰らったその力、是非見せてもらいたいわ」
「へ、変態なんかに負けないもん!」
「誰が変態なのよ。別に裸がみたいとかそういう意味じゃないわよ!」
「アリスちゃん……相手はまだ子供だヨ?」
「あの外見でどこが子供なのよ。彼女は八咫烏の力を守矢によって得た妖怪、見た目は少女でも何百年と生きているわ」
「そうなの? そういえばアリスちゃんもそうだったね。だったらあの子は……え、痴呆症?」
「ただの鳥頭よ、気にしなくていいわ」
「いい加減イライラしてきた……ぱくっ」
突然服の中から隠し持っていたソレを取り出すとパクリ一口。
「何食って――え? キノコ?」
「え? うん。ここに生えてたから食べてみた」
「ちょ、やめたほうがいいよ! 次の犠牲者が出ちゃうヨ!」
もう手遅れかも知れないけど、今食べたその子のキノコがもし西村先生をあんな姿に変えたモノならすごく不味いことに!
「………ねえ、そのキノコ、一つくれないかしら」
「いや、一応敵なことだし流石にくれな「いいよ?」……そっか、分かったヨ」
敵対関係ということを忘れているネこの子。 アリスちゃんはこの子と面識があるのか扱いに慣れているみたい。
「ありがと」
「どういたしまして!」
「……アイツ、なんかアリスと仲良くなってるぞ」
「なにやってんのバカお空!」
「ッハ! か、返せー泥棒!」
ボクだけじゃ、この状況の処理が追いつかない気がしてきた。
そして、このままだとボクは避難する必要もないカナ。
うまく話を改竄すればあの猫だけで済みそう。
「ちょっと待ってて、魔理沙!」
お空から奪った(?)キノコを人形を使い上空にいる魔理沙に渡した。
「ん? なんだ? 新しいスペルカードか?」
元気が百倍にでもなるキノコカナ?
「それって、もしかすると……」
アリスちゃんは魔理沙に促すように話すと魔理沙もすぐに悟り、地上へと降りてきた。
「あれ? どこ行くの?」
「……少しだけ待ってろ」
そう言い残し魔理沙はキノコを受け取り、すぐに自宅の中へと戻っていった。
その行動からボクもすぐに察することが出来た。
「ああ! え? そんなご都合主義が?」
「もしかするかも知れないわ。魔理沙の反応からして当たりみたいね」
「やったぁーー!!」
想定外の出来事に無邪気にアリスちゃんの両手を掴み、飛び跳ねるボク。
これで西村先生が助かるなら、喜ばしいことこの上ない!
「ま、まだ決まったわけじゃないからお、落ち着いて……」
「「……どういうこと?」」
ボクとアリスちゃんの様子を見ても訳がわからない二人は顔を見合わせその場を立ち尽くすしかできなかった。
「あ、ごめんね、君たち二人には感謝しないといけないカモなんだヨ」
「「……どういうこと?」」
「同じセリフを二回も言ったわこのペッツ」
乾いた笑いでアリスちゃんのツッコミを流し、ボクはとりあえず今ボクたちの事情を説明することにした。
お燐も一応話を聞いてくれることだから、一時休戦ということになる。
魔理沙が戻ってくるまで説明を長引かせることにした。
どうも、こきゅーです。予定より一週間開けてしまいすいませんでした。
ちょっと友人からゲームを借りていまして……それについ夢中に(汗
いつもの(いつものではダメなのですが)謝罪もこのくらいにして、皆様にちょっとしたお知らせをこの場を借りて伝えようと思います。
今現在活動報告にて軽いアンケート的なものを行っていますのでよろしければご協力のほどよろしくお願いします。期限はこの工藤さんのエピソードが書き終えるころを目途にしています。
それでは、次回もよろしくお願いします!