「よろしく、光井さん」
自己紹介を終えた俺は担任に言われた席へとつき、隣に座っていた女子生徒に声をかけた。
第一印象は大事だからな。
「はい、よろしくお願いします。零乃さん」
「そんな他人行儀にならなくていいのに…。それに零乃だと妹と被るからできれば名前で呼んでほしい」
「そういえばそうでした。ということは双子?」
「よく言われるけどそうじゃないんだ。俺が4月生まれで妹が3月生まれなだけだよ」
「そうなんですか?深雪と同じですね」
「深雪?」
「あそこに座っている綺麗な人ですよ。教室入ったとき気がつきませんでした?入学式の時うちのクラスの男子はみんな身ぼれてましたよ」
そう言われた俺は光井さんに促された方を見てみる。
…うん。確かに綺麗だ。綺麗だけど…
「何だか近寄りがたい雰囲気があるなぁ…」
「確かに最初はそうかもしれませんけど、仲良くなったらそんなこと全然ないですよ」
「そうなのか…。でもやっぱり俺はちょっと苦手そうな雰囲気だな」
「ほのか随分仲良くなったんだね」
そんなことを話していると一人の女子生徒がやってきた。
何だか不愛想な顔をしている。
「綾人くんとっても話しやすいんだよ。あっこの子は私の親友で雫って言います」
「北山雫。よろしく」
「さっきも言ったけど俺は零乃綾人。よろしくな北山さん」
「うん。よろしく」
最初の印象通り不愛想だな。
いつもニコニコしてる光井さんとは大違いだ。
「雫の見た目はこんなですけど、実際に話してるととっても面白いんですよ!」
「ほのかっ!」
どうやらこの2人はかなり仲がいいらしい。
まぁ親友って言ってたしな。
「あらあら、朝からどうしたの二人とも?」
2人が言い合っていると先ほど紹介された深雪さんがやってきた。
「はじめまして。司波深雪と申します。どうぞよろしくお願いします」
「あっどうも、こっちこそよろしく」
その後は授業を見学し、現在は昼休みだ。
「3人はいつもここで食べてるのか?」
俺は連れられてきた食堂で3人へ尋ねた。
「深雪は生徒会の仕事で生徒会室で食べることもあるんですけど、私と雫は大抵ここで食べてますよ。もしかして食堂気に入りませんでした?」
「あぁ、違う。そういうことじゃなくて…。食堂あるの知らなくて今日は弁当なんだ」
「お弁当…ですか?妹さんの手作りですか?」
「いやこれは俺が…「兄さまーー!!!」
作ったんだ、と言おうとしたところで後ろから大きな声がした。
いや、声の主は分かってるんだけどさ…
「兄さま、お昼一緒に食べましょう!」