東方英雄伝 ~ラノベの主人公が幻想入り~ 【完結】   作:カリーシュ

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28話 キンジ編:ベレッタキンジモデルの幻想入り

―キンジ幻想入り 翌日

―魔法の森

 

 

 

―昨日は、本当にメチャクチャだった。

 

『幻想郷』とか言う人外集団の巣窟に迷い込んで。

 

『魔法使い』なんて奴に拾われて。

 

『弾幕ごっこ』なるモノに付き合わされて。

 

そして、―いや、俺の思い違いか、あまりにも希望的観測だけど―

 

 

『ヒステリアモード』が受け入れられて。

 

…正直、疲れた。

 

……だからなあ、魔法使いさん(霧雨魔理沙)よ。

 

 

「出掛けるんだぜ!だから起きるんだぜ!」

 

 

もーちっと寝かせてくれませんかねぇ?

 

 

「…後5分」

 

「駄目なんだぜ!今日は香霖の店でべれったを魔力弾撃てるようにしてもらうって話だったんだぜ!」

 

「分かった、分かったからー」

 

「よし、それじゃ起きるんだぜ!」

 

「…」

 

「…ぜ?」

 

「Zzz…」

 

「…よく分かったんだぜ」

 

 

―思えば、これが始まりだった。

 

なんのかって?

 

 

…後に幻想郷七不思議の1つになる、『魔法の森に連続して響き渡る(男の)悲鳴』のだよ!

目覚ましにマスパはおかしいだろッ!?

 

 

 

―数十分後

―香霖堂

 

 

「いらっしゃ―魔理沙か」

 

「おう!邪魔するんだぜ!」

 

上手に焼かれた俺が荷物よろしく連れてこられたのは、白髪の若い男が店番をしている『香霖堂』という店だった。

 

…店、だよな? ガラクタ屋敷にも見えるんだが。

 

 

「…後ろの人?は無事なのかい?ボロボロだけど」

 

「…まあ、何とか。寝耳に水ならぬ寝耳にマスパな朝だったんだ」

 

「それは、御愁傷様…ところで何か用かい?」

 

「おお!キンジのべれったを魔力弾を撃てるようにミニ八桂炉みたいな改造をして欲しいんだぜ!」

 

「?」

 

「昨日見てもらった代物のことなんだぜ!」

 

「ああ、拳銃のことか。それじゃあそこの人が、」

 

「遠山キンジ。武偵だ」

 

「森近霖之助だよ。よろしく」

 

「それじゃあ頼むんだぜ」

 

「分かった、やってみるよ。いいかい遠山君?」

 

「俺は―」

 

「マスパ」ボソッ

 

「お願いします」

 

脅迫は卑怯なんだぜ。

 

 

〜半妖鑑定中〜

 

 

「―うん、改造そのものはできそうだ」

 

「そのもの『は』?」

 

「うん、魔力媒体が足りなくてね」

 

「魔力―これも調べてもらっていいか?」

 

 

昨日発光していたバタフライナイフ。

 

考えてみれば、なんで魔理沙の魔力と似た感じをコレから感じたんだ?

 

 

「それは、確か刃の無いナイフかい?今は付いているようだけど」

 

「それの刃は柄の中にあって、回すと出るんだぜ」

 

「これは、緋々色金かい?」

 

「珍しいのか?」

 

「スルーなんだぜ!?」

 

「うん。長い間生きてるけど、本物は魔理沙の八桂炉に使った分以外は見たことないね」

 

 

なるほど。だからか。

 

 

「…うん、ナイフのメッキに使われてる分だけあれば、何とかなるよ」

 

「頼む。…ところで、どれくらいかかるんだ?」

 

「1日あれば形になると思うよ」

 

「そっちじゃ無くてだな、えっと、」

 

「お代かい?それじゃあ、この店には外界から流れ着いたものがあって、名前や用途は分かるけど使い方が分からないものがあってね。それを教えてくれないかい?」

 

「俺に分かる範囲でならな。悪いな」

 

「毎度ありと言っておくよ」

 

 

〜武偵説明中〜

 

 

「…私は最後まで空気だったんだぜ!」

 

 

 

―魔法の森 上空

 

 

「―改造に出したはいいが、丸腰だと不安だな」

 

「そうなんだぜ?」

 

「ああ。それにさっきから、何か寒気を感じるんだが―」

 

 

「魔理沙ー!!」

 

 

!?

 

 

「お!アリスなんだぜ!どうしたんだぜ?」

 

「それは勿論、魔理沙に付いた虫の駆j、じゃなくて、初めて見る人がいたから気になったのよ」

 

 

な、何者だ!? この女!?

 

笑顔でこっちに殺気をぶつけんじゃねえよ!?

 

 

「…遠山キンジだ」

 

「フーン。アリス。アリス・マーガトロイドよ。―よろしく(四露死苦)、ね?」

 

「!?」ゾクッ

 

 

俺なんかこの女にやったっけ!?

 

 

「ねぇ魔理沙、この人間借りていい?」

 

「ん?別にいいんだぜ―何でキンジは震えてるんだぜ?」

 

ヤバイヤバイ今この箒から離れたら絶対明日を迎えられないつぐの日状態になる自信がある!!

