――――奉仕部は今日も駄弁る。
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「あれ、比企谷?」
「……なんでだよ」
*
「珍しー。っていうか、初かな。初詣で比企谷のこと見るの」
「まぁ、いっつも家で寝正月やってっからな」
「なにそれ、ウケる」
「いや、ウケねーよ。……なに、お前、一人なの?」
「んー、まぁね。いくら大晦日の夜っていっても、か弱い女子高生には変わりないからさ。皆、帰っちゃった」
「……そうか」
「ん……。比企谷も、そういえば一人みたいだけど……」
「まぁな。妹は早々に寝ちまったし、両親は泥酔中。あんま眠くもねぇから、たまにはと思っただけだ」
「なんだ。じゃあ、ホントに奇遇なんじゃん」
「そうだな」
「……。……ねぇ、比企谷。送っ、」
「折本、送ってやるから、もう帰ろうぜ」
「え……?」
「なに、帰らないの? ここ、寒いよ?」
「……ウケるんだけど」
「あ……?」
「なぁんでもないよっ。……ねっ、比企谷! おみくじ、引いていこーよ!」
「やだ。帰る」
「子供みたい。ウケるんだけど。ね、いいじゃーん、引いていこーよー」
「寒いんだよ。早く帰りたいの」
「引ぃーくーのー」
「やだこの子めんどくさい」
「知らなかったの?」
「まぁ、なんとなくわかってた」
「なにそれ、なんか上からなんですけど」
*
「どうだったー? あたし、末吉ー。ウケるー」
「…………」
「……比企谷?」
「……凶」
「え……?」
「凶」
「ウ、ケ、る……!」
「いや、ウケねぇよ……」
「くふふっ」
*
「あーあ。あたしの初笑い、比企谷に奪われちゃったなぁー」
「なんか、それ、人聞き悪くねぇ?」
「……くふっ」
「さてはお前、確信犯か」
「あっ、それ。確信犯って、ホントの意味は別だって知ってる?」
「知ってるっつーの。現国だけは、学年三位の俺だぞ」
「えー、ホントにー?」
「ウソついてどうすんだよ」
「だよね。ウケるー」
「ウケねぇよ? お前、ウケすぎじゃない?」
「んー、癖、みたいな?」
「……うけるー」
「あー、真似すんなよなー」
「ったく……。おい、折本、ここ、どっち曲がるんだよ」
「んー、こっちー。早くー」
「お前な……」
「えへへー」
*
「じゃあ、ありがとね、比企谷」
「……構わねぇよ」
「あ、お茶とか飲んでく……?」
「遠慮しとく」
「そ、っか……」
「ああ。じゃあ、帰るわ」
「うん、バイバイ……」
「おう……」
「…………」
「…………」
「……ねぇ! 比企谷!」
「……はーぁ。 んだよ!」
「今年はさ! いい一年になりそう!」
「そうかよ! よかったな!」
「うんっ! バイバイ!」