True love in the lie.~The Another~ 作:鍵の剣
感想にてまさかの作者がタイトルの英語の表記を間違えてしまうという自体がおきていたことをここでお詫びします。
ではどうぞ
中間試験が終わったが、約1ヶ月後には次の期末試験が控えている。
前回のテストの成績があまり良かったので、今回の期末テストは万全の状態で望みたい。
何て言っていたが、あの時の楽の親父さんの昔話が頭から離れなかった。
普通に考えてもありえないだろ!? 友達の家に勉強会に行ったらサラッと「あなたのお父さんはギャングでした」なんて言われたら誰だって「は?」となるだろう。
ごく一般的な家庭と思って育ってきたのに全然一般的じゃないじゃないか!! むしろ非常クラスだぞ!
と、まぁ、俺の言い訳はさておき、時を少し遡って俺が親父の過去のことを知った後にみんなと解散して家に帰った後のことだ。
聞かなくてはいけないのは父親の過去のことが本当のことかどうかを確かめるためだ。
「親父、聞きたいことがあるんだけど」
「ん? どうした? どうでもいいことだったら聞かないでくれよ」
「どうでもいいことなんかじゃない……と思う。親父って昔何してた?」
「昔ってそんなのお前も知ってるだろう? 昔は派手なことをしていたが今は普通の」
「サラリーマンって言いたいんだろ?」
俺は親父の言葉が終わる前に口を挟む。
「今日試験勉強をしようってことで友達の家に行ったんだ」
「ったく、それがどうした。どうでもいいことじゃないか」
父親は呆れたようにため息をつく。
しかし、俺の本題はこれからだ。
「その友達の名前が一条って言うんだけどさ。親父のことを知っていたんだ」
親父はさっきまでの呆れた顔から一変して、表情が虚を突かれたような表情になる。。
やっぱり親父は楽の親父さんのことを知っている。つまり楽の親父さんの言っていたことは本当だったということか。
「親父は一条さんって人に会ったことある? この辺りでは有名なヤクザの親玉なんだけど」
「た、確かにこの辺りでは有名な人だな。何で父さんのことを知っているんだろうな」
「何でごまかそうとするんだ? 俺はもう全部聞いているんだ」
親父はさっきまでごまかそうとする表情でいたが、少し焦りも見えていた。
俺が「全部聞いている」という言葉に反応し、血相を変えて俺の肩を掴んでくる。その肩を掴む力はとても力強い。
自分の過去を言うのがそこまで嫌なのか?
肩を掴んで俺の目を真っ直ぐに見てから親父は声を大きくして問う。
「全部っていうのはどこまでだ」
「は、はぁ!?」
「どこまで聞いたと聞いている!!」
「どこまでって俺が聞いたのは親父が昔楽の……いや、一条君の親父さんと会ったことがあるっていう話だよ」
「何だそのことか、驚かせるな」
「そのことってどういうことだよ。まだ何かあるのか?」
「……お前には関係のないことだ」
どういうことだ? さっき昔の話を聞いたって言ったら血相を変えて俺の肩を掴んできたくせに、内容を話すと何だかホッとした感じでいる。
まさか昔話の中にまだ何かあるというのか? だとしたらそれは子供なら気になるものだ。
そのあとに俺は何か親父が隠していることがあると思って何度か聞いてみたが、ずっとお茶を濁されてしまう。
しまいには「そのことについてはもう聞くな!!」と声を荒げてしまった。
どう考えても何かあるということだろう。
勉強しててもそのことが気になり集中出来ず、試験の結果もあまりよくは無かった。
ただ、親父やお袋に聞いていて妙な違和感がある。
最近よく見る幼い俺の記憶を見るような夢……。ただ、俺には小さい頃に女の子2人と遊んだ覚えがない。いや、思い出せないのか。
というより俺はバスケをしたときに「小学校と中学校でバスケをしていた」なんて言っているが、これははっきり言って俺が覚えていることではない。全て両親から聞かされたことなのだ。
