ラブライブ! オーブ‼︎   作:ベンジャー

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第14話 『μ'sの亀裂』

ことりの自宅にて・・・・・・。

 

ことりは自分の部屋でファーストライブの時に着た衣装を複雑そうな表情でジッと見つめていると部屋の扉からノックの音がして彼女は「はい!」と返事を返す。

 

すると扉が開いて彼女の母親である理事長が顔を見せ、彼女はことりの様子を見に来たようだった。

 

「ことり、穂乃果ちゃんには話したの?」

「・・・・・・うん、明日・・・・・・話す」

 

どこか浮かない顔を浮かべることりに、理事長は「ちゃんと話なさいよ?」と注意する。

 

「大切な友達でしょう?」

「・・・・・・うん」

 

そんな理事長の言葉に未だに複雑そうな顔を見せながらも彼女は静かに頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

結果から言えば・・・・・・ラブライブは中止にはならなかった。

 

だが、しばらくはマガオロチが破壊した街の復旧作業のためラブライブ開催は延期となり、学校の屋上で絵里が一同にそのことを報告すると穂乃果達は「中止にならないないのは良かったぁ~」と安堵の溜め息を吐く。

 

「・・・・・・」

 

しかし、ラブライブが中止にならなかったとは言え、ラグナの手の平の上で踊らされ、そのせいでマガオロチの復活を許し、延期になってしまったことに紅葉は責任を感じ、彼は心苦しそうな顔を浮かべる。

 

「お兄ちゃん?」

「っ、穂乃果・・・・・・」

 

そんな紅葉の様子に気付いてか、穂乃果が心配そうな表情で紅葉の顔を覗き込み、それに驚く紅葉。

 

「どうしたの? 元気ないよ?」

「いや、なんでもないよ。 心配かけて悪い」

 

紅葉は無理矢理笑顔を作り、穂乃果に対して「なんでもない」と言うのだが、彼が無理に笑みを作っているのが分からないほど穂乃果もそこまで鈍くはない。

 

というか彼女の場合、紅葉が元気がないことに気づけたのはなぜか彼に対してのみやたら勘が鋭かったりするのもある。

 

「でもこれは逆に、今よりも腕をあげるチャンスやね。 まぁ、それは平行して他のグループにも言えることやけど・・・・・・」

 

希の言うように、ラブライブが延期されたということはその分自分達の腕を磨く時間が増えるということであり、他のアイドルグループにもそれは言えたことだが、既に19位以内に入っていたμ'sならば練習を怠らない限りそこまで苦ではないだろう。

 

「まさにピンチはチャンスって訳ね」

「そうね。 入学願書の受け付けまでにも何度かライブをやりたいところだけど・・・・・・あんまり連続でやる訳にもいかないしね」

 

絵里のその言葉に「そうだよね」と首をぶんぶん縦に振って力強く頷く穂乃果。

 

「みんなの体調とか、疲れ過ぎちゃうのもよくないよね。 今だからなんとなく分かるけど、あのままお兄ちゃんが止めてくれなかったら、私絶対倒れてたよ」

 

苦笑しながら穂乃果は紅葉の元に駆け寄り、太陽の笑顔で自分の無茶を止めてくれたことに彼女は改めて紅葉にお礼を述べるのだった。

 

「あの時は本当にありがとう、お兄ちゃん!」

「いや、俺こそ、石碑の時は穂乃果も、みんなもありがとう。 でも、俺なんて・・・・・・」

 

確かに紅葉は穂乃果の無茶を止めることには成功した。

 

しかし、結果的にマガオロチの復活を許してしまったことで文化祭のライブを台無しにしてしまったと考える紅葉からすれば、お礼を言われる立場などではないと思った。

 

そんな紅葉の様子を見かねて「はぁ・・・・・・」と深い溜め息を吐くにこは紅葉の近寄ってこっそりと耳打ちする。

 

「アンタの気にすることじゃないわ。 何時までウジウジしてんの?」

「にこさん・・・・・・。 でも、俺は・・・・・・」

 

あの時紅葉が使ったサンダーブレスターの力などのことも聞こうとにこは思っていたのだが、紅葉がこんな調子なのであまり深いことは聞かないように、尚且つ紅葉にフォローを入れるにこ。

 

「・・・・・・むぅ」

 

ただ、そんな紅葉とにこの2人の様子を見て、「むぅ~」と頬を膨らませる穂乃果。

 

たまに紅葉とにこの2人はあんな風にどこか通じ合ってるかのようなやり取りを行う。

 

それに対して穂乃果は嫉妬にも似た感情を露わにするのだが、肝心の紅葉はあまりそういうのには気付いていないようで彼女は小声で「お兄ちゃんのバカ」と小さく呟くのだった。

 

「んっ? あれ? そう言えば、ことりちゃんは?」

 

