ーーー遊一と亮がデュエルをしている頃、デュエルアカデミアにある授業用のデュエル場に遊一、亮と後一人を除く在校生が全員が集まっていた。
全員、これから始まるデュエルを待っていた。
「只今から、寮入れ替えデュエルを始めるナノーネ」
クロノスがそう宣言する。
すると周りから歓声が上がる。
そして、珍しくレッドからも歓声が上がっていた。
ーーー寮入れ替えデュエルとは、名前の通り、各寮にいる生徒を入れ替えるデュエルである。
このデュエルは優等生のイエロー、凡人のレッドにとって、最も望むデュエルであり、エリートのブルーにとっては、最も望まないデュエルである。
基本的にレッドの生徒がイエローの生徒またはブルーの生徒と入れ替えデュエルを行うことはほとんどなく、基本的にイエローの生徒がブルーの生徒と入れ替えデュエルを行うことがある。
だが、この寮入れ替えデュエルは頻繁には行われていない。
何故なら、この寮入れ替えデュエルに出る生徒は挑戦者は優等生であり、挑戦者に挑まれる者は落ちこぼれであるからだ。
まず、レッドで優等生が出ることは、ほとんどない。
何故なら、レッドは比較的に弱い人間ばかりを集めているからだ。
レッドはデュエルでも学力的にも弱い人間ばかり……だが、遊一と十代は少し違う。
遊一は学力とデュエルともに、ブルーの生徒クラスであるが、彼の両親がデュエルアカデミアの経営者である海馬瀬人と知り合いで、彼の両親は海馬瀬人に
ちなみに十代はデュエルはブルーの生徒クラスだが、学力が中学生レベルのため、レッドである。
はっきり言って、この寮入れ替えデュエルは、レッド寮の生徒にとっては、まったく関係のない話であり、レッド寮の生徒はこのデュエルではまったく盛り上がらないし、ほとんど歓声を出さないが……今回は違った。
何故なら、今年は小波遊一という
彼ら……いや、誰もが今日行われるデュエルは、ブルーかイエローの
イエローに優等生がいると、何処かで聞いたが、イエローの生徒に聞いても知らないと言われたので、小波遊一だと全員確信していた……そのせいか、ブルーとイエローの生徒達が観客席に自分達がいることが、物凄く嬉しそうにしているように見えるのは。
「では、今回の挑戦者を紹介するノーネ、イエロー寮の三沢大地ナノーネ‼」
「「「……は?」」」
ブルーとレッドの生徒は困惑の表情とそいつ誰?という感じになり、イエロー寮の生徒は「あぁ⁉」と今更自分達の寮にいる優等生を思い出した。
そんな中、三沢がデュエル場に現れた。
その瞬間……あぁ、そういえば、居たな、三沢って奴と全員が思い出し、とりあえず歓声をあげる。
十代達は現れたのが、予想と違い少し落胆した。
「おー、三沢か〜」
「僕は、てっきり第六天様かと思った」
「僕も第六天様だと思ったんだな」
第六天様とは遊一の異名である第六天魔王を略した呼び名である。
ちなみに本人の前で、それを言ったら翌日にはデュエルアカデミアの教室に全裸で吊るされるぞ☆と張り付いた笑顔を浮かべた翔が逆さ吊りの状態で発見されたときに言っていたらしい。
「ん、じゃあ、遊一はどうしたんだ?」
「「さぁ?」」
十代の疑問に答えることができない翔と隼人の二人は首を傾げた。
十代はうーんと滅多に使わない知恵を使ったが三十秒足らずで、オーバーヒートした。
「そして、挑戦者三沢大地と戦うのはショニョーラ万丈目準!」
「な、万丈目⁉」
「万丈目君が⁉」
そして、現れたのは紛れもなく万丈目準だった。
万丈目が現れるとブルーの生徒達からは笑い声が聞こえ、万丈目をバカにしているのは明らかだった。
だが、万丈目はそんなこと気に止めず、真っ直ぐと三沢と向き合う。
「……小波くんは来てないみたいだね」
「あぁ、あいつなら、あの赤帽子ですぐに分かる」
「今日のこと、彼には言ったかい?」
「いや、言ってない」
「何故だ、君達は友人だろ?」
三沢は率直な疑問を万丈目にぶつけた。
何故遊一が居ないかはわからないが、何故万丈目が友人である遊一に何も言わなかったのか、気になった。
「……言うまでもない」
「?」
「俺は勝つ」
万丈目はその目に確かな闘志を宿し、デュエルディスクを構える。
三沢も構える。
「君は確かに強い……だが、慢心は駄目だ」
「ふん、貴様に言われなくてもわかっている」
伊達に遊一に三十回連続で負け、遊一という最高の友人を持っている万丈目準ではない。
「あと、もし負けたら……君は」
「退学だ、その時はその時だ。受け入れる」
「そうか……」
三沢は何処かで確信した。
万丈目はわかっていた。
自分が勝つとーーー
自分が負けるとーーー
だからーーー
「呼ばなかった……」
三沢は小さく呟いた。
万丈目はそれが聞こえたが、聞かなかったことにした。
「来い、三沢大地!