俺が思い出せる限りで思い出せる一番初めの記憶は決して幼くはない。ほんの2、3年前の病院のベッドの上で身動きが取れずに、白い天井と部屋を明るく照らす蛍光灯の明かりが俺の思い出せる記憶だ。
何故俺が病院に居たかは両親から聞くには事故にあったからと言う。それから退院してからは中学校に編入にしてバスケ部に所属して、地味な中学校生活を送っていた。
そして今に至るのだが、俺は直感的に今親父が隠していることを聞かなくていけない気がする。
──学校に行ってもこのモヤモヤした違和感は消えることが無かった。
毎朝恒例の部活動勧誘マラソンが試験期間が終わって今日から再開するはずだったのだが、俺が校門を潜るといつも通りに部活動生が待機していたが、横から何かを言われても全部素通りして行った。
全く逃げようともせずに校舎に入っていく俺におもしろくなく感じたのか今日はマラソンは起きなかった。
ファンクラブの子達も目の前に現れていくが全部素通りした。
「何だか、そういう気分じゃないんだよな」
教室に向かう途中の廊下でこの学校の制服ではない男子とすれ違った。
男子にしては何だか女性っぽい顔つきで顔も小さく、モデルのような感じだ。
周りでも「あいつ誰だよ?」だったり、「キレ~な顔」だったりと騒いでいる。
そいつと一瞬目が合ってしまうが、相手は軽く流した。しかし俺は何故かわざわざすれ違った後に後ろを振り向いていた。
そいつとすれ違ったときに何かの違和感が形になって出てきたような気がしたからだ。
「あれ……転校生だよな? 何でだ? あいつと会ったことがあるような……」
教室に入るとう楽と集に会って挨拶するが、俺の表情はどうやら分かりやすいらしく、楽や集は「何か悩んでるのか?」と聞いてくれる。
確かに悩んでいるのではあるがこれは相談して解決するようなことでもないような気がした。
そこで集が話を切り替えて今日転校生が来るという話を始める。
「え? 今日転校生が来るの?」
「らしーよ。なんか突然決まった事らしくてさ。生徒には通知が遅れたんだと」
「最近転校生よくこの学校にくるよな。桐崎といい、暁といい」
「しかもその転校生”男”なんだとよ。しかも噂によれば美男子!! マジテンション下がるわー」
「そういや、教室くるときにここの制服じゃない男子がいたな」
「お? そうなの? どうだった?」
「本当に美男子って感じだったよ。廊下が結構ざわついてた」
こんなところで言えるわけないよな。
その転校生を見てからもしかしたら会ったような気がするなんて言っても、名前も何処で会ったかも覚えてないのに会ったような気がするだとおかしいからな。
そうこう話していると教室にキョーコちゃんが入ってきて、突然だけど転校生を紹介するという。
俺が転校してきた時と同じような感じだ。転校生が来るというのはこんな気分なのだろうか。
「入って、鶫さん」
キョーコちゃんに呼ばれて教室のドアを開けて黒板の前に立ち、鶫という男子は自己紹介を始める。
その男子生徒は間違いなく俺が廊下ですれ違ったやつだった。
「初めまして、鶫誠士郎と申します。どうぞよろしく」
男子生徒が自己紹介をすると美男子を見てからの女子のお約束で、目をキラキラと輝かせて騒ぐ。
キョーコちゃんから席は空いているところにと言われたので、その男子学生はスタスタと教室を歩いていく。
今回は俺の時みたいに机の空きがないということはなく、予めいくつか用意されていた。
自己紹介をした男子学生を見てから集が何だかおかしな表情で「……んん?」と言っている。俺がどうかしたのか? と聞いてみる。
「どうかしたのか?」
「いや、あいつがお前がすれ違った転校生だよな? 何であんな服装してんだ?」
「あぁ、確かに俺が廊下ですれ違ったのはあいつだけど、制服は単純に無かっただけだろ?」
「いや、そういうわけではなくて。ま、いいか」
「何がいいんだよ」
「別に。分からないならいいよ」
「ちぇ。何なんだよ」
俺がムスッとしていると、転校生は歩いていき、楽を見ると何故か「フッ」と不敵な笑みで笑う。