そこで穂乃果は屋上にことりがいないことに気づき、それに対して海未がハッとしたような顔を浮かべる。

 

「ことりなら、ちょっと電話してくるって下に行きましたよ」

「ふーん」

 

ことりがなんの電話をしているのかを知っている海未はどこか浮かない顔を浮かべ・・・・・・その直後、真姫、花陽、凛の遅れてやってきた1年組が慌てた様子で屋上のドアを開けてやって来ると、そんな慌てた3人を見て穂乃果は「ど、どうしたの!?」と驚きながらも問いかける。

 

「はあ、はあ・・・・・・た・・・・・・」

「た・・・・・・」

「た・・・・・・助けて・・・・・・」

 

無論、それだけでは何か分からず、一同は首を傾げ、兎に角1年組は廊下に張られている掲示板の紙を見て欲しいとのことで一同は急いで真姫達に案内され、掲示板の元へと行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1年組に案内されて学校の掲示板を見に行くこととなった紅葉達。

 

すると、そこの掲示板には「来年度入学者受付のお知らせ」と書かれた紙が貼られており、これはつまり、花陽曰く、中学生の希望校アンケートの結果が出たらしく、去年よりも志願する人達が増えたことを表していたのだ。

 

「ってことは・・・・・・」

「学校は・・・・・・」

 

その事実に穂乃果と海未は互いに顔を見合わせる。

 

「存続するってことやん!!」

 

希の言うとおり、それは学校の存続が決定したことを意味しており、ここに来て穂乃果達μ'sの目的であった「廃校阻止」という目標が達成されたのだ。

 

「さ、再来年は分からないけどね!」

「確かに再来年まではどうなるか分からないけど・・・・・・それよりも真姫ちゃん、顔めっちゃニヤけてるぞ」

 

紅葉に指摘され、「えっ!?」と驚く真姫。

 

「後輩ができるの!?」

「うん!!」

 

凛と花陽も学校が存続するということは自分達にできるかどうか分からなかった後輩ができるということであり、自分達に後輩ができることを喜ぶ2人。

 

その時、顔を俯かせながらトボトボと廊下を歩いて来ていることりの姿に穂乃果と紅葉は気づき、どことなく、元気がないようなことりの姿に紅葉は首を傾げた。

 

「ことり?」

「こっとりちゃ~ん!!」

 

しかし、穂乃果はそのことには気付かず、彼女はことりに駆け出して勢いよく抱きつき、それに戸惑うことり。

 

「穂乃果ちゃん? えっ、えっ!」

「これ!!」

 

一体なにが起こっているのか理解できず、そんなことりに来年度入学者受付の紙を海未は見せる。

 

「やったよ、学校続くんだって! 私達、やったんだよ!!」

 

海未と穂乃果から、学校が存続することを伝えられ、それに一瞬信じられないといった様子でことりは目を見開く。

 

「嘘・・・・・・じゃ、ないんだ・・・・・・!!」

「うん!!」

 

しかし、すぐにそれが現実であることを理解し、穂乃果とことりはお互いに目尻に涙を浮かべ、絵里も「ハラショー」と呟きながら小さく涙を流し、にこも目を潤わせていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、放課後にて・・・・・・学校に訪れた亞里沙に、絵里は穂乃果、紅葉、ことりと一緒に学校が存続できたことを彼女に報告。

 

それを聞いてμ'sのファンであり、音ノ木坂の入学を希望していた亞里沙は目を輝かせながら「ホントに!?」と絵里に尋ねる。

 

「嬉しい!! やったやったぁ!!」

「あんなに喜んでくれる子が1人でもいるなら、頑張った甲斐があったな、穂乃果?」

 

ぴょんぴょんと飛び跳ねて喜ぶ亞里沙を見つめながら、「今までよく頑張った」と紅葉は穂乃果の頭を撫でて褒める。

 

「うん! え、えへへ~」

 

そのことで亞里沙に喜んで貰えたことと、紅葉に褒められた上に頭を撫でられたことで嬉しさのあまりふにゃあ~となんともだらしない顔になる穂乃果。

 

「穂乃果ちゃん!! 顔っ!! 凄くだらし・・・・・・って言うより溶けそう!!」

 

ことりに言われてそこでハッとなる穂乃果だが、紅葉はさらに穂乃果を両手で彼女の頬をもちもちと犬の頬を撫でるように撫で始め、彼女はさらにふやけた顔になってしまう。

 

「うぅ~ん、これなんか顔のマッサージみたいで気持ちいい~」

「来年からよろしくお願いします!!」

 

そんなふやけた状態の穂乃果に亞里沙は穂乃果やことり、紅葉にも来年からよろしくお願いしますと頭を下げて挨拶し、そんな彼女の頭にポンっと手を置く絵里。

 

