―魚族長の部屋―
「ラルツォーネ!」
「よく来たわね、
ラルツォーネは、のんびりと答えた。
「さあ、村を返してもらうぞ!」
「私を傷つけたら、時空が持たないわよ。ねぇ、久々に話しましょうよ?」
しぶしぶアクア・リリエカをおろした
しかし、次の瞬間!
「どういうことじゃ?」
周囲を操られた大臣達が武器を持って取り囲んだ。
「ふふふ、私が本当のことを話すと思う?さあ、サタン様の所へ来るのよ!」
捕獲用のネットが発射された。
「
聖なる光が周囲を包む!
ネットは、光の中に溶けた。
「「「「「「はっ、われわれは何を!?」」」」」」
大臣達が武器をおろした。
「たこどん、エイウド、たいフォン、ー!」
「くそっ、よくも…」
ラルツォーネが闇の力を込め始めた。
「お前たちも終わりだ!」
「動くな!」
杖ちょんが一回転して、人の姿をとった。
「…クロノス…」
ラルツォーネがぼそりと言った。
「ラルツォーネ、時の神たる私がお前に『時の烙印』を刻もう」
「ふん、ルキフェル様に呼び出されるだけだ!」
クロノスが手を掲げた。
「我が権能をもって、ラルツォーネに『時の烙印』を刻む」
クロノスは、手のひらをラルツォーネに向けた。
光がラルツォーネを包む。
「クッ、アアアー!」
ラルツォーネの肌に黒い烙印が現れた。
光がやんだ。
烙印は、しばらくして消えた。
「さあ、どうするの?」
「汝のあるべき時間軸へ戻れ」
「きゃっ!何するの?」
ラルツォーネがフワリと浮いた。
時空の狭間が現れた。
「ルキフェル様が再び呼び出すわよ!」
「『時の烙印』は、本来存在するべき時間軸に縛りつけるもの。他の時間軸へ移ろうとしても、次元転移魔法を無効化する。お前は、二度と時空を越えることは出来ぬ」
「…!?」
「さらばだ、未来からの魔族よ」
ゆっくりとラルツォーネは、狭間に吸い込まれていった。
同じ頃、魔族の村では
「ルキフェル様!ラルツォーネがこの時間軸から消えました!」
「サーチして、召喚し直せ!」
「…できません!」
ルキフェルは、頭を抱えた。
「ラルツォーネは、どういたしましょう?」
「…ラルツォーネは、諦める…。次の
「はっ」