U-511って書くのがめんどくさいのでユーに変更しました!
さてさて、アイツを出撃させたのはいいが、問題はその後だ。正直な所潜水艦を無理に行かせるほど資材はカツカツじゃない。むしろ潤ってる方だ。今の所遠征のスパンは週一、でもあの反応を見る限り毎日行きたがりそうなんだよな。
八幡「毎日行かせてたらブラックまっしぐらだし、俺の仕事が増える。つまりこれは早急に何とかしなくてはならない問題だ。」
だからといって俺が心の問題を解決することは出来ない。俺はその術を知らないからだ。
八幡「まあとりあえずは提督命令ってことで行かせない方向でいいか。それでダメなら他のやつに無理やり止めさせるくらいだな。」
加賀「ブツブツ煩いのだけれど。」
八幡「…。すいません。」
執務が終わっちゃって考えるしか仕事が無いんだよ。そんなゴミを見るような目で見ないで!いや、元からこんなんか。
加賀「…?はい。えぇ、います。」
ん?なんだ。無線連絡か。おいおい加賀さん?貴女も1人でブツブツ言ってる人になってるからね?あ、無線で話してるから1人じゃないのか。俺も俺の中のもう1人の…ダメだ。これ以上考えるのは止めよう。
加賀「っ!分かりました。すぐに行かせます。」
八幡「どうかしたのか?」
ただ事じゃない雰囲気で話していた為、思わず聞いてしまった。
加賀「遠征に向かった部隊が深海棲艦と遭遇したそうです。本来そこで撤退するのがセオリーなのですが…。」
八幡「まさか…。」
加賀「はい。新人の彼女が単身で突撃したと。」
言葉が出ねぇ。ここまでとは予想出来なかった。くそっ!俺の落ち度だ!
八幡「それで、状況は!?」
加賀「安心してください。既に撤退中だそうです。しかし損傷が酷いため護衛の艦娘を出して欲しいそうです。」
八幡「分かった。手が空いてるヤツを行かせていい。」
そうか、誰も沈んでないか。とりあえず一安心だな。が、しかしここまで酷いとなると本格的に対策しないとな。
帰投する艦娘達を迎える為に数人連れて外で待っていた。
天龍「ったく。何でテメェと一緒に待たなきゃならねぇんだ。」
長門「まあそう言うな。ちょうど暇だったのだからいいでは無いか。」
とりあえず負傷したヤツらを運ぶ為に2人を連れてきたが人選を誤った気がする…。これはこれでめんどくさい。
天龍「はぁ。しかしまぁ、単身で突撃とはなぁ…。随分と気合いの入った新人が来たもんだ。」
長門「そう言ってやるな。彼女にも彼女なりの考えがあったのだろう。だからと言って見過ごすわけにはいかないがな。」
そう言って俺の方を見てくる。
八幡「当たり前だ。心の問題だろうがなんだろうが関係ない。出撃すると自分で言ったなら最低限やる事はやってもらわないと困る。それも出来ないなら出撃する権利はねーよ。」
2人は黙る。この鎮守府に来てから数々の理不尽にあってきている彼だが、ここまで不機嫌な表情は見たことがなかったからだ。
時雨「帰投しました。」
八幡「悪いな。休みなのに無理言って。」
龍田「あらあら〜?珍しい事もあるわねぇ。自分から謝るなんて。」
八幡「悪い事をしたら誰だって謝るだろ。普通だ普通。」
軽口はここまでにしようか。
八幡「とりあえずドッグまで連れて行くのを手伝ってやれ。そんで暫くは休んでろ。」
そういえば潜水艦達とはあまり会話した事が無かったな。まあそれは今度にしよう。
八幡「U-511。お前は残れ。」
ユー「…分かりました。」
時雨「いいのかい?彼女もそれなりに…」
八幡「関係ない。コイツが原因でこうなったのは間違いないんだ。」
天龍「で、でもよ…。」
八幡「ブラック鎮守府にいたからか?」
その言葉に全員黙り込む。ブラック鎮守府に居たなら仕方ない?巫山戯るな。
八幡「とにかく、お前らはドッグに連れてってやれ。」
了解。という言葉を残し、肩を貸しながら歩いていく。
八幡「んで、何で撤退しなかった?」
ユー「資材を捨てる事になるならと思ったからです。」
八幡「資材には余裕があると言ったが?」
ユー「私達は兵器です。与えられた仕事をこなす。それだけで十分だと、私は考えています。なので撤退という判断はありませんでした。」
なるほど。資材調達を任されて、それを完遂出来なければ自分たちに価値は無いと。
八幡「兵器かどうかは問題じゃない。お前個人のくだらない考えで部隊を危険な目に合わせた。そこが問題なんだ。お前一人が傷つくのならいい、だがその我が儘で他を巻き込むな。」
ユー「私にはこのやり方しか分かりません。」
八幡「なら理解出来るまで出撃は禁止だ。」
ユー「ですが、」
八幡「これは、命令だ。自分の事を兵器だと思ってんなら反抗してんじゃねーよ。」
ユー「…分かりました。」
大淀「全員入渠が済みました。」
八幡「あいよ。どのくらいかかりそうだ?」
大淀「1日経てば復帰可能です。それと…。」
八幡「どうした?」
大淀「ユーさんが高速修復材の使用を希望しています。」
一瞬考え…。
八幡「いいぞ使っても。」
大淀「ですが…、」
八幡「ただし、全員分使うのと終わったらここに来るのが条件だ。そう伝えておけ。」
大淀「…分かりました。他の潜水艦の子達はどうしますか?」
八幡「個別で面談をするつもりだ。念の為加賀を付ける。」
念の為…、それは八幡の安否ではなく艦娘の事を気遣っての処置である。忘れてはいけない、ここも元ブラック鎮守府だと言うことを。
加賀「分かりました。」
大淀「ではそう伝えておきますね。」
そう言って大淀は部屋を出ていく。
加賀「提督はそろそろ気づいてもいいと思うのだけれど?」
八幡「何をだ?」
加賀「はぁ…。気にしないでください。」
ここの鎮守府の艦娘は認めてきてはいるのだ。以前の提督とは違うと。が、そんな事に本人が気づくはずもなくなんとも言えない空気がその場を覆う。
八幡「え、何この空気。」
加賀「黙って仕事してください。」
しようにも殆どやってくれてるからねーんだよ。理不尽な事ばかりの職場で泣きそう。小町助けてー。
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