「それには、まず入試で合格しないとダメね」

「うん頑張る!!」

 

絵里にそう言われ、やる気を十分に見せる亞里沙。

 

そんな絵里と亞里沙の姿を見て、穂乃果も「うちの雪穂も受験するって言わないかなぁ」と呟く。

 

「あっ、この前話したらちょっと迷ってました」

「ホント!? よーし!!」

 

そこで穂乃果の呟きを聞いた亞里沙が雪穂が受験について話した時、雪穂も音ノ木坂を受けるかどうか悩んでいたということを聞かされ、それに「よーし!!」とガッツポーズをする穂乃果。

 

「そもそもアイツ、音ノ木受けられるなら受けたかったみたいだしな・・・・・・アイツが寝てる時、まだ悩んでるなら2人であいつの耳元で『音ノ木受けろ~』って呟きまくるか?」

「良いね、それ!!」

「それ嫌がらせだよ!!?」

 

紅葉がなにかとんでもないことを提案し、それに乗っかろうとする穂乃果だったが、即座にことりからツッコミを入れられ、引き止められるのだった。

 

「あっ、でも・・・・・・次のライブ、どうしよう?」

 

そこでふっと思い出したかのように穂乃果は次のライブはいつにしようかと絵里に相談し、ラブライブが延期になった以上、今すぐ大急ぎでやる必要はなくなったので、どうしようかと悩む穂乃果達。

 

すると、先ほどまで元気よくツッコミを入れていたことりの顔が、急に暗くなり、少し何か悩んだような素振りを見せた後、「あの!」と紅葉達に声をかける。

 

「私、ちょっと買い物があるからここで」

「えっ、なに買いに行くの? 付き合おうか?」

 

ことりは買い物があるのでそろそろ帰ろうと言うことを穂乃果達に伝え、穂乃果はその買い物に付き合おうかと尋ねるが、ことりは「ううん、大丈夫」と首を横に振って穂乃果達に別れを告げ、彼女はその場を立ち去って行くのだった。

 

「なんか、元気ないよねことりちゃん」

「やっぱ、穂乃果もそう見えるか?」

「うん」

 

そんな風に立ち去って行くことりの背中を見て、なんだか彼女の元気がないように感じる紅葉と穂乃果。

 

「希も気にしていたわ、学園祭の前だったかしら。 なんか、悩んでいるんじゃないかって」

「そんなに前から・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、とある公園のベンチにて・・・・・・。

 

そこでは海未とことりが座っており、ことりは未だに抱えている自身の「悩み」を穂乃果達に打ち明けられないことについて海未に相談していたのだった。

 

「遅らせれば遅らせるほど、辛いだけですよ?」

「・・・・・・うん」

「もう決めたのでしょ?」

「・・・・・・うん」

 

顔を俯かせたまま、海未の言葉に頷くことり。

 

「でも、穂乃果ちゃんに相談できてたらなんて言ってくれたのかなって。 紅葉くんなら、なんとなく何を言ってくれるか予想できる気がするんだけど・・・・・・でも、穂乃果ちゃんはどうどだろうって・・・・・・それを思うと、上手く言えなくて・・・・・・」

「ことり・・・・・・」

 

顔を未だに俯かせたまま、そう語ることりに、海未はどう声をかけて良いのか分からず、困っていると・・・・・・。

 

突如、街の上空から1つの巨大な魔法陣のようなものが街の広場辺りに出現し、その中から巨大な白い機械竜とも呼べるロボットが出現し、降り立ったのだ。

 

「きゃっ!? あれは・・・・・・また怪獣ですか!?」

 

海未はまた怪獣が現れたのかと思い、警戒するが・・・・・・ロボットは地面に降り立っただけでまるで眠っているかのように全く動こうとはせず、それに首を傾げる海未とことり。

 

「動かない・・・・・・?」

 

一方、それは家に帰る途中だった穂乃果や紅葉も目撃しており、紅葉は穂乃果に先に帰るように言って自分はあの街の方に降り立った白いロボットの元へと駆け出す。

 

「穂乃果、お前は先帰ってろ!」

「えっ? あっ、ズルいお兄ちゃん!! あのロボットのところ行く気でしょ!? 私も行く~!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わー!! かっこいいにゃ~!!」

 

そして、ロボットの降り立った場所では2人で一緒に寄り道でもしていたのか、凛とにこが訪れており、ロボットに近づこうとする凛をにこが注意する。

 

「ちょっと!! 何があるか分かんないんだからあんまり近づかない方が良いわよ!!」

「ねえねえ、このロボットいかにも竜人って感じがするし、『ギャラクシードラゴン』って名前にしようよ!!」

「アンタ話聞きなさいよ!?」

 

にこは凛の肩を引っ張ってロボットに近づけまいとする。

 

