ガンゲイル・オンライン 戦場に散るロマン   作:Bishop1911

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ちょっと授業中に妄想した結果、
自分的にかなり良い設定
(少なくとも以前よりは)を
思いついたので書き直しました。


8

「…アンタ一体どういうつもり?」

 

俺は左のこめかみに突きつけられた

MP7を横目で確認しつつ、

左手に握る円筒形の武器の感触を確かめる。

 

「答えなさい!

どうしてキリトを撃っ…クッ!?」

 

シノンが俺を問い詰めようと声を荒げたが、

俺はシノンが最後まで言い終わるのを

待たずに左手に握っていた武器を使った。

俺が左肘でMP7の銃口を跳ね上げ、

光剣でシノンの肘から先を切り落とす。

赤い光が俺とシノンの間を走り、

ガシャッと音を立ててMP7が床に落ち、

シノンの腕がポリゴンの破片となって消える。

 

シノンが立ち上がって

バックステップで間合いを取る間に

俺も立ち上がり、

ホルスターからHK45を取り出した。

右腕の無い少女がまるで追い詰められた猫のように

犬歯を剥き出して敵意を表す。

 

『(シノン!大丈夫か!?)』

 

衝撃で床に落ちたシノンの無線機から

キリトの声が聞こえる。

 

「私は良いから早く行って!」

 

『(わかった!)』

 

ビル風が吹き込み始め、

再び訪れた束の間の静寂を消し去る。

俺は光剣の刃を消すと、

光剣とHK45をそれぞれのホルスターにおさめた。

 

「…どうして?」

 

「別にシノンに恨みはないし、

丸腰なのに殺すほど俺は腐ってない。」

 

仲間を撃つのはどうなのかと

言われればそれで終わりだが、

キリトもトードと止めるために

光剣を手に走っていたわけだし、

そこはお互い様だ。

 

「そうじゃないわよ。どうしてあなたはトードに?

例え仮想世界の中でも

やって良いことと悪いことがあるはずよ!」

 

「なんだ…そういうことか。

これはあいつのためじゃない。

俺自身に対する意思表示のためだ。

だから俺は今回あいつのイエスマンでいる。

ストッパーは…ほらな。

やっぱり俺たちの出る幕じゃない。」

 

俺は端末からマップを呼び出し、

シノンにも見えるように向きを変える。

マップの上でカトラスを示す点が

猛スピードでトードの元へ向かっている。

俺は再び移動を始めようと

タイミングを見計らっているキリトを

もう一度牽制するために

自分のライフルを持ち上げた時だった。

シノンが俺との間合いを詰めようと走って来る。

俺は咄嗟にライフルを捨て、

腰のホルスターに手を伸ばすが

次の瞬間、シノンの姿が視界から消え、

頭上で金属が軋む音が聞こえたが、

シノンの左腕が放った一撃の方が

俺が音の方向を向くよりも早かった。

よろめき尻餅をついた俺に

追い討ちをかけるように首を絞められる。

 

「だとしても!

アンタなんかにキリトは撃たせないッ!」

 

抵抗しようと両手で

首を絞めているシノンの左腕を引っ張るが、

10kg以上の重さがある対物ライフルを

使いこなす筋力は凄まじい。

俺は腕の力をフルに使うがビクともしなかった。

そして10秒もしないうちに

窒息認定が始まり、

HPがジワリジワリと

死へのカウントダウンのように減り始めた。

俺は腕力での勝負を諦め、

腰にぶら下がるHK45に手を伸ばし

ホルスターから抜くが、

背中につかまっているシノンも

それには気づいたようで、足で蹴り落とされる。

HK45はそのまま床を滑っていき、

大昔に崩れたという設定であろう大穴から

落ちて行った。

 

「ぐっ…」

 

体を揺らしたり壁にぶつけたりと

思いつく限りの抵抗はしてみるが、

シノンの華奢な腕は離れない。

HPが残り5割を切ったとき、

HK45が落ちて行った大穴が

再び目に入り、ある事を思いつく。

できればやりたく無いが、

今回ばかりはしょうがない。万策尽きた。

俺はその大穴めがけて走り出した。

 

「なっ!?」

 

背中のシノンも

何をするか気づいたらしいが、

これで間合いを取り直したとしても

ステータスや経験などの

いろんな要素で格闘戦に勝つ見込みはない。

俺は逃げられないように

シノンの左腕をしっかりと両手で掴んで

そのまま何も無い空間に飛び出した。

 

空中で俺の首を絞めるシノンの左腕の力が緩み、

HPの減少が止まるが、

数秒後には地面に叩きつけられてリスポーンだ。

俺は無線機のスイッチを入れ、

トードに状況を伝えるが、

 

「お姫様がそっちに行った。

良い加減目を覚m…」

 

最後まで言い切る前に頭から地面に突っ込み、

ガツンという衝撃の後に

待機スペースに転送された。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

リスポーンしますか?

 

Yes ・No

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーLOG OUTーー




<後日談>
グロッケンにて




「…はは…ははは…、
冗談きついぜ運営さん…」

俺は装備メニューを開いて
引きつった笑い声を
静かに酒場に響かせていた。
何が起きたか?
わかった人もいると思うが、
俺の得物が二丁ともストレージに無いのだ。
だがよく考えればそれも当然だ。
LE-901-16sはホテルの一室に
"置きっぱ"だしHK45に至っては
ホテルのかなり高い階から落ちた。
おそらく無事では無いだろう。

頭を抱える俺の隣の席に人影が座る。

「どうかしたんですか?」

やや高いトーンで問いかけてくる声に
聞き覚えのある俺は顔を上げる。

「き、キリトぉっ!?」

危うく椅子から落ちそうになるのを
なんとか踏ん張る。

「…もしかして怒ってるか?」

「そういうわけじゃ無いよ。
そっちにも事情があったわけだし。
それより渡すものがあるんだ。」

メニュー画面からトレードを
選ぶよう促された俺は、
言われるがままに
メニュー画面を操作していくと、
アイテムストレージが点滅して
アイテムが追加される。

「こ、これって…」

「君のだろ?」

追加されたアイテムの名前は
LE-901-16s、俺の得物だ。

「ああ…でも…」

「シノンのへカートを
回収するついでだからそんなに
気負わなくて良いよ。」

「…借りができたな。」
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