奉仕部で駄弁るだけ   作:ひょっとこ_

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七駄弁り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――奉仕部は今日も駄弁る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここに俺は、目玉焼きにはソースか醤油かの論争における、第三の意見を提唱したいと思う」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「俺は……。俺は、オーロラソース派だ」

 

 

「あたし、ポン酢かなぁ……」

 

 

「私は塩胡椒にレモンをかける、というのが多いわ」

 

 

「……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか、アレだわ。キノコかタケノコかって言ってたら、唐突にメルティキッスが降ってきた気分だわ……」

 

 

「ごめんなさい。ちょっとなに言ってるのかわからないわ」

 

 

「でも、目玉焼きになにかけるかなんて、家ごと、個人ごとに違ったりするのに、言い争っても仕方ないのにねぇ」

 

 

「そう言われればそうなんだが……。まぁ、各々譲れないものがあるんだろ」

 

 

「そんなものかなぁ……」

 

 

「ああ。そんなもんだ」

 

 

「でも、そうね。譲れないものといえば、私、将来猫を飼いたいと思っているわ」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「今住んでいるマンションなのだけど、あそこ、ペットが禁止なのよ……。じゃあ、引っ越そうかってなっても、少なくとも高校を出るまではあそこにいろと一蹴されてしまうし……。はぁ、ままならないわ……」

 

 

「……ほーん、そーなのかー」

 

 

「た、たはは……。あ、ああっ、そういえば! あたしもあるよ! 譲れないもの!」

 

 

「あら、そうなの?」

 

 

「うん。えっとね、サブレの散歩コースはいつも絶対変えないんだ」

 

 

「あ、そうなの?」

 

 

「そうなんだよ。でも、サブレはもう飽きちゃったみたいで、よくどっか行こうとするんだけどね。たはは……」

 

 

「ふぅん。いろいろ皆、こだわりがあるもんなのな」

 

 

「だねー。それで、ヒッキーはなにかないの? そういう、こだわりみたいなの」

 

 

「んー、あー……。あれかね、日曜朝の、プリキュア」

 

 

「ヒ、ヒッキー……」

 

 

「やはりダメね、この男は」

 

 

「なんでだよっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は? こだわり?」

 

 

「うん、そうそう。優美子と姫菜はそういうの、あるのかなーって」

 

 

「んー、こだわりねぇ……。よくわかんないけど、あーし、夕飯の後はいつもアロエヨーグルト食べるんだ。あれ、ちょーおいしいし」

 

 

「おー、なんか可愛らしいこだわり。んふふ、私はねー、寝るときはいつも仰向けだよー」

 

 

「海老名、それなんか普通すぎておもしろくないんだけど」

 

 

「えー」

 

 

「た、たはは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅん、こだわりねー」

 

 

「ええ。人の家に、しかもこんなに夜遅くに訪ねてきたのだから、せめて駄賃代わりに答えていって、姉さん」

 

 

「ふふん! ならば教えて進ぜよう! 不肖、この雪ノ下陽乃のこだわりとは! ブラはフロントホックのものしか着用しなっ!? ……もがもがっ」

 

 

「な、なななにを言ってるのかしら、この人は!? って、酒臭っ!? 酔ってるわね、あなた!」

 

 

「よ、酔ってないもん……。うぇっぷ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、そんな話してたんだぁ」

 

 

「ああ。それで、お前なんかこだわりあんのかよ、小町」

 

 

「うーん……。あっ」

 

 

「ん、なんかあんのか」

 

 

「うんっ。小町のこだわりはね、お兄ちゃんとお揃いのこのアホ毛だよ!」

 

 

「ほーん……」

 

 

「いやー、毎朝セットするの、わりと大変なんだよー?」

 

 

「……って、ええ!? それ、自前じゃねぇの!?」

 

 

「くふふっ。冗談だよ、お、に、い、ちゃ、ん」

 

 

「……ったく。八幡的にポイント低い」

 

 

「珍しくビックリしてるお兄ちゃんは、小町的にポイント高かったよ」

 

 

「……可愛くねぇ」

 

 

「えー、またまたぁ」

 

 

「はぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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