更新遅れて申し訳ありません。。。
それではお待たせしました!
今回はクリスマス会の回でございます!
次回からは二年生編となりますので、ご期待ください!
長かったな~笑
そして何より!
お気に入り登録100越え、ありがとうございます!
とても嬉しいですし、やる気の糧になります。
これからもよろしくお願いします~。
「え~、これから冬休みになりますが、決して怠けることなく、自主学習を怠らないように。」
「以上、解散!」
担任の教師が叫ぶ。
もう冬休みだ。
いつの間にか季節は冬。
校庭には雪が降り積もっていた。
部屋の暖かいこの感じも、教師が叫ぶのも、授業を受けるのも、もう当分おしまいか。
普段は嫌気がさすのに、なんだが少しだが寂しくなるな。
「相馬くん!」
唯が後ろから背中をつついてくる。
「どうした?」
「部室いこ!さっきりっちゃんが終わったら集合って言ってた!」
「律が?分かった」
「アンタ達、帰んないの?」
「和ちゃん!」
「あぁ、悪い。なんか集合かかってるみたいなんだ」
「そうだ!和ちゃんもおいでよ!」
「えっ?私部外者だけど・・・」
「大丈夫だろ、別に大事な話をする訳でもないし」
「そうかしら・・・」
「うん!んで、一緒に帰ろ!」
「分かったわ」
少しだけ和は嬉しそうに微笑んだ。
唯は和の手を引っ張り、部室へと向かった。
***
部室のドアを開ける。
もう中には俺ら以外全員揃っていた。
「おっ!来たな!和も来たのか!」
「どうも」
「んで、なんだよ?招集ってのは?」
「ふっふっふ、今日を呼んだのは他でもない・・・!」
律はもったいぶるように。
「クリスマス会をします!!!」
「クリスマス会?」
「そう!お泊りをしたいと思います!!!」
「マジかよ・・・」
「何、相馬さんはクリスマスに御予定でもあるのかしら~ん?」
律が睨むように俺を見てくる。
「そ・・・そうなのか?相馬・・・」
なんか澪も見てくるんだけど・・・。
「相馬くんって彼女いるの?!」
「いやいや待てお前等・・・!」
「天然って怖いわ・・・」
和がやれやれと首を振る。
「いねーよ!てかいたことねーよ!」
「そうなのか!?」
物凄い勢いで澪が叫ぶ。
それから、あっ、と恥ずかしそうに顔を赤くする澪。
「ま、まぁ・・・お付き合いはお互い成人してからだな・・・!」
「澪・・・お前意外と古風的だな・・・」
それを見て律が澪を肩を組みながら、
「じゃ、決定な☆」
「場所は?」
「ムギん家って思ったんだけど、ダメなんだよね?」
「うん・・・前から予約ないとダメなの・・・」
「っという訳で相馬!!お前ん家だッ!!!」
「・・・別にいいけどさァ」
「何その嫌そうな顔は・・・」
「いや、なんでもないよ」
「じゃ、決定!」
「ねえねえ、プレゼント交換しない!?」
唯が思い出したかのように叫んだ。
それにムギが目を輝かせ反応する。
「しようしよう!!」
「いいわね、クリスマスっぽい」
「プレゼント交換ねぇ・・・」
「じゃ、各々用意して、24日の昼くらいに相馬ん家集合な!」
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とりあえず、前日になったのでヤバいと思い、プレゼントを買いに行くことにする。
既にもう夕方近くになっていた。
ショッピングモールにでも行くか。
といっても俺以外全員女子だからな・・・。
何を渡せば喜ぶんだろう。
化粧品?お菓子?何かの便利グッズ?
うーん・・・分からない。
まぁ適当に選べばいっか。
電車に乗り継ぎ、少し家から離れた場所で降りる。
そして大きいショッピングモールへと入った。
ここに用事があってちゃんと来るのは初めてだな。
何か新鮮な感じがする。
「あ!相馬くん!」
ふと背後から声を掛けられる。
・・・この声は。
「―――ムギ!」
「こんなところでお会いするなんて~」
「何してるんだ?」
「プレゼント選びよ。何にするか迷っちゃってて・・・」
「実は俺も!女子って何を渡したら喜ぶんだ?」
「それで迷ってたのね。確かに難しいかも。」
「だろ?」
「でもあまり気負わず、自分がこれ!って思ったのだったら皆喜ぶと思うわよ~!」
「気負わず・・・か」
二人で雑貨屋に入ってみる。
久々に来たが、何かムギは嬉しそうに目を輝かせていた。
恐らく人生で初めて来たのだろう。
彼女はどこに行くにしても、新鮮な反応をとっていた。
「ムギはどんなものにするんだ?」
「うーん、迷ってる・・・。やっぱ私って言ったらお菓子かなぁ・・・?」
「お菓子って・・・なんだよそれ・・・」
思わず笑ってしまう。
いつもお菓子を提供するのはムギだが、クリスマスまでもムギがお菓子を出すことが可笑しくて。
同時に少し可愛らしく思えた。
自分のポジションがお菓子って面白い。
「なんで笑ってるのー?」
「悪い悪い、ちょっとツボにハマっちゃってさ。そうだな、俺もちゃんと選ぼう」
俺が適当に棚に手を伸ばす。
すると何かのバランスが崩れ、本が落ちてきた・・・!
