家に艦娘来たんだけどどうすりゃいい?(打ち切り) 作:如月宵夏
高校も無事合格できたので、少しでも更新頻度を上げていきたいです。
それでは第2話、どうぞ!
(書き方少し変えました。)
デデデデーデッデッデッ……
「……あー……うるさぃ……もう朝かよ……」
スマホのアラーム音に設定してある、とある深夜アニメのオープニングがけたたましく鳴り響き、俺の意識は無理やり覚醒させられる。
「スマホ……あれ………どこいった…」
そのもはや暴力じみた爆音を止めるために、俺は枕元のスマホに手を伸ばすが、何故か一向に手に感触が来ない。
しかし、数秒後には「…んっ……うるしゃい……」と、若干寝起きで呂律の回っていない声とともに、アラームは止められた。
アラームも止まったので、少しだけ二度寝………と思ったのだが。
(……あれ?…今誰がアラーム止めた?)
ふと、そんなことを思う。
少なくとも、俺は止めてない。
じゃあ、一体誰が…?
と、思った所で、隣から再び「…んっ……んんっ…?……」という声が聞こえてきた。
(……この声の感じは女子やな………………っていやいやいやいや待て待て待て待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!)
この間わずか0.8秒。(ホントかどうかは知らん。)
いやそんなこと言ってる場合じゃない。
取り敢えず飛び起きて現状確認。
右側…壁だな。クリア
上…天井。クリア
左側…俺の部屋の景色とみど…いや青?の髪の美少女…はいアウトォォォォォォォォ!!!!
いやいやいやいやいや………え……マジでこの子誰?……
ん…?…でもよく見たらなんか誰かに似てるような………
あぁ……鈴谷か……っていやいや。鈴谷は二次元のキャラだぜ?そりゃあー会えるもんならあってみたいけどさ……流石に無理があるだろ…
(因みにこの間わずか1,4秒である)
とまぁ瞬時にこれだけの思考を終えた俺が思ったのは
「…ってかなに?本物?」
という事だった。
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「と、とりあえず…起こすべきなのか?」
そう言いながら頭を抱える。
そもそも、『彼女いない歴=年齢』な俺にとっては、『同世代の女子が同じ布団の中にいる』なんてことは幼稚園以来ないのだ。
だからこそ、理解の範疇などとっくに超えてしまって、一回りして逆に冷静になった。
しかし、冷静になったからと言って事態が好転するわけでもない。
しかも最悪なことに、今日は友人が数名我が家に来るのだ。
早いところ解決しなければ…!
と、そこまで考えた所で、目の前の鈴谷似の女の子が目を覚ます。
「…あれ…?ここは…」
「…目が覚めたかい?」
「ひゃいっ!?」
ビクゥッと体を反応させて、女の子がこちらを向く。
連動するかのように、朝日に照らされた髪質の良い緑髪がキラキラと輝いた。
そして、女の子は若干つり目な目を大きく見開いた後、ぷるぷるとした唇を開いた。
「…ってなんだ…提督か…」
「は?」
いかんいかん、思わず素で聞き返してしまった。
しかし、それだけ衝撃的な事を今、目の前の彼女は言ったのだ。
もう一度しっかり聞き返すことにする。
「えっと…俺が、提督?」
「そうに決まってんじゃん。今更なにいってんの」
そう言いながら、クスクスと笑う彼女。
その姿に一瞬見とれるが、気をしっかり持って逡巡する。
とりあえず、可能性としては二つ。
一つは、ちょっと…いや、だいぶ頭の痛い子が何らかの方法で我が家に侵入し、こんなことをしている可能性。
もう一つは…まぁ、有り得ない事だとは思うが、ネット小説よろしく画面の向こう側から…相似次元間転移だっけ?それが起こってこちらに来てしまった可能性。
まぁ、どちらも目の前の少女が鈴谷であればの話だが。
「えっと…ちょっと聞きたいんだが…」
「んー?何?提督」