「ってか名前安直過ぎでしょ。 宇宙から来たかも分かんないのに。 『サルヴァトロン』とかどう? 救世主って意味らしいけど、アンタの安直なネーミングよりはカッコイイでしょ?」

「にこちゃんこそその『ヴァ』つけとけばカッコイイでしょ的な感じがして安直だにゃー!!」

 

凛とにこの2人はいつの間にかそんな風にロボットの名前をどうするかで揉め始め、今にも喧嘩をしそうな勢いであり、そんな2人の間に駆けつけた紅葉が割って入ってきた。

 

「おい! 2人とも何をくだらないことで喧嘩してんだ!!」

「あっ、紅葉くん・・・・・・ってどうでもよくないにゃ!! にこちゃんが凛のネーミングにケチつけるから!! 絶対カッコいいのに!!」

「それはアンタもでしょ!?」

 

そんな風に、紅葉が来ても未だに言い争いをする2人・・・・・・。

 

「お、お兄ちゃん・・・・・・走るの速すぎるよぉ・・・・・・」

 

遅れて「ぜえぜえ」と息を切らしながら紅葉を追いかけて来た穂乃果も現れ、にこと凛が喧嘩をしていることに彼女も気づき、彼女も慌てて紅葉と一緒に慌てて止めに入る。

 

「に、にこちゃん! 凛ちゃん! なんで喧嘩してるの!?」

「ギャラクシードラゴンが絶対良いにゃ!!」

「サルヴァトロンよ!! 男の子はみんな『ウ』に点々がつくの好きなのよ!! 私女だけど!!」

 

しかし、紅葉や穂乃果がにこと凛の喧嘩を止めようとするものの、2人の喧嘩はますますヒートアップ。

 

こんな時、花陽がいてくれれば凛だけでも説得できそうなのに紅葉が思っていると・・・・・・。

 

その時、白いロボットの胸部辺りの赤いコアのような部分から優しい音色が聞こえ、それはまるでロボットが「喧嘩をやめて」と言っているかのようだった。

 

「ほ、ほら! このロボットもきっと、喧嘩しないでって言ってるんだよ!」

 

穂乃果が言うように、その音色には人を落ち着かせる効果でもあったのか、その音色を聴いたにこと凛は落ち着きを取り戻し、お互いに頭を下げて謝罪する。

 

「ごめん、にこちゃん、こんなことでムキになりすぎたにゃ」

「いや、別にこっちこそ・・・・・・ごめん」

 

お互いに謝罪を行うと、その直後に音色は止み、穂乃果はそんなロボットを見上げて「2人の喧嘩を止めたの?」と首を傾げながら疑問に思う。

 

「ってことは、このロボット・・・・・・悪い奴じゃない・・・・・・? そこんとこどうなのよ紅葉?」

 

にこは小声でこのロボットについて何か知っていないかと紅葉に尋ねるのだが、紅葉は首を横に振って何も知らないことを伝える。

 

「俺も、こんなロボットは初めて見ます」

 

紅葉はにこの質問にそう応えながら彼女と凛の喧嘩を止めてくれたとは言え、このロボットに未だに不信感を持った視線を送る。

 

「あっ、ねえねえ!! 『ギャラクトロン』って言うのはどうかな?」

「「えっ?」」

「凛ちゃんとにこちゃん、このロボットの名前をつけようとして喧嘩してたんだよね? だったら、どっちも合体させちゃえば良いんだよ!!」

 

穂乃果が凛とにこがこのロボットにつけようとしていた名前・・・・・・「ギャラクシードラゴン」と「サルヴァトロン」、それを組み合わせて「ギャラクトロン」という名前にするのはどうだろうかと意見を出し、にこと凛は互いに顔を見合わせる。

 

「良いわね、それ」

「カッコイイにゃー!!」

「それじゃ、あなたの名前はギャラクトロンで決定だね!!」

 

そう言って穂乃果は白いロボット、「シビルジャッジメンター ギャラクトロン」の足下をぺたぺたと触りだし、それにギョッとした顔をする紅葉とにこ。

 

「穂乃果!! 不用心に触るんじゃない!!」

「そうよ! 何が起こるか分かんないのよ!?」

「あっ、ごめんごめん」

 

2人に注意されてハッとなった穂乃果は慌ててギャラクトロンから離れるのだが・・・・・・その時、ギャラクトロンの胸部のコア部分から赤い光が穂乃果に降り注ぎ、それはまるで穂乃果のことをスキャンしているようだった。

 

「ひゃっ!? なんかくすぐったいよ・・・・・・」

「穂乃果!? 大丈夫か!?」

 

スキャンはすぐに終わり、紅葉は穂乃果に身体に異常はないかと尋ね、それに穂乃果は「なんともないよ」と頷いて応える。

 

