数日後、八幡は優里奈の学校にいた。
先日話していた、保護者を呼んでの進路相談に、保護者として参加する為である。
「う~、緊張するな」
「確かに八幡さんの年齢で、こういった経験をする事って普通ありえませんよね」
「いや、まあ両親がいない家で、兄が親代わりをするって事はあると思うけどな」
「あっ、確かにそうですね」
優里奈は特に何も考えずにそう同意したが、八幡は何かに気付いたのか、
一瞬無言になった後、ばつの悪い顔をして優里奈に謝罪した。
「…………悪い、例えが悪かったな」
「何で謝るんですか?」
優里奈はきょとんとしながら八幡にそう尋ねた。
どうやら本当に、何の事か意味が分からないらしい。
「いや、ほら、優里奈の境遇を考えたら無神経な発言だったと思ってな」
その八幡の言葉で、優里奈はやっとその意味を理解した。
同時に優里奈は他の生徒の目をまったく気にせず、
八幡の肩に頭をもたれかけさせながら言った。
「気にしないで下さい、私は八幡さんに、十分愛してもらってますから」
それはもちろん家族としてという意味であったが、
八幡はその言葉の意図を正確に把握しつつも、あまりにストレートなその物言いに赤面した。
「お、おう、優里奈は大事な家族だからな」
「はい!」
優里奈は嬉しそうにそう言ったが、こう見えて優里奈はとてもモテる。
その優里奈が人目もはばからずにやや年上に見える男性といちゃついているのだ。
その姿は注目の的となり、八幡は居心地の悪さを覚えつつも、
優里奈がとても嬉しそうに見える上に平然としていた為、何も言えずにいた。
そんな中、突然二人組の女生徒が、二人に話しかけてきた。
「櫛稲田さん、えっと、こ、こちらの方は………もしかしてお兄さん?」
「あ、ううん、えっと、分かりやすく言うと……」
そして八幡は、優里奈がボソッとこう呟くのを聞いた。
「お兄さん……は今否定したからお父さん、いや、ここはやっぱり……」
そして優里奈は満面の笑みで、その女生徒二人に向かって口を開いた。
「うん、この人は私のパ………」
「初めまして、私は優里奈の保護者の比企谷八幡と言います」
「あっ……」
優里奈はとっておきの言葉を八幡にそう遮られ、悔しそうに小さくそう声を上げた。
八幡にしてみれば、今の状態で絶対にパパなどと呼ばせる訳にはいかないのだ。
それはどう考えても事案である。もしかしたら即逮捕まである、
優里奈の言葉から次に出てくる言葉を推測し、そう考えた八幡は、
こうしてまんまと優里奈を出し抜く事に成功したのだった。
「あっ、そうなんですね」
「もしかしたら、櫛稲田さんが年上の彼氏を連れてきたんじゃないかって、
クラスで話題になってたんですよ、で、私達がジャンケンで負けて確認する事に……」
「ははっ、それは災難でしたね、でも残念ながら違いますよ」
「そうなんですか、それにしてもお若いですね、
もしかしてまだ大学生とかだったりします?」
「ああ、私はこういう者です」
そう言って八幡は、二人に名刺を差し出した。
「えっ、その若さでソレイユの部長さんなんですか?」
「ええ、まあそういう事になってますね」
(表向きはな)
八幡はそう考え、心の中でペロッと舌を出した。
「もしかして櫛稲田さんと一緒に暮らしてるんですか?」
「う~ん、まあそれに近い状態ではありますが、完全にそうだという訳ではないですね」
(おお、この優里奈の友達はぐいぐいくるな。
でも待てよ、呼び方からして苗字だし、実は友達じゃないのかもしれないな、
というか優里奈が紹介してこない以上、やっぱりそれほど親しくないんだろう)
その推測は実は正解であった。クラスというのも実は隣のクラスの事であり、
優里奈と仲のいい友達は、今は面接の順番待ちの真っ最中であり、この場にはいない。
「うわぁ、櫛稲田さんって大人だぁ」
「羨ましいなぁ」
