IS-Lost Boy-   作:reizen

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今上映中のHeaven's Feel見てきました。
気のせいか、どのルートとも展開が大きく違うって感じがしましたね。FateルートとUBWルートは結構似ているけど最後辺り違うなぁって感じがしましたけど。完全に異色でしたわ。

………ま、ゲームしたことないんですけどね。見たのはアニメです。

ライダーさん、戦っているだけなのにエロかったです。


ep.61 それぞれの戦いー覚悟の殺意ー

 智久が戦いを始めていた頃、第四アリーナ周辺もまた騒ぎになっていた。

 

「吹き飛びなさい!!」

 

 楯無がミステリアス・レイディで突然現れた無人機を薙ぎ払う。水蒸気で爆発させ、数体の機能を停止させた。

 楯無の後ろからタイミングよくミサイルが飛び、武器もしくはスラスターを破壊していく。

 

「どうやら、今回の敵は以前のとは違うみたいね」

「………それでも、どれも無人機」

 

 破壊された後を見てそう判断する姉妹。だが次から次へと現れてくる。

 

(先に行った智久君の援護……って行きたいけど、どうやら無理ね)

 

 数はおそらく50はおり、陣形を作って攻撃を仕掛けてきているのだ。援護に行けない事を智久に連絡したいが、どちらの通信方法もノイズが走ってまともに連絡が取り合えない。

 

(ISへの通信遮断手段って、基本的にないって話だけどね……)

 

 犯人の顔が頭に過ぎるが、ともかく今は目の前の敵に集中するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少し離れた場所。そこでは同じく戦闘が行われていた。

 

「な、何で、当たらないの!?」

 

 砲弾と銃弾の雨を1発も当たらず回避していくその敵機に1人の教師が悲鳴を上げた。

 

『アイツに頼まれて仕方なく戦いに出たけど……こんなもんか? もっと抗ってくれると個人的に嬉しいんだけどな』

「ふざけてんじゃないわよ!!」

『ふざけてねえよ。……まぁ、これがアンタらぬるま湯出身の限界ってわけだけどな』

 

 攻めに転じた敵機によってラファール・リヴァイヴが操縦者諸共地面に蹴りで叩きつけられた。たった1発でダメージレベルがFになる。

 

「………は?」

「何……あんなの……勝てるわけ……」

「チートよ……チーターよ! こいつ!!」

『チーター? 足が速いだけの雑魚如きと一緒にされては困るんだけどな』

 

 トンファーを展開した敵機は姿を消しと2機、3機と吹き飛ばして行った。どれも死んではいないが動けなくなるには十分の威力を発揮させていた。

 

『…………さて、出て来い……ってのは無理だから特別サービスだ』

 

 敵機の操縦者の言葉に反応してか、敵機の周囲に球体が生成されて熱線が発射、物陰に隠れている者にも容赦ないのか90度に曲がった。

 

「テメェ、良い度胸じゃねぇか」

『…………確か……イーなんとかコーリングだったか?』

「ざけてんのか。そこまで覚えてんなら全部覚えとけよ!」

 

 名前を途中しか覚えられていないことにアメリカ代表のイーリス・コーリングが激怒した。

 彼女がここに訪れているのは後輩であるダリル・ケイシーの様子を見に行くついでに重役の護衛として来ているのだ。もっとも本来は逆だが、彼女としてはそれが正しい。

 

『あー、はいはい。名前なんてどうだっていいんだよ。どうせアンタも大した存在じゃないんだろ』

「ほー。随分と腕に自信があるみたいだな」

『もっちろん。ISに乗って強者ごっこしているお前らビッチよりかは明らかに強いね』

「………なら、望み通りに地獄を見せてやるよ」

 

 瞬時加速で接近―――そこからのコンボを決めるのがイーリスの得意技だ。それを決めようとしたのだが、彼女突き出した腕がさも当然と言わんばかりに掴まれる。

 

「テメ―――」

『―――地獄を見せる……? 俺に……?』

 

 掌打を叩き込んで脱出を図るイーリス。それよりも先に彼女は吹き飛ばされた。

 

『ならお前は見たことがあるのか……? 殺されかけたから反抗したら両親に捨てられた絶望を……協力しないことを理由に目の前で祖父母を殺されたりしたか……? されたことがないだろう? まぁもっとも、そいつら全員潰したけどな。今頃生きていたら病院のベッドの上だろう。だ・る・ま・で・な』

 

 イーリスは、技のすべてを1つも視認できなかった。

 わかったのは自分がダメージを食らっている事。そして、敗北したことだった。

 

『あ……覇気システム使うの忘れた。まぁいっか。探せばどっかにサンドバッグは転がってるでしょ』

 

 そう言って謎の機体は去って行った。IS操縦者(サンドバッグ)を求めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなことが起こっている頃、篠ノ之箒は無人機に追われていた。

