赤帽子の強制学生生活。 リメイク版   作:コジマ粒子の化身

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第十話

「寒い」

 

「冬ですから」

 

「寒くないの?」

 

「伊達に氷結界を使っていません!」

 

そう言って、胸をはるのは、ネオ童美野シティのデュエルアカデミアの女子制服を着た氷結界の舞姫ことユイ。

怠そうに炬燵のテーブルの上に顎を載せている遊一と炬燵で温もっているライトロードのライコウ、通称お父さんの二人と一匹は冬を満喫していた。

満喫と言っても、ただ炬燵で温もっているだくだが。

 

前回のデュエルから数週間。

今、デュエルアカデミアは冬休みで人がほとんどいない。ほとんどの生徒は実家に帰っているが、レッド寮では遊一と十代、隼人の三人だけがデュエルアカデミアに残っていた。

遊一と十代が残っている理由は実家に帰っても親がいないからだ。遊一の両親は現在ドイツにいるらしく、先日「私達の科学力は世界一ィィィィィ‼」と両親と知らない外国人達と大合唱している動画と写真が送られてきた。ちなみに十代の親は温泉旅行、姉はバイト先の人達と富士の樹海探査に出かけているらしい、隼人はただ帰りたくないらしい。

 

ちなみに前回のフィアンセ騒動は無しになった。

理由は遊一がフィアンセの話を断ったからだ。遊一曰く「雪乃にも選ぶ権利がある」と言った瞬間、雪乃満面の笑みで遊一の頭部、目掛けて、バットを一閃させ、直撃させた。

おかげで遊一は、丸一日気を失っていたが、目立つ外傷はまったくなかったし、遊一はバットを一閃されたことは気にしていなかった。

だが、機嫌を悪くした雪乃の機嫌を戻すのに、軽く一週間はかかり、その間、あちこちを右往左往をしていたらしい。

そして、冬休みが始まる三日前になんとか雪乃の機嫌を治した。

もちろんだが、雪乃達も実家に帰っている、現在デュエルアカデミアに残っている人数は先生、生徒などを含めても、百人弱である。

 

「しかし、暇だな〜」

 

「なら、セイバー達の酒盛りに付き合ったら、どうです?」

 

「嫌だよ、あいつら酒癖悪いから」

 

遊一はそう言い、先程からうるさい精霊界行きのドアを睨んだ。

先程、セイバー達が酒盛りを始めたので、ドアを封鎖した。

セイバー達が酒癖が悪くないなら、付き合ってもいいのにと遊一は思ったが、今自分未成年だったと思い出して、少し酒が恋しくなった。

その時、ライコウがピクリと耳を立て、炬燵から出て、立ち上がった。

 

「どったの、お父さん?」

 

「……邪悪な気配がした」

 

「邪悪な気配?」

 

「……確かに、一瞬でしたが」

 

ユイもそう言うと一瞬で正装に着替え、遊一の近くによる。確かに一瞬だが、邪悪な気配を感じた遊一だったが、すぐに消えたから大丈夫じゃないか?と思っていた。

というか、精霊界行きのドアは現在封鎖しているので、精霊が人間界に来るはずがないので、大方悪霊かリア充氏ぬと叫ぶ生徒、または先生のどちらかだろうと思った遊一は無視をしようと思った。

 

「ほっとけば?」

 

「いいんですか?」

 

「いいんじゃね〜の〜」

 

だいたい、遊一は面倒臭い事に巻き込まれるのが嫌だったので、極力無視したいと思い、昨日三沢から借りた本を読み始めた。

ライコウとユイはどうしようか?と軽く話し合ったが、主人である遊一がやる気がまったくないので、一応警戒だけはすることにした。

そして、ライコウは再び炬燵のなかに潜り、目を細める。

ユイはせっかく炬燵から出たから、何かを作ろうかと思い、そういえばと遊一に話しかけた。

 

「殿、確かお汁粉の素材余ってましたよね、作りましょうか?」

 

「おー、マジ?余ってる、余ってる」

 