そう紅潮した顔で言った二人に対し、優里奈は軽く頭を下げるに留めた。
「それじゃあそろそろ時間なんで、私達はそろそろ行きますね」
「あっ、はい、呼び止めてしまってすみませんでした」
「すみませんでした」
「いえいえ、お気になさらず」
八幡はそう無難に挨拶をし、優里奈を伴ってその場を離れた。
案の定、少し離れた所で優里奈が八幡にこう言ってきた。
「八幡さん。あの二人、お知り合いって訳じゃないんですよね?」
「それは俺のセリフなんだが……まさか優里奈はあの二人の名前すら知らないのか?」
「はい、だって隣のクラスの人ですから」
「そうなのか……怖えな最近の女子高生は、
あのフレンドリーさは俺にとっては恐怖の対象だぞ」
「それにしては随分親しげに受け答えしてましたね」
「ふふん、これが大人になるという事だ」
「はいはい、凄いですね」
「適当だなおい!」
そんな八幡の抗議を軽く受け流し、優里奈は八幡の手を握り、ずんずんと歩き始めた。
もしかしたらやきもちをやいていたのかもしれない。
「ほら八幡さん、こっちですよ、予定時間が迫ってるんだから、早く行きましょう!」
「お、おう、そうだな、ちょっと急ぐか」
この光景も十分事案だっただろうが、前を歩く優里奈が真剣な顔をしていた為、
そんな二人に話しかけてくる者はもういなかった。
途中で何人かの、優里奈と同じクラスの生徒だと思われる者が、
すれ違いざまに優里奈に手を振ってきたりする事もあったが、
話しかけてくる気配は皆無であった。
それを見て、八幡は心配そうな声で優里奈にこう尋ねた。
「なぁ優里奈、もしかして優里奈は友達が少ないのか?」
「えっ、どうしてですか?そんな事はありませんけど……」
「いや、みんな手を振るだけで、誰も優里奈に話しかけてこないからさ」
「あっ、それはですね、事前に私が八幡さんの事を説明しておいたからですよ、
だから多分みんなは、後で話を聞く気満々で、今は自重してるんだと思います」
「なるほど……」
事実、よく観察すると、優里奈に手を振る多くの女生徒はニヤニヤしている者が多かった。
逆に男子生徒はあからさまな敵対心を向けてくる者が多い。
そして目的の教室の前に到着し、椅子に座った優里奈に、
先に座って待っていた女生徒が声を潜めて話しかけてきた。
「優里奈ちゃん、そちらの方が、噂のお兄さん?」
「うん、そうだよ」
「そっかぁ、格好いい人じゃない、羨ましいなぁ」
「ふふ、そうでしょ?ほら、私ってば凄く愛されてるから」
その優里奈らしくない言葉に八幡は思わずむせた。それはもう派手にむせた。
そして同時に、優里奈が確かにやきもちをやいていたのだという推測も現実味を帯びてきた。
「ごほっ……し、失礼」
そう取り繕った八幡に、優里奈がハンカチを差し出してきた。
「八幡さん、大丈夫ですか?」
「お、おう、っていうか優里奈、さっきのは一体……」
「さっきの?か、家族愛について話してた時の事ですか?」
優里奈は自分がやきもちをやいていたという自覚があった為、取り繕うようにそう言った。
「い、いや、家族愛、家族愛な、そうだよな、うん、大丈夫だ、何でもない」
そんな二人を見て、その女生徒は意味深な顔をして笑ったのだが、
八幡はその事には気が付かなかった。
実は優里奈は学校では、八幡という彼氏がいると、周りには触れ回っているのである。
それが嘘だという事は、仲のいい女生徒達は皆知っているのだったが、
男子は全員その事を知らない。要するに優里奈は、八幡に申し訳ないなと思いつつ、
八幡を安心させる為に、男子生徒が自分に寄ってこないように、対策を講じていたのだった。
「それじゃあ優里奈、先に行くね」
「うん、頑張ってね」
そしてその女生徒が、そう言って先に教室に入った。
八幡は保護者らしく、その女生徒の父親に会釈をし、優里奈と一緒に席を二つずれた。
「で、優里奈は進学って事でいいんだよな?
