仕事が忙しかったというのは言い訳ですよね、申し訳ありませんでした
完全にこの小説のこと『忘れて』ました
気づいてから、やっべと思ったのですがパスワードが思い出せず、当時使ってたメールアドレスも変えていたのでパスワードの変更もできず、、、
テキトーにこうだったっけな?ってやったパスが当たりだったので、どうにか再開できました
楽しみにしてくれていた方々{いるのかな?}、お待たせしました
少し遅めのクリスマスプレゼントです
「それで私の所へ来た、ということね?」
「そうよ、さっさと教えなさい」
霊夢と正邪の暴走によって幼い姿になってしまった小間使いを元の姿へ戻すため、正邪へとかけた封印、『夢想封印』の解き方を知っていそうな人物、博麗の巫女のことを古くから知っている八雲紫がいる迷い家へと訪れていた。博麗の巫女を探し出し、教育を施すのは八雲家の役割だから、少しくらい術についても知っているだろうと踏んでいるのだが、ゆかりからの返答は思わしくないものだった。
「正確に言うと『夢想封印』に解く術はないわ。元が妖怪の力を抑えるものなのに簡単に解けては意味がないもの。霊夢の力でやったのなら私くらいの妖怪なら無理に解けないこともないけど、下手をすると『程度の能力』を失っちゃうわよ?」
「それくらい強力ってわけね……でも、どうしよう、あのままだと……」
霊夢は小間使いがいなくなることを危惧して悩んでいるが、そんな霊夢を見る紫の目は少し冷ややかなものだった。
正直紫はこれ以上霊夢が小間使いと親密になることを良しとしない。あくまで博麗の巫女は幻想郷の秩序を守るためにあるもので、妖怪と人間を繋ぐものだ。どちらかに肩入れすることはあってはならない。
紫とて最初は霊夢に小間使いをつけることを容認した。ぐうたら毎日縁側でお茶を啜ってのんびりしているだけの生活で、博麗の巫女らしいことは一切しない。霊夢らしいといえば霊夢らしいのだが、人里からの信頼は失っていき、危険さえなければ妖怪が近くにいても放置する始末で、むしろ妖怪寄りになっていた。それを小間使いをつけることで少しでも元に戻せればと思っていて、現に成功したのだが、霊夢の小間使いに対する感情の変化は読めていなかった。まさかあの何にでも無関心な霊夢があそこまで懐くとは思いもよらなかったのだから。
今もなお小間使いを想い思考を巡らせている霊夢から、小間使いを離したい。いっそこのまま放置しておこうかとも思うが、それで霊夢がやる気をなくしても困る。そうなるならまだ小間使いがいてくれた方がマシなのだ。
「どうしても封印を解きたいのなら、『夢想封印』を使いこなせるように修行するしかないわ。ちゃんと使いこなせるようになったなら、使い手である霊夢が解こうとすれば問題なく解けるでしょう。けど、そうとう大変よ?」
「大変って、どれくらい?」
「そうね……霊夢の才能なら一週間、寝ずに修行しっぱなしでなんとか、ってところかしらね」
一週間は小間使いのことが公になるまでには長すぎる時間だった。小間使いはほぼ週に一度の周期で人里へと出向く、その用事は買い物だったり人里の集会だったり霊夢への依頼など様々だが、その周期を乱したことは一度もない。正確な性格は与える印象にも大きく影響し、代わりに少しのズレでさえ不安を呼ぶ。
すでにその一週間の中三日を過ぎたところで、実際にはあと四日ほどの時間しか残されていない、それを知っている霊夢は言葉に詰まり、顔を僅かに歪ませた。
「それで私の所へ来た、ということね?」
「うん。すまないね、迷惑をかけて」
小間使いは自身でも心当たりを探したところ、古くから幻想郷に住んでいるアリスが何か知っているのではないかと、正邪を護衛にアリスの家まで来ていた。人里に姿を現すようになったのは最近だが、それまでは家に籠って魔法の研究をしていたらしいアリスも、先代ないし歴代の博麗の巫女の噂程度ならば耳にしたことはあるだろう。そうでないにしても、成長を促進させる薬だったり、歳を取らせる魔法だったり、封印を解除する方法など、何かしらの解決策を持っていると考えたからだ。
