ダンジョンで盗みを働こうとするのは間違っているだろうか? 作:ザワールド
[ヒイロお兄ちゃん、もう会えないけれど…女神様と仲良く過ごすんだよ!]
姿すら見えず声も聞けないはずなのに、ヒイロには聞こえた。
ヒイロは泣いていた、今まで必死に生きてきたのだ。
嬉しい事もあった悲しい事もあった自分の境遇に恨んだ事もあった。
そしてあの日メイラを失い、壊れかけても、ここまでこれたのだ。
[お兄ちゃん…]
何故か冷えていた身体が温もりを感じた。
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[えっと埋葬の件ですね。]
ギルド職員が来て、ヒイロは頷いた。
エイナ チュール
受付嬢と冒険者アドバイザーで眼鏡を掛けたハーフエルフの美女だ。
凄い心配をした顔で何故か一緒に同行してくれていた。
仕事はと聞くと案内をかねているのだと、言ってきたので、それ以上は聞かなかった。
案内をしてもらい埋葬場所に着くと、
そこでメイラの遺体を埋め始めた、悲しかったが涙が出なかった。
どうしてだろう…凄い悲しいのに涙が出てこないなんて…
自分が凄い薄情な人間なんだと思った。
埋め終えるとなんだろう虚脱感と言えばいいのだろうか?
ギルド職員のエイナさんは気遣って仕事に戻っていった。
ヒイロは小さなお墓をずっと見続けていた。
[メイラに会いたい?]
イズノメ様が言ってきた。
[そうです会いたいです]
と静かに言った、本当なら泣き叫びたいのに…
[僕達、神は相手の魂が見えるんだ。だからここにメイラの魂が居るんだよ。]
ヒイロは驚いた!
もしそうならずっと一緒にいたということになる。
[メイラちゃんなにか言うことあるかな?]
とイズノメ様は言った。
メイラが言っていることをそのまま口にだしてくれた。
ヒイロお兄ちゃんはいつもメイラの面倒を見てくれてた。
なにも出来ない私にいつも危ない目にあってご飯を持ってきてくれた。
ささやかな食事だった、けど幸せだった♪ヒイロお兄ちゃんと食べれてたから。
奴隷商人に連れてこられたとき、最初は分からなかった、屋敷で働いてたときに
聞こえてしまった。
私達は売られて行くんだと。
けどその後にお兄ちゃんに好きだと言えて嬉しかった♪
お兄ちゃんもメイラの事が好きだと言われてもっと嬉しかった!
だから、もう我慢をしなくても良いんだよ?
ヒイロは身体の奥から熱くなるのを感じた。
女神イズノメ様はヒイロの事を凄い気遣ってくれていたんだよ。
メイラはもう死んじゃったけど…
[ヒイロお兄ちゃん、もう会えないけれど…女神様と仲良く過ごすんだよ!]
姿すら見えず声も聞けないはずなのに、ヒイロには聞こえた。
ヒイロは泣いていた、今まで必死に生きてきたのだ。
嬉しい事もあった悲しい事もあった自分の境遇に恨んだ事もあった。
そしてあの日メイラを失い、壊れかけても、ここまでこれたのだ。
[お兄ちゃん…]
何故か冷えていた身体が温もりを感じた。
メイラがヒイロを抱いていたのかもしれない。
優しく包まれる感じがした。
ふっと離れた感じがした
女神イズノメ様今までヒイロおにいちゃんに付いていてもらいありがとうございます!
あなたが居なかったらヒイロおにいちゃんは
もしかしたら私の後についていったかもしれないから…
生きてもらいたい。
女神様どうかヒイロおにいちゃんの事を宜しくお願いします!
ヒイロは温かい感じが唇に感じた。
そして温かい水滴が胸に落ちた。
[イズノメ様、メイラの事もヒイロおにいちゃんの事も
救ってもらいありがとうございました。]
[ウフフ]とイズノメ様はニコニコしていた
ほどなくしてその感じがしなくなり、本当にそこにあった気配が無くなっていた。