この素晴らしい女神に信仰を!   作:黄昏たそ

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十一話・デュラハンのバラッド

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目の前で、誰かが鳴いてるとしますよね。

剣で誰かに斬られそうだとしますよね。

その時に、性技とは何だろう、とか考えててどうするんですか?

見捨てちゃえばいいんですよ

 

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第一犠牲冒険者が出始め、切った張ったの大騒ぎが一段と熱をあげる今日この頃。

ベルディアとの一騎打ちの状態になっているダクネス。

ダクネスは皆への盾のように立ち塞がっており、それを一方的に攻撃していた。

斬撃は二桁を超え、3度4度とベルディアが首を投げ、全身もうボロボロになっていた。頰や鎧の切れ目から、血を流しながら立っている。

ヒールをかけようと僕は近づこうとする。

 

「ほう、これほど耐えるとは…大したクルセイダーだ…」

「…もっ…だ」

ボロボロになりながらもダクネスは小さく言葉を出す。

「何か言ったか?」

 

 

 

「もっとだ!もっと嬲れ、んもっと!大丈夫だ、力を入れよ、ほら、傷口も笑っている!私をもっと辱めよ、鎧を砕け、私の力の込めた渾身の剣を華麗に避けて見せよ、これはもはや決闘ではない!公開プレイだ!」

「えっ!?」

何言ってんだお前。余裕そうだな?これヒール要らないな?

 

 

「この血も初めて流したのだ、もうこれは処女を奪われたと言っても過言ではない!あぁ、こんなにも目があるところでこのような目にあうとは!このような姿になってしまうという情けなさで辱めようとするのか!」

言われたことが理解できずに首を投げようとする手が止まるベルディア。

そんな興奮状態のダクネスにカズマが声を上げる。

「時と場合を考えろ、筋金入りのド変態!!」

「くぅ…カズマも混ざりたいか!3Pというやつだな!公衆の面前、身体はデュラハンに傷つけられ、精神はカズマに傷つけられる…くっ、私がそんな程度で屈するか!私は誇り高きクルセイダーだ!」

「うるせぇよ変態クルセイダー!『クリエイト•ウォーター』!」

で、出たー!カズマさんのマジックコンボだ!

ウォーター+フリーズで確実に動きを止めるムーブだ!

2人の頭上に現れた水をベルディアは咄嗟に避ける。

「『フリーズ』!」

「ほう、足止めか!俺の強みは回避だけじゃないぞ!」

「回避し辛くなれば十分だ!『スティール』!」

 

その最高の瞬間に放たれたスティールは何の効果もなかった。

 

「…悪くはないが、レベルが違うのだ!」

ベルディアがカズマに指を指す。

「『セイクリッド•ターンアンデッド』!」

あとでアクア様に頼めば解けるだろうが呪いの前になんとなく空気を読んで割り込んでベルディアの気をそらす。

「!?ぐぁ、先にお前だ!プリースト!」

「上等!お前は今日死ねデュラハン!」

「一週間「お前の相手は私だろう!」」

ダクネスがそう吠えながら剣を振るった。

だが、ベルディアは凍った足元などないように易々と身をかわし、剣を握りしめる。

「盗賊、頼む!こいつの剣を奪っちまえば俺たちの勝ちだ!スティールを使えるやつは協力してくれっ!」

カズマは縋るように叫んでいた。

しかし、次々と仕掛けられるスティールは効果を見せず。

 

ボロボロのダクネスへと剣を構え

 

首を高々と放り投げた。

 

周りの冒険者から悲鳴が上がる。

今度ばかりはダクネスも余裕がない表情をしている。

 

 

 

 

さて、逃げるか

 

 

 

 

