奉仕部で駄弁るだけ   作:ひょっとこ_

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十二駄弁り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――奉仕部は今日も駄弁る。

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

「あれ、比企谷?」

 

 

「……なんでだよ」

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

「珍しー。っていうか、初かな。初詣で比企谷のこと見るの」

 

 

「まぁ、いっつも家で寝正月やってっからな」

 

 

「なにそれ、ウケる」

 

 

「いや、ウケねーよ。……なに、お前、一人なの?」

 

 

「んー、まぁね。いくら大晦日の夜っていっても、か弱い女子高生には変わりないからさ。皆、帰っちゃった」

 

 

「……そうか」

 

 

「ん……。比企谷も、そういえば一人みたいだけど……」

 

 

「まぁな。妹は早々に寝ちまったし、両親は泥酔中。あんま眠くもねぇから、たまにはと思っただけだ」

 

 

「なんだ。じゃあ、ホントに奇遇なんじゃん」

 

 

「そうだな」

 

 

「……。……ねぇ、比企谷。送っ、」

 

 

「折本、送ってやるから、もう帰ろうぜ」

 

 

「え……?」

 

 

「なに、帰らないの? ここ、寒いよ?」

 

 

「……ウケるんだけど」

 

 

「あ……?」

 

 

「なぁんでもないよっ。……ねっ、比企谷! おみくじ、引いていこーよ!」

 

 

「やだ。帰る」

 

 

「子供みたい。ウケるんだけど。ね、いいじゃーん、引いていこーよー」

 

 

「寒いんだよ。早く帰りたいの」

 

 

「引ぃーくーのー」

 

 

「やだこの子めんどくさい」

 

 

「知らなかったの?」

 

 

「まぁ、なんとなくわかってた」

 

 

「なにそれ、なんか上からなんですけど」

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

「どうだったー? あたし、末吉ー。ウケるー」

 

 

「…………」

 

 

「……比企谷?」

 

 

「……凶」

 

 

「え……?」

 

 

「凶」

 

 

「ウ、ケ、る……!」

 

 

「いや、ウケねぇよ……」

 

 

「くふふっ」

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

「あーあ。あたしの初笑い、比企谷に奪われちゃったなぁー」

 

 

「なんか、それ、人聞き悪くねぇ?」

 

 

「……くふっ」

 

 

「さてはお前、確信犯か」

 

 

「あっ、それ。確信犯って、ホントの意味は別だって知ってる?」

 

 

「知ってるっつーの。現国だけは、学年三位の俺だぞ」

 

 

「えー、ホントにー?」

 

 

「ウソついてどうすんだよ」

 

 

「だよね。ウケるー」

 

 

「ウケねぇよ? お前、ウケすぎじゃない?」

 

 

「んー、癖、みたいな?」

 

 

「……うけるー」

 

 

「あー、真似すんなよなー」

 

 

「ったく……。おい、折本、ここ、どっち曲がるんだよ」

 

 

「んー、こっちー。早くー」

 

 

「お前な……」

 

 

「えへへー」

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

「じゃあ、ありがとね、比企谷」

 

 

「……構わねぇよ」

 

 

「あ、お茶とか飲んでく……?」

 

 

「遠慮しとく」

 

 

「そ、っか……」

 

 

「ああ。じゃあ、帰るわ」

 

 

「うん、バイバイ……」

 

 

「おう……」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「……ねぇ! 比企谷!」

 

 

「……はーぁ。 んだよ!」

 

 

「今年はさ! いい一年になりそう!」

 

 

「そうかよ! よかったな!」

 

 

「うんっ! バイバイ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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