俺の地獄の炎で貴様を焼き払う‼」
例えーーー
「なら、俺は君の地獄の炎を鎮火しよう‼」
負けてもーーー
「両者、準備はいいナノーネ……では」
俺は悔いはないーーー
「「デュエル‼」」
そして、時は進み、遊一が亮に勝利したあとまで進む。
亮はキメラテック・フォートレス・ドラゴンのダイレクトアタックを喰らい、吹き飛び、床に倒れていた。
「……強いな」
「亮くん……」
「強い……圧倒的だ、まさかライフを一桁も削れずに負けるとは……」
亮は床に倒れた状態で天井を見つめながら、乾いた笑いを出しながら呟いた。
「どこが違う?
デュエリストの質?
カード?
戦略?
……それともリスペクトか?」
「丸藤先輩……負けた原因分かりますか?」
「……そうだな、カードか戦略か……リスペクト」
「先輩、今どういう気持ちですか?」
小波は倒れている亮に近付きながら、問う。
「どんな気持ち?」
「一年生に、自分より年下に、サイバー流を学んでいない人間にサイバー・ドラゴン関係で、負けて……先輩はどういう気持ちですか?」
「……」
遊一は亮のすぐ近くまで近付き、しゃがみ、亮の顔を覗く。
「……先輩が勝てなかった理由はそれを忘れてるからです。
最強、故にわすれた、それを」
「悔しい」
亮は呟く、ただ呟いた。
だけなのに、感情が広がる。
「悔しい悔しい悔しい!
後輩に!年下に!サイバー流も知らない輩に完敗したのが悔しい!」
亮は両目から涙を流す。
亮は号泣した、産まれて始めて負けて号泣した。
悔しい、悔しいという気持ちが溢れ出して止まらなかった。
年少の頃から負け知らず、サイバー流の免除も若くして手に入れた亮には、悔しいという気持ちは初めてだった。
別に負けたことは、サイバー流の修行中に何度もあったが、悔しいとは思わなかった。
亮は人一倍成長が早く、師匠に負けるのは当たり前だと年少時代から思っており、それを超えたときは当たり前だと思っていた。
そして、デュエルアカデミアに入り、負け知らずを今まで三年間貫いてきた……だが、それは呆気なく終わった。
自分より年下で後輩でサイバー流を学んでいない人間にサイバー・ドラゴンの勝負で負けた。
亮はそれがたまらなく悔しくって泣いた、子供のように泣いた。
修行中も決して、鮫島の前でも泣くことも泣き言も言わなかった亮が号泣した。
負けたのが悔しくって、たまらなかった。
ーーー丸藤亮、今日産まれて初めて悔し涙を流す。
「取り乱してしまって……すまない」
「いえいえ」
気づけば、もう夕方だった。
お昼頃からデュエルを始め、それが終わったあとから、今まで亮はただ泣いていて、遊一は何も言わずに見守っていた。
ずっと泣いていたせいか、亮の目は赤く、頬には涙のあとが残っていた。
「気分はどうですか?」
「……ふっ、生まれ変わったような気分だ」
「そうですか」
「ありがとう、小波遊一」
「遊一で構いません」
「ふっ、俺も亮と呼び捨てで構わない」
「わかった、亮」
ふふふと友情を深める二人を微笑ましそうに見ながら、鮫島は思い出したように聞いた。
「そういえば、小波くん」
「はい?」
「そのカード、どうしたの?」
「あ……」
やべぇ、言い訳考えてないと遊一は焦った。
何故なら、サイバー・ドラゴンやサイバー・ツイン・ドラゴンはレアリティはかなり高いが、一般でも手に入る品物だ……だが、キメラテックは訳が違う。
キメラテックは裏サイバー流のカードで一般には配給されていないカードだ。
「小波?」
遊一が必死に言い訳を考えていると亮が小波という名前に首を傾げた。
「なぁ、遊一」
「ふぁ⁉」
言い訳を考えていた遊一はいつも通りに変な声を出してしまった。
「小波三神さんって、知ってるか?」
「ひぃぃぃ⁉」
鮫島は小波三神と聞いた瞬間、残り少ない毛髪を抑えた。
顔は青ざめ、ガタガタと震えているが亮はまったく気にしていなかった。
遊一はまさかと思いながら、答えた。
