第一次深海大戦   作:夜間飛行

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どうも、夜間飛行です!!

今回は空が舞台になります。彼女は空で何を探し求め、そこに何を見るのだろうか。

今回の主人公は誰なのか推理してみてください。
(1人称でかなり絞られると思いますが・・・)


Icarus

---???side---

「離陸準備完了!」

RAF B.E.2偵察機のRAF 1a空冷V型8気筒エンジン音がけたたましく鳴り響く。

 

滑走路を偵察機が進み俺の横を風が通り抜ける。

 

俺は今日付でこの基地に配属になった元艦娘の飛行機乗り。いわば、空娘。

 

今はジョナサン・エドワード基地司令に挨拶しにきているところだ。

 

エドワード「王立陸軍士官学校卒業、陸軍砲兵科に配属後航空科への転属を希望、訓練を修了し現在に至る。これが君の()()()経歴で合ってるな?」

 

アタシ「ああ、間違いねぇ」

 

エドワード「君のその口調は治せないかね?」

 

アタシ「無理だな。昔っからこの口調だからな。口癖みたいなもんさ」

 

エドワード「それは海軍だった頃からか?」

 

アタシ「・・・」

 

エドワード「・・・まあいい。言いづらいこともあるのだろう。ところで君は『飛ぶ』ということはどういうことか考えたことがあるかね?」

 

アタシ「いや。」

 

エドワード「これはこの基地に所属しているパイロット全員に出している宿題のようなものだ。私も答えはまだ出ていない。もしかしたら、永遠に考えても答えの出ない問題なのかもしれない。ここのパイロットは皆その答えを探すために飛んでいる。だが、大半のパイロットはその答えを知ることはない。今日も未帰還機が4機出た。皆20代または10代だった。自分より年下のものを戦場に送り出すことにはそれに勝る何かがある。」

 

アタシ「・・・」

 

エドワード「・・・すまなかったな。暗い話をしてしまった。君がその答えを探し出すことができることを願ってるよ。精進したまえ」

 

アタシ「ハッ」

 

さぁて、特にやることはねぇ。いろんなところを回るとするか。

 

その後は食堂、格納庫、兵舎などいろいろ見て回ったが、頭はずっとあの質問について考えていた。

 

エドワード『君は『飛ぶ』ということがどういうことか考えたことがあるかね?』

 

アタシ「『飛ぶということ』かぁ」

 

ウゥゥゥゥーーーーー!

 

空襲警報だ。アタシは格納庫へ急いだ、

 

アタシに用意された機体はソッピース トライプレーンだった。

 

アタシ「この機体は飛ばせるか!?」

 

整備兵「ええ!今すぐにでも!」

 

アタシはすぐに飛び乗り、大空へと旅立った。

 

「アト少シデ敵飛行場ダ!」

「クソ!マルデ溶鉱炉ノ中ヲ飛ンデイルミタイダゾ!」

 

戦場の空は青く天国のように美しいが地獄のように醜くもある。

 

火を噴く爆撃機、敵の護衛機に撃ち落とされる味方戦闘機、自らの寿命を悟ったのか敵の爆撃機に突っ込んだやつもいた。

 

アタシは必死に戦った。敵の背後につく。照準を合わせる。引き金を引く。撃墜する。これの繰り返し繰り返しだ。

 

アタシ「・・・!しまった!」

 

背後の戦闘機に気づかなかった。しかも2機。急降下、急旋回を繰り返したが、それでも敵は振り切れない。

 

やばい。死ぬ。

 

この言葉だけがアタシを一瞬で支配した。

 

エドワード『君は『飛ぶ』ということがどういうことか考えたことがあるかね?』

 

アタシ「司令、どうやらアタシもその答え出せそうにねぇな・・・」

 

時間が一瞬ゆっくりになる。引き金を引く。敵が先に火を噴いた。

 

一瞬何が起きたのかがわからなかった。

 

困惑していると目の前を1機の戦闘機が通り過ぎた。赤いフォッカー Dr.I。間違いない。アイツだ。

 

アタシ「赤い男爵(レッドバロン)だ!」

 

赤い男爵。伝説の撃墜王マンフレート・フォン・リヒトホーフェン。生涯80機の深海棲艦機を撃墜した英雄。

 

アタシでも知ってるその名は敵軍の中でも轟いていて、撃墜されたのちやつらはその遺体を敵の空の英雄として丁重に葬ったらしい。

 

「赤イ男爵ガイルナンテ聞イテナイゾ!」

「赤い男爵がいれば百人力だ!」

 

あいつの登場で敵はうろたえ、味方の士気は上がった。

 

あいつの飛行隊(空飛ぶサーカス)は見事な戦闘と射撃で敵を撃ち落としていった。

 

 結末をいうとこの日の爆撃は失敗した。多くが到達前に撃墜され投下も許しちまったが、基地に大きな被害を与えることはなかった。ザマアミロ。

 

 だが、戻る途中でエンジンがヘソを曲げやがった。エンジンから異常音が聞こえ、小さな爆発が起こりゴーグルが真っ黒になった。プロペラが止まりそうだ。

 

滑走路まで持ちそうにないと思った俺は脱出した。飛装は墜落しちまったが、搭乗員が生きていれば大勝利だ。

 

飛行場の近くに墜落したから、その日のうちに戻ってくることができた。

 

司令官への報告も済んだ。とりあえず風呂だ。身体中油まみれで気持ち悪かった。

 

「しっかし、飛装を失ったのは痛かったな。司令官はすぐに飛装を用意すると言っていたが、ありゃしばらくかかりそうだ。」

 

こんなことを言っているとある飛装が目に入った。

 

「ん?あれはブリストル F.2じゃねぇか・・・いいこと思いついた」

 

さぁ、こっからがアタシの武勇伝の始まりだ。

 

 

 

『天を駈け、敵機を見つけ、ただ撃墜しろ。あとはくだらないことだ』 ーマンフレート・フォン・リヒトホーフェン

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