赤帽子の強制学生生活。 リメイク版   作:コジマ粒子の化身

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第七話

制裁デュエルから、翌日の昼休み、小波遊一と遊城十代、藤原雪乃は一緒に食堂で昼食を食べていた。

昼食のエビ天うどんを食べながら、遊一は先程から気になることを十代と雪乃に聞いた。

 

「なぁ、十代、雪乃」

 

「んあ?」

 

「何かしら?」

 

「俺、何か避けられてない?」

 

雪乃と昼食を食べていると、普段なら、ブルーの生徒かゆきのんファンクラブとかいう意味わからん連中がデュエルを挑んでくるが、今日は全く無く、むしろ避けられているように遊一は感じた。しかも、ブルーやファンクラブの連中以外にも、イエローやレッドの生徒からも避けられているように感じていた。

 

「……貴方」

 

「遊一……」

 

なんだよ、二人とも、その呆れた顔は。

 

「貴方、昨日の制裁デュエルで何をしたか、覚えている?」

 

「1キル」

 

「それが原因の一つよ」

 

ふむ、1キルが原因?

おかしいな、1キルなら今まで何回かしてきたから、今更と思うがし、1キルなんて、未来では日常茶飯事だ。

最終的に、どう1キルされないか?どう1キルするかのチキンレース状態だった……何が楽しいのかね〜。

 

「あと、ダメージ総数」

 

「ダメージ……え、たった二万だけで?」

 

「たった……二万……だと」

 

たかが、二万ぐらい簡単だ。

だいたい、あのデッキなら簡単に二万超えるぞ、単体のモンスターで。

あと、時間をかければ二万なんて、軽く超えるぞ……そーいや、昔、遊星とタッグを組んで、アポリアとクロウに挑んだとき、クエン酸三体にダーク・シムルグに覇魔魔導士アーカナイトの五体と王宮の弾圧に魔法族の里があって、セットは天罰に奈落の落とし穴があり、手札にはヴィーラが二枚あったけな〜。

そしたら、クロウが「インチキも大概にしろ‼」と泣きながら言ってきたので、「お前が言うな!」と遊星が言い返していたな〜。

アポリアはただ泣いていたが……。

ちなみにその時のダメージ総数は安心の十万超えのダメージだったな〜、主にアーカナイトのせいで。

 

「なぁ、遊一」

 

「ん、エビ天はやらんぞ」

 

「ケチ……じゃなくてさ、遊一の最高攻撃力って、いくら?」

 

「最高攻撃力……ねぇ」

 

最高攻撃力か……考えたことも覚えてもいないな〜。

えっと、確かアーカナイトで最高で魔力カウンターが百以上溜まったから……魔力カウンターは一つにつき、攻撃力1000アップだから……。

 

「んあ〜、今は使えないデッキだけど、十万かな」

 

「じゅ、じゅ、十万⁉」

 

「何よ、そのデタラメな攻撃力は……」

 

「苦労したぜ〜。ま、今は使えないけどさ……」

 

シンクロモンスター使えないから、覇魔魔導士さんが出せないからね〜。

ま……他の奴で、代用できるけど時間かかるから、やんないけど。

 

「どうして、使えないのかしら?禁止カードだから?」

 

「ん〜、そんなもん」

 

ある意味、現状禁止だよな、シンクロ、エクシーズ、チューナーは。

使ったら、ホセじいさんかブラシか……あと誰かとアポリンが来るだろうし、下手したらZONEのじいさんも来るかもしれん。

それは面倒だ。

……あと十代さん、そのデュエルしたいという顔、やめてくれません、暑苦しいんで。

 

「なぁ、遊一」

 

「言っとくが、使わんぞ……ごちそうさん」

 

「え〜」

 

いいじゃんかよ〜と背中に抱きついてくる十代を無視して、遊一は食べ終わった食器を二つ持つ……一つは雪乃の物である。

いつも雪乃がついでについでにと言うので、最早週間のように食器を持っていく、もちろん雪乃が食べ終わっているのを確認してからだ。

十代は自分が食べていたカレー定食の食器を持って、遊一についていく、「いいじゃんかよ〜デュエル〜デュエル〜」としつこく遊一についてまわる。雪乃はそれを見ながら、お茶を啜る……さりげなく、遊一のお茶を。

遊一が十代を適当にあしらっていると放送が入る。

 

《レッド一年生の小波遊一君、至急校長室まで来てください。

繰り返します……》

 