そう、体を向きを変えた時、カズマは叫ぶように唱えた。

「『クリエイトウォーター』ッッッッ!」

水が落ちる音がしたが、金属音はなっていない。

恐る恐る、顔をダクネスの方に向けた。

なぜか、ベルディアが突っ込んでいない。

「………カズマ、その……。私、結構覚悟を決めていたのだが…」

「水だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

反撃の水攻めが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

そこかしこの魔法使い達が魔法を唱えてる間に僕は後方に下がらせたダクネスを治療していた。

「『ヒール』」

「ん…すまない」

「全身ボロボロになってたのによくあそこまで変態発言出来るもんだね、余裕かと思って見殺しにするところだったよ」

「いや、興奮したのは確かだ、命の危機に瀕してもそれは変わらない、凄く興奮した。」

「あっはい…もう、ダクネスが死んだら僕逃げるところだったんだから」

「…はぁ、カズマよりクズで優しくないな」

「薄情な奴だし、Sでもないからね。それに、カズマはクズじゃないから、よし、回復終了、足止め頼んだよ」

「全く、人使いの荒い奴だああああああ!?」

「ちょ!?何!?」

そう送り出そうとしてたら水の壁がが押し寄せてました。

 

 

あ、水の加護のおかげか全然苦しくない。ありがとうアクア様、とか言うと思ったかボケェェェェ!加減しろバカ!

 

 

 

「溺れま!ちょ!あぶぶぶぶ!」

「めぐみん、めぐみーん!捕まってろ!流されたら死ぬぞ!」

「何だこの水は!流されるぞ!」

「助けてー!死にたくなーい!死にたくなーい!」

冒険者達の悲鳴が聞こえる。街の中心部からも悲鳴が聞こえた。

阿鼻叫喚の大洪水だ。

 

 

 

 

 

水が引く頃には死屍累々だった。

いや、死んでないけど皆倒れ込んでいた。

立って入られたのは僕と主犯ぐらいだ。

「な、何を考えているのだ貴様……馬鹿なのか?大馬鹿なのか貴様は…!?」

ベルディアもグロッキー状態で立ち上がった。

「今がチャンスよ、この私の凄い活躍であいつが弱ってる、この絶好のチャンス逃さないではないわ!」

カズマは片手を突き出して

「今度こそ、やってやるよ!『スティール』ッッ!」

全身全霊なスティールを発動させた。

…あ、あれ?首?首じゃねあれ?

「あ、あの…」

カズマの手の内からか細い声が聞こえる。

 

 

「返してもらえませんか?」

 

 

 

…………

 

 

 

 

「サッカーしようぜ!」

お前ボールな!

 

 

 

 

 

さぁ、始まりました、アクセルの街主催、デュラハンサッカー、冒険者達は先程の恨みを発散させるが如く、首を蹴ってます。

まぁ、そんなのは置いといて。

 

 

「おい、ダクネス。一太刀食らわせたいだろ?」

「あ、カズマちょっと待って。実験したい事があるんだ。」

「何だ?」

「大丈夫、すぐ終わるから」

そう言って僕はベルディアの鎧に触れて、素早く鎧を脱がすよう行動する。

意外に簡単にするりと上半身全部脱がせられた。

はぇー、細かいパーツとか全部取れるんっすねー。

そしてゾンビ部分が露わになる。うわ、やっぱりグロ。

「…ドヤッ」

「おい!誰だ鎧脱がした奴!それも一瞬ってどうやった!」

人だかりの中から何やら声が聞こえたがまぁ、いいさ。

そうベルディアの体の手が動く前に離れた。

「よし、ダクネスやっちゃって!」

「いやいやいや!どうやった今の!スティールか!?」

「これも手品のちょっとした応用さ…」

「手品便利過ぎるだろ!」

「あとで私に…う、うん!あの…もう斬っていいか?」

「どうぞどうぞ」

 

 

ダクネスは、大剣を大きく振り上げ……!

「これはっ!お前に殺された、私が世話になったあいつらの分だ!一撃に全てを込める!受け取れぇっ!

大剣を思いっきり振り下ろした。

 

 

あれ?さっき死んだ奴サッカーしてね?僕の気のせい?

うおっ、凄いドリブル。あっ、吹っ飛ばされた。

 

 

「よし、もうやることは無いな」

「剥ぎ取りもしたしねー」

「うむ、アクア、任せた」

「任されたわ!」

水の量はやり過ぎだがあれ程の水を生み出して弱らせたこいつが適任だろう。僕もやって経験値を稼ぎたいが横取りはいけない。

『セイクリッド•ターンアンデッドー!』

 

 

「ちょ、待って………!ぎゃあああああああああ!」

そう断末魔をあげながら頭部が消滅した。

 

 

 

 

魔王幹部、デュラハンのベルディア。

これにて退治完了!

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