「ただ・・・・・・ギャラクトロンから何か、今、強い意志みたいなのを感じ取ったよ・・・・・・。 この世界を守るって言う・・・・・・そんな強い意志」

「えっ、それじゃもしかしたらギャラクトロンとオーブが仲間になって怪獣からみんなを守ってくれるかもしれないってこと!?」

 

穂乃果の話が本当ならばもしかしてこのギャラクトロンはオーブと共にこの世界を守るヒーローになってくれるのではないかと考える凛。

 

彼の先輩ウルトラマン、「ウルトラマンゼロ」には「ジャンボット」「ジャンナイン」という正義の心を持つ仲間のロボットがいる為、凛が言うようなことになるかもしれないと紅葉自身も一瞬考えるが・・・・・・。

 

「だと良いがな・・・・・・」

 

今はまだ判断材料が足りない為、素直に喜ぶことができず、取りあえず今は様子見をすることに。

 

その後、自衛隊が来て後日、ギャラクトロンをもっと安全な場所に運ぶまでの間縄などで動けないように拘束し、それまでは軍の科学者などがこのギャラクトロンについてのことを色々と調べることとなり、そのせいで紅葉達はギャラクトロンに近づくことが出来なくなってしまうのだった。

 

ただ軍に拘束されている間も、ギャラクトロンは自分の周囲のどこかで誰かが争えばその度にあの音色を発し、その音色を聴いた者はすぐに喧嘩を取りやめ、和解するという現象が起きていたのだ。

 

尚、それは人だけに限らず、犬や猫などの動物にも影響しているようで、ギャラクトロンは自身の周囲のみだがそんな風に喧嘩などを終息させ、ギャラクトロンは地味に活躍していたのだった。

 

 

 

 

 

 

その翌日・・・・・・あのロボットが気になることは確かなのだが、兎に角今は廃校阻止という目的に成功したことを記念し、部室でちょっとしたパーティーを紅葉達は開いていた。

 

正直、紅葉はあのギャラクトロンが本当に危険性が無いのかどうか、ずっと気になり、パーティーに参加すべきかどうか悩んでいたのだが・・・・・・。

 

穂乃果に「文化祭の時みたいに勝手にいなくならないでね!! 絶対に参加だよ、お兄ちゃん!!」と言われ、彼女に無理矢理連れて来られた為、結局パーティーに参加することに。

 

(参加するからには楽しむとするか。 まぁ、ギャラクトロンも現状そこまで危険な代物には見えないしな・・・・・・。 パーティーが終わったら即座に独自にギャラクトロンについて調査するか)

「では取りあえず、にっこにっこにー♪ みんな~? グラスは持ったかな?」

「グラス・・・・・・?」

「これ紙コップなんだけど・・・・・・」

 

にこの言葉に頭に疑問符を浮かべ、手に紙コップを見つめながら首を傾げる紅葉と真姫。

 

だが、にこはそんな細かいことは気にしないとばかりに話を続ける。

 

「学校存続が決まったということで部長のにこにーから一言挨拶させて頂きたいと思いまーす!!」

 

そんなにこに対して拍手を送る穂乃果、凛、花陽。

 

しかし・・・・・・そんな楽しげなムードの中、ことりと海未だけはなんだか元気がなく、隅っこの方に座って暗い雰囲気を作っており、それに気付いた紅葉が彼女等の元へと行って「どうした?」と問いかける。

 

「えっ」

「なんか2人とも元気ないみたいだけど・・・・・・大丈夫か? 特にことりは学園祭のちょっと前から元気が無かったみたいだし・・・・・・穂乃果や絵里さんも心配してたぞ?」

 

紅葉からの言葉を受けて、複雑そうな顔を見せることり。

 

そんなことりの顔を見て、海未もまたどう紅葉に返事をして良いか分からず、思い悩んでしまう。

 

「悩みがあるなら、何時でも相談してくれて良いんだぞ? 言い辛いことなら無理にとは言わないけど・・・・・・」

「う、うん、ありがとう紅葉くん・・・・・・大丈夫・・・・・・」

「そうか? 問題が無いなら良いんだが・・・・・・。 まぁ、何悩んでるのか知らないけど、早く解決すると良いな。 友達があんまり暗い顔してるのは見たくないし」

 

紅葉はことりと海未にそう言うと、ことりは紅葉の「友達」という言葉に一瞬ピクッと反応するが・・・・・・すぐに彼女は笑顔を作り、「あ、ありがとう・・・・・・」と歯切れ悪くも紅葉に礼を述べるのだった。

 

「えー、思えばこのμ'sが結成され私が部長に選ばれた時からどのくらいの月日が流れたであろうか・・・・・・。 たった1人のアイドル研究部に耐えに耐え抜き、今こうしてメンバーの前で思いを語・・・・・・」

