魔法戦記リリカルなのは~ユーノ英雄伝~   作:カズミン

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第1話『反逆者を追跡するのは白き死神』

~ミッドチルダ~

~~市街地~~

 

重加速現象の中でロイミュードの眼魂を使っているジャグラ―――眼魔スペリオルソードロイミュード(以下スペリオルソード)と

重加速を無効化する特殊なシールのようなものを核となる眼魔眼魂に張り付けられていた眼魔コマンドたちを除いてただ一人、重加速環境下でも行動可能な白い戦士がいた。

 

『馬鹿な!?重加速環境下で動けるのはコア・ドライビアを持つ仮面ライダーとロイミュードしかいないはずだ!!!』

スペリオルソードは自分たち以外にも重加速環境下で動けるものの存在に驚きを隠せなかった。

『君たちがロイミュードの眼魔眼魂と特殊なバッジを使っているように、僕にはこれがあってね。』

白い戦士―――ネクロムオリジンは紫と青みがかったシルバーのゴースト眼魂を取り出すと、スペリオルソードに見せた。

『それはまさか、仮面ライダーチェイサーの眼魂か!』

ジャグラは前もってロイミュードとロイミュードと戦った3人の仮面ライダーについての情報をシバルバから与えられていたため、ネクロムオリジンが持つゴースト眼魂の色から何の眼魂かを察知した。

『その通り、クリムスタインベルト式ドライバーとマッハドライバーを使用する仮面ライダーはシフトカー若しくはシグナルバイクを使って重加速環境下で行動することができる。逆に言えば、シフトカーさえあれば仮面ライダー以外でも自由に行動することができる。』

『そんなことは知っている!』

『チェイサーはシグナルバイクを使用する仮面ライダーだ。この眼魂にはその魂の一部と力が宿っている。だったらシフトカーやシグナルバイクと同じように所持していれば重加速環境下で行動できてもおかしくないだろう。』

『なるほど、そういうことか。』

『解説はこれくらいにして、やるとしようか。』

 

 

『悪いが俺はこれで引き返させてもらう。』

『何?』

『お前の事を思い出した。イーディス長官の秘蔵っ子だろう。その姿は確かネクロムオリジンといったか。噂ではウルティマを超える専用の眼魂を使ったジャイロ殿に一撃を加えたと聞く。』

『一撃加えた後は完膚なきまでに叩き潰されましたけどね。・・・なるほど、その話を知っているということは純ノバショッカーの構成員ではなく、こちら側の世界の住人でシバルバの一味ということですか。』

『その通りだ。偉大な戦士であるジャイロ殿に、一撃を加えた程の男が相手となれば、幾ら俺でも苦戦を強いられるだろう。それに、』

スペリオルソードは言葉を切るとネクロムオリジンの持つチェイサーゴースト眼魂を指差した。

『その眼魂に宿っているチェイサーは俺が今使っている眼魂のソードロイミュードを倒したと聞く、それも初戦でだ。さすが分が悪いからな。』

『そう易々と私が逃がすとでも?』

ネクロムオリジンは眼魂をしまうと戦闘態勢に入った。

『安心しろ、お前の相手はこいつらだ。』

スペリオルソードは2つの眼魔眼魂を取り出すと起動した。

<死神>

2つの死神ロイミュード眼魔眼魂を2体の眼魔コマンドに投入すると、2体は眼魔コマンド死神(以下、死神コマンド)へと眼魔チェンジを遂げた。

 

 

 

『ではな。』

『待て!』

スペリオルソードはネクロムオリジンの制止を無視し、目の紋章を描きゲートを開くと眼魂となって消えていった。

 

『逃げられたか。仕方ないな。とりあえず今は―――』

ドスッ!

