ハデスの砂時計   作:アリス・リリス

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PROLOGUE~始まりを告げる砂時計~

30世紀―地球は、一つの国となり、地球国と呼ばれていた。

 

 

響古(キョーコ)様!そろそろ起きてください!」

ボディーガードの逆滝(さかたき)が起こしに来た。

 

「もう、何よ…。まだ眠いんだからさ…」

 

響古(キョーコ)は、大きくあくびをした。

 

(うい)は、もう起きてるの?」

 

「いえ、兄貴が起こしに行ってます」

 

「そう…。今日は、何するんだっけ…?」

 

「せっかく王様の許しを得て、公立の学校に通わせてもらってるのをお忘れですか?」

 

「そうだったわね…。さ、早く食事をしましょう」

 

―食堂―

 

「お姉ちゃん、おはよ…」

 

(うい)が部屋に入ってきた。

 

「おはよう、(うい)。調子はどう?」

 

「いい感じ…」

 

「さ、食事を早く済ませちゃって、学校に行こ」

 

逆滝(さかたき)くん、姫様をお守りしないと、王様に怒られるよ?」

「兄貴もでしょ?」

 

 

――――

 

(うい)、勉強で分からないところがあったら、お姉ちゃんに聞くんだよ?」

 

「わかってる、お姉ちゃん」

 

3ヶ月前、(うい)は、16年の眠りから覚めた。

(うい)との生活がいつまでも続くと思っていた。

 

しかし、ある日の朝…

突然、崩れた。

 

 

響古(キョーコ)様、今日は特に何も予定は、ごさいません」

「やった!ゆっくりできるのね♪」

「それでも、早く食事を済ませてください!」

「はいはい、逆滝(さかたき)

 

いつも憂が起きてくる時間が過ぎた。

 

(うい)、遅いわね…」

「兄貴、手間取ってるのかな?」

 

二人がそう話していると…

 

「大変ぞよ!(うい)が…」

王が入ってきた。

 

「父様、何があったの!?」

 

(うい)の部屋へ向かった。

 

 

(うい)の自室前―

 

「王!響古(キョーコ)様!」

召し使いが待っていた。

 

氷月(ひづき)は?」

(うい)姫様の部屋の中にいらっしゃいます」

 

――――

 

響古(キョーコ)様!逆滝(さかたき)くん!これを見てください!」

 

氷月(ひづき)は、手紙を見せた。

 

~~~~~~

 

地球国第二王女・(うい)の魂を頂いた。

返してほしければ、異邦人(ストレンジャー)よ、我が元へ来い。

ただし、一緒に置いておいた砂時計の砂がすべて落ちきる前に来なければ、(うい)は死ぬ。

せいぜい頑張るのだな。

 

魔族族長

ルキフェル

 

~~~~~~

 

(うい)は…」

「目覚めません…。このままだと危険です…」

 

(うい)を時計の間へ!」

 

王は、(うい)を時計の間へ移し、生命維持装置を起動するよう命じた。

 

 

「まさか、キリトの仕業とは…。それも、悪魔の血だなんて…」

異邦人(ストレンジャー)を呼びましょう!それしか、方法が…」

 

逆滝(さかたき)は、砂時計を見つめながら言った。

 

「ところで、この砂時計、何でしょうね…。傾けて、止めることもできないし…」

 

氷月(ひづき)がぼんやり言った。

「クロノスの父様なら知ってるかもしれないわ!」

 

―そう、響古(キョーコ)は時の神・クロノスの一人娘なのだ。

訳あって、本来『時空の果て』で生活するところ、人間界で生活している。―

 

「杖ちょん、起きて」

 

響古(キョーコ)は、片方だけの赤いイヤリングを触った。

触れた途端、光の爆発が起こった。

爆発がやんだ時、響古(キョーコ)の手には杖が握られていた。

 

「…響古(キョーコ)!親をあだ名で呼ぶな!本来、私はクロノスと呼ばれるのだよ!?それに、この姿のときは、『タイム・スコーピオン・ケイン』という立派な名前があるんだよ!」

 

クロノス(杖ちょん)は、響古(キョーコ)に怒鳴った。

 

氷月(ひづき)は、『杖ちょん=クロノス』を知らなかった。

「クロノス様…。私は、知りませんでした。今までの無礼をお許しください」

 

「お前が氷月(ひづき)というのか…響古(キョーコ)がいつも世話になっている」

 

クロノスは、人の姿をとり、氷月(ひづき)に歩み寄り、握手した。

握手したあと、杖の姿に戻った。

 

「!?」

氷月(ひづき)逆滝(さかたき)兄弟はいきなりの出来事に驚いた。

 

「あ、父様はこちらの世界では杖ちょんとしての姿でいるのよ」

 

クロノスは、響古(キョーコ)に言った。

 

「で、響古(キョーコ)。私を呼んだのには理由があるのだろう?」

「忘れてた…。クロノスの父様、この砂時計がなんなのか知ってる?」

 

「ああ、知っているとも…」




◇◆用語解説◆◇

異邦人(ストレンジャー)
あるものを操れる、いわば魔法使い。

例えば、
時空異邦人(タイムストレンジャー)は、時間を操れる。

キリト
人間と他の動植物のDNAが合体した種族。

例えば、
魚族なら、人間+魚。
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