どうでもいいけどニコニコでHELLSING×進撃OPの動画見てから妄想が止まらない。
具体的にはアンデルセンが進撃世界に転生して無双する話。でも二本は無理かなあ
ライモンシティ。イッシュ地方で最も発展した都市のひとつでもあり、スポーツが熱い街でもある。
そしてもうひとつ、有名な物がある。それがファッション。いまや人間のみならずポケモンにも着せることが当たり前になっているもので、その流行の発信源がこのライモンなのである。
そんなライモンシティのライモンジム、以前は隣接する遊園地に合わせてジェットコースター風の仕掛けになっていたが、改装してからは時たまファッションショーにも使われるほどの本格的な施設となった。
そのジムの舞台裏、楽屋にも使われている休憩室のひとつでツカサは椅子に深くもたれながらため息をついていた。
「はあ~、ひさびさに付き合ってみたけどやっぱ疲れるわー」
「なに分かりきったこといってんのよ。いまさらでしょ」
愚痴を垂れるツカサにきつい言葉を投げかける女性は電気タイプのエキスパートジムであるライモンジムのジムリーダにして今をときめくファッション界のリーダーでもあるカミツレその人であった。
ことのはじまりは三日前、ツカサはリゾートデザートにてイッシュ地方においては個体数の少ないナックラーや休眠状態にあるヒヒダルマ等の観察を終え、ほど近いライモンシティにて宿をとってリーグ本部に提出するレポートをまとめようとしていた。が、
「財布落とした」
<こーのスカポンタンがあー!>
茫然として事実を口にするツカサにツッコミを入れるのは、彼のパーティの頭脳担当でもあるゲンガーの『ザミエル』だ。
「しょーがないでしょ!観測中に流砂ん中落っこっちまったんだからよー」
<開き直る前に今日の宿をなんとかせんかー!今二月だぞ。野宿してたら凍え死ぬわ!>
ライモンシティは治安が良いのが売りの一つでもあるため、街中での野宿は禁じられていた。必然として野宿できそうなのは近隣の「迷いの森」か街の両側にある橋の下に限られるが、いかんせん今の季節は冬、加えてとあるポケモンの影響によって最近までイッシュ全体の気温が下がっていたので、野外での野宿には厳しいものがあった。最もボールの中に入っているポケモンには影響は無いため、この言葉は単にトレーナーたるツカサの身を案じてのことである。
「しゃあないなあ、知り合い…ってもアーティやヤーコンさんのとこまでは遠いしなあ。ドラスも砂嵐ん中飛び続けて疲れてるし。カミツレに頼ってみるかな」
<夜分に年頃の娘の自宅に押し掛けるガチムチ…まるっきり強か」
次の瞬間ゴーストタイプであるはずのザミエルはただの人間のパンチで吹っ飛んでいた。
結果、ジム内の一室を借りることができたが、対価として急病で寝込んでしまったプロディーサー兼マネージャーの代行を一週間やらされるハメになり、今に至る。
「それじゃそろそろ本番だから行ってくるね」
「おーういったっさい」
メイクと衣装着替えを済ませ、美しく着飾ってカミツレはステージへと向かう。そんな彼女を見送って楽屋に戻ると、彼の影からザミエルが飛び出してくる。
<怪しい奴はいなかったぜツカサ>
「おうご苦労さん、あとでチョコレートパフェおごってやるよ」<やりぃ!>
シャドーポケモンであるゲンガーは人の影に入り込むことができるが、ザミエルは訓練により、見えている範囲であれば影から影へ瞬間移動することができるようになった。これはゴーストタイプのエキスパートたるキクコやフヨウですら真似できないことであり、ザミエルはこの能力を利用し会場中の人影に出入りして不審者を探し出す役目を担っていた。
<しかしツカサよ。お前、相手はトップモデルだぜ。着替えとかメイク中にとか傍にいて、こう、もっとやらしい気持ちになったりしないわけ?>
扉一枚隔てた先で着替えしていようが、目の前でメイクしていようが心音一つゆるがなかった主に、にやけた口と目をさらに歪ませザミエルが聞く。
するとツカサは立ち上がって己の胸を指さし告げる。
「胸の薄い女に興味はない。悔しけりゃDカップ以上になって出直してこいってんだ」
<さすが我が主、ファンが口をはばかることを平然と言ってのける。そこに痺れもしなけりゃ憧れもしない>
「お前、結構ひどいこというよな。俺お前のトレーナーだぞ」
己が信念を言い切った主にパートナーが返したのは毒であった。
「つーかお前、前お前も巨乳派だっていっ…」
そこまで言ったところで、ザミエルは急に顔色を変えるとささっと影の中に隠れる。ツカサは見逃さなかった、一瞬しか見えなかったが、奴の浮かべた表情に含んだ感情。それは「恐怖」と「憐み」であった。
「ふーん、私のことそう思ってたんだ…」
それだけで悟ってしまった。自分の信念が、魔王(ザミエル)すら恐れる存在を呼び起こしてしまったことに。
「なんで…戻って…きたん」
「照明の調子悪いらしくて30分遅れるから戻ってきたの。それにしても…」
言葉は穏やかだが、分かる。かつてもっとも親しい友人の恥ずかしい写真を見たしまったときのような、内に秘めたマグカルゴよりも燃え盛る怒りが。
「嬉しいなあ、あんたの本心が聞けて」
「いや…それは…その」
否定しなくては、しかし自分の巨乳派としてのプライドがそれを許さない。
「ねえ、こっち向いてよ」
「え…」
振り返ってはいけない。きっとそこにはどこぞの見えない小道よりも恐ろしいものがいるから、それだけは、いけない。
「いや…それはちょっと…」
「向け」
「はい」
覚悟を決める。ここで逃げるよりはずっといいじゃないか。大丈夫、たぶん死にはしない。男は度胸。なんでもやってみるものさ!
そう自分に言い聞かせひと思いに振り返る。
数秒後、ライモンジムからブレーカーがイカれるほどの電流と、一人の男の悲鳴が飛んだ。
なんかしり切れトンボな感じだけどここまで
ちなみにカミツレにとってツカサは初恋の相手でありんす
次いつ更新できっかなー