実は昨日十代が甘い物を食べたいと言ったので、遊一はお汁粉を作ったのだ。

その際、多めに買い、まだ学校に残っている生徒や先生にも配ったのだが、予想より多く買っていたので余ってしまっていた。

ユイは「じゃあ、作ってきますね」と言うとレッド寮の一階にある調理場に向かった。遊一はそれを見届けるとゴロンと仰向けになった……実はさっきから仰向けになりたかったが、ユイがいい工合に遊一が仰向けになるとユイのスカートの中が見える位置に移動していたので、仰向けになれなかった。

遊一が仰向けになるとライコウが遊一のお腹の上まで移動してきた……かなり重い。

 

「ライコウくん、ライコウくん、重い」

 

重くて、つい、お父さんという通称ではなく、名前で呼んだ。

 

「お前の鍛え方が悪い」

 

「なにそれ酷い」

 

誰だって、柴犬クラスのサイズの犬に乗っかられたら、重いと思うぞと遊一は思いながら、ため息を出しながら、ライコウの頭を撫でる。

しばらくして、ユイがお汁粉が出来たと教えにきてくれたので、ついでに十代達も呼ぼうとしたら、十代は生憎の留守だったし、隼人爆睡していたので、さっさと食堂に降りた。

食堂に降りて、ユイが作ったお汁粉をユイとライコウと食べたあと、遊一は暇潰しと食後の運動に散歩に出掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにしてんの、ショッカー」

 

「む、小波遊一か」

 

暇潰しに散歩をしていたら、何故かサイコ・ショッカーと出会った……おかしいな、精霊界行きのドアは酔っ払いの阿保共が来ないように施錠したのに、なんでショッカーの奴が外にいるんだ?

 

精霊界行きのドア……カギは実はかなり重要な物である。何故なから、あのドアのカギが開いてば、精霊界と人間界の行き来が可能たが、施錠されていれば、精霊界と人間界行き行き来は遊一の力のような強い力がなければ、不可能だ。

また、現在遊一が確認している状況では、遊一と同等の力を持っている生徒や先生は一人もいない、辛うじて、ドアの開け閉めができるのは十代ぐらいである。

だが、十代のはすがない。

何故なら、十代が勝手に精霊界に行かないように、精霊界のドアは開かないように、遊一が仕掛けをしているからだ。仮に十代がその仕掛けを解いたのなら、真っ先に遊一が気付くはずなのだ。

そして、何よりもあのドアは、遊一の部屋にあるドア以外この島には存在しないはずなのだから……だとすると、サイコ・ショッカーは”裏口”から来てしまったんだろうなと遊一が考えていると、サイコ・ショッカーは遊一に近付く。

何よりも、遊一の施錠を突破できる”人間”は存在しないので、他のドアから人間界に来るのは不可能である。

 

「……まぁ、貴様でもいいか?」

 

「ん?」

 

「さぁ、私のために生贄になれ!」

 

「……バスター・ブレイダー」

 

サイコ・ショッカーが襲いかかってきた!

 

遊一はバスター・ブレイダーを召喚した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、マジですいません、人間界に来て、調子に乗ってました」

 

サイコ・ショッカーは遊一が呼び出したバスター・ブレイダーに当たり前だが、簡単に負け、顔面をボコボコにされ、正座をさせられていた。そして、サイコ・ショッカーに何故襲ってきたのかを聞いた。

 

「いえ、それが先程私がこの世界に呼ばれましてね」

 

「呼ばれた?」

 

「はい、呼ばれました……のは良かったんですが、その呼んだ人間が“力“を持たない普通の人間でして、それで人間界に居るためには生贄が必要でして、それで呼び出した人間に生贄を寄越せと言ったら、いきなり逃げられて……さっきまでずっと探していたんですが、まったく見つからず……そしたら、たまたま遊一さんをお見かけして」

 

「それで、俺を襲ったと」

 

「はい、遊一さんの“力“があれば簡単に人間界にいられますし……いや、本当にすいません」

 

サイコ・ショッカーのペコペコと頭を下げる、その姿は威厳が皆無である。

遊一はやはり裏口から来たのだろうと確信した。多分、呼び出されたときに、たまたま裏口を通る道をサイコ・ショッカーに示したのだろう。

 