「母親だよ、小波三神は俺の母親」
「ふむ、なるほど……し……あれ?」
亮が何か鮫島に聞こうとしたが、そこには鮫島の姿がなく、次の瞬間、ガタン‼と大きな音をたてて、鮫島が泣きながら何処かへと走り去っていた。
「……亮、帰っていい?」
何となく察した遊一は、さっさと帰ろうと思った。
「あぁ、いいぞ。途中まで一緒に行こう、あとラーバァたん」
「ドローパン」
「一枚につき、一つでいいか?」
「あぁ、いいぞ」
二人は雑談しながら、校長室から出て行き、その後購買により亮がドローパンを購入、ドローパン三つとラーバァを三枚を交換した。
ちなみにドローパン三つの一つは黄金の卵パンで、渡したラーバァ三枚はただのカードで精霊はついていなかったので、遊一は亮に悪いことをしたなと思った。
だけど、亮だから、別にいっか。と思った、別にあっちの世界で亮とタッグデュエルをしたときに、亮のせいでデッキ切れ負けを何百回もしたことを根に持っているだけだと遊一はそう思いながら、ニボシパンをファラオにあげた。
そして、夜になり、気怠そうに遊一は準に指定された場所である趣味の悪いブルー専用のデュエル場に来ていた。あの後、部屋に戻るなり、キメラテック・フォートレス・ドラゴンの精霊から、小言をぐちぐちと言われたのだ。
「ラーバァを効果破壊されていたら、どうする?」だの「あの時、ツヴァイなどが来なかったら、どうする気だった?」などなどと、遊一を散々こけ下ろした。
それはまるで、自◯党に問題を会議中に出してくる民◯党みたいだったそうな。
遊一は初めて政治家に同情し、絶対政治家にはならないと誓った。
「来たか、遊一」
「お……じゅ……ん」
遊一は準を見て、いつもの「ふぁ?」と言って、固まった。
理由は簡単だ、準が何故か私服を着て、デュエルディスクをつけていたからだ。
「え、私服?なんで?どうして?」
デュエルアカデミアは本土に行かないない限り、私服は許されていない。だから、本来準は私服ではなく、ブルーの制服を着なければならないはずである。
何よりも優等生の模範とされている万丈目準がそんなことをするはずがなかった。
「む、お前知らないのか?」
「ふぁ?」
「俺は今日退学になった」
「ふぁぁぁぁぁぁぁ⁉」
「今日、寮入れ替えデュエルを行い、俺はそれに負け、退学となった。」
淡々と他人事のように冷静に語る準に、遊一はこれにまでないぐらいに驚き、そして思い出した……確か、このぐらいの時期にあっちの準も退学になっていたのを。
「何だ、知らなかったのか?」
ブンブン!と残像が見えるほどに激しく首を縦に振る遊一。
今日だとは知らなかった。
「そうか、まぁいい」
「いやいや、よくないよくない!」
「遊一、頼みがある」
「⁉、おう、まかせろ、先生の説得は……」
遊一は主に物理と精神的に説得(脅迫)が得意である。
昔、何処の同盟共と精霊達のおかげでそういうのは得意中の得意であった。
「俺と最後のデュエルをしてくれ」
「ふぁ⁉」
準はそういうと腕につくていたデュエルディスクを展開した。
なんで、そうなる⁉と遊一は怒鳴りたかったが、どうせ何を言っても無視されると思い、デュエルディスクを展開した……だが、デッキがセットされていなかった。
無視されるのはわかっているが、本当にこれでいいのか?と遊一は自分に語りかける。
それを見た準は叫んだ。
「遊一!」
「あーもー、わーかったよ」
そして、渋々遊一はデュエルディスクにデッキをセットする。
「「デュエル‼」」
後攻小波遊一VS先攻万丈目準
通常デュエル
LP4000
「「デュエル‼」」
1ターン目 万丈目準
安定の後攻ですわー。
さすがに後攻が続くと新手の呪いかと疑う。
ツァンやクロウとか後攻を与えたくない相手の時は面白いぐらいに先攻になるのになーと思う遊一であった。
「俺のターン、ドロー」
さて、今回の準のデッキは何でしょうかね?