ネクロムオリジンは一瞬にして眼魔コマンド達の懐に潜り込むと次々と掌底を叩きこんでいった。

『こいつらを何とかしないとね。』

 

 

ネクロムオリジンは眼魔コマンド達をパンチやキックで蹴散らすものの、敵の数は一向に減る気配はない。

『さすがに厄介だな。』

ネクロムオリジンは橙色の眼魂を起動させた。

『ダーウィンさん。お力、お借りします。』

ネクロムオリジンはドライバーのカバーを開き、起動させた眼魂を装填し、カバーを閉じた。

 

 

<アーイ!>

<バッチリミイヤー!バッチリミイヤー!バッチリミイヤー!>

電子音声が響き渡るとネクロムオリジンはレバーを引いた後、押し込んだ。

<カイガン!ダーウィン!>

今まで着ていたネクロムオリジンパーカーゴーストが霧散し、

ドライバーに装填された眼魂からダーウィンパーカーゴーストが召喚され、ユーノの周りを飛び回り、周囲の眼魔コマンドを蹴散らした。

<議論!結論!進化論!>

ネクロムオリジン・トランジェントがパーカーゴーストを羽織ると、仮面ライダーネクロムオリジン・ダーウィン魂(以下オリジン・ダーウィン)にパーカーチェンジした。

パーカーチェンジが完了すると同時にガンガンセイバー・ブレードモードがドライバーから出現しナギナタモードに変化した後、その右手に握られた。

 

 

 

「ティ、ティア!ふ、服のお化けだよ!お化け~!」

右腕に籠手―――籠手型のアームドデバイスリボルバーナックルを着け、鉢巻を巻いた青い髪の少女―――スバル・ナカジマは訓練校時代からの相棒であるティアナのバリアジャケットの襟をつかんで乱暴に揺すりながらティアナに向かって叫んだ。

「く、くるし、苦しい~」

ティアナは自分のバリアジャケットの襟を掴むスバルの手を引きはがし、右手に持ったクロスミラージュのグリップでスバルの頭を思いっきり叩いた。

「っ!?痛いよ、ティア~!」

「うるさいはね、危うくこっちがお化けになるとこだったじゃないっ!!!」

 

「エリオ君、お、お化けだよね…。」

「う、うん。で、でも大丈夫だよ、僕がキャロを守るから。」

エリオは桃色の髪の少女―――キャロ・ル・ルシエの手を握りながら震えているキャロに微笑んだ。

 

「何、アレ?ゆ、幽霊?しかも服の?」

「ダーウィン?どっかで聞いたような気が?」

「ん?どうしたの、なのは?」

フェイトは何かを考え込んでいるなのはに尋ねた。

「ダーウィンって確かね、、うろ覚えなんだけど、昔の地球にいた有名な学者さんだったはずだよ。」

「じゃ、じゃあ、本当の幽霊ってこと!?」

フェイトはなのはの話を聞いて、顔を青白くさせた。

 

「何なんだよあいつら!俺が、俺がかっこよく倒すはずだったのにぃ…。」

アサムはなのは達にカッコいいところを見せられず、良いところを持っていかれたとネクロムオリジンを睨みつけていた。

 

 

 

オリジン・ダーウィンは眼魔コマンドの大群の中央に飛び込むとガンガンセイバー・ナギナタモードを振り回し、敵を斬りつけていった。

『一気に終わらせる。』

オリジン・ダーウィンはネクロムオリジンはレバーを引いた後、押し込んだ。

<ダイカイガン!ダーウィン!オメガドライブ!>

オリジン・ダーウィンは身体を青と黄色い光の粒子状に変化させると縦横無尽に飛び回った後、眼魔コマンド達を光の粒子で締め付け一箇所に集めた。

そしてダーウィン・オリジンは上半身のみを実体化させると、ガンガンセイバー・ナギナタモードをドライバーにかざした。

<ガンガンミイヤー!ガンガンミイヤー!ガンガンミイヤー!>

オリジン・ダーウィンはガンガンセイバーのトリガーを押した。

<オメガストリーム>

背後に現れた橙色の目の紋章型のエネルギーを刀身に集めると一箇所に集めた眼魔コマンド達めがけてブーメランの要領で投げつけた。

すると、ガンガンセイバーは一人残らず敵を切り裂き、オリジン・ダーウィンの元へ戻ってきた。

オリジン・ダーウィンは粒子状にした下半身も実体化させて着地すると、通常形態に戻った。

『フゥ。』

ザシュッ!

一息ついているネクロムオリジンに二体の死神コマンドはネクロムオリジンの左右から鎌―――ヘルサイスで全く同じタイミングで斬りかかった。

 

 

ギュッ!

ネクロムオリジンは両手で左右から斬りかかってきたヘルサイスの柄を握りしめると身体を捻らせ、死神コマンドを投げ飛ばした。

 

『ん?』

ネクロムオリジンは何かを感じ、チェイサー眼魂を取り出した。

キュイン!キュイン!