 今、箒は紅椿を所持していない状態だった。

 

(……まさか、こんなことになるとは……)

 

 これまでの事を少し後悔する箒。しかし時間は戻らず、進むのみだ。

 箒は少しずつ格納庫の方に移動すると、追うだけの無人機は既に発砲を始める。中には榴弾が混じっていて箒の近くで爆発が起こった。

 

「くっ……」

 

 なんとか受け身を取り、立ち上がる箒。彼女はすぐさま千冬から予め教えられていた格納庫の場所を目指す。

 しかし無人機は渡す気がないのか箒に―――そして格納庫に攻撃した。

 

「うわっ!?」

 

 爆風で吹き飛ばされた箒は受け身を取れきれず倒れてしまう。ほとんど同時に格納庫の方に突撃が行われ、無人機は破壊を続けた。

 無人機の1機が箒にゆっくりと近付き、銃口を向けた―――その時だった。

 箒は気付いていないが、格納庫の方から紅い光が飛び出し、それが箒に近付く無人機を貫き、その後ろにいる他の機体も破壊していく。

 

「……な……何が起こっているんだ……?」

 

 倒れていく無人機。その様子に驚きを露わにする箒。そして紅い光は箒の左手首を何度か回って止まった。

 

「………これは……紅椿……紅椿が……お前がしたのか……?」

 

 その質問に答えるようにか、箒の身体が急に光り始めた。その輝きはまるで単一仕様能力を発動した時のそれに近い。

 

「…………わかった。お前の思いに……応えて見せる。来い! 紅椿!!」

 

 そう叫び、左腕を上げる箒。すると彼女の身体に次々と装甲が展開されていった。

 

 ―――だがそれはすべて、とある少女の計算の内だった

 

 箒は何かが近付くのを感じ、その場から急上昇して回避する。

 

「誰だ!?」

「ずいぶん強気だね、お姉ちゃん」

 

 箒は、自分の目を疑った。

 顔はバイザーで覆われてわからないが、姿形からしてまだ140㎝もないような幼い身体をした少女がISを纏っているからだ。

 

「………何者だ、貴様」

「当ててみたら? まぁ、お姉ちゃんはそういうところはまったく遺伝していないから、わからなくても仕方ないかも」

「……何が言いたい?」

「あんな単細胞のゴミ男に惚れるんだから、お姉ちゃんの頭も大したことないんじゃないってこと。まぁ、頭が良すぎて人格破綻するよりかマシだって見方もあるけど――ね」

 

 箒は咄嗟に《雨月》を展開して敵機からの攻撃を受け止める。

 

「一夏の悪口か。アイツなりに考えての行動だ!!」

「それでお姉ちゃんは振り向いてもらえずとも満足なんだ。ま、宝の持ち腐れのそのおっぱいを使わないから、最初から負け確だよね」

「それこそ、やってみなければわからないだろう!!」

「わかるよ。だって私は、あなたとあの人を様々な意味で超えた―――ハイブリッドだから」

 

 猛スピードで箒の近くから離れる天使のようなISは銃身がとても長い2丁のライフルを展開して―――周囲を焼き尽くすほどの熱線を撃った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏!?」

 

 1人、第四アリーナから少し離れた場所で一夏を見つけた鈴音。彼女は最初、虚、本音、ラウラ、セシリアの4人と行動を共にしていたが、無人機の襲撃に遭って分断された。範囲外になったのか無人機は追ってこなくなったので最初の任務道理行動していた折にボロボロになった一夏を発見したのである。近くでは智久とオータムが戦っており、流れ弾が何度か一夏の近くに飛んでいた。

 

「あ、凰さん来たんだ。じゃあさっさとそのボロ雑巾を連れて下がってくれない。命は保証しないけど」

「アンタ、まさか一夏がここまでやられるまで放置していたの!?」

「違うよ。邪魔だったから僕がそこまでしたんだ」

 

 あっさりと白状をする智久に驚きながらも睨む。

 

「アンタ……ふざけんじゃないわよ!!」

「お前、苦労してるんだな……」

「凄くしているよ。だってこの学園に所属している奴らって―――雑魚の分際で粋がっている屑しかいないし……っていうか、同情するなら死んでくれ!!」

 

 ビット兵器を最後まで言う前に飛ばしてアラクネの脚を次々と破壊していく。

 

「っんの野郎!!」

「――――――……ああ。これはマズいや」

 

 すると智久は何かを感じ取り、テンポを変えた。

 オータムは急に動けなくなり、智久は瞬時に《パンチバンカー》を展開して殴り飛ばした。壁に当たった衝撃も手伝ってシールドエネルギーが空になってしまう。

 

「クソッ! こうなったら―――」

 