「ん、俺か?」

 

「何かしたか、遊一?」

 

「いや、全然」

 

いや、お前、昨日制裁デュエルの後に何かしたろ!と食堂にいた生徒達は思ったが、怖くて言えなかった。

 

「呼ばれたから、行ってくるわ」

 

「おう、気をつけてな」

 

何にだよと遊一は思いながら、食堂を出て、校長室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校長室に向かう途中で、遊一はみなんとかに話しかけられ、そこで最近準の奴が不調で調子が悪く、負け越しが続いているらしい。

 

「万丈目君の友人である、君なら何か理由は知っているかい?」

 

「知らん」

 

即答だった。

だいたい、万丈目準という人間はかなりの意地っ張りで見栄をはる人間で、他人においそれと弱みを見せないタイプの人間である……今は。

故に、いくら親しい遊一に……いや、親しい遊一にだからこそ、万丈目は自分の弱い所を見せまいと見栄をはる。現にここ最近会う万丈目はかなりハイテンションで、調子がいいと遊一に元気よく言っていたし、たまにやるデュエルもそこそこだ。

 

だから、遊一は万丈目が見栄を張っているのに気付いているが、気づかない振りを続けていた。

それが万丈目のためだと信じて……。

 

「そうか、ありがとう」

 

「てか、なんで準のことを気にしてんだ?」

 

「……君は知らないのか?」

 

「ふぁ?」

 

「……いや、気にしないでくれ」

 

みなんとかさんは遊一にそう言うと、踵を返した。遊一はみなんとかさんが言おうとしたことが気になり、聞こうとしたが、みさなんとかさんが校長室に急がなくていいのかい?と言われ、見ると昼休みが残り少ないのに気づき、走って、校長室に急いだ。

 

 

 

 

 

 

遊一は教師にバレない程度に走り、校長室前行きのエレベーターに乗り込み、一息をつく。

その時、遊一のPDAにメールの着信が鳴る。遊一は慣れた手付きで、メールを確認する。

 

「準?」

 

珍しく万丈目からのメールだった。万丈目は電話番号を知っている人間にメールを送ることなど、殆どなく、メールを送ってくるのはかなり珍しいことだった。

遊一は珍しいこともあるもんだと、メールを開く……万丈目らしい、用件しか書いていないメールだった。

 

『今夜、ブルーのデュエルフィールド場で待つ』

 

短か!と遊一は驚愕したが、万丈目らしいと思ったが、何か万丈目らしいなと思い、遊一も一言『了解』と返事を返す。

遊一が返事を返すと同時にエレベーターは止まる、エレベーターの電子表示を見ると『校長室前』と書かれていた。

校長室はデュエルアカデミアの最上部にある、馬鹿と何は高いところが好きと遊一は失礼なことを思いながら、校長室のドアをノックをする。すると中から鮫島校長の声が聞こえてくる。

 

「どうぞ、開いてますよ」

 

「失礼します」

 

校長室に入ると、遊一が予測した通りに……。

 

「どうも、小波遊一です」

 

「丸藤亮だ、弟が世話になっている」

 

「いえいえ」

 

ここに翔本人またはレッド寮の誰かが居れば、何を言ってるんだ、こいつと思っているだろう。

遊一は基本というか、絶対的に翔に厳しい上に冷たい。

それを知る由もない亮は少し嬉しそうに笑い、デュエルディスクを構える。

 

「では、デュエルだ」

 

「ふぁ?」

 

いや、まぁ、予想はしていたが、ここまで直球、ドストレートでくるとは考えてなかった遊一は、変な声をあげる。

 

「……亮くん、気が早いんじゃ」

 

さすがの鮫島校長もドストレート過ぎる亮の行動に驚いたが

 

「デュエルすれば、分かり合えます」

 

「なら、仕方ない」

 

簡単に対応した。

 

「訳がわからないよ……」

 

遊一はそう言いながら、デュエルディスクを構える。

 

「サイバー・ドラゴンが入っているデッキか?」

 

「そうじゃないと、納得しないでしょ?」

 

「あぁ、違うデッキだったら、お前がサイバー・ドラゴンが入っているデッキを使わない限り付きまとう」

 

「なにそれこわい」

 

マジで怖いんですけど。

 

「「デュエル」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先攻小波遊一VS後攻丸藤亮

制限付きデュエル

制限内容 サイバー・ドラゴンがデッキに投入されている。

LP4000

 

