バイオ7全クリしてしまった……(白目
前回までのあらすじ。
アマツさん、狩技を目の当たりにしてしまうあまり、ゴロゴロと転がった結果ハンターに見つかってしまう。
「な、何でここに!?」
そのハンターであるココット村の英雄【ギル】はアマツマガツチを見て驚愕し、ランスを抜刀する。
まぁ、驚くにも無理はない。
何せ生息しないはずの地域でアマツマガツチがいるのだから……。
というよりも、驚かない方がどうかしてるレベルだろう。
「くそ……これは予想外だ。よりによって相性の悪い氷属性のランスを持ってきたからか……!!」
ギルは再び苦虫を潰したような表情を取り、目の前にいる相手を警戒する。
だがアマツマガツチは……。
ーん?
首を傾げてギルを見つめるだけだった。
しかも仰向け状態で。
「て、敵意は……ない?」
それを見たギルも首を傾げる。
ー大マグロー…
敵意どころか大マグロを期待してるのか尻尾をフリフリと振るアマツマガツチ。
……その尻尾振りによってそこらにいたクンチュウが転がり、ランポスが吹っ飛ばされる大惨事が起きてるがギルは気にしてない。
恐らくアマツマガツチの思考は【ハンターに出会えばなんか貰えるんだろう】的な感覚であろう。
その原因はユクモ村のユカリであろう。
何せ、彼女との出会いがアマツマガツチにとって初めてなのだから。
「え、えっと……どうしたのかな?」
どう反応すれば分からないギルは苦笑いしながらアマツマガツチに近付く。
近付くとアマツマガツチは仰向け状態からゴロンと転がり、伏せの体勢に戻る。
……このせいでたまたま隣にいたブルファンゴが巻き添えになり、倒れてしまった。
(なんだろう、このアマツマガツチは?目が水色だし、それに嵐が来ないし……普通の個体とは違うのかな?)
マジマジとアマツマガツチを見つめるギルは考え込む。
……そして一つの答えに辿り着く。
「……あ、思い出した。確かユカリさんが言ってたアマツマガツチってこの子のことかな?」
ギルは「きっとそうだ」と言いながら頷く。
実はこの時点でこのアマツマガツチの噂は世界に広まっていた。
きっかけはユカリである。
ユカリがギルドに報告した影響により、全世界のギルドに伝わり、噂となって広まっている。
だが、未だに生態が不明のため……いや、被害などが出ていないため討伐クエストなどには出ていないそうな。
その肝心なアマツマガツチはというと。
ー?
頭の上に?マークを浮かべていた。
当の本人もとい、本龍は自覚していない様子。
いや、いつもの事ではあるが……。
「へぇ、人を襲わない噂は本当なんだね。ビックリしたよ」
ギルはそう言いつつ、ポーチからあるものを取り出す。
それを見た瞬間、アマツマガツチは尻尾振りの激しさが増す。
……なお、これによりさっき吹っ飛ばされたランポスが親分であろうドスランポスを呼んだが、その尻尾振りにより往復ビンタを食らう羽目になっている。
「確か食いしん坊なんだっけ?これ食べる?」
と言ってギルが取り出したのは桃色の肉。
……みんな大好きモスジャーキーである。
ー〜!!!
それを見るなり舌を出して「それ頂戴!!」と言わんばかり腕をバタバタさせるアマツマガツチ。
その腕の反動で尻尾が大きく振り、後ろにいたドスランポスを吹っ飛ばした。
「おー、やっぱり欲しいのね。ほら、お食べ」
ギルはニコリと笑い、モスジャーキーをアマツマガツチの手前に置く。
その瞬間だった。
ーバクッ!!
「っ!?」
それは【早業】の一言に尽きる。
たった一口でモスジャーキーを食べてしまった。
だがそれを気にせず口をモグモグ……というよりもモキュモキュと動かし、御満悦なのかホッコリとしているアマツマガツチ。
どうやらモスジャーキーが気に入った御様子である。
「は、早い……でも可愛い」
ギルは思わずアマツマガツチの額を撫でてみた。
アマツマガツチは嫌がらず、尻尾を振って喜びのアピールをする。
「ははっ、君面白いね。本当に古龍かい?」
ー?
ギルの質問に対して首をコテンと傾げるアマツマガツチ。
……古龍だということを自覚していない様子だ。
「まぁ、君の事はギルドに報告しておくけど討伐しないよう上手く誤魔化しておくよ。僕、君に興味が湧いたし」
ギルが言う興味はユカリと同じ……という訳ではなく、このアマツマガツチの生態に対して興味が湧いている。
主食はなんなのか?
技はどのようなものなのか?
縄張りはどう取るのか?
その他全てにおいてギルは興味が湧いた。
……これもまた別の意味でライバルが出来てしまったアマツマガツチ。
だが、そんなことも気にしてないのか嬉しさのあまりゴロゴロとしている。
「ふふっ、本当に可愛いな君。でもそろそろ帰る時間だ。最後にもう一つどうぞ」
ギルはもう一度モスジャーキーを手渡す。
アマツマガツチは待ってましたと言わんばかりそれを食らう。
その隙にギルはその場から離れ、ベースキャンプの方角へ足を運ぶ。
ギルは理解していた。
アマツマガツチに餌付けをしても良いが付いてくるため何らかの対策が必要となる、という事を。
今のアマツマガツチはモスジャーキーに夢中のためかギルの事を気にしてなかった。
……で、食い終わった頃には。
ー?
今頃になってギルがいないことに気付くアマツマガツチ。
不自然に思ったのか首を傾げる。
そして結局「まぁいいや」的な事になり、その場を後にした……。
……だがアマツマガツチは気付いてなかった。
アマツマガツチが去った後に霧が覆い始め、その最中に半透明な【何か】が蠢いていることを。
そしてその【何か】がこの森丘の頂点に立つ者だということも。
ー続くー
更新お待たせしました(涙
さて、次回は……まぁこの時点で大抵の方は知ってるかと思われます(汗