それが頭に当たり、ムギの前へ。
「―――もうっ。」
「えっ?」
その本は・・・。
まぁ所謂、健全な男子が読んで楽しむ本であった。
女性の前で読んだら社会的に抹殺されるであろう。
なんでこんなものが雑貨屋に置いてあるんだ・・・。
「えーと、ごめんなさい」
「早くしまってください~」
「はい」
何か微妙な空気になった瞬間であった。
***
「よし、福引行くか!」
「ええ」
各々購入が終わり、ショッピングモールの外でやっている福引売り場へと向かう。
外は少し肌寒かった。
「もう冬って感じね~」
「だな、でも冬は好きだ」
「私も~。楽しい行事が沢山あるもの。私、今まで家族と過ごしてきたから友達と過ごすのは初めてなの~」
「そうなんだ」
やっぱりお嬢様・・・なんだな。
そんな彼女が高校に入って、軽音部に入って。
「中学の頃と違って刺激的で毎日楽しいわ」
「中学は退屈そうな言い方だな」
「いいえ!そんなことはないわ!そんなことはなかったけど・・・」
「―――?」
「女性としての品格とか、マナーとかそういうのを重視する学校で、あまり青春っぽいことは出来なかったの」
「あ~。俗に言うお嬢様学校ね・・・」
「そうかもしれないわね。」
ムギは微笑みながら、
「私ね、毎日が変わったの!とっても楽しいの!」
彼女は満面の笑みで、そう言った。
軽音部の中では、お嬢様キャラっていうのはあるけど、俺には普通の女の子に見えた。
こんなにも普通で、一般的なんだって。
「俺も―――。」
「え?」
「俺も変わった、一緒だな―――!」
**
「一等賞~!!!おめでとうございます!!」
「ええええっ!!??」
「うわぁ・・・ええ・・・どうしよう、相馬くん」
「いや、スゲーよ!!どんだけ幸運の持ち主なんだよ!」
「でも・・・」
なんと一等賞は海外旅行の券でありました。
こんなにも簡単に海外旅行って当たるんですね。
しかも俺の後で・・・。
ムギは持ってる子なんだな・・・。
「え!?すごーい!!!ムギちゃん!!!!」
ふと。
唯の声らしき声が背後からした。
「あ!相馬くんもいる~!」
「相馬じゃない~」
なんと唯と和が一緒にいた。
この二人も買い物だろうか。
なんともまぁ、偶然な・・・。
「唯~どこだーって・・・相馬!?」
「なーんで相馬がここにいるのさー・・・ってムギ!?」
再びお馴染みな声が聞こえてくる。
澪と律だ。
「何してるの~?」
「ムギと・・・相馬?」
「プレゼント買ってて、福引引いてたんだ。ムギとはたまたま会ってさ―――」
「へぇ~」
ニヤニヤしながら、わざとらしい返事をしてくる律。
「おい、律・・・」
「私達もたまたまそこで会ったんだ~。やっぱ皆ここで買うんだね!」
「まぁ、ショッピングモールだしね」
「しかも、ムギがさ!俺の目の前で海外旅行引いたんだ!凄くねーか!?」
「それは凄いな!なんという強運!」
「す、凄いな・・・」
澪は意外と反応が薄かった。
・・・あれ?