「「デュエル‼」」

 

 

 

 

 

1ターン目 小波遊一

 

最悪だ、最悪最悪最悪‼

亮というか、サイバー・ドラゴンデッキ相手に後攻とか、マジ笑えないんですけど⁉

 

「最悪だ、ドロー」

 

あ、これあかん。

下手したら、ワンキルされるの確定ですやん……ちくしょう、アンチ機械デッキを持ってくれば、よかった。

 

「俺は“サイバー・ラーバァ“を召喚」

 

“サイバー・ラーバァ“

効果モンスター

星1/光属性/機械族/攻 400/守 600

フィールド上に表側表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、このターン戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから「サイバー・ラーバァ」1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

 

はい、そこ、ラーバァよりもヴァリーの方がいいじゃないとか言わない。この子はエルタニアの時に役に立つんだから!

あと、可愛いじゃないか、ちっこくて‼

……まぁ、エルタニアは入れてないけど。

 

「さらにカードをセットし、ターンを終了」

 

 

小波遊一

LP4000

手札3

モンスター サイバー・ラーバァ

魔法、罠 セット×2

 

 

 

 

2ターン目 丸藤亮

 

「可愛いな、そのサイバー……くれ」

 

「やらん……だが、ドローパンを奢ってくれるなら」

 

「よし、奢ろう‼」

 

楽勝。

相変わらず、サイバー・ドラゴン関係になると目がないな、君は。

運がないな、君は……なんだろう、このセリフに殺意が湧いてきた。

 

「よし、ラーバァたんのため、にこのデュエルをささっと終わらせよう‼」

 

「おい、こら」

 

あれ、亮って、こんな奴だっけ?

……あ、こんな奴だったわ。

 

「俺は“サイバー・ドラゴン“を効果により、特殊召喚!

さらに、手札から“プロト・サイバー・ドラゴン“を召喚!」

 

“プロト・サイバー・ドラゴン“

効果モンスター

星3/光属性/機械族/攻1100/守 600

このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、カード名を「サイバー・ドラゴン」として扱う。

 

プロト・サイバー……お前、消えるのか……主にツヴァイのせいで。

ツヴァイと言えば、リインフォースだよな!リインフォースⅡは俺の嫁と時折錯乱している奴がいるが、あいつはどちらかというとフェイトが大好きらしい……だが、考えついたリリカルの二次ネタのヒロインは何故か、なのはばかりらしい。

さて、関係のない話は幸運のエンチャ付きダイヤクワと一緒に溶岩ロストでもさせて。

プロト・サイバーか……ツヴァイの方が印象あるだろうな、若い子には。現に以前、龍亞と龍可の双子の二人とデュエルしたとき、プロト・サイバー出したら、なにそれ?と聞かれたから教えたら、ツヴァイの方がいいし、ツヴァイの方がかっこいいと龍可に言われた。

まぁ、確かにツヴァイの方が攻撃力もあるし、かっこいいのは認めるが、サイバードラゴン略称サイドラにするには手札を一枚公開しなきゃ、いけない制限があるからな〜、一概にツヴァイの方がいいとは言えないよな……まぁ、基本見せたカードはすぐに使うから、意味がないよな。

 

「そして、手札から“融合“を発動!」

 

「やっぱりか!」

 

“融合“

通常魔法

手札・自分フィールド上から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。

 

亮も十代もまゆもなんで、お前ら揃いに揃って、初手に融合とかを必ず握ってんだよ!

 

「俺は手札にいる“サイバー・ドラゴン“と場にいる“サイバー・ドラゴン“を融合!」

 

「ふぁ?」

 

……はい?

サイドラとサイドラを融合?

プロトとじゃなくて、サイドラとサイドラ、しかもエンド厨の亮がエンドじゃない……うわぁ、嫌な予感。

 

「現れろ、“サイバー・ツイン・ドラゴン“‼」

 

“サイバー・ツイン・ドラゴン“

融合・効果モンスター

星8/光属性/機械族/攻2800/守2100

「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」

このカードの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。

このカードは一度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

 

出やがったな!

サイドラが一時期制限になった理由の一つ、貴様がむしろ制限されろ!

巫山戯んなよ、パワー・ボンド、リミッター、オネストとか笑えないから‼

死ぬほど痛いから!