「いや…よければ、君の名前を教えてくれないか?」
そう言うと、目の前の少女が目を見開いて、驚いたような表情を見せる。
「え!?覚えてないの!?私だよ、鈴谷だよ!?」
「…航巡?」
「いや、改装してないからまだ重巡だけど…」
これはアウトかもしれない。
頭の痛い子かも知れない。
だが、彼女が嘘を言っているようにも何故か思えない。
「…因みに、何鎮守府所属?」
この質問の答えで、どちらか分かる。
頭の痛い子か…それとも。
「えーっと…『ヴィルヘルムスハーフェン』だったかな?」
「…そっか」
確定した。
彼女は間違いなく『あっち側』の人間…もとい艦娘だ。
というのも、『ヴィルヘルムスハーフェン』と言うのは、俺が勝手に自分の鎮守府を呼ぶ時に使っていた名前だ。
命名理由は『かっこよかったから』。
我ながらあの時は痛かったと思う。
まぁ、話を戻すと『ヴィルヘルムスハーフェン』の事を知っているのは、俺自身と何人かの友人だけだ。
その中に緑髪の奴はいない。
となれば…
「えーっと、少し話を聞いてくれないか?驚くかもしれないけど、落ち着いて聞いてくれ」
俺がそう言うと、怪訝そうな顔をしながらも、コクリと鈴谷は頷いてくれた。
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「───という事なんだ…」
俺が一通りの現状説明を終えると、しばらくフリーズしていた鈴谷だったが、フリーズが解けると、一言一言絞り出すようにしゃべり出した。
「えっと…この世界は…あっちと違って…深海棲艦がいなくて…ここは提督の部屋?」
「そう言う事」
俺がそう言うと、鈴谷は逡巡し始めた。
俺はとりあえず、鈴谷の意思を聞くことにした。
「鈴谷はさ…どうしたい?」
「え?何が?」
「元の世界に帰りたいか…この世界で生きるか」
はっきり言うと、こちらの世界で生きるのはほぼ不可能だ。
戸籍の問題もあるし、何より諸経費がかかる。食費、光熱費、etc…
まぁ、余裕はかなりあるので、賄えないことはない。
お役人の目が入ったらアウトってだけだ。
「じゃあ…『コンコンコン…零悟ー?あんた何やってんのー?朝っぱらからドタバタドタバタ』」
まさかのタイミングて母親──南将 真奈美──登場。
ピンチである。多分人生最大の。
『入るわよー』
「あー!待って待って!マジで待って!!」
しかし、必死の叫び虚しく、母親はドアを開けて、入ってきてしまう。
あぁ…終わった…
と思ったのだが。
「…って、なんで鈴奈がこっちにいるの。ここ零悟の部屋よ?」
鈴奈?誰?
一瞬首を傾げるが、鈴谷が咄嗟に「ご、ごめーん…ちょっと起こしに来たら…」と言った。
待て、まずお前は今日来たばっかだろ、と視線で訴えかけるが肝心の鈴谷は全く気づかない。
そうこうしてるうちに母親は「おアツイのは良いけどほどほどにねー」と言いながら部屋を出ていった。
それを呆然と眺めながら一言。
「…え、なにこの状況」
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…まぁ、そのなんだ。結論を言おう。
「なんで鈴谷が妹になってんの!?」
「いや鈴谷に聞かれても…」
そりゃそうだ。
なんてったって鈴谷だって今この状況を理解出来ていないのだ。
…あの後、違和感を抱えたまま俺達は、とりあえずリビングに降りた。
そして食卓には何故か二食分の朝食。
「二人共さっさと食べちゃいなさーい」という母親からの声。
そして食事途中で降りてきた妹の真希の「あ、お兄ちゃんとお姉ちゃんおはよ」…
それで確信した。
俺らいつの間にか兄妹になってる、と。
ぶっちゃけ信じがたかったが、事実である以上、認めざるを得ない。
「マジかぁぁぁぁ…」と顔を洗ったり着替えたりした後に呻く事数十分。
母親からお呼びがかかった。
「総悟君達来たよー」
そう。友人の到着であった。
キレが悪いですが…一旦ここで終わります。
次回をお楽しみに!