成績も問題ないみたいだし、それで話を進めていいよな?」
「はい、お願いします」
「まあ俺が若すぎるせいで色々言われるかもしれないが、
その為の説得材料は色々用意してきたから、優里奈はどんと構えててくれればいいからな」
「ありがとうございます、信頼してますから大丈夫ですよ」
そう言って優里奈は再び八幡の肩に頭を乗せた。
幸い他には生徒の姿は見えず、八幡は優里奈の好きにさせる事にした。
「八幡さん」
「おう」
「私、八幡さんのいい娘をやれてますかね?」
「色々世話になりっぱなしで、逆に申し訳ないくらいだな」
「それは私のセリフなんですけど……」
「ん、そうか?じゃあチャラって事で、今後はもっと好きにしたらいい」
「もう十分好きにしてますよ、ほら、今みたいな感じで」
「そうか、まあ優里奈がいいならそれでいいさ」
「はい、そうですね」
そしてしばらくして、先ほどの生徒が父親と共に部屋から出てきた。
優里奈は慌てて座りなおし、その女生徒に軽く手を振った。
その女生徒は優里奈に手を振り返した後、優里奈が部屋に入ったのを確認し、
こっそりと八幡にこう耳打ちした。
「二人とも、凄く仲がいいんですね、お兄さん」
「おう、仲良しだぞ」
「あんな幸せそうな優里奈の顔、初めて見ましたよ」
「そうなのか、まあ優里奈は将来的にも必ず俺が幸せにしてやるつもりだけどな」
「ふふっ、優里奈が立ち直ってくれたのはお兄さんのおかげなんですね、
今後とも優里奈の事、お願いしますね」
「任せろ」
八幡はそう言ってその女生徒に親指を立て、優里奈の後を追って教室へと入っていった。
そして優里奈の隣に座った八幡は、担任と話を始めた。
ちなみに優里奈はこっそりとこの光景を録画しているのだが、当然八幡はその事を知らない。
「これは……事前に伺ってはいましたが、随分とお若いのですね」
「あ、はい、まだ若輩者でして……」
八幡は、驚いた顔をした担任に、そう愛想笑いを返しつつ、
事前に聞いたというのが誰に何を聞いたのか疑問に思った。
「すみません、失礼かと思いますが、今先生が仰られた、伺っていたというのは……」
「おっと、これはすみません、
比企谷さんの事は、相模さんから一応話をお聞きしていたんですよ」
「ああ、自由のおっさ……っと、失礼、相模さんからでしたか、なるほど」
「なので申し訳ないのですが、多少比企谷さんのプライベートに関わる話まで、
踏み込んで聞いてしまっているんですよ」
「ああ、それはお気になさらず。
そもそも私みたいな若輩者がいきなり優里奈の保護者ですと言っても、
普通は通用しないと思いますので、逆に助かりました」
「そう言って頂けると……」
こうして話し合いは、和やかな雰囲気で始まった。
「で、事前調査では、一応進学という事で本人からの希望を聞いてますが、
それで宜しいですか?」
「はい、俺としては、優里奈の行きたい大学に行かせてやりたいと思っています」
「櫛稲田さんもそれでいいんだよね?」
「はい、パパが言う通りです!」
その質問を待っていたかのように、優里奈が満面の笑みでそう言い、
二人は思わず噴き出した。
「ぶはっ……」
「ぶほっ……」
そして二人は顔を見合わせて苦笑いし、優里奈の方を見た。
優里奈は笑顔を崩さすに、担任に向かってこう言った。
「ごめんなさい先生、冗談が過ぎましたね」
「いやいや、むしろ逆に嬉しくて仕方がないよ」
「嬉しい……ですか?」
その反応は予想していなかったのか、優里奈は首を傾げた。
「ここだけの話、櫛稲田君は一年の時から、まったく笑わなかっただろう?