『かんぱーい!!』

 

そこでにこが部長としての一言を何か言っていたりしたが、なんだか物凄く長くなりそうだった為、穂乃果達はにこの言葉をぶつ切りにして紙コップを掲げて乾杯。

 

「ってちょっと待ちなさーい!!」

 

その後はテーブルの上などにサンドイッチや唐揚げ、サラダ、ポテチなどが広げられており、お腹を空かせた穂乃果と紅葉、凛は早速テーブルの上にある料理を手に取って頬張り始める。

 

「あー、お腹空いたぁ! にこちゃん、早くしないと無くなるよ!」

「でないと・・・・・・むぐむぐ・・・・・・俺と、もぐもぐ、穂乃果が・・・・・・むぐむぐ、全部・・・・・・もぐもぐ」

「卑しいわね~。 ってか紅葉は喋るか食べるかどっちかにしなさいよ!! 行事悪い!!」

 

そこへ丁度ご飯が炊けたということで炊飯器を持って花陽がやってくる。

 

「みんな~! ご飯炊けたよ~!」

 

そんな風に、廃校を阻止し、みんなで楽しげにパーティーしている光景を見て絵里は薄らと笑みを浮かべる。

 

「ホッとした様子ね、えりちも」

 

そんな絵里の様子に気付き、そう声をかける希。

 

「まあね、肩の荷が下りたっていうか」

「μ's、やってよかったでしょ?」

「・・・・・・どうかしらね、正直、私が入らなくても同じ結果だった気もするけど・・・・・・」

 

それは自分がμ'sに加入するのが1番遅かったからか、自分が廃校阻止のためμ'sのために出来たことがあまりにも少ないと絵里は感じたようで、そんな風に彼女は廃校が取りやめになるのは結果的に同じだったのではないかと思わず考えてしまったのだ。

 

加入時期こそ、希とほぼ同時だったが、加入前から希は最初から比較的μ'sに協力的で・・・・・・そのこともあって絵里はそんな風に考えてしまったのだろう。

 

「そんなことないよ。 μ'sは9人、それ以上でも以下でもダメやってカードは言うてるよ」

 

いてもいなくても一緒だったのではないか、そんな風に語る絵里の言葉を希は否定し、彼女を励ます。

 

「こうやって廃校もなくなったんだ! 気を取り直してラブライブ開催再開までまた頑張ろう!!」

 

白米を食べながら、今度はラブライブ開催再開に向けて改めて気合いを入れる穂乃果。

 

「っ・・・・・・」

 

そんな穂乃果の呟きを隣で聞いていた紅葉はピタリと動きを止め、一瞬思い詰めたような顔になる。

 

やはり、まだラブライブが中止になったことへの責任を感じているのだろう。

 

「・・・・・・んっ?」

 

そんな時、未だに隅っこの方の椅子に座り、暗い顔を浮かべることりと海未に穂乃果は気づき、2人は何か話しているようだった。

 

「ことり・・・・・・」

「でも、今は・・・・・・」

 

そんなことりを見て、海未はこれではいけないと思ったのか、彼女は椅子から立ち上がると、みんなに声をかける。

 

「ごめんなさい、みんなにちょっと話があるんです!」

 

そんな海未に「んっ?」と首を傾げる一同。

 

「実は・・・・・・突然ですが、ことりが留学することになりました」

 

不意に伝えられた、ことりのが留学することになったという言葉。

 

それに、一同は一瞬頭が追いつかなかったが、すぐに意味を理解し、唖然となる穂乃果達。

 

「2週間後に日本を発ちます」

「っ・・・・・・」

 

それを聞いて一同は動揺の色を隠せず、にこが「ちょっとどういうこと?」と尋ねると、ことりはおずおずとしつつもみんなに説明する為に話し出す。

 

「前から、服飾の勉強がしたいって思ってて、そしたらお母さんの知り合いの学校の人が来てみないかって・・・・・・ごめんね、もっと早く話そうって思っていたんだけど・・・・・・」

「学園祭の時、まとまっている時に言うのはよくないとことりは気を使っていたんです」

 

それを聞いてそれで最近ことりの様子がおかしかったのかと希と紅葉は納得する。

 

「行ったきり、戻ってこないのね?」

「高校を卒業するまでは、多分・・・・・・」

 

絵里の問いかけに、ことりは静かに頷いて応える。

 

すると、それまで黙って話を聞いていた穂乃果が唇を噛み締めながら、立ち上がり、ことりの元まで歩み寄る。

 

「どうして、言ってくれなかったの?」

「だから、学園祭があったから・・・・・・」

 

ことりの代わりに、穂乃果にそう応える海未。

 

「海未ちゃんは知ってたんだ・・・・・・」

「それは・・・・・・」

 

すると穂乃果は、しゃがみ込んでことりの両手を握りしめる。

 

