ハデスの砂時計   作:アリス・リリス

8 / 13
第七話~闇の魚たち~

響古(キョーコ)達は、魚族の村へ向かった。

 

響古(キョーコ)異邦人(ストレンジャー)の力をすぐに使えるようにしといた方がいい。嫌な予感がする…」

 

杖ちょんは、勝手に実体化し、響古(キョーコ)の手に収まった。

 

 

「みんな!魔族が襲ってきた時に備えて!」

 

杖ちょんの言葉に従って、水乃(みずの)砂来(さらい)氷月(ひづき)星奈(せいな)は、片方だけのイヤリングに触れた。

 

水乃(みずの)のアクア・リリエカ

砂来(さらい)雷光剣(らいこうけん)

氷月(ひづき)のリ・ナイト

星奈(せいな)神光錦(しんこうにしき)

 

が実体化した。

 

いよいよ魚族の村が見えてきた。

 

すると、杖ちょんが激しく反応した。

 

「まずい!魔族の力を感じる!」

 

その声と同時に黒い魚が現れた。

 

「あれは、魔族が魚族の姿を取っているものじゃ!倒さねばならぬ!」

 

水乃(みずの)が反応した。

 

(らい)…」

 

砂来(さらい)が呪文を唱えようとした。

 

「ダメよ!ここは、海の中。むやみに雷を放ったら、私たちも魚族の村も危険だわ!」

 

「私が魔族以外の者に雷を通じないように施す!」

 

響古(キョーコ)は、タイム・スコーピオン・ケイン=杖ちょんを手に、

 

「時の神・クロノスよ、我ら異邦人(ストレンジャー)と罪なき魚族の村人を守る障壁を!防攻空間現出(シールドアテリア)!」

 

 

すると、響古(キョーコ)達の胸に小さな緑色の宝石のついたペンダントが現れた。

 

「これで私の加護を受けられる。これをしている限り、雷をくらうことはない」

 

杖ちょんが言った。

 

 

「ぐるるっ!」

 

黒い魚が響古(キョーコ)に襲いかかった。

 

「姫様!」

 

氷月(ひづき)響古(キョーコ)を突飛ばし、

 

「敵を冷やせ、その息が凍るまで…氷雪風(アイスウィンド)!」

 

黒い魚は、氷の中に閉じ込められた。

 

しかし…

 

その魚が氷の中で石化した。

 

「魔族が自らの命が危うくなったとき石化して、傷が癒えるまで誰にもその石化を解くことができないって聞いたことがあるわ…。響古(キョーコ)姫、このままじゃ…」

 

星奈(せいな)が心配そうに言った。

 

「大丈夫よ、氷月(ひづき)

 

呼び掛けられた氷月(ひづき)は、リ・ナイトを手に氷の中の魔族に飛びかかった。

 

リ・ナイトが魔族に刺さった。

その瞬間、石化が解け、魔族が喋りだした。

 

「…まさかな…。…魔族100人切りつけ…その呪いによって…魔族を倒すことのできる…伝説の…リ・ナイトを持つ者がいたとは…」

 

「お前は、何のために魚族の村を襲ったのじゃ!?」

 

「フフフ、教えてやろう…。我らが偉大なる長・ルキフェル様の命令を受けしラルツォーネ様の指揮のもと、襲ったのさ…。異邦人(ストレンジャー)たるお前は取り逃がしたが…ラルツォーネ様はおっしゃった…『他の異邦人(ストレンジャー)と共に戻るだろう』と…」

 

「ラルツォーネ!?かつて私が500年後の未来に送り返したはずよ…」

 

響古(キョーコ)は、戸惑いを隠せずにいた。

 

「…偉大なるルキフェル様の魔力で未来から呼び出したのだ…。我ら魔族の末裔を…ウッ…」

 

黒い魚が苦しみだした。

 

「どうやら…私も死ぬようだな…。お前たちに話すことはもうない…さらば…」

 

黒い魚の姿が消えた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。