「俺は永続魔法“前線基地“を発動!」
“前線基地“
永続魔法
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札からレベル4以下のユニオンモンスター1体を特殊召喚する事ができる。
前線基地って……ことは。
「俺は“前線基地“の効果により、“Yードラゴン・ヘッド“を特殊召喚!」
ですよねー、ユニオンのXYZ系統ですよねー。
“Yードラゴン・ヘッド“
ユニオンモンスター
星4/光属性/機械族/攻1500/守1600
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「X-ヘッド・キャノン」に装備、または装備を解除して
表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力・守備力は400ポイントアップする。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
「さらに手札から“Xーヘッド・キャノン“を召喚!」
“Xーヘッド・キャノン“
通常モンスター
星4/光属性/機械族/攻1800/守1500
強力なキャノン砲を装備した、合体能力を持つモンスター。
合体と分離を駆使して様々な攻撃を繰り出す。
「やっぱりか!」
わかってた、ドラゴン・ヘッド出された時点で、ヘッド・キャノンいるのはわかってた。
ユニオンって、面白いカテゴリーなんだよな……主体で使う人少ないけど。
「知っているとは、さすが遊一だ……場にいる“Yードラゴン・ヘッド“の効果発動!
“Xーヘッド・キャノン“に装備、これにより攻撃力、守備力が400ポイントアップ‼」
Yードラゴン・ヘッドは変形し、Xーヘッド・キャノンに追加の武装と装甲をつけた。
……つか、まんまドラゴン・キャノンじゃないですか、やだー。
Xーヘッド・キャノン
攻2200(1800+400)
守1900(1500+400)
おぉ〜、立派な攻撃力だこと。
相変わらず、機械族の初期ステータスは信用ならんな〜。
「俺はカードをセット、ターンエンド」
万丈目準
LP4000
手札3
モンスター Xーヘッド・キャノン
魔法、罠 Yーヘッド・ドラゴン(+400) 前線基地 セット×1
2ターン目 小波遊一
「よし、俺のターン」
さてと、行きましかね。
「手札から永続魔法“大樹海“を発動」
“大樹海“
永続魔法
フィールド上に表側表示で存在する昆虫族モンスターが戦闘またはカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、そのモンスターのコントローラーは破壊されたモンスターと同じレベルの昆虫族モンスター1体をデッキから手札に加える事ができる。
「そして、“アーマード・ビー“を召喚」
“アーマード・ビー“
効果モンスター
星4/風属性/昆虫族/攻1600/守1200
1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
選択した相手モンスターの攻撃力をエンドフェイズ時まで半分にする。
何気に優秀な子なんだよね、素なら最大で3200まで対応できるし、攻撃力を上げれば、さらに対応できる幅が増える。
やったね、アーマード・ビーちゃん、もっと、モンスターが倒せるよ!
『おい、やめろ』
アーマード・ビーが何か言ったが、気にせず!