 

「行くぞ、プロト・サイバーでラーバァを攻撃!」

 

プロト・サイバーの口から光線が発射され、ラーバァは簡単に破壊される……というか、前から思ってたが、プロト・サイバーって、ミミズみたいだな。

ちなみにミミズを漢字で書くと

蚯蚓。

となる……これ、覚えて得をするのか?いらない知識じゃね?

というか、ミミズって虫なのかよと思ったが、じゃあ、なんだ?と聞かれたら……虫?いや、やっぱ蚯蚓はミミズだろ。

と、いかんいかん、デュエル、デュエル。

 

「ラーバァの効果発動、表側表示のこのカードが攻撃対象にされたとき、このターンの間、戦闘ダメージを0にし、さらにデッキからサイバー・ラーバァを一体を特殊召喚することができる!

というわけで、サイバー・ラーバァ特殊召喚」

 

しかし、あれだな。プロトをミミズとか言っていたら、ラーバァがヒルか海老に見えてきた……いや、ツチノコか?

 

「……なら、サイバー・ツインで追撃、エヴォリューション・ツイン・バースト!」

 

「はい、もう一体!」

 

「第二打!」

 

最後のラーバァが俺を恨めしそうに見ながら、光に飲み込まれ、消えた……恨めしそうに見ないでよ、そんな顔されたら、昔作ったスティーラをメインにした大型モンスターデッキを使ったとき、スティーラの効果で蘇生させるたびに、こちらを睨んできたスティーラを思い出すではないか。

スティーラ二体生贄、アドバイス召喚、効果発動蘇生、スティーラ三体生贄、特殊召喚という流れで、乱用しただけなのに、十数回蘇生と生贄を繰り返しただけなのに……睨むとか本当に酷い。

まったく、ジャンク・シンクロンを見習え、あいつはどれだけ遊星にこき使われたか……あ、スピード・ウォリアーも酷使されていたような……ま、いっか。

 

「防ぎきるとは……さすが、ラーバァたん」

 

「おい、てめぇ」

 

何で、よりによってラーバァを褒めるんだよ、そこは俺を褒めろよ、サイドラ厨。

だから、お前も社長も結婚できないんだよ、ボケ。

 

「俺はカードをセット、ターンエンドだ」

 

サイドラ厨 丸藤亮

LP4000

手札1

モンスター

サイバー・ツイン・ドラゴン

プロト・サイバー・ドラゴン

魔法、罠

セット×1

 

 

 

 

 

SANターン目 小波遊一

 

さーて、どうしましょうかね?

ぶっちゃけ、手札事故ってるし☆

 

遊一の手札

エヴォリューション・バースト

エヴォリューション・バースト

リミッター解除

 

驚異のエヴォリューション率。

まぁ……ラーバァでデッキ圧縮したから、大丈夫、大丈夫。

 

「俺のターン、ドロー……お、助かった」

 

「ん?」

 

「俺は“サイバー・ドラゴン・ツヴァイ“を召喚!」

 

“サイバー・ドラゴン・ツヴァイ“

効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1500/守1000

このカードが相手モンスターに攻撃するダメージステップの間、このカードの攻撃力は300ポイントアップする。

1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を相手に見せる事で、このカードのカード名はエンドフェイズ時まで「サイバー・ドラゴン」として扱う。

また、このカードが墓地に存在する場合、このカードのカード名は「サイバー・ドラゴン」として扱う。

 

現れたツヴァイの見た目は、サイドラをミニチュアにしたような小柄な体格をしているが、その中腹あたりにサイドラの顔のような物が見える。

つか、お前昨日ウィンと一緒に俺のお菓子を食ってたろ、おいこら、目を逸らすな。

 

「俺の知らないサイバー・ドラゴン⁉」

 

鼻息が荒くてキモいです、先輩。

 

「じゃあ、教えてあげます!

サイバー・ドラゴン・ツヴァイの効果発動、手札にある魔法カードを一枚、相手に見せることにより、ツヴァイを自分のターンエンド時まで“サイバー・ドラゴン“として扱う!」

 

「何だと⁉」

 

「俺が見せるのは、“エヴォリューション・バースト“」

 

「そのカードは⁉」

 

遊一が亮に魔法カードの“エヴォリューション・バースト“を見せると、ツヴァイは輝きだし、その小柄な体格は、サイバー・ドラゴンと同じような体格になる。

ビルドアップ。

 

「そして、“エヴォリューション・バースト“発動!

場にサイバー・ドラゴンがいる場合のみ、発動でき、相手フィールド場のカードを一枚破壊できる……俺の場にはサイバー・ドラゴン・ツヴァイ(サイバー・ドラゴン)がいるため、発動できる!