裏口とは、精霊界と人間界を繋ぐ裏口である。本来、精霊界と人間界の間には無数のドアがあり、それを開けるのは、かなり強い力が必要で、持ち運ぶとなれば、遊一のように精霊の実体化、カードの実体化ができるほどのさらに強い力が必要なのだ。

だが、裏口は違う。

数はドアよりも遥かに少なく、見つけるのが困難だが、見つけてしまえば、そこから、精霊界と人間界を簡単に行き来ができるようになるのだ。たとえ、ドアが施錠されていようが……。

 

「ってか、呼び出した奴は?」

 

「あ、彼らですか……それが何処にいるかは……私にも」

 

申し訳なそうに頭を掻くサイコショッカーを見ながら、遊一は面倒臭い事に巻き込まれたな〜と面倒臭そうに思った。

これなら、大人しく部屋でエーリアン達とエアライドでもやっとけば、よかったなとも思いながら、怠そうに歩き出す。

 

「とりあえず、俺の力で人間界に居させてやるから、お前を呼びたした奴に謝れよ」

 

「はい、わかりました!」

 

遊一がサイコ・ショッカーに手をかざすとサイコ・ショッカーが実体化する。

 

「ブレイダー、すまんが……」

 

「付き合おう、貴様に借りもあるしな」

 

「サンキュー」

 

遊一とサイコ・ショッカーにバスター・ブレイダーという奇妙な組み合わせはショッカーを呼んだ人間を探すために歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩きながら、遊一はサイコ・ショッカーに呼び出した人間……いや、生徒の特徴を聞き出していた。ショッカーの話を聞いている間に、呼び出した人間の特徴を聞くと青い学生服を着ていたと遊一は聞いたので、ブルーの馬鹿が読んだのだと簡単に理解した。

だから、先程ブルー寮に行き、たまたま園芸をしていたクロノス先生にサイコ・ショッカーから聞いた特徴の生徒を知っているかと聞いた。ちなみにショッカーとブレイダーには姿を隠してもらっている。

 

「それはきっとオカルトブラザーズなノーネ」

 

「オカルトブラザーズ?」

 

「そうなノーネ、彼らは独自に精霊について、調べていたノーネ」

 

「……そのオカルトブラザーズって、いつも何処にいます?」

 

「多分離れの部室練なノーネ」

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

遊一は一礼をし、その場を去ろうとしたとき、クロノス先生に呼び止められた。

 

「待つノーネ、ショニョーラ小波」

 

「?」

 

「貴方、ブルー寮に来る気はないですか?」

 

「は?」

 

「ショニョーラ小波の実力、知識は一年生以上……いや、下手をしたら、私達以上なノーネ。

そんな逸材をレッド寮に居させるのは、心苦しいノーネ……」

 

クロノス先生は本当に心苦しそうに遊一を見ながら言った……だから、遊一は笑いながら言った。

 

「先生、ありがとうございます……でも、俺……レッド好きですから」

 

「……わかりましたノーネ、無理強いはしないノーネ」

 

「じゃあ、失礼します」

 

遊一は再び一礼をし、オカルトブラザーズが居た部室練に走って向かった。

クロノス先生はその後ろ姿を見ながら、呟いた。

 

「貴方なら、きっと今のレッド寮を変えられるノーネ」

 

クロノス先生はそう呟いたあと、静かに園芸に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

遊一が走っていると離れの部室練の方から嫌な気配……おぞましい気配を感じた、念のためにサイコ・ショッカーとバスター・ブレイダーに探査するように頼み、二人と別れ、おぞましい気配を感じるほうに急いだ。

強いおぞましい気配を感じた遊一は走る速度を速める。一気に部室練に着くと、十代と見知らぬブルー寮の生徒二人が何かから逃げていた。

 

「十代!」

 

「遊一⁉」

 

十代は遊一が来たことに驚いたが、同時に安堵した。

十代は遊一に近づくと十代と一緒に逃げてきたブルー寮の生徒二人は遊一と十代の後ろに隠れた。

 