しかし思案顔をしたアリスから発せられた言葉は、小間使いにとって都合のいいものではなかった。
「残念だけど、貴方が思っているような魔法を私は持っていないわ」
アリスは魔法使いである。魔法を使える人間、ではなく種族として魔法使いなのだ。成長を止める魔法『捨虫の法』と、食事を取らなくても魔力で補えるようになる魔法『捨食の法』によって完全に人間とは別の生き物になっているのだ。当然、それには色々なものを捨てる覚悟が必要で、受け入れて魔法を行使した。
そんなアリスが、わざわざ成長する魔法などを必要としないことは明らかであった。
「今からそういう魔法を作ろうとしても時間が足りないわ。魔法を作るのはそれなりに大変だし、スムーズにいくこともあれば行き詰まることもある、簡単にできるものではないの」
「うん、何となくそうかもしれないとは思っていたよ。ごめんね無理言っちゃって」
「こちらこそ、何もできなくて悪かったわね」
気にしていないと言う小間使いだが、内心はかなり焦っていた。正直なところ、小間使いが今の姿で会って頼れるのはアリスしかいなかったのだ。他にも一応アテはあるものの、性格に難があったり、会いに行けばその道中で姿がばれたり、そもそも会いに行くことが難しかったりと、とてもじゃないが頼れるものではなかった。
どうしたものか、と悩む小間使いをアリスは少し懐かしんだ、そういえばこうしている小間使いを見るのは久しぶりだなと。成長が逆行したこともあり、
「貴方はまたそうやって……」
誰かの為に無理をする。
アリスに対してもそうだった。本来なら忌み嫌われるべき他種族のアリスを迎え入れるために、実を結ぶかもわからないのに手を尽くした。それまでにどんな非難を受けたか、それこそ最近の正邪となんら変わらない誹謗中傷に見舞われただろう。それでも諦めることをせず自分を貫き通すのは、決まって誰かのためだった。
今回もそうなのだろう。表向きは自分のためだろうが、実際には霊夢のため正邪のため、もしくは人里での約束を果たすため。
そんな小間使いに、もう少し我儘を言ってほしい、自分のことを考えてほしいと思うアリスは、敢えて二つある解決法を言わない。リスクが非常に高く、とてもじゃないが実行する気にならないというのもある。そして小間使い自身がそれを良しとしないだろうから。
「仕方ない……か。できれば何とかしたかったけど、これ以上頼れるものもないし、霊夢が頑張って術を解いてくれるまで我慢するしかないみたいだね」
一体いつになるのかわからないそれに期待するしかないのは気が休まらないだろうが、それ以外にできることがないと悟った小間使いは、アリスにいきなり訪ねたことを謝罪した。
「じゃあまた来るよ。元に戻ったらまた人形劇のこと楽しみにしてる」
「えぇ。またね」
手を振って去る小間使いが扉を閉め、姿が見えなくなり戻ってくる気配がないことを確認して、アリスは予定を確認する。小間使いは約束を破らない、故に予定が長引いても次の予定に間に合うほどに時間がある。
小間使いの予定は、おおむね理解している。それならばなり代わることは容易にできる。
アリスは自身に魔法をかける。これはまだ自身が人里から受け入れられていないときに作り出した魔法だが、小間使いによって結局使うことはなかったもの。魔法によって食事や睡眠などをとらなくてもよいが、人間と同じように食事をとるには買い物をしなくてはならない。そんなアリスが人里に行くために作った
華奢な体に上質そうな着物、整った顔に浮かべた優しい笑みは、まさに小間使いそのものだった。
すごく久しぶりに書いたので、前と同じように書けたかどうかわかりませんが、楽しんでくれたなら幸いです
じょじょに慣らしていって、更新もしていきたいと思います