チェイサー眼魂は紫色の光を点滅させると、カタカタと揺れ出した。

『戦いたいんですね、分かりました。』

 

ネクロムオリジンはチェイサー眼魂を起動させた。

『チェイサーさん。お力、お借りします。』

ネクロムオリジンはドライバーのカバーを開き、起動させた眼魂を装填し、カバーを閉じた。

<アーイ!>

<バッチリミイヤー!バッチリミイヤー!バッチリミイヤー!>

電子音声が響き渡るとネクロムオリジンはレバーを引いた後、押し込んだ。

<カイガン!チェイサー!>

今まで着ていたネクロムオリジンパーカーゴーストが霧散し、

ドライバーに装填された眼魂からチェイサーパーカーゴーストが召喚された。

 

 

2体の死神コマンドはパーカーチェンジを阻止するために指先から圧縮エネルギー弾を放った。

 

<ダチは宝! ズーットチェイサー!>

チェイサーパーカーゴーストは死神コマンドの攻撃を防いだ後、

ネクロムオリジン・トランジェントに羽織ると、仮面ライダーネクロムオリジン・チェイサー魂(以下、オリジン・チェイサー)にパーカーチェンジした。

パーカーチェンジが完了すると同時にシンゴウアックスがドライバーから出現し右手に握られた。

 

 

 

 

「え!何アレ!」

「信号機?」

「いや、斧じゃないんですか。」

「「「???」」」」

機動六課の面々は信号機に似たシンゴウアックスを見て驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

『ハァァァァ!』

オリジン・チェイサーはシンゴウアックスを構えると死神コマンド(A)に対し突っ込み、シンゴウアックスで斬りかかった。

死神コマンド(A)もヘルサイスで応戦し、鍔迫り合いに発展した。

『『ヌゥゥゥ』』

オリジン・チェイサーはブレイクガンナーを取り出すと、死神コマンド(A)の腹部に押し当てた。

『!』

オリジン・チェイサーは引き金を引くとブレイクガンナーからエネルギー弾が連射され、その全てが死神コマンド(A)に着弾した。

『グワァッ!』

死神コマンド(A)は吹き飛び、地面を転がった。

 

『これで終わ―――』

バキュン!バキュン!

『うわっ!』

オリジン・チェイサーは背後からの攻撃で吹き飛ばされてしまう。

オリジン・チェイサーは地面を転がると死神コマンド(A)の横に倒れた。

『ウウゥゥ......、何だ!』

オリジン・チェイサーは攻撃を受けた方向を見ると、死神コマンド(B)が右腕を変化させた大型銃を向けていた。

『そういえば、2体いたんだったけ。』

 

 

 

 

『シネ!』

次の瞬間、横で倒れていた死神コマンド(A)がヘルサイスで斬りかかってきた。

 

 

 

 

 

 

「危ない!」

戦いを傍観していたフェイトの叫び声が戦場に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キキィ!キキィ!

 

すると、オリジン・チェイサーのドライバーから紫色の光を纏った三つの銀色のミニカーが飛び出てきた。

 

三つの銀色のミニカー―――チェイサーバイラルコア(以下Cコア)の内、スパイダーは死神コマンド(A)に、コブラとバットは死神コマンド(B)に、体当たりを繰り返し、牽制していた。

 

 

六課の面々もはオリジン・チェイサーからCコアが飛び出すのを見て驚いていた。

 

「なのは、あれってユニゾンデバイスじゃないよね?」

「ち、違うと思うよフェイトちゃん。」

「キ、キャロ?あ、あれって、銀色の・・・・・・ミニカー?」

「う、うんエリオ君。あんなに小さいのに戦っているんだね・・・・・・。」

「何か、可愛いかも・・・・・・。」

「「「ティア(ティアナさん)(ティアナ)!?」」」

 

 

『ありがとうございます。バイラルコアの皆さん。』

 

 

 

かつて、第2のグローバルフリーズを巡る戦いにおける詩島剛―――仮面ライダーチェイサーマッハと蛮野天十郎―――ゴルドドライブの父子対決の折、3体のCコアはゴルドドライブに苦戦するチェイサーマッハを援護し、自らの主たるチェイスの敵討ちをすべく、3体のCコアはチェイサーマッハと一体化した。

 