「大変なんだ、遊一!」

 

「どうした⁉」

 

「あれ!」

 

十代が指差すほうには、黒い人が歩いてきていた。その姿はまるでデュエルアカデミアの生徒のようで、ブルー寮の制服を着ていた。

 

「あれは……」

 

「あれはオカルトブラザーズのリーダーの高寺だ」

 

「なに?」

 

オカルトブラザーズの高寺という生徒は知らないが、明らかにこちらに歩いてきてくる人間?は、人の気配をしていなかった。

むしろ、先程のおぞましい気配をアレから感じていた。

 

「おい、本当か?」

 

「あぁ、あれは高寺だ!」

 

遊一達の近くで怯えているオカルトブラザーズの一人らしき生徒にあれは高寺か?と問いただすと肯定いう返事で返ってきた。

遊一はその高寺という生徒らしきモノを再び見るが……あれは人ではない……暗く汚くおぞましい存在である。

こちらに近づいてくる高寺らしきモノに怯え、オカルトブラザーズの一人が叫んだ。

 

「だから、やめようって言ったんだ!“あのカード“だけはヤバイって、サイコ・ショッカーの方がまだいいって‼」

 

「し、仕方ないだろ、生贄なんてなかったんだし……」

 

「だけど、“あのカード“はヤバイって、お前だって言ってたろ⁉

だいたい、あの”本”だって、今まで違って、かなりヤバそうだったし、あのカードはあれに挟まっていたんだぞ⁉」

 

「そ、そうだけど……」

 

遊一は“あのカード“という単語に一瞬反応したを示したが、迫りくる高寺らしきモノを気配で感じて、口喧嘩を始めた二人を無視して、デュエルディスクを構えた。

 

「十代……」

 

「……あぁ!」

 

遊一の意図を察した十代もデュエルディスクを構える。

その二人を見たブルー寮の二人は何か喚いていたが、遊一と十代は無視をした。

最早、目の前まできた高寺らしきモノは遊一達がデュエルディスクを構えていることに気付くと、身体を二つに分け、二体になり、高寺らしきモノ達もデュエルディスクを構えた。

 

「行くぞ、十代!」

 

「あぁ、遊一!」

 

「「デュエル‼」」

 

今、異能な存在とのデュエルが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先攻 勇気と友情のHERO

小波遊一&遊城十代

VS

後攻 人ではない存在

高寺らしきモノA&高寺らしきモノB

タッグデュエル&闇のデュエル

LP8000

 

十代→高寺らしきモノA→遊一高寺らしきモノB

 

 

「「デュエル‼」」

 

 

 

1ターン目 遊城十代

 

まずは先攻の俺達のターンで、攻撃可能になるのは2ターン目……高寺Aからだ。

高寺はどんなデッキだ?オカルトブラザーズだから、アンデットか?それより、高寺らしきモノの正体は……。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さて、今回のデッキは十代に合わせたデッキを使うが……うまくいくか?

 

「俺は“E・HEROスパークマン“を召喚するぜ!」

 

“E・HEROスパークマン“

通常モンスター

星4/光属性/戦士族/攻1600/守1400

様々な武器を使いこなす、光の戦士のE・HERO。

聖なる輝きスパークフラッシュが悪の退路を断つ。

 

お、E・HEROお馴染みの特攻隊長のスパークマンさんではないか……まぁ、うちの特攻隊長は三沢マンもといエアーマンだが。

HEROを作るときは結構いるんだよな、スパークマン……まぁ、同じ光属性HEROならプリズマーの方が重要視されてるけど、仕方ないね。

 

「さらに俺はカードをセットで、ターンエンドだ」

 

 

 

十代

LP8000

手札3

モンスター E・HEROスパークマン

魔法、罠 セット×2

 

 

 

 

2ターン目 高寺らしきモノA

 

「我のターンであるます」

 

ん、なんだ?変な語尾をつけてるんだ?あれか、高寺の影響か?

