練習です。
とりあえずアテムがオベリスクぶっぱする話。

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アテム「オジマンディアスとニトクリスを生贄にソウルエナジーMAX発動!」

「大神罰、着弾! ですが――届いていません!」

 

砂漠に聳え立つオジマンディアスの居城、複合神殿から発射された雷撃――大神罰――は攻撃目標の最果ての塔から発生した魔力障壁に防がれる。

 

「塔に王の雷撃が届きません!」

 

神殿の主、ファラオ・オジマンディアスに仕えるもう1人のファラオ、ニトクリスが状況を伝える。

渾身の一撃を放ったつもりだったが最果ての塔の主、獅子王が展開した魔力障壁は大神罰を余裕で受け止める。

 

「なら俺に任せな!」

 

二人しかいないピラミッドに第三者の声が響いた。

 

「何奴!」

 

振り向いたニトクリスの視線の先には少年がいた。

天を衝くような特徴的な髪型。胸には黄金の逆三角錐の首飾り。

 

「あ、あなた様は!? ファラオ・アテム!」

 

ニトリクスが驚きの声をあげた。

さしものオジマンディアスもアテムの存在に目を見張る。

一般的にファラオの中で最強と呼ばれているのはオジマンディアス、通称ラムセス2世だ。

しかし、ファラオ達の中ではこのファラオ・アテムこそが最強のファラオとされている。

世界を破滅へ導く大邪神ゾークを命と引き換えに封印することに成功したからだ。

 

「魔力障壁は俺がこじ開けるぜ!」

 

アテムが左腕を掲げると自身の宝具、ディアディアンクが左腕に出現し、装着される。

 

「正義は神の名のもとにある――」

 

アテムの声に呼応し、ディアディアンクの中央部に巨人の刻印が浮かび上がった。

 

「オベリスク召喚!」

 

アテムの宣言とともにディアディアンクに込められた膨大な魔力が解放される。

 

――オオオオオオオオオオオ――

 

唸り声とともに青き巨人が現れる。

 

「あれが選ばしファラオのみが従えるという三幻神っ……」

 

そのあまりの神々しさにニトクリスが言葉を失う。

 

「ゴッド・ハンド・クラッシャー!」

 

アテムの攻撃宣言に従い、オベリスクが神の一撃を放った。

オベリスクの拳は魔力障壁を打ち抜き、最果ての塔に直撃した。

 

「オジマンディアス、今だ!」

「フハハハハハ!言われずともわかっておるわ!」 

 

ゴッド・ハンド・クラッシャーに続き、オジマンディアスの魔力が込められた大神罰が最果ての塔に直撃する。

大神罰の直撃にさしもの塔も耐えきれず崩壊する。

 

「目標粉砕! お見事です!」

 

ニトクリスが歓喜の声を上げる。と、途端にニトリクスはアテムの前に跪く。

 

「ファラオ・アテム、お会いできて光栄です」

「どうしたんだ? 同じファラオだろう。跪く必要なんかないぜ」

「いえ、私めはファラオと名乗るには烏滸がましく……」

「いや、むしろ王家の血筋を絶やした俺のほうが」

「いえ! あなた様は国を守るべくその命を差し出したのです。誰が非難できましょうか」

「でも」

「いや」

「でも」

「いや」

「いい加減にせぬか」

 

オジマンディアスが不毛な会話を咎める。

 

「余はもう満足した。奴らに対する褒美も十分だろう。休ませてもらう」

 

一方的に告げ、オジマンディアスは玉座から下がろうとする。

 

「はん、獅子王にびびったのか? ラムセスの名が泣くぜ」

 

アテムがニヤリと笑う。

 

「俺は獅子王と決着をつけてくる」

「なぜそこまで奴らに肩入れをする」

「別にカルデアの連中のためじゃないさ」

 

アテムはオジマンディアス達へ背を向け外へと向かう。

 

「相棒達の世界を守るためだ」

 

そう告げるとそのまま駆け出していった。

 

「ニトリクスよ馬をもてい!」

 

すかさずオジマンディアスはニトクリスへ勅を下す。

 

「ファラオも行かれるのですか」

「ふん、臆病者呼ばわりされるのが我慢ならんだけだ。早く準備をしろ!」

「はい!」

 

ニトクリスは急いで準備に向かった。



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