奉仕部で駄弁るだけ   作:ひょっとこ_

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十二駄弁り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――奉仕部は今日も駄弁る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、比企谷?」

 

 

「……なんでだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「珍しー。っていうか、初かな。初詣で比企谷のこと見るの」

 

 

「まぁ、いっつも家で寝正月やってっからな」

 

 

「なにそれ、ウケる」

 

 

「いや、ウケねーよ。……なに、お前、一人なの?」

 

 

「んー、まぁね。いくら大晦日の夜っていっても、か弱い女子高生には変わりないからさ。皆、帰っちゃった」

 

 

「……そうか」

 

 

「ん……。比企谷も、そういえば一人みたいだけど……」

 

 

「まぁな。妹は早々に寝ちまったし、両親は泥酔中。あんま眠くもねぇから、たまにはと思っただけだ」

 

 

「なんだ。じゃあ、ホントに奇遇なんじゃん」

 

 

「そうだな」

 

 

「……。……ねぇ、比企谷。送っ、」

 

 

「折本、送ってやるから、もう帰ろうぜ」

 

 

「え……?」

 

 

「なに、帰らないの? ここ、寒いよ?」

 

 

「……ウケるんだけど」

 

 

「あ……?」

 

 

「なぁんでもないよっ。……ねっ、比企谷! おみくじ、引いていこーよ!」

 

 

「やだ。帰る」

 

 

「子供みたい。ウケるんだけど。ね、いいじゃーん、引いていこーよー」

 

 

「寒いんだよ。早く帰りたいの」

 

 

「引ぃーくーのー」

 

 

「やだこの子めんどくさい」

 

 

「知らなかったの?」

 

 

「まぁ、なんとなくわかってた」

 

 

「なにそれ、なんか上からなんですけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだったー? あたし、末吉ー。ウケるー」

 

 

「…………」

 

 

「……比企谷?」

 

 

「……凶」

 

 

「え……?」

 

 

「凶」

 

 

「ウ、ケ、る……!」

 

 

「いや、ウケねぇよ……」

 

 

「くふふっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーあ。あたしの初笑い、比企谷に奪われちゃったなぁー」

 

 

「なんか、それ、人聞き悪くねぇ?」

 

 

「……くふっ」

 

 

「さてはお前、確信犯か」

 

 

「あっ、それ。確信犯って、ホントの意味は別だって知ってる?」

 

 

「知ってるっつーの。現国だけは、学年三位の俺だぞ」

 

 

「えー、ホントにー?」

 

 

「ウソついてどうすんだよ」

 

 

「だよね。ウケるー」

 

 

「ウケねぇよ? お前、ウケすぎじゃない?」

 

 

「んー、癖、みたいな?」

 

 

「……うけるー」

 

 

「あー、真似すんなよなー」

 

 

「ったく……。おい、折本、ここ、どっち曲がるんだよ」

 

 

「んー、こっちー。早くー」

 

 

「お前な……」

 

 

「えへへー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、ありがとね、比企谷」

 

 

「……構わねぇよ」

 

 

「あ、お茶とか飲んでく……?」

 

 

「遠慮しとく」

 

 

「そ、っか……」

 

 

「ああ。じゃあ、帰るわ」

 

 

「うん、バイバイ……」

 

 

「おう……」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「……ねぇ! 比企谷!」

 

 

「……はーぁ。 んだよ!」

 

 

「今年はさ! いい一年になりそう!」

 

 

「そうかよ! よかったな!」

 

 

「うんっ! バイバイ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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