 

「私めは手札を一枚ポイして、“THEトリッキー“を特殊召喚いたしやがります」

 

“THEトリッキー“

効果モンスター

星5/風属性/魔法使い族/攻2000/守1200

このカードは手札を1枚捨てて、手札から特殊召喚できる。

 

トリッキーか……結構使い勝手いいよな〜、Level5だし、よくゾンビキャリアを捨てたな〜。

あと、数が少なかったエクシーズのために、サイバー・ドラゴンを出したあと、トリッキーを出して、エクシーズしたな〜。

効果はあれだったけど。

 

「さらに手札のLevel8の“堕天使ぜラード“を墓地に送り、手札から“ハードアームドラゴン“を特殊召喚を宣言しやがるぜ」

 

“ハードアームドラゴン“

効果モンスター

星4/地属性/ドラゴン族/攻1500/守 800

このカードは手札のレベル8以上のモンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚する事ができる。

このカードをリリースして召喚に成功したレベル7以上のモンスターは、カードの効果では破壊されない。

 

ハードアームドラゴン……すげぇ、嫌な予感。

 

「さらに、永続魔法“冥界の宝札“を発動をいたしますわよ」

 

“冥界の宝札“

永続魔法

2体以上の生け贄を必要とする生け贄召喚に成功した時、デッキからカードを2枚ドローする。

 

冥界の宝札……あ、こいつ、二体以上を生贄にする気満々だわ。

えーと、十代の伏せは……うむ、見事に破壊反応カードだわさ。

 

「そして、僕はトリッキーたんとハードアームちゃんを生贄に“グリード・クエーサー“を生贄召喚いたしやがりますのわや」

 

“グリード・クエーサー“

効果モンスター

星7/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?

このカードの元々の攻撃力と守備力は、このカードのレベル×300ポイントの数値になる。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカードが戦闘によって破壊したモンスターのレベル分だけこのカードのレベルが上がる。

 

「我のモンスターを二体を使い、アドバンス召喚しまちゅたので、“冥界の宝札“の効果により、カードを二枚ドローしますちゅよ〜」

 

グリード・クエーサー……だと⁉

そんな物好きなカードを使うのは、俺だけだと思っていたのに……あ、これ、“ザ・カリキュレーター“を出されたら、詰む。

……そういや、以前龍亞から聞いたが、何でも一定Level以上のモンスターを一体選択したら、自分の場のモンスターは、選択されたモンスターと同じLevelになれるカードが今度エクシーズ関連のパックが出るとか、言っていたな〜……え、それ、仮にLevel20以上になったグリード・クエーサーを選択して、次にLevelをあげるモンスターをザ・カリキュレーターがいる状況で使ったら、末恐ろしいことになるんじゃ……怖‼

あと、便利だな、冥界の宝札……生還の宝札よりは劣るが。

 

「“グリード・クエーサー“で“E・HEROスパークマン“に攻撃、I'm hungry」

 

“E・HEROスパークマン“ 攻1600VS“グリード・クエーサー“ 攻2100=-500

 

グリード・クエーサーは自身の身体の腹部にある巨大な口を開き、両手でスパークマンを掴み、開いた巨大な口の中にスパークマンを放り込み、咀嚼する。

ゴキ、バギ、グチャグチャとスーツも肉も骨も咀嚼する音が響き渡り、グリード・クエーサーは固まっている十代に向かって、噛み砕けなかったスパークマンのバイザーをペッと吐き出し、それが十代の頭に当たる。

 

「いっ⁉」

 

「そして、“グリード・クエーサー“様のお効果により、戦闘破壊したLevel4E・HEROスパークマンのLevel4を吸収し、Level11になりますのですよ。

それにより、攻撃力が3300になちゃうんだわのさ」

 

遊一&十代 LP8000-500=7500

 

グリード・クエーサー 攻3300(7+4=11×300=3000)

 

「十代、大丈夫か?」

 

「お、おう、いてぇけど、大丈夫だ……ってか、あの能力厄介だな」

 

「あぁ……」

 