「どうして言ってくれなかったの? ライブがあったからって言うのは、分かるよ。 でも、私と海未ちゃん、お兄ちゃんにことりちゃんはずっと・・・・・・!」

「穂乃果・・・・・・」

「ことりちゃんの気持ちも分かってあげないと・・・・・・」

 

そこで絵里と希がことりの気持ちを分かってあげて欲しいと言うが・・・・・・。

 

「分からないよ!! だっていなくなっちゃうんだよ!! ずっと一緒だったのに、離ればなれになっちゃうんだよ!! なのに・・・・・・!!」

「・・・・・・何度も言おうとしたよ。 でも、穂乃果ちゃんライブやるのに夢中で・・・・・・ラブライブに夢中で・・・・・・だから、ライブが終わったらすぐ言おうと思ってた。 相談に乗って貰おうと思ってた・・・・・・。 でも、怪獣が出てきて、ライブが中止になって・・・・・・言うタイミングを大きく逃しちゃって・・・・・・」

 

今にも泣き出しそうな声で、そう語ることり。

 

そんなことりの話を聞いて、目を見開く紅葉。

 

(俺のせいだ・・・・・・)

 

ライブが中止になったのは、自分がマガオロチの復活を阻止できなかったから。

 

マガオロチの復活を阻止さえできていれば、ことりは遅くてもライブが終わった後に言い出せていたかもしれない。

 

留学が決定する前に、ちゃんと穂乃果とも話し合えていたかもしれない。

 

さらに言えば、自分がもっと早く穂乃果にあんまり無茶をしないように言っておけば、もしかしたらライブ前にはことりが留学の話を持ち出せていたかもしれないのにと・・・・・・紅葉は考えずにはいられなかった。

 

(なんで俺は、何もかもやることが遅いんだよ・・・・・・!!)

 

そう思うと同時に、紅葉は自分自身の不甲斐なさに無性に腹が立ち、拳を強く握りしめ、悔しそうな表情を浮かべる。

 

「聞いて欲しかったよ! 穂乃果ちゃんには1番に相談したかった!! だって、穂乃果ちゃんは・・・・・・初めてできた友達だよ!! ずっと傍にいた友達だよ!! そんなの・・・・・・そんなの・・・・・・!! 当たり前だよ!!」

 

涙を流しながら、叫ぶように言い放つことりに、穂乃果は戸惑い、彼女にどう声をかけて良いのか、分からなかった。

 

そうしている間に、ことりは勢いよく立ち上がり、穂乃果の手を振り払って部室から立ち去って行ってしまうのだった。

 

「ことりちゃん!! あっ・・・・・・」

「ずっと、行くかどうか迷っていたみたいです。 いえ、むしろ行きたがってなかったようにも見えました。 ずっと穂乃果を気にしてて・・・・・・穂乃果に相談したらなんて言うかってそればかり・・・・・・。 黙っているつもりはなかったんです」

 

唖然とする穂乃果に、ことりをフォローするためにも、彼女が本当に穂乃果に相談するつもりだったのだと話す海未。

 

「本当にライブが終わったら、すぐ相談するつもりでいたんです。 分かってあげてください」

「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

その夕方、ことりの部屋では・・・・・・。

 

「話したのね、ちゃんと分かってくれた?」

「・・・・・・っ」

 

理事長がことりと部屋で話しており、理事長はことりの様子から遂に彼女は穂乃果や紅葉等に留学のことを話したのだと察した。

 

ただ、留学のことを話したことりが穂乃果達とどうなったのかも大体察していた理事長はそれ以上ことりに質問するようなことはせず、「早く寝なさい」とだけ言って彼女の部屋から出て行くのだった。

 

そしてことりは、自分のベッドに腰掛け、スマホの画面を見ると穂乃果からメールが来ていることに気付き、彼女はメールを開く。

 

『私、全然気付いてなかった・・・・・・。 私が夢中過ぎてみんなの気持ちとか全然見えなくて、だから・・・・・・ことりちゃん、ごめんね』

 

そう書かれた内容のメールにことりはどうして良いか分からず、穂乃果にどう返事して良いのかも分からず、彼女はずっとそのメールの文章を悲しげな瞳で見つめていることしかできなかった。

 

同時刻、穂むらでは・・・・・・。

 

「謝ったって・・・・・・もう」

 

自分の部屋でことりに謝罪のメールを送り終えた穂乃果は膝を抱えて蹲っていた。

 

(お兄ちゃんに注意される前に、気付くべきだった)

 

自分はラブライブに向けて少しオーバーワーク気味であることに穂乃果自身は紅葉に注意されるまで気付けなかった。

 

紅葉に言われる前に、もっと体調管理が自分でしっかりできれていれば・・・・・・そうすればことりはもっと早く自分に留学のことを打ち明けることができたのではないかと。

 