父子対決をチェイサーマッハが勝利し、変身が解除される際、チェイサーマッハに一体化したCコアはそのままマッハドライバーに装填されていたシグナルチェイサーに融合した。

 

そして、ユーノがシグナルチェイサーからチェイサーゴーストが生み出した際、チェイサーゴーストと共にCコアもチェイサーゴースト眼魂の中に内包されたのだった。

 

 

 

『お願いします、スパイダーさん。』

オリジン・チェイサーはスパイダーCコアを呼び寄せると、ブレイクガンナー上部のバイラルランディングパネルに装填した。

<チューン!チェイサー・・・スパイダー!>

すると、オリジン・チェイサーの右腕に蜘蛛を模した銀色の鉤爪―――ファングスパイディー(以下Fスパイディー)が装着された。

 

死神コマンド(A)はヘルサイスを振りかぶると、オリジン・チェイサー目掛けて駆け出した。

『シネェェ!』

 

死神コマンド(A)はヘルサイスで斬りかかるものの、オリジン・チェイサーはファングスパイディーを盾にして防ぐと、左手でブレイクガンナーの銃口・ディストラクションマズルを押し込んだ。

『悪いけど、ここ1週間ほど寝てなくて、疲れがかなり溜まってるんだ。さっきの攻撃のダメージもあって

 もう限界なんだよ。だから、早いとこケリを着けさせてもらう。』

<エグゼキューション!フルブレイク・・・スパイダー!>

Fスパイディーに紫色のエネルギーが蓄積されると、オリジン・チェイサーはFスパイディーでヘルサイスを叩き落すと、死神コマンド(A)の腹部にFスパイディーを突き立てた。

『リャアァァァ!』

次の瞬間、Fスパイディーの爪先からエネルギーが注ぎ込まれると、死神コマンド(A)は大爆発を起こした。

 

 

ズキュン!ズキュン!

 

オリジン・チェイサーの背後から死神コマンド(B)が二発のエネルギー弾を放った。

しかし、

『バットさん!』

オリジン・チェイサーはブレイクガンナーからスパイダーCコアを外しながら、巧みに避けると、バットCコアを呼び寄せ、装填した。

<チューン!チェイサー・・・バット!>

オリジン・チェイサーの右腕に蝙蝠を模した銀色の弓―――ウィングスナイパー(以下Wスナイパー)が装着された。

 

『リャア!』

オリジン・チェイサーはWスナイパーを構え、狙いを済ませると紫色のエネルギーニードルを放った。

 

『グゥ!』

エネルギーニードルは死神コマンド(B)の左肩を射抜いた。

 

死神コマンド(B)は再び右腕の銃からエネルギー弾を放ち反撃すると、オリジン・チェイサーはそれを避け、エネルギーニードルを放つ、死神コマンド(B)はそれを避け、エネルギー弾を放つ。

 

そんなやり取りが、数十回繰り返された。

 

『シニガミ!次デ最後ダ!』

死神コマンド(B)は左手で右腕の大型銃の銃口を擦るとエネルギーのチャージを始めた。

「フフ。死神が死神って。ハハハ!でもまぁ、良いですね。乗りましょう。」

オリジン・チェイサーは仮面の奥で笑い声をあげるとブレイクガンナーの銃口を押し込んだ。

<エグゼキューション!フルブレイク・・・バット!>

『シネ!』

死神コマンド(B)は最大限までエネルギーを込めると超高密度のエネルギー弾をオリジン・チェイサー目掛けて放った。

 

超高密度のエネルギー弾がオリジン・チェイサーに着弾すると思われたが、オリジン・チェイサーはWスナイパーを翼に変化させると上空に飛び上がった。

 

 

「ぶ、武器が翼になって、と、飛んだぁ!?飛んだよティアぁ!?」

オリジン・チェイサーが飛ぶのを見て青髪鉢巻の少女が一人叫んでいた。

 

 

『ナニ!?卑怯ダゾ!』

『僕は射撃で決着を着けるなんて言ってないよ。』

オリジン・チェイサーは紫色のエネルギーを纏わせた右足によるキックを動揺する死神コマンド(B)の腹部に叩き込んだ。

 

 

『ノバショッカー二栄光アレ!!!』

死神コマンド(B)はそう言うと大爆発を起こした。




去年はもう一人敵がいて、もう一つライダー眼魂を出す予定でしたが、諸事情によりカットすることになりました。
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