 オータムは近くにいた智久を巻き込む形で仕込んでいた爆弾のスイッチを入れて、コアを抜き取ってその場から離脱。爆発に乗じて逃げたのだ。だが逃げることに全力だった彼女は気付かなかった。最初から智久は追撃をする気はないということを。と言うよりも、追撃よりも大事なことができたのだ。

 

 鈴音が気付いた時には既に手遅れ。高速で移動する砲弾がすぐ近くに迫っていたが、それが目の前で爆発した。

 

「―――何故、そのような真似をするのですか」

 

 その声の主に「やっぱり」という反応を見せる智久。鈴音も、そして辛うじて意識があった一夏も声の主が使用しているISを見て驚いた。

 

「……そ……それは……シャルの……」

「ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ!?」

「違うね。よほど良い技術者が手を加えたんだろう。拡張領域と「ラファール・リヴァイヴ」の性能の限界を多少伸ばしただけのカスタムじゃない。あれは既に「ラファール・リヴァイヴ」を超えている」

「流石は智久様。素晴らしい洞察力と推理力です。しかし何故、あなたはそのゴミ屑共を庇ったのですか。まさか、あまりにも使えなさ過ぎて許したとでも?」

「それはないよ。だって今の僕はこいつらがどうなろうが知ったことじゃないし、最悪手足を負って然るべきところにぶち込むのが妥当かなって思っている。けど………君にはこんなゴミムシごときで手を汚してもらいたくないんだ、()()

 

 智久は仕掛けた―――かつて共に過ごした少女に対して。

 しかし幸那は回避し、彼女もまた智久に攻撃を加える。

 

「僕のために落ちてくれ―――って言っても無理かな?」

「ええ。私は確かにあなた様の事を心から愛しています。ですが―――そのために私は今の主に仕えることを選びました」

「―――ならば、思い出させてあげますわ」

 

 幸那はその場から回避する。さっきまで幸那がいた場所で爆発が起こり、幸那と別の機体がそれぞれ近接ブレードで鍔迫り合いを行った。

 

「久しぶりですね、幸那」

「雫。こうしてあなたと戦うことになるなんて―――」

「それはこちらのセリフですわ。ですが最初から、私はあなたを落とすつもりですわ!」

「邪魔をするなら、私だって!!」

 

 智久は2人の少女が戦い始めたことに安堵した。そして同時に―――一般人のそれのリミッターを外し、闇鋼から電気があふれ出す。

 

「警告しておくよ。凰さん。死にたくなければ今すぐここから離れた方が良い―――核兵器による爆発が小物すら思えるレベルになるから」

 

 警告を終えた智久は消えた―――ように思えたが、少し離れた場所が爆ぜた。

 そこにいたのはかつて覚醒した智久を落とした球体に近い機体であり、回避しなければまさしく破壊されていただろう。

 

『久しぶりだな。悪いね。幸那はもらったよ』

「じゃあ奪うよ。あの屑は誤解しているようだからついでに見せてあげることにするよ―――男として正しい行為をさ」

 

 ―――殺してでも、奪う

 

 智久は幸那が姉の所にいると知った時、こうなると予想していた。だから自ら探そうとせず、幸那を手に入れるために餌場にいたのだ。

 雫をハーレムに加える云々は実のところ彼女をあまり知らないし、いつも「妹分の友達」程度にしか見ていなかったのと、自分の背が小さい事で恋愛感情がある女子なんていないと本気で思っていた。だが幸那は別だ。出会ったばかりの2つの姉妹や前から知っているが交流があまりない雫とは違う。幸那はずっと一緒にいて、ずっと一緒にいたからこそ手に入れたかった。いや―――他のゴミ共に渡したくなかったのだ。

 ある時は家臣として、そしてある時は妹として支えてくれた存在がもし他の男に渡ったなら、何もかも忘れていた頃ならともかく―――今ならおそらく躊躇いなく殺すだろう。

 

「たぶん、姉さんがしていることは正しいんだと思う。そして僕は姉さんに付くべきだと思うよ―――でも、ここには更識姉妹と布仏姉妹(みんな)がいるから、僕はここを選んだ」

『つまり、幸那のことは捨てたのか?』

「そんなわけないよ。ただ、姉さんなら安心だと思ったから。だって家族を殺してまで世界を救いたかったんでしょ? そんな腐った世界にいるいい夢を見ているクソ共に鉄槌を下すってわかってたから、敢えて我慢したんだ。でも―――今ここにいるなら話は別だ」

 

 見る見るうちに智久から湧き出る電圧が上がっていく。

 

「例えみんなが幸那を囚人として扱って、情報を吐かせるために酷いことをすることを選択しても構わない。誰でも殺す。誰だろうと殺す。その覚悟はとっくにしているから―――僕は姉さんを倒して幸那を奪う!!」

 

 途端に智久の周囲が気によって弾け飛んだ。

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