スパークマンのバイザーが当たった額から少し血が出ていた。

遊一はそれを見て、やはり闇のデュエルか……と悟った。なら、長くなれば長くなるほど、こちらが不利だ。

自分はともかく十代はまだ闇のデュエルに慣れていないはずだから、そんな人間に長時間闇のデュエルをやらせるのは危険だ。

十代は血が出ている額を拭い、デュエルを再開する。

 

「おっと、スパークマンはやられたけど、リバースカード発動、“ヒーローシグナル“!」

 

“ヒーローシグナル“

通常罠

自分フィールド上のモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時に発動する事ができる。

自分の手札またはデッキから「E・HERO」という名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。

 

「俺は“ヒーローシグナル“により、デッキから“E・HEROクレイマン“を守備表示で特殊召喚だ!」

 

“E・HEROクレイマン“

通常モンスター

星4/地属性/戦士族/攻 800/守2000

粘土でできた頑丈な体を持つE・HERO。

体をはって、仲間のE・HEROを守り抜く。

 

十代の前に腕をクロスさせ、防御体制をとったクレイマンが現れる……こいつ、何気に場持ち悪いよな、十代が使うと。

 

「では、それレガシーはカードをセットし、ターンエンドナノーネ」

 

 

 

高寺らしきモノA

LP8000

手札1

モンスター グリード・クエーサー

魔法、罠 冥界の宝札 セット×1

 

 

 

 

 

 

3ターン目 小波遊一

 

「俺のターン!」

 

ってか、さっきから気になっていたんだが、高寺らしきモノの口調というか喋り方が変だ、というか安定していない……なんでだ?

 

「……ま、考えんのは後だ、後。俺は手札から魔法カード“Eーエマージェンシーコール“を発動、デッキからE・HEROと名のついたモンスターを手札に加える……俺は“E・HEROエアーマン“を手札に加える!」

 

“Eーエマージェンシーコール“

通常魔法

自分のデッキから「E・HERO」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

 

「お〜、遊一もヒーロー使うのか⁉」

 

十代は俺がヒーローを使うのを見て、かなり嬉しそうだ。

ヒーロー系はギミックが面白いから、好きだぜ、俺。

 

「おうよ、“E・HEROエアーマン“を召喚!

そして、エアーマンの効果の一つにより、デッキからE・HEROと名のついたモンスターを手札に加えることができる、ヒーロースカウト!」

 

“E・HEROエアーマン“

効果モンスター(制限カード)

星4/風属性/戦士族/攻1800/守 300

このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカード以外の自分フィールド上の

「HERO」と名のついたモンスターの数まで、フィールド上の魔法・罠カードを選んで破壊できる。

●デッキから「HERO」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

 

いやはや、さすがE・HEROで唯一制限をかけられているだけあって、優秀だな〜三沢マン……エアーマン。

 

「エアーマンの効果により、デッキから“E・HEROプリズマー“を手札に加える」

 

「俺が知らないヒーローだ、遊一見せてくれ!」

 

「後にしろ、この馬鹿!」

 

こいつ、今闇のデュエル中ということを忘れんじゃねぇよ、このデュエル馬鹿、ヒーロー馬鹿が!

 

「そういや、遊一……なんで、エアーマンでスパークマン呼ばなかったんだ?

ジャイアントならクエーサーを……」

 

「……言っとくが、十代。今のクエーサーはカードの破壊効果は効かないぞ」

 

「へ?」

 

「ハードアームドラゴンの効果だよ、効果……それで効かないの、破壊効果」

 

「マジ⁉」

 

つか、お前は少しは相手のカードのテキストを読め。

 

「さて、十代、クレイマン借りるぞ、俺は手札から“融合“発動!俺の手札にいる“E・HEROネクロダークマン“と十代の土属性の“E・HEROクレイマン“を融合!」

 

生まれて初めて、初期手札に融合がきたよ、めちゃ、嬉しい!

いつも、いつも、ミラクルフュージョンか平行世界融合のどちらかだったからな!

 

「ネクロダークマンとクレイマンの融合って、あったけ?」

 

「知らないなら、ご覧あれ、これがヒーローの新しい力だ!