それが最近は凄く明るくなって、友達も増えたじゃないか。
これも全てはここにいる比企谷さんのおかげなんだろう?」
「あ、はい、その通りです!」
「それが私にとっては本当に嬉しかったんだよ、
だからこうして笑顔で冗談を言ってくれる櫛稲田君の姿を見られて、
もう何というか感動してしまってね」
「そ、その節は先生にもご心配をおかけしました……」
優里奈は恐縮したようにそう言ったが、担任はそれを制した。
「君はそれでも優等生だったし、確かに少し心配はしていたけど、
それはもう終わった話なんだからいいじゃないか。
今日は比企谷さんと一緒に、三人で君の未来の事について話そう」
「はいっ!」
優里奈は明るくそう返事をし、八幡は黙って頭を下げた。
「さて、それでは進学という事で、現状を説明させて頂きますね」
「はい、お願いします」
どうやら八幡達の後ろに他の生徒がいなかったのは、
話が長くなると思った担任が気を利かせてくれたかららしい。
保護者としてはビギナーな八幡に、担任は懇切丁寧に色々な事を教えてくれ、
八幡は熱心にメモをとった。そして優里奈は最後に現時点での志望校を言ったのだが、
八幡はそれを聞き、思わずこう叫んだ。
「おい、それって俺と同じ所じゃないかよ!」
「そうですよ?二年後には詩乃ちゃんやフェイリスさんと一緒に同級生ですね、パパ」
「あいつらもかよ!」
よく分からないが、それが友達の事だろうと思った担任は、笑顔で八幡に言った。
「それはいいですね、とても楽しそうです」
「は、はぁ、こいつには振り回されてばっかりで……」
「もうパパ、こいつ呼ばわりしないで」
「お、おう、すまん……」
「あはははは、今の学力なら問題ないと思うが、油断しないで頑張るんだよ、櫛稲田君」
「はいっ!」
こうして進路相談は無事に終わり、教室の外に出た後、優里奈は表情を改めてこう言った。
「学費は就職したら返しますね、それまでは金銭面でお世話になります」
「ん?優里奈はうちの子をやめるつもりなのか?」
「えっ?そんな気はまったくありませんよ?あくまでお金の問題です」
「別にそんな事を心配する必要はないさ、優里奈一人を養うくらいの甲斐性はあるつもりだ」
「で、でも……」
そう困った顔をする優里奈に、八幡はそっと預金通帳を差し出した。
「あの、これは……?」
「これは先生を安心させようと思って一応持ってきた俺の通帳だ、
まあ自由のおっさんのおかげで必要なかったけどな」
「これ………えっ、八幡さんってこんなにお金持ちだったんですか?」
そこにはまもなく九桁に届こうという数字が記載されており、優里奈は驚愕した。
「メディキュボイドの権利の一部が俺に入ってるからな、
だから優里奈はおかしな事を心配しないで、本当に好きなようにしてくれればいい」
「で、でも、始まりからして私は押しかけた娘ですよ?」
「そんな事は問題じゃない、もう決めた事だ。
もし納得いかないなら、優里奈の苗字を強制的に比企谷にしちまってもいいんだぞ?」
「あ、それは嫌です」
「そ、そうか」
優里奈がそう即答した為、八幡は正直少しへこんだ。だが優里奈は続けてこう言った。
「もしそんな事をしたら、八幡さんと結婚出来る可能性が無くなっちゃうじゃないですか、
そんなのは絶対に嫌です」
「いや……まあ……優里奈がそう言うならそれで構わないが……」
八幡は、困った顔でそう言った。
「ふふっ、そうやって一生困っていて下さいね」
優里奈はそう言って花のように笑った。その瞬間にあちこちから女生徒が飛び出してきた。
「優里奈、頑張れ!」
