黒柳藍与
この町にも魔法少女と呼ばれる存在があることがわかった。それなら、俺がやるべきことは一体?彼女たちの存在を理解できる男は世界を探してもそうそういないだろう。とは言っても、俺には戦う力なんてものはない。彼女たちのように魔法で怪物と戦うこともできなければ、後ろでサポートできるなんてこともない。瑠璃花、お前は一体俺にどうしろって言いたかったんだ…。
ほむら「それで、どうしてあなたは私たち魔法少女の事を知っているの?」
「言えば信じるのか?」
ほむら「話の内容にもよるわ。」
「…アニメとか。」
ほむら「とぼけないで。」スチャ
まどか「ほ、ほむらちゃん!」
な、なんなんだこの女?!容赦なく人に向かって銃口を向けてきやがったぞ…。さっきの黄色いグルグルも銃使ってたような気がするけど、俺をいきなり殺してやろうなんて雰囲気は感じ取れなかったぞ…。
「へ、へぇ。お前ほむらっていうのか。」
ほむら「そうよ。でも今はそんな事関係ないでしょ。」
「このまま俺が答えなかったら?」
ほむら「そうね、それなりに対処は考えるわ。」
殺すつもりじゃん。ていうかなんで殺されかけてんの俺。さっきの質問にふざけて回答したからか?でも、それぐらいで殺すなんてことは流石にないだろ。こんなに可愛いのに。
「妹が魔法少女だったんだ。」
ほむら「妹?」
「ああ、俺には一つ下の妹がいたんだ。」
ほむら「でも、どうして妹が魔法少女だったなんてわかるのよ。」
「それは…」
それは、ある日の夜の事だった。
俺は漆黒とか闇の力に憧れてたまに日が落ちてから散歩をすることがあった。俺は男だから両親は特に何も言わなかった。いつものように散歩していると、人気のない公園から二人の少女の争っている声が聞こえたんだ。
「こんな、弱い魔法少女にこの縄張りはもったいないわ。今後は私が好きな時に狩りにくるから。」
「で、でも。あなたのやり方じゃ。多くの人たちが巻き込まれてしまう!」
「だからさ、あんたが使い魔を倒せばいいじゃん。魔女は私が倒してあげる。」
「そ、それじゃ。グリーフシードが!」
「しつこいわね!」
「あぁっ!」
「とにかく、そういうことだから。」
その時の俺は、何が起こっているのかわからなかった。目の前で、少女たちが争っている話の内容。いきなりでてくる武器。そして、なぜ俺の妹の瑠璃花がそこにいるのか。
そのあと、瑠璃花から魔法少女について聞いた。瑠璃花はたくさんの人を助けることに憧れて魔法少女になったらしい。キュウべえと契約するときには願うものも特になかったから俺に助けられてばかりじゃなくて、助けられる自分になりたい。と願ったらしい。瑠璃花が魔法少女になって危険な戦いに臨むことを俺は特に引き留めはしなかった。だが、数か月後に瑠璃花は突然、姿を消した。
俺の部屋に置手紙が残されてあった。
「兄さん、私が危険な戦いをしていることを黙って見守ってくれてありがとう。もう、兄さんには会えなくなるかもしれません。私が次に相手する魔女にはきっと私は勝てない。だから最後に兄さんに手紙を残しました。今まで、ありがとう。最後に一つだけお願い、魔法少女に出会ったら助けてあげて。私、兄さんの妹でよかった。大好きだよ。」
それから一年がたった。瑠璃花は行方不明扱いで捜査されていたが、その捜査本部も縮小されて今も捜査されているかは、わからない。
ほむら「そんなことが…。」
「瑠璃花がいなくなってから、なぜか俺にはキュウべえが見えるようになっていた。」
QB「確かにそうだね。瑠璃花が魔女に敗北してからなぜか君には僕が見えるようになっていた。」
さやか「キュウべえ、知ってたの?」
QB「さやか、そんなことは当たり前だろう?僕以外のだれが魔法少女の契約を結べるっていうんだい?」
さやか「う…。」
マミ「暁美さんからのテレパシーで大体、話は聞かせてもらいました。」
「あぁ、さっきの。」
マミ「私は巴マミです。」
藍与「俺は黒柳藍与だ。」
ほむら「まだ、ちゃんと自己紹介はしてなかったわね。暁美ほむらよ。」
まどか「わ、私は鹿目まどかです…」
さやか「あたしは美樹さやか。」
藍与「まどかとさやか、か。お前たちからは魔力を感じない、まだ魔法少女じゃないな。」
まどか「は、はい。そうですけど…」
藍与「悪い事は言わない、やめた方がいい。まあ、命を懸けてまでかなえたい望みがあるのなら別だが、憧れとかそんなのでこの世界に首をつっこめばきっと後悔するぞ。」
ほむら「それは私も同意見よ。」
マミ「で、でも一緒に戦えば私たちもきっと命を危険に脅かさずに戦う事もできるはずよ。」
藍与「マミ、だったか。戦いじゃない場所で命を落とすとしたら、それでもお前はこいつらに契約させたいか?」
マミ「どういうことですか…?」
藍与「俺は、魔女の起源について考えていたんだが…ひとつの仮定が立った。でも、このことをお前たちに話すにはちょっと気が引ける。真実と確証を持てるわけじゃないから、話すだけお前たちを傷つけてしまうと思う。」
ほむら(この人まさか魔法少女の真実を知っている…?)
藍与「っと、話はこの辺までだな。もうあたりは暗いぜ。かよわい少女は家に帰らないと食われるぞ。」
俺はどうするかな、このままうろついてもやることも無いし、この町の事も全然わからないからな。帰るか。
まどか「それじゃあまたね、ほむらちゃん。マミさん。」
藍与「俺のことは…?」
マミ「初対面ですしね。傷つかなくてもいいと思いますよ。」
藍与「まあ、次会えるかどうかも分からないしな。」
ほむら「黒柳藍与。あなた家はどのへんなのかしら?」
藍与「え、来るの?」
ほむら「いえ、あなたとは連絡をとれるようにしていたら良いと思っただけよ。」
藍与「なあ、マミ。どう思う?」
マミ「え、何がですか。」
藍与「ひょっとして、ほむらは俺に気があるんじゃ」
ほむら「そんな訳ないじゃない。ふざけたこと言ってないでさっさと教えなさい。」
藍与「じゃあ、まず俺のケータイ番号。そんで家はあのマンション。」
マミ「え、あのマンションって私と同じ…。」
藍与「そうだったのか。知らなかったな。」
マミ「でも、今まで黒柳さんらしき人を見かけなかったけど…。」
藍与「まあ、そうだろうな。昨日越してきたばかりだから。」
マミ「あ、そうだったんですか。」
こんな偶然なんてあるのか、でも魔法少女の近くにいることで少しは魔女の起源について何か知れるかな。さすがに俺の魔法少女はやがて魔女になる、なんて考えは現実味を帯びていないよな。
ほむら「それじゃあ。」
マミ「それじゃあね。暁美さん。」
なんで、いきなりほむらは俺と連絡をとれるようにしたがったんだろう。この15年間女の子の方から連絡先を聞かれたのなんて初めてだぞ。今日は記念日だな。
マミ「黒柳さんは上の階なんですね。」
藍与「つっても一つだけだけどな。」
マミ「それじゃあ、さようなら。」
藍与「あぁ、じゃあな。」
明日から土日で、休み明けの月曜から転校か…。行きたくないなぁ。転校先のクラスに可愛い女の子とかいないのかな。あいつらは中学生なのかな?マミは中学生には見えないが…