立ち上がれ、巨大なるヒーロー!“

E・HEROガイア“を融合召喚‼」

 

“E・HEROネクロダークマン“+“E・HEROクレイマン“=“E・HEROガイア“

 

「そして、融合召喚されたガイアの効果発動!

相手フィールドに表側表示で存在するモンスターを一体選択、俺は“グリード・クエーサー“を選択。

選択されたモンスターの攻撃力はこのターンの間は攻撃力が半分にし、さらにその半分にした攻撃力を……」

 

グリード・クエーサー 攻1650(3300÷2)

 

「ガイアの攻撃力に追加する!」

 

E・HEROガイア 攻3850(2200+1650)

 

“E・HEROガイア“

融合・効果モンスター

星6/地属性/戦士族/攻2200/守2600

「E・HERO」と名のついたモンスター+地属性モンスター

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードが融合召喚に成功した時、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスター1体の攻撃力を半分にし、このカードの攻撃力はその数値分アップする。

 

ガイアがその巨大な腕をグリード・クエーサーまで伸ばし、グリード・クエーサーの身体を鷲掴みにし、グリード・クエーサーから力を奪い取る。

そして、奪い取った力を自分の物にした。それを見た十代は「すげぇ、すげぇ!」と感動していたが、遊一はガイアの行動が明らかに悪役に見えた。例えば、龍の玉に出てくる細胞の名を持つ、特徴ある喋り方をする緑色の化け物みたいな印象が遊一の中にあった。

 

「遊一!遊一!」

 

「ちょ、デュエル中、デュエル中⁉」

 

満面の笑みを浮かべ十代が遊一に詰め寄る。

 

「あのカード!あのカード!」

 

「お前が何を言いたいのかはわかってる、わかってるから、定位置に戻りなさい!」

 

十代は元気よく「はーい!」と答え、定位置に戻る。それを見て、遊一はため息をついた……なんで、自分の周りはこう……常識がかけているのか?と嘆きながら、デュエルを再開する。

 

「行くぞ、ガイアでグリード・クエーサーに攻撃、コンチネンタルハンマー‼」

 

ガイアが巨大な身体で跳び上がり、手と手を合わせ、ガイアだけにガイアハンマーでグリード・クエーサーの頭を割ろうとしたが……。

 

「待て、罠カード発動“和睦の使者“。これにより、私達のモンスターは破壊されず、ダメージは受けないんよ」

 

「げぇ⁉」

 

“和睦の使者“

通常罠

このカードを発動したターン、相手モンスターから受ける全ての戦闘ダメージは0になる。

このターン自分のモンスターは戦闘では破壊されない。

 

グリード・クエーサーの前に僧侶が現れ、何かを唱えると薄い膜がグリード・クエーサーと僧侶達を囲む。だが、ガイアはそんなの御構い無しに拳を振り下ろすが、僧侶達が張った膜に攻撃を阻まれ、バランスを崩し、背中から地面に落ち、地響きがなり、土煙もあがる。

土煙があがったさい、遊一と十代の二人は腕をクロスさせて、土煙から顔を守る。ブルーの二人は身体を丸め込み、ガタガタと震えていた……高寺らしきモノは微動だにしなかった。

 

「……俺はカードをセットして、ターンエンド」

 

グリード・クエーサー 攻3300(1650×2)

E・HEROガイア 攻2200(3850-1650)

 

遊一

LP7500

手札3

モンスター E・HEROエアーマン E・HEROガイア

魔法、罠 セット×2

 

 

 

 

 

4ターン目 高寺らしきモノB

 

「私のタァァァン、どりぃぃぃ、まもみょおとカァァドをセットォォォォ、モンスタァァァでぇぇぇ、ガイアにぃぃこぉぉぉげきぃぃぃ」

(私のターン、ドロー。

モンスターとカードをセットし、グリード・クエーサーで、ガイアに攻撃)

 

高寺らしきモノBは首をガクガクしながらの声はヌメヌメした感じのある声だった。

遊一と十代はその声に性的嫌悪感を感じた。

だが、そんなことを知らずに高寺らしきモノBは攻撃宣言を行った。グリード・クエーサーは一直線にE・HEROガイアに向かった。

 

「させるか、十代の伏せカード、速攻魔法“融合解除“発動!