「でも、私、皆で人生ゲームやりたかったから変えてもらったの。」
「ええええっ!!??ええええっ!!??」
「だからみんなでやろ~!!」
「「「あ・・・うん」」」
やっぱりこの子はお嬢様・・・だ。
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24日になった。
クリスマスイブだ―――。
中学の時はクリスマスなんて遠い存在で、気にも留めなかったけど。
・・・ワクワクするもんだな。
なんて考えながら一人で部屋の飾りつけをしている。
あいつら喜ぶかな・・・。
瞬間、ピンポーン!とインターホンの音が鳴った。
俺は玄関へと向かい、ドアを開ける。
「よっ!相馬!」
「メリークリスマスイブ!」
「メリークリスマスイブって・・・」
「お邪魔するわね」
「おう」
律、澪、唯、和、ムギ、憂ちゃんが俺の部屋へとゾロゾロと入ってくる。
冷静に考えると、周りの人からの目が凄い気もするが、気にしない。
俺らはそういう関係ではない。
・・・"友達"だ。
そういえば、唯の前の台詞はなんだったんだろう。
大好き・・・とは言ってたけど・・・。
あれはどういう意味なんだろう。
異性として―――ではないハズだ。
ないないない、絶対ない。
唯はそういうやつなんだよ、うん。
そういう事を平気で言えちゃう子なんです。
唯。
彼女への気持ちも・・・俺は―――。
「っと・・・何考えてんだ・・・俺は・・・」
「どうしたー?相馬」
律が顔を覗かせてくる。
慌てて、なんでもないと答える。
余計なことを考えるのはやめよう。
「よーし、じゃあ始めるぞ~!」
「あれ、ケーキとかは?」
「買ってあります!」
憂ちゃんが颯爽と持ってくる。
「さっすが憂ちゃん!!」
「本当に出来た子だな~」
「そ、そんなことないですよ・・・」
照れる憂ちゃん。
か、かわいい・・・。
テーブルの上に憂ちゃんの作った料理やチキン、そしてケーキが並べられた。
「飲み物はたくさん買ってあるから好きなの選べ~」
「ほーい」
「私オレンジジュース~!」
「そんな急ぐなって・・・」
用意は整った。
生まれて初めてのクリスマス会。
始まる!
律がグラスを大きく上に掲げる。
「それじゃ行くぞ~?カンパーイ!!」
**
ここからはもう記憶が飛ぶくらいはしゃいだ。
隣の人から苦情が来たレベルだ。
今年一楽しい出来事だったかもしれない。
プレゼント交換をしたり。
途中でさわこ先生が来たり。
一発芸をやったり。
コスプレパーティーをやったり。
・・・澪可愛かったな。
夜通しはしゃぎまくった俺らは、次の日のクリスマスは寝て終わってしまった。
まぁ、これもまた一興・・・かな。
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「「「明けましておめでとう~!!」」」
こうして迎えた年明け。
今年からは二年生か。
早いものだ。
という訳で1月1日の早朝、俺らは近くの神社に集まることに。
何故か澪だけ袴を着ていた。
「澪、気合入ってるな」
「・・・うるさいっ」
「どうしたの?」
「律が明日袴着ていく?って聞くから、皆着ていくのかなって・・・」
「聞いただけ~!」
「なぁにぃ・・・!」
澪が顔を赤くして怒る。
まぁお約束だ。
「今年も澪ちゃんのポジションは相変わらずね~」
「・・・そうみたいだな」
「着替えに帰るっ」
憤慨した澪が口を膨らませながら、俺らに背を向けた。
すかさず頭で考えるよりも体が先に動いた。
「おいってば、大丈夫だよ。」
「相馬だって笑ってたくせに・・・」
「大丈夫だって、可愛いよ」
「えっ―――?」
「えっ?!」
あまりにも咄嗟に出た言葉なので俺自身も戸惑ってしまった。
なんか空気が凍ってる。
なんとかしなきゃ・・・!
「ま、まぁ・・・似合ってるってことだ・・・!うん・・・!」
「あ、ありがと・・・」
「なんか二人共、恋人みたいだね~」
「お似合いよね~」
「ヒューヒュ~!」
三人から冷やかされ、俺も顔を真っ赤にしてしまう。
違う・・・そんなんじゃない!そんなんじゃ・・・!
「うるせっ!俺は女心が読めるからな!サラッと紳士っぽい事を言えちゃうんだよ!引っ掛かったな!」
「・・・・・・」
「ごめんなさい」
女子全員から睨まれたので、とりあえず謝っとく。
もうすぐ三学期が始まる。
それが終われば・・・二年生か。
新歓の時期だな。
新入生とか来るのかな・・・?
沢山入って部活が賑やかになればいいと思う。
でも、この緩い感じは崩れずに。
俺はいつまでもこの感じで過ごしていたい。
今年の抱負を祈りに、神社のベルを鳴らす。
俺の今年の抱負・・・。
何があるかな。
軽音部の皆と、更に楽しくて充実した毎日が送れますように―――。
軽音部の皆と、かけがえのない思い出が作れますように―――。
軽音部の皆と―――――。
あれ、これじゃ全部軽音部じゃないか・・・。
本当に大切な存在なんだな、と改めて思い知らされる。
バスケ部の皆で、インターハイに出場出来ますように―――。
最後の一つだけ。
もう一つだけお祈りしたい事がある・・・。
俺の中の"この気持ち"が・・・ハッキリしますように。
絡み合う想い―――。