「“アーマード・ビー“の効果発動、相手フィールドのモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時にまで半分にする、ポイズンニードル‼」
「なに⁉」
Xーヘッド・キャノン(Yードラゴン・ヘッド付き) 攻1100(1800+400÷2)
アーマード・ビーは空に高く飛び上がり、Xーヘッド・キャノンの頭部に尻尾の毒針を突き刺す。
すると、Xーヘッド・キャノンは毒のせいか、力が抜け、片膝を付く。
「バトルフェイズ、アーマード・ビーでXーヘッド・キャノンに攻撃!ビー・カッター‼」
アーマード・ビーは高速でXーヘッド・キャノンに接近し、切り裂こうとする……が、Yードラゴン・ヘッドがヘッド・キャノンから離れ、身を呈して、Xーヘッド・キャノンを守った。
アーマード・ビー 攻1600VSXーヘッド・キャノン 攻1100=-500
万丈目準 LP4000-500=3500
「ぐっ、だが、ユニオンモンスターは、装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにそのユニオンモンスターを破壊し、装備モンスターは守られる」
「ちっ、やっぱ、面倒だな、ユニオンモンスターは……カードをセット、ターンエンド」
小波遊一
LP4000
手札2
モンスター アーマード・ビー
魔法、罠 大樹海 セット×2
3ターン目 万丈目準
「俺のターン、ドロー……“Zーメタル・キャタピラー“を通常召喚」
“Zーメタル・キャタピラー“
ユニオンモンスター
星4/光属性/機械族/攻1500/守1300
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「X-ヘッド・ キャノン」「Y-ドラゴン・ヘッド」に装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力・守備力は600ポイントアップする。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
「さらに、リバースカード“ゲットライド!“発動」
「げぇ⁉」
“ゲットライド!“
通常罠
自分の墓地に存在するユニオンモンスター1体を選択し、自分フィールド上に表側表示で存在する装備可能なモンスターに装備する。
「これにより、墓地に眠るYードラゴン・ヘッドをXーヘッド・キャノンに装備!」
地中から勢い良く現れたYードラゴン・ヘッドは再びXーヘッド・キャノンに装着される。
「行くぞ、遊一!俺の場にいるX、Y、Zの三体を融合‼」
「くっ、来るか⁉」
くそ、なんでお前らは対戦相手になると、そんなにデッキが回るんだよ、こんなのおかしいよ!
「現れろ、“XYZードラゴン・キャノン“‼」
“XYZードラゴン・キャノン“
融合・効果モンスター
星8/光属性/機械族/攻2800/守2600
「X-ヘッド・キャノン」+「Y-ドラゴン・ヘッド」+「Z-メタル・キャタピラー」
自分フィールド上に存在する上記のカードをゲームから除外した場合のみ、エクストラデッキから特殊召喚する事ができる(「融合」魔法カードは必要としない)。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
自分のメインフェイズ時に手札を1枚捨てる事で、相手フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。
X、Y、Zの三体は空中に飛び上がり、スーパーロボットばりの合体を見せ、一体のロボットに合体する。
「さぁ、遊一、これからが本番だ‼」
「上等!」
「ドラゴン・キャノンの効果発動!
1ターンに1度だけ、手札を捨てることにより、相手フィールド場に存在するカードを1枚破壊できる……俺は手札を一枚捨て、セットカードを破壊する!
ハイパー・デストラクション‼」
セットカード 聖なるバリアーミラーフォース 通称ミラフォ
ドラゴン・キャノンの肩の二対のキャノン砲から放たれた一撃は、見事に撃ち抜くセットカードであった
「相変わらず、役に立たないな⁉」
遊戯王ではミラーフォースは破壊されるのは、お約束である。
嫌なお約束である。
「それには激しく同意する」
「だよな!」
デュエリストなら誰だって、いざという時のミラーフォースの役立たずさには呆れているはずだ。
制限解除はよ。
三積みにするから、はよ。
「だが、ありがたい!ドラゴン・キャノンで“アーマード・ビー“を攻撃、X・Y・Z ハイパー・デストラクション‼」
ドラゴン・キャノンの肩のキャノン砲、胴体のドラゴン、キャタピラのキャノン砲からの砲撃をマトモに喰らったアーマード・ビーは影も形もなくなる。
XYZードラゴン・キャノン 攻2800VSアーマード・ビー 攻1600=-1200
遊一LP4000-1200=2800
「っ⁉……だが、この瞬間“大樹海“の効果発動だ、フィールド場に存在する昆虫族モンスターが破壊されたとき、デッキから破壊されたモンスターと同レベルのモンスターを手札に加える……加えるのは、アーマード・ビー!」
アーマード・ビーの後ろにあった大樹海の方から、羽音が聞こえ、一体のアーマード・ビーが現れ、遊一の手札に飛んでいく。
「また厄介なカードを……カードをセット、ターンエンドだ」
万丈目準
LP3500
手札2
モンスター XYZードラゴン・キャノン
魔法、罠 前線基地 セット×1
4ターン目 小波遊一
「俺のターン、ドロー」
セットカードが嫌な感じがするが、今攻めなくて、いつ攻める。
「今でしょ‼俺は墓地の“アーマード・ビー“を除外して、“ジャイアントワーム“を特殊召喚!」
“ジャイアントワーム“
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1900/守 400
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地に存在する昆虫族モンスター1体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、相手のデッキの上からカードを1枚墓地へ送る。
「さらに、“アーマードビー“を召喚し、効果発動!