 

(…箒どころか私の服の裾まで掴んで、なんか可愛いんだぜ)

 

「じゃあ借りてくねー!」

 

「おう!キンジ、後でなー!」

 

「」

 

 

 

「―分かってるわよね、人間?」

 

「分からないし分かりたくない」

 

「へぇ、そう…

 

『グランギニョル座の怪人』」

 

 

人形の大群―弾幕か!

 

 

「!?危なっ!」

 

「フフ…そんなに魔理沙といたいなら…人形になってみる…?」

 

「誤解だッ!むしろ帰りたい!」

 

「そう…」

 

「テメェ対話する気ねえ―

 

う、うわあぁぁぁああ!?!?」

 

 

 

 

 

―霧雨魔法店

 

 

「う…ん―あ!?」

 

「あ、やっと起きたんだぜ」

 

「ま、魔理沙…? あれ、俺確か、アリスって奴に森に降ろされて―その後どうしたんだ?」

 

「さあ?森の中を気絶しながら走ってるところを文に助けられたってことしか知らないんだぜ」

 

「気絶しながらって。ありえないだろ」

 

「やったのはキンジなんだぜ」

 

「…まあいい。それで、その文って奴は?」

 

「あのパパラッチなら追い返したんだぜ」

 

「いや追い返―パパラッチ?」

 

「おう。文々。新聞の記者なんだぜ。ガセネタばっかりなんだぜ」

 

「―そうか」

 

「…なんかキンジが怖いんだぜ」

 

 

…こっちにも兄さんを傷つけた連中の同類がいるのか……

 

 

「そ、そういえばキンジ!文が来る前にアリスがこんなのくれたんだぜ!」

 

「ん?…こんなに真っ赤な服着た人形見たことな、い―」

 

 

…アレ? この人形の目、どっかで見たことが―

 

 

「まあ貰える物は貰っておく―キンジ?顔色悪いんだぜ?」

 

「」ブルブル

 

「キ、キンジ?」

 

「ニンギョウコワイニンギョウコワイニンギョウコワイニンギョウコワイニンギョウコワイニンギョウコワイ」

 

「な、何があったんだぜ!?」

 

「」バタンッ

 

「キンジ!?何があったんだぜ!?キンジ!?キンジィィーーっ!!」

 

 

 

 

 

 

―翌日

 

―香霖堂

 

 

「いらっしゃい、遠山君。頼まれた物なら出来てるよ」

 

「ああ、ありがと…」

 

「…やつれてるけど、大丈夫かい?」

 

「…スッゴイ悪夢見た」

 

「…聞いてもいいかい?」

 

「…小さな、人形みたいなのがうじゃーっていて、持ってる槍やら剣やらで永遠とど突かれ続ける夢…」

 

「…うわぁ」

 

「また私は空気なんだぜ?早く出来たの見たいんだぜ!」

 

「分かったよ。はい」

 

「おう―外見は殆ど変わらないな」

 

 

帰ってきたベレッタは、外見どころか触った感じも全く変わってなかった。

 

一通り動作確認もするが―不思議と狙いがつけやすくなったくらいだな。サイトでも変えたのか?

 

 

「緋々色金はグリップとそのカバーの間に伸ばしてメッキし直したよ。それと、これも」

 

「これは、9ミリパラ?」

 

「薬莢はね。弾丸部に他の使い捨てタイプの媒体を詰めて使えば、少なくとも火力不足にはならないと思うよ。それは札を使ってる」

 

「弾が切れたら?」

 

「自分の魔力を籠めても撃てるよ。燃費は悪いけどね」

 

「ちょっと試し射ちしてくる。弾はこれ使っていいか?」

 

「いいよ」

 

「私も見たいんだぜ!」

 

 

〜武偵試射中〜

 

 

結論。

 

この弾幕、武偵としても使いやすいな。

 

外見の割に威力が小さいから防弾服の有無を気にせず撃てるし、扱いそのものは普通の銃と何も変わらない。

 

強いて言えば、人に対して試してないから、逆に充分な火力があるかどうか分からないことと、弾は自作しなきゃいけない所だな。

 

…まあ火力は魔理沙や霊夢の弾幕を見る限り問題なさそうだけどな。

 

 

「これなら打ち消しきれないなんてことは無いんだぜ!」

 

「そうなのか?これで自衛の手段は手に入ったか。あとは手持ちの弾をバラして作り直せばいいな」

 

「気に入ってくれたようで何よりだよ」

 

「それじゃあ早速―

 

 

弾幕ごっこやるんだぜ!」

 

「弾が出来たらな」

 




ク「…アリスェ」
ヤンデレは怖い(確定)。
ク「限度があるだろ!? 12話でアリスが接近しただけでキンジが気絶するレベルでビビるわけだよ!!」
しかもキンジと幻想郷メンバーの絡みって、なぜかヤンデレ率高いんだよね。何故だろう?
ク「キンジ逃げて超逃げて!?」

補足説明
緋々色金:緋アリのキーアイテム。
八桂炉にコレが使われているのは東方原作設定。
バタフライナイフ:色金剥がしたせいで耐久力下がって、結果キリトに斬られる。以降は咲夜にナイフを一本譲ってもらって使用。
アリス:マリアリ以外認めないそうです(震え声)。
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