破壊するのは、サイバー・ツイン‼」

 

“エヴォリューション・バースト“

通常魔法

自分フィールド上に「サイバー・ドラゴン」が表側表示で存在する場合のみ発動する事ができる。相手フィールド上のカード1枚を破壊する。

このカードを発動するターン「サイバー・ドラゴン」は攻撃する事ができない。

 

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ(サイバー・ドラゴン)の口から放たれた一撃は真っ直ぐにサイバー・ツイン・ドラゴンに向かって、伸びていく。

だが、遊一には不安要素があった

 

「させるか!速攻魔法“融合解除“発動‼」

 

「やっぱか!」

 

“融合解除“

速攻魔法

フィールド上に表側表示で存在する融合モンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。

さらに、エクストラデッキに戻したそのモンスターの融合召喚に使用した融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

 

「プロトを融合素材にしなかったのは、そのためか!」

 

「ふっ、その通りだ。融合解除により、墓地からサイバー・ドラゴンを二体を攻撃表示で特殊召喚‼」

 

あぶねぇ!

下手したら、ワンキルされてたじゃねぇか⁉

ラーバァに救われた……ありがとう、ラーバァ……お前のことは忘れない、昨日の夕飯程度には。

……昨日の夕御飯なんだっけ?鯖の味噌煮だっけ?

 

「ま、ありがたいな」

 

「なに?」

 

「こういうわけだ!

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ(サイバー・ドラゴン)と先輩の場にいるサイバー・ドラゴン二体とプロト・サイバー・ドラゴンを融合‼」

 

「な、融合を使わずに、しかも、俺のサイバーを⁉」

 

ツヴァイが空に向かって叫ぶと、空に巨大な穴が開き、ツヴァイと亮のサイバー達を吸い込む。

そして、サイバー達を吸い込んだ穴から一体の悪魔の機械龍が現れる。

 

「“キメラテック・フォートレス・ドラゴン“を融合召喚」

 

“キメラテック・フォートレス・ドラゴン“

融合・効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻 0/守 0

「サイバー・ドラゴン」+機械族モンスター1体以上

このカードは融合素材モンスターとして使用する事はできない。

自分・相手フィールド上の上記のカードを墓地へ送った場合のみ、

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」魔法カードは必要としない)。

このカードの元々の攻撃力は、このカードの融合素材としたモンスターの数×1000ポイントになる。

 

「な、なんだ……このサイバーは」

 

「ま、まさか……そのカードは⁉」

 

現れたキメラテック・フォートレス・ドラゴンは、遊一から離れ、亮に近づく。それは、まるで亮を品定めするかのように亮を見回す、そして、何処か落胆しかのように、遊一の元に戻る。

 

「な、なんだ……今のは」

 

亮は驚いていた。

今まで数え切れないほど、デュエルをしてきたが、先程のようにソリッドビジョンのモンスターが自分を品定めするかのように見回すのを見るのは、初めてだった。

亮がそれに驚いているとき、校長の鮫島も驚いていた……小波遊一がキメラテック・フォートレス・ドラゴンを持っていることに。

 

「何故……君が……」

 

「教えない……キメラテック・フォートレス・ドラゴンで相手プレイヤーにダイレクトアタック」

 

「なに⁉」

 

亮は一瞬構えた。

何せ、攻撃力0のモンスターでダイレクトアタックを宣言したのだ。そして、それを見た遊一はニヤリと笑い、言った。

 

「まさか、フォートレスの攻撃力を勘違いしてません?」

 

「なに?」

 

「フォートレスは融合した機械族モンスターの数だけ、攻撃力が上昇します……故に」

 

キメラテック・フォートレス・ドラゴン 攻4000(1000×4)

 

「攻撃力4000」

 

「な……ん……だと⁉」

 

いや、1ターンで攻撃力16000を簡単に叩き出すあんたが、たかが攻撃力4000程度で驚くなよ。

 

「これでチェックメイト……エヴォリューション・リザルト・アーティレリー」

 

フォートレスは口を大きく開け、紫色の光線を放つ、亮はその紫色の光線に飲み込まれる。

 

「ぐわぁぁぁ‼」

 

「亮くん⁉」

 

 

丸藤亮 LP4000-4000=0

 

『この程度か……』

 

フォートレスはつまらないと言いたげに言った。

 

勝者 小波遊一

 

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