ハデスの砂時計   作:アリス・リリス

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第三話~光の主は闇の中~

(わたくし)の元にこのような手紙が…」

 

~~~~~~

 

蛍族の長のお前を明日さらう。

お前の持つ宝珠と共に

我が主がお前を望んでいる…

 

魔族

ヴィネ

 

~~~~~~

 

「そんな…私があなたを守ってみせる」

 

???「ふふふ、できるのかしらね?」

 

声がしたかと思うと、

 

「きゃあっ!助けて!」

 

星奈(せいな)に黒いもやがまとわりついた。

 

「誰っ!?星奈(せいな)を解放しなさい!」

 

響古(キョーコ)が叫ぶと、黒紫の瞳を持つ長身の若い女性が現れた。

 

響古(キョーコ)姫、私がヴィネだ。星奈(せいな)を我が主の元へもらって行くぞ!」

 

この時には星奈(せいな)は、気を失っていた。

 

星奈(せいな)に何をしたの!?」

 

「気を失っただけさ。返してほしいのか?」

 

「早く解放しなさい!」

 

ヴィネは、薄笑いして

「ならば、闇の世界で私と戦え!」

右手をあげたかと思うと、世界が闇に包まれた。

その世界で星奈(せいな)は、まるで十字架に掛けられたように吊るされていた。

 

「ここで私と戦え!」

 

ヴィネが鎌を取り出した。

 

「杖ちょん!」

 

響古(キョーコ)逆滝(さかたき)氷月(ひづき)は、片方だけのイヤリングに触れた。

 

それぞれの手には

 

タイム・スコーピオン・ケイン

 

クリスタル・ファルディア

 

リ・ナイト

が握られていた。

 

壮絶なバトルが始まった。

 

時空逆転(タイム・エクセレント・リターン)!」

水晶剣刃(クリスタル・ソード)!」

魔氷爆発(アイス・クライシス)!」

 

「ふふふ、どこを狙っているのかしら?」

 

ヴィネは、身軽にかわしていった。

 

水晶破片雨(クリスタル・シャワー)!」

 

ヴィネが一瞬姿を消した。

 

「ちっ、すばしっこい!」

 

「そう?誉めてもらえて嬉しいわ!」

 

「ぐっ!」

 

ヴィネは、逆滝(さかたき)の後ろにまわっていた。

 

逆滝(さかたき)!」

逆滝(さかたき)くん!」

 

二人は、逆滝(さかたき)の元へ駆け寄った。

 

「…………………」

 

逆滝(さかたき)は意識を失っていた。

 

「「!?」」

 

二人が見たのは、逆滝(さかたき)の体が次第に闇に侵食されていくところだった。

 

………………………

 

(ここは…どこだ…)

向こうに目をやると、黒い炎が近づいているのが見えた。

(炎が俺の体に…!ウァァァ…!)

 

………………………

 

「何をしたの!?」

 

ヴィネは、ニヤリとして言った。

「こいつの心に闇を植え付けてるのさ!意識を失ってくれたお陰で植え付けに手間取らなくて済んだよ。自我があると、抵抗されるからな!」

 

逆滝(さかたき)の体は闇に蝕まれ、あんなに白かった肌も黒ずんできた。

 

逆滝(さかたき)!戻ってきなさい!」

 

「無駄だ。すべてが黒に染まったとき、我らが魔族のしもべとなるのだ!」

 

(そんな…逆滝(さかたき)、あなたを失いはしない!)

 

「杖ちょん、力を貸して!」

「了解!」

 

響古(キョーコ)は、闇に蝕まれていく愛する人に杖をかざして唱えた。

 

時間逆再生(タイム・リターン)!」

 

しかし…

「きゃあっ!」

響古(キョーコ)様!」

 

呪文は、弾かれてしまった。

 

体は、黒に染まりきっていた。

目が見開かれ、ゆっくりと立ち上がった。

 

「!?」

瞳の色まで黒に染まっていた。

 

「「逆滝(さかたき)!」」

 

「…………………」

呼び掛けられても、逆滝(さかたき)は冷たい目を向けていた。

 

響古(キョーコ)姫、お前の声はもう聞こえない。さあ、逆滝(さかたき)、あいつらを倒すのだ!」

 

「はい!ヴィネ様!」

 

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