ドラゴン・キャノンの攻撃力を半分に、ポイズンニードル!」
XYZードラゴン・キャノン 攻1400(2800÷2)
「くっ」
「行くぞ、“アーマード・ビー“でドラゴン・キャノンに攻撃!」
「待て、カウンター罠“攻撃の無力化“を発動!」
「げぇ⁉」
“攻撃の無力化“
カウンター罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。
アーマード・ビーの攻撃はいきなり現れた巨大な渦に遮られた。
二体のモンスターはいきなり現れた巨大な渦に怯え、攻撃を中止した。
くっ、頑張れよ!
「これで、遊一のバトルフェイズは終了だ」
「カードをセット……ターンエンド」
遊一
LP2800
手札1
モンスター アーマード・ビー ジャイアントワーム
魔法、罠 大樹海 セット×3
5ターン目 万丈目準
さて、現在セットカードはブラフが二枚……其の内、一枚は先程使わなかったのは、ある意味正解だったな。
「俺のターン、ドローし、“前線基地“の効果発動、手札から“Wーウィング・カタパルト“を特殊召喚!
さらに“Vータイガー・ジェット“を通常召喚」
「はいぃぃぃ⁉」
“Wーウィング・カタパルト“
ユニオンモンスター
星4/光属性/機械族/攻1300/守1500
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「V-タイガー・ジェット」に装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力・守備力は400ポイントアップする。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
“Vータイガー・ジェット“
通常モンスター
星4/光属性/機械族/攻1600/守1800
空中戦を得意とする、合体能力を持つモンスター。
合体と分離を駆使して立体的な攻撃を繰り出す。
どいう引きをしてんだよ、お前……お前らは⁉
ふざけんなよ、この!
「ウィング・カタパルトとタイガー・ジェットを融合!
“VWータイガー・カタパルト“を融合召喚‼」
“VWータイガー・カタパルト“
融合・効果モンスター
星6/光属性/機械族/攻2000/守2100
「V-タイガー・ジェット」+「W-ウィング・カタパルト」
自分フィールド上に存在する上記のカードをゲームから除外した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードを必要としない)。
手札を1枚捨てることで、相手フィールド上モンスター1体の表示形式を変更する。
(この時、リバース効果モンスターの効果は発動しない。)
何度見ても、お前はただウィング・カタパルトの上にタイガー・ジェットが乗っただけにしか見えん!
っか、凄いやな予感‼
「まずは、ドラゴン・キャノンの効果発動、手札を一枚すて、“大樹海“を破壊する!
ハイパー・デストラクション‼」
「げぇ⁉」
ドラゴン・キャノンが放った一撃は大樹海を薙ぎ払い、さらに火をつけた。
そして、次々に火が大樹海の木や草に燃え移っていく……そして、焼け野原ひろしになった。
仲間外れはよくないな〜。
しゅ、主任、キサマ⁉
って、壊れてる場合か⁉
「そして、“XYZードラゴン・キャノン“と“VWータイガー・カタパルト“を合体‼
来い、VWXYZの最高傑作!
“VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン“‼」
二体……いや、五体の機体はそれぞれに分解、変形し、一つの最高傑作となる。
それが、VWXYZの最高傑作である……ドラゴン・カタパルトキャノンである。
つか、デケェ、パネェ。
“VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン“
融合・効果モンスター
星8/光属性/機械族/攻3000/守2800
「VW-タイガー・カタパルト」+「XYZ-ドラゴン・キャノン」
自分フィールド上に存在する上記のカードをゲームから除外した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードを必要としない)。
1ターンに1度、相手フィールド上のカード1枚をゲームから除外する。このカードが攻撃する時、攻撃対象となるモンスターの表示形式を変更する事ができる。(この時、リバース効果モンスターの効果は発動しない。)
「VWXYZの最高傑作の力を見せてやろう!