「初めまして、優里奈の友達で~っす!」
「うわぁ、話には聞いてたけど、本当にお若いんですね!」
「その上お金持ち?優里奈、玉の輿だよ玉の輿!」
「うわぁ、優良物件だね!」
「お金なんか無くても別に構わないもん!」
「おうおう、のろけてますなぁ」
「今後とも優里奈の事、お願いしますね!」
「え………あ………う………」
八幡はいきなりたくさんの女生徒に囲まれ、咄嗟に言葉が出なかったが、
同時に優里奈が学校で、友達にとても愛されているのだと知って、嬉しくなった。
「こ、こちらこそ、優里奈と仲良くしてくれてありがとうな」
八幡はそう言ってその女生徒達に頭を下げ、女生徒達は、そんな八幡に拍手喝采した。
「もう、みんな、やりすぎだよ!」
「え~?だってさ、どんな男もまったく相手にしない優里奈が、
凄くデレデレした顔をしてたって聞いたからさ」
「そしたらもう見にくるしかないじゃない!」
「もう、恥ずかしいったら!八幡さん、行きましょ!」
「あ、おい優里奈……」
優里奈は赤い顔をしたまま八幡の手を握り、そのままずんずんと歩き始めた。
まだ下校していなかった生徒達が、その光景を見て何事かと思い、その後をついていく。
そして大人数を引き連れたままキットの所に到着した優里奈は、
そこで初めて背後を見てその事に気付き、あんぐりと口を開けた。
「な、何これ……」
「何だろうな……」
「えっ、これが比企谷さんの車?」
「何か凄く高そうなんですけど……」
多くの生徒達は、そんな二人を遠巻きに眺めているだけだったが、
クラスメート達は、興味津々でキットに群がった。
「おいおい、キットが恥ずかしがるからそのくらいでな」
「キットってこの車の名前ですか?」
「こんにちはキット君、優里奈の事、宜しくね」
それはもちろん冗談として放たれた言葉であったが、
キットは律儀にその言葉に返事をした。
『はい、もちろんです』
突然キットがそう喋り、女生徒達は思わず後ろにザザザッと下がった。
「え……今の何?」
「車が喋った?」
『喋りましたよ、私はキットです、こんにちは』
「うわ、ちょ、ちょっと、これって夢じゃないよね?」
「これいくらするの!?」
「凄い凄い!」
そのせいでキットの周りにスペースが開き、優里奈は咄嗟にキットにこう言った。
「キット、ドアを開けて!」
『分かりました』
そしてキットのドアが綺麗に直立し、その場は驚愕に包まれた。
キットが驚かれるいつものパターンその二、である。
「嘘ぉ!」
「あ、ちょっと優里奈、優里奈ってば!」
慌ててキットに駆け寄る女生徒達の前で、そのままキットのドアが閉じられた。
そして優里奈は友達に笑顔で手を振り、キットはゆっくりと走り出した。
女生徒達は慌ててキットの進路を開け、そしてキットはそのまま走り去っていった。
「な、何か凄かったね……」
「べ、別に羨ましくなんかないし?」
「明日は朝から色々聞かせてもらわないとね!」
こうして八幡は、優里奈の学校でも有名人となり、
次の日登校してから放課後まで、優里奈は学校中の注目を集めつつ、
一日友達からの質問攻めに遭う事となった。
その更に後日談である。優里奈は約束通り、録画した映像を明日奈達に見せた。
明日奈達は大爆笑しつつも、思った以上に八幡が保護者している事に感動したものだった。
「優里奈ちゃん、幸せになるんだよ」
「違いますよ明日奈さん、一緒に幸せになりましょう!」
「あっ……う、うん、そうだね!一緒に幸せになろうね!」
「はいっ!」
優里奈は八幡や明日奈の横で、これからも微笑み続ける。未来への希望と共に。