E・HEROガイアをエクストラデッキに戻し、墓地にいる融合素材となったE・HEROネクロダークマンとE・HEROクレイマンを守備表示で特殊召喚」

 

「ネクロォォォォダークマンンンンにこぉぉぉげきぃぃぃぞっっっっこう‼」

(ネクロダークマンに攻撃)

 

「待て、攻撃宣言時に罠“くず鉄のかかし“を発動。

相手モンスターの攻撃を1ターンに1度だけ防ぐことができる!」

 

“くず鉄のかかし“

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

その攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。

発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。

 

「くきぃぃやぁぁぁ、ぶぜぇぇぎゅなにゃぁぁぁ⁉」

(あぁもう、防がないでください)

 

高寺らしきモノBは頭をブンブンとまわし、涎を撒き散らしながら、頭を強く掻き毟った。

 

「さらに“くず鉄のかかし“の効果により、このカードは墓地に送られず、再びセットされる」

 

「インチぃきぃぃきょうきゃぁめたいきゃがいにしなしゃいいい‼」

(インチキ効果も大概にしてください)

 

高寺らしきモノBは甲高い声で喚いた。遊一は高寺らしきモノAに比べ、Bは理性というか我慢などを知らないように見えた。

 

「ぼきゅはぁぁ、たぁぁあんえぇぇどぅ‼」

(僕はターンエンド)

 

 

 

高寺らしきモノB

LP8000

手札2

モンスター グリード・クエーサー セット×1

魔法、罠 冥界の宝札 セット×3

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、俺の「待ちなさい!」……へ?」

 

「なに?」

 

声がしたので振り返ると、学校に残っている生徒と先生達が遊一達を目指して、走ってきていた。

 

遊一は驚いた。

何故なら、闇のデュエル中はほとんど外からそのデュエルを見ることも聞くこともないはずなのに、彼らは全員こちらに来たことに、遊一は驚いた。

 

遊一が驚いていると一人の生徒が高寺らしきモノが二体いることに気付き、悲鳴にならない叫び声をあげると高寺らしきモノのBも甲高い悲鳴をあげて、腕と足があり得ない方向180度回転し、手足を地面につけ、四つん這いになり、ゴキブリのようにカサカサと動き逃げ出した。

Aの方は首だけを180度回し、こちらに顔を向けたまま、走って逃げ出した。

皆、その光景に唖然し、言葉が出ず……ただ立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、全員が正気に戻り、高寺を遊一達と生徒と先生、全員で探すことになったが高寺は見つからなかった。

遊一達は何が起きたのかを先生達に説明するが、全員が半信半疑だった。ちなみに先生達を呼んだのはオカルトブラザーズの一人らしい。

だが、大徳寺先生や弥生先生にクロノス先生の三人が、この子達は嘘をつくような子でもないし、現に豹変した高寺を自分達は見たではないか。もしまた、アレが現れ、生徒に怪我を負わせたら、どうするつもりだ。と先生達を説得した。

そして、翌日に生徒全員が危険性を考慮して、強制的に本土に戻されることになった。

隼人はかなり嫌がったが、遊一と十代の二人が見た物を説明すると誰よりも早く身支度を済ませ、ベッドに潜り込み、明日の朝までガタガタと震えていたらしい。

 

 

 

そして、翌日の早朝。

残っていた生徒全員が本土行の船に乗ることになった。遊一が生徒達を見ているとその中には昨日のオカルトブラザーズの残りの二人が、周りをチラチラと見回していた……かなり、警戒しているようだった。

出発の時間まで遊一は生徒を見たり、周りを見たりしたが高寺らしき人物もおらず、昨日の高寺らしきモノも見当たらなかった。

そして、船が出発し、生徒達は本土へと帰ることになった。

 

遊一はその船な中で海を見ながら、昨日の高寺らしきモノを見て、思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーあれはこの世に居てはいけないモノ……だと。

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