ドラゴン・カタパルトキャノンの効果発動!1ターンに1度だけ、相手フィールド場のカードを一枚除外することができる……対象は“アーマード・ビー“だ‼
VWXYZーアルティメット・デストラクション‼」
「技名長⁉」
巨大なドラゴン・カタパルトキャノンから放たれた極太の光線は、簡単にアーマード・ビーを飲み込み、アーマード・ビーを消滅させた。
それを隣で見てしまったジャイアントワームは顎の限界まで口を開き、驚愕の表情を浮かべていた。
以外と開くのな、お前の口。
「これで邪魔な、蜂は消えた……やれ、ドラゴン・カタパルトキャノン!」
ドラゴン・カタパルトキャノンはズシン、ズシンと、ゆっくりジャイアントワームに近づく。
それにガクガクと震えながら、ジャイアントワームは主人である遊一に振り返る……きっと、助けてくれると信じて。
「何かあるか?」
「いや、ない」
遊一が諦めたかのように言ったのを最後に聞いたジャイアントワームは簡単にドラゴン・カタパルトキャノンに踏み潰された。
VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン 攻3000VSジャイアントワーム 攻1900=-1100
遊一 LP2800-1100=1700
「俺はターンエンドだ」
万丈目準
LP3500
手札0
モンスター VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン
魔法、罠 前線基地
6ターン目 小波遊一
さぁ〜て、ここで逆転しないと負ける‼
「俺のターン!ドロー‼」
……よし。
「俺は“
“共鳴虫“
効果モンスター
星3/地属性/昆虫族/攻1200/守1300
このカードが戦闘によって破壊され墓地に送られた時、デッキから攻撃力1500以下の昆虫族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。
「そして、リバースカードオープン!“孵化“発動!」
“孵化“
通常魔法
自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動する。
リリースしたモンスターよりレベルが1つ高い昆虫族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
「なに⁉」
「孵化により、俺は共鳴虫よりレベルが1高いモンスター……“
共鳴虫の体を突き破り、アーマード・ビーが現れた、え、なに、お前寄生型なの?
なにそれ、こわい。
「さらに、リバース罠発動!“異次元からの帰還“!
ライフを半分払い、除外されているモンスター……“
“異次元からの帰還“
通常罠(制限カード)
ライフポイントを半分払って発動できる。
ゲームから除外されている自分のモンスターを可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時にゲームから除外される。
「……」
並べられた三体のアーマード・ビーを見た準は、自分の敗北を感じた。
「準……また、デュエルしような!」
「ふっ、当たり前だ」
「アーマード・ビー三体の効果発動!
ドラゴン・カタパルトキャノンの攻撃力を半分にする‼
トリプル・ポイズンニードル‼」
VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン 攻375(3000÷2=1500÷2=750÷2=375)
三体のアーマード・ビーの毒により、ドラゴン・カタパルトキャノンは弱体化するが、それでもドラゴン・カタパルトキャノンはアーマード・ビーに立ち塞がる。
「アーマード・ビー三体で攻撃、トリプル・ビーカッター‼」
「……」
VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン 攻375VSアーマード・ビー 攻1600=-1225
万丈目準3500-1225=2275-1600=675-1600=-925
「……ありがとう、遊一」
勝者 小波遊一
主人公説明
本作の主人公。
他のデュエリストと違い、様々なデッキを所有し、タッグデュエルで右に出る者は存在しないと言われているほど、タッグデュエルに精通しており、パートナーに合わせて、デッキを制作するため、デッキの種類が異常に増えたと言われている。
性格は楽天家で情に厚く、友人を見捨てないタイプらしいが、面白そうなら、普通に見捨てたり、相手が気に食わなければ、容赦無く叩き潰すこともある冷血な人間性を見せたりと、周りからはよくわからない男と評価される。
だが、そんななか、十代と遊星は親友であり、最高のライバルだと言われる人間でもあり、その実力はかなり上で、十代や遊星、初代決闘王の武藤遊戯より強いとも言われてるが、定かではない。
ちなみに、フラグ建築家で有名でもある。
朝が弱く、大事なことの前になると腹痛に襲われたりする貧弱人間…だと、見せかけて、以前ホセとランディングデュエルをしたり、セキュリティのバイク隊から走って逃げたりと実はかなりの人外スペックを持っている。
また、精霊の実体化とカードの実体化が可能である。