楽の横の席に座る桐崎さんが驚いたように机を叩いて立ち上がる。
桐崎さんが立ち上がると鶫という男子生徒は桐崎さんに飛びついて抱きつく。これには周りには超ビックリだ。
「……つぐみ!?」
「お久しぶりですお嬢──」
こいつのすることはとんでもないと思った。周りもバカみたいに騒いでいる。特に女子が。集とキョーコちゃんは「はぁ?」というような目で見ている。
女子達からは「何これ一条君にライバル登場?」、「修羅場? 修羅場なの?」という声と男子からは「これって一条に勝ち目無いんじゃね?」だったり「うん。完全に顔で負けてる」という声も多い。
そんなこんなでこれまた派手な演出をしてくれた転校生だったが、「俺も他人事じゃないんだよな」とあの時倒れたことを思い出す。
鶫が色々とやっていたどさくさに紛れてキョーコちゃんから俺宛への特別な連絡事項が言い渡される。
「あ、そうそう。言い忘れるところだった。真田」
「何すか?」
「昼休みにお前は弁当を持って生徒指導室に来いって言われているから、忘れずに行くんだぞー」
「はーいって、はぁ!? 何で俺が呼び出し何ですか!?」
「あんたまだ土足で校内を走り回っていたことの反省文まだ提出してないだろ? 先生が試験が間にあっても忘れはしないってさ。だから今回は昼休みに自分の目の前で書かせるそうだ」
「そ、そりゃないだろ」
──昼休みになると俺は弁当を持って教室を出て行く、そのついでに転校生をチラッと見るとどうやら桐崎さんと仲が良さそうだった。
本音を言うと楽や集と弁当を食べて他愛もない話をしていたい。まぁ、今回は転校生のことが気になるという個人的なこともあるので今日の昼休みは色々とやりたいことがあったのだ。
なのに何故俺は生徒指導室に行って先生とご飯を食べなくてはいけないのだ。ていうか土足で走り回ったって俺だけじゃなかったはずだろ!?
生徒指導室のドアを叩きフテくれた感じで言う。
「失礼しまーす。1年C組真田暁です」
「声が小さくて聞こえんなぁ? もっかい頼む」
絶対わざとだ。あれは絶対に聞こえている。なのにわざとらしく聞こえないなんて言ってちゃんと入室させる手口だ。
そんな分かりきったことだが、俺は従う。理由は後々が面倒なことになるからだ。そこで俺はさっきの声の3倍くらいの声を出す。まぁ、既に面倒なことになっているが……。
「1年C組!! 真田暁です!!」
「おぉ~ちゃんと聞こえた聞こえた。真田か。やっと来たな」
そういうと先生は俺を室内のソファに座らせて不気味なというより気持ち悪い笑みを向けている。
若干肥満気味な先生で顔は中年の脂でギトギトしている。脂取り紙をサッと渡してあげたいくらいだ。その顔の目の前で食事をして、400文字の原稿用紙に反省文を書いているのだ。
おまけに勧誘マラソンの濁流に飲み込まれたときの感想やその時の愚痴を嫌味ったらしく言うので余計に腹が立つ。「ったくこの脂教師め」って小言のように口で俺もぶつぶつ言いながら反省文という作文を仕上げた。
これを提出することによって俺はやっと釈放された。
時間は既に昼休みももうすぐ終わるといったところに差し掛かっていた。
転校生のことを少し聞きたいと思ったのだが、流石に転校生に「俺と会ったことある?」って聞くほどバカではない。これで下手なナンパだ。しかも相手は男だ。
俺に新たな呼び名が残り高校3年間で罵られることになってしまう。
仕方なしにかなり遠まわしではあるが、その転校生は桐崎さんとは昔から知っている風な感じだったので桐崎さんにでも少し聞いてみるかと思い、俺は教室を目指す。
教室に行くと何故かジュースでビショビショになった集がいる。
一体俺が生徒指導に遭っている間に何があったのだ? ま、どうせくだらないことでこうなったのだろうと思うので簡単に流す。
教室を見回しても桐崎さんの姿は無かったので、仕方なしにびしょ濡れになった集に桐崎さんが何処にいるかを知っているかを問う。
