馬鹿と気が合うお調子者   作:末吉

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更新してないのに一気に増えたことに驚いてます。


始める(呑気だけど)

 で、その日の昼位にテストを行い、夕食を食べた後まで時間をすっ飛ばす。

 

 俺は館内放送を使って放送を流した。

 

『あーあーマイクテス、マイクテス……ごほん…………ん、これ本当につながってるのか?』

『つながってる!!』

 

 こちらからでも聞こえるツッコミで確認した俺は、もう一度咳払いしてから話し始めた。

 

『えー合宿も最終日となり、明日帰るのみとなりました……が。もうね、ただ勉強するだけでここまで来るのってつまらんよね。ぶっちゃけ遊びたいよね。それもせっかく勉強したんだからどのくらい成果出たか確かめたいよね。と、いう訳で! なんと今回からバ、学園長が!! 総合科目のみのバトルロワイヤルを行うことを決めたそうでっす!!』

「今ババアって言おうとしたね」

『はっはっはー。実況席にいる学園長が何か言ったようだけど聞こえないからさっさと説明しよう。とはいってもルールは簡単! 開始時刻の午後七時から午後九時の二時間の間にどれだけ多くの相手を倒せるか競うというもの!! 徒党を組むもよし! 裏切るのもよし!! 身代わりにするのもよし!! ともかく様々な手段を使って二時間後に持っていた点数が一番高い人が優勝!』

 

 うおぉぉぉぉ!! と叫び声が聞こえる。やはりみんなも遊びがしたいようだ。

 そりゃそうだよなーと思った俺は、補足説明をした。

 

『で、重要なことを今からのべる。参加するのは生徒だけじゃなく教師もいるから気張っていけよ! それと、ルールは張ってあるポスターに書いた通り。配られたカードの中にある自分の点数が書かれた一枚だけ自分に勝った人に渡すこと。負けたらその場で参加資格が消えるのでそこんとこよろしく……っと、忘れてた。俺に勝ったやつには順位に関係なく豪華賞品をプレゼントしてやる。その気があるならかかって来いよ』

 

 じゃ、学園長に渡すわ。そう言ってから俺は館内放送室内に作られた実況席に座っているババアにマイクを投げる。

 受け取ったババアはこちらを睨みながら言った。

 

『頑張るんさね』

「いや終わりかい」

『はっ。教師を混ぜたとかとんだカオスじゃないか。圧倒的に教師陣有利だろ』

「あーそう言えば忘れてた」

 

 そう言って俺はババアからマイクを奪い、追加説明をした。

 

『先生の点数は全体的に四千点ぐらいなので頑張れば勝てるぜ、きっと』

「……一体どんなテスト作ったんさね」

「ん? そこは隣にいる教頭に聞いてくれ。俺は丸投げしたから知らん」

 

 そう言うと同じく実況席に座っていた教頭が「いや、難しいの頼むって言ったの君じゃん」と反論してきたので「でも作ったじゃん」と返す。

 

「まあ、そうだけど」

「……あんたの知り合いってのはとんでもないさね、やっぱり」

「そうかぁ? まぁ自力で知り合ったんだから自慢はできるな」

「それよりそろそろ始まるけど?」

 

 そう言われて俺は時計を見る。すると、開始時間まであと三分となっていた。

 

 慌てた俺はマイクで『開始の合図は学園長が言うからそれまで血をたぎらせて待て!』と言ってババアにマイクを渡して放送室を飛び出した。

 

『あー…残りあと二分かい。まったくなんだかんで急じゃないか。……さてジャリども、勝ち抜く意思はあるかい? あるんだったら最後まで生き残りな。それじゃ、さっさと始めようかね』

 

 俺が移動中にババアはそう言って、開始時刻一分前に始めた。

 

 

 

 

 

「……で、十分経過、か……暇だな」

 

 現在俺がいるのは三階の一番隅。他の奴らは大体一階の廊下だったりと目立つところにいる。

 なんで俺がそこに行かないかというと、行ってしまうとそこで終わってしまうからだ。おそらく。俺が。

 そんなのつまんねぇからなと思っているので人のこない場所にいる。

 

 壁に寄りかかりながら人っ子一人気配を感じない此の場所。異空間にでもいるんじゃないかと錯覚してしまう。

 

 俺は隣にいる相変わらずフードで顔を隠した召喚獣に視線を向けて話し掛けた。

 

「なぁ? 俺達このままでも問題ないよな?」

 

 当たり前のように返事はない。そして俺も返事があることを期待していない。単なる独り言と言い換えても差し支えない。

 

 下からは絶叫や悲鳴などが聞こえる。生き残りゲームなので誰に攻撃しようが問題ない。

 これだけ一斉に召喚しても落ちてないんだからなーなんて思いながら伸びをした俺は、壁から離れる。

 

「さぁってと、とりあえず様子見る為に動いてみるか」

 

 どうせ俺に向かってくる奴今のところ居ないし。という言葉を飲み込んで、俺はその場を離れて戦地へ向かうことにした。

 

 のだが。

 

「居たぞぉ! 重罪人だぁ!!」

「……おいおいおい」

 

 二階へ降りた時に黒い布で全身を隠し、その頭部に赤い字で『FFF』と書かれた連中が一目散に向かってきた。

 その集団の異常な殺意に周囲が誰も止めないために俺の方にそのまま向かってきたので、俺は一緒になって動いている召喚獣を指さして「消して来い」と言った。

 

 すると俺の隣にいた召喚獣が消えたと思ったら、向かってきた連中の戦闘の召喚獣を文字通り消した。

 

「なっ!」

 

 先頭が驚いて足を止める。そのせいで後続がぶつかり、逆将棋倒しのように積み重なっていく。

 その間にも俺の召喚獣は向かってきた集団の奴らを倒したようで、何ともなしにゆっくり戻ってきた。

 戦死者は補習しないからな今回と思いながら近づいた俺は仲間割れを起こしている連中からカードを一枚ずつ抜き取ってから呑気に前へ進んだ。




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