「なぁ、集。桐崎さん知らない?」
「んー。桐崎さんなら屋上に行ったぞ、鶫と楽を探しに」
「鶫って転校生のか……。一緒に屋上にいるのなら好都合だな。ありがとう」
俺は教室を後にして楽と桐崎さんそして転校生の3人のいる屋上に向かう。
屋上に向かうと扉の前で桐崎さんが外の様子を心配そうに見ている。考えられるとすれば楽と鶫が一緒にいるということなのだが、何がされているのだろうか。
俺は後ろから外を見ている桐崎さんの肩をポンと叩くと、どうやら驚かしてしまったらしく、髪の毛が逆立って明らかに「ビクっ!?」としているのが分かる。
「急に肩を叩かないでよ。ビックリするじゃない。バレるわけにはいかないんだから」
「ご、ごめん。驚かせるつもりは無かったんだけど。てか外で何が起きてるのさ?」
俺はそっと少し開いたドアに顔を近づけると鶫と楽が正面を向き合って話している。内容は明らかに転校生が楽に喧嘩を売っているように見える。
そして楽の反応と転校生の仕草から楽はこの喧嘩に乗ったということなのだろう。
しかし、これは俺の適当な推測なので、何があったのかを桐崎さんに聞くとその回答は驚きのものだった。
「あの2人が決闘をするの。何か私が関係して」
「け、決闘!? 桐崎さんに関係してってことは……」
俺は口にはあえて出さなかった。
2人の高校生が好きな女子を賭けて決闘するというのだ。こんなことがまさか本当に起きるというのは予想外だったが、これこれで面白そうなものになりそうだ。
時間は今日の放課後の校庭とのことだ。ちょっと野次馬にでもなろうと思う。
「どっちが勝つかを集と賭けて遊んでみるか」
ただ、俺はこの男に話したのはいけなかったかもしれない。決闘の時間になると校庭には楽と鶫がいて桐崎さんと俺と集だけがいるはずだったのだが、何故かギャラリーがたくさんいる。
どうやら集がこれを理由に賭けを大規模にしてしまったようだ。
今更ながら俺は楽にすまないと思った。
「……フッ。逃げないで来たことには褒めてやる」
「……いや──彼女にいいとこ見せなきゃなんないんで……それより1つ聞いていいか?」
そういうと楽は自分の周りにいるギャラリーたちに目を向けて何でこんなに人がいるの? と問うが、鶫からはあっけなく「それは私も知らん」と言われてしまう。
本当にすまない楽。俺が悪かった。
俺が集という話してはいけない奴に話してしまったからだ。あまりにも可愛そうなので、派手に負けたら何か奢ろうと思う。
「……このコインが地面についたら決闘開始だ。覚悟はいいな?」
そういって鶫は高くコイントスをする。楽も目を見開いてコインが落ちるのを見る。コインが落ちたと同時に鶫はまさかの制服から銃を取り出してしまう。
楽は一目散にダッシュで逃げていき、ギャラリーもかなりヒートアップしている。
しかし、何故だ? 俺はこの決闘が始まるまではこのギャラリーのようにこの騒ぎを楽しむだけだったのだが、鶫がコインが落ちたと同時に銃を取り出すと「やっぱりか」と思ってしまっている。
やっぱりと思ったということは俺はあいつに面識があるというのだろうか? しかしあるなら向こうが気づくはずだったのだが、俺はスタスタと2人が決闘をする校舎に向かって歩いていた。
この足の進むままに進めば、俺が求める答えが出てくるかもしれないという直感的な感覚で……。
「ん? おい暁。どこに行くんだ? そっちは楽達が決闘してるんだぜ? トイレなら別のところに」
「ごめん。トイレに行くわけじゃないんだ。何か本能的にこの決闘を目の前で見たくなってしまって」
「お、おい! 暁待てよ」
集の声も無視して俺は楽と鶫の戦う校舎に自分の体1つで入って行った。
読んでいただきありがとうございました。
一体主人公はこの2人の決闘の中で一体何を求めて、何をしでかすのですかね
続きは次話でww
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