そんな考えが何度も頭の中でグルグル回り、だけども過去を変えることはできなくて・・・・・・だからこれから先、どうして良いのか、穂乃果は分からず、頭がぐちゃぐちゃになりそうで苦しかった。

 

紅葉にそのことで相談しようかとも思ったが、彼もまたことりがいなくなったことがショックだったのかは分からないが、ことりの話を聞いてからずっと思い詰めた顔をしており、そんな紅葉に穂乃果は遠慮して彼に相談することができなかったのだ。

 

そんな時、穂乃果の部屋の扉から誰かがノックする音が聞こえ、穂乃果が「誰だろう?」と首を傾げつつも「どうぞ~」と声をかけると、扉を開けて部屋に入ってきたのは絵里だったのだ。

 

「絵里ちゃん!?」

「ごめんね、こんな時間に・・・・・・どうしても、穂乃果や紅葉くんの様子が気になって・・・・・・」

 

部屋にある小さなテーブルを間に挟んで互いに向き合う形で座り込む穂乃果と絵里。

 

「あれから、ことりから連絡があったりした?」

 

絵里のその問いかけに、穂乃果は随分前にことりに謝罪のメールを送っただけで、返事はまだないとだけ話し、それに絵里は「そう」とだけ応える。

 

「私はね、できれば・・・・・・もう時間もないし、すぐにでも穂乃果とことりは2人でじっくりと話し合って欲しいって思ってる。 2人が喧嘩したままなんて、嫌だから。 他のみんなも、気持ちは同じ」

「でも、今更話しても・・・・・・ことりちゃんはもう・・・・・・。 何を話せば良いのかも・・・・・・」

 

今更何を話そうと、ことりが留学することは決定事項。

 

本当なら止めたい、海外になんて行って欲しくないと言うのが穂乃果の素直な気持ちだった。

 

だが、ラブライブ出場を目指すのに夢中になりすぎてことりの変化に気づけなかった自分に、彼女に対して何かを言う資格なんてあるのかと考えてしまった。

 

だから穂乃果は、ことりに会ったとしても何を話せば良いのか、分からないでいたのだ。

 

「私ね、凄くしっかりしてていつも冷静に見えるって言われるけど、本当は全然そんなことないの」

 

不意にそんな風に話し出す絵里に、首を傾げる穂乃果。

 

「いつも迷って、困って、泣き出しそうで・・・・・・。 希に実際恥ずかしいところ見られたこともあるのよ。 でも、隠してる。 自分の弱いところを・・・・・・」

 

苦笑しながら話す絵里の言葉に、何も言わず、ただひたすら耳を傾けている穂乃果。

 

「私は穂乃果が羨ましい。 素直に自分が思っている気持ちを、そのまま行動に起こせる姿が凄いなって・・・・・・」

「そんなこと・・・・・・」

「ねえ、穂乃果? 私には穂乃果に何を言ってあげればいいか正直分からない。 私達でさえ、ことりがいなくなってしまうことがショックなんだから、海未や穂乃果、紅葉くんの気持ちを考えると辛くなる・・・・・・でもね」

 

絵里はジッと穂乃果の顔を見つめ、彼女は穂乃果に1番大切なものを教えて貰ったと感謝の言葉を贈る。

 

「私は穂乃果に、1番大切なものを教えて貰ったの。 変わることを恐れないで、突き進む勇気」

 

そう言い放った絵里は、右手を穂乃果に差し伸べる・・・・・・穂乃果がかつて自分に手を差し伸べ、「μ'sに入ってください!!」と言って来た時のように・・・・・・。

 

「あなたの手に救われた」

「っ・・・・・・」

「だから、ただ私が言えることはことりともう1度ちゃんと話し合って欲しい、素直の気持ちで・・・・・・魂と魂をぶつけ合って欲しい」

 

絵里のその言葉を聞き、穂乃果は顔を俯かせながら、ぽつりと呟く。

 

「魂の、ぶつけ合い・・・・・・魂の、激突・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は、なんの役にも立てないんだな」

 

外出していた紅葉はギャラクトロンの見える場所に訪れており、紅葉は未だに動かないギャラクトロンの姿をジッと見つめる。

 

「お前があの場にいたら、穂乃果やことりの喧嘩を止められたのかな」

 

まだ敵か味方かもハッキリ分からないのに、ギャラクトロンを頼りにするようなことを言うのもどうかと思うが・・・・・・それでも、どうしても考えてしまう。

 

あの場にギャラクトロンがいればと・・・・・・せめてあの音色が届く範囲にいればと。

 

ことりの留学の話を聞いて、彼女が穂乃果に留学の話を打ち明けられなかったのは自分がもっと早く穂乃果を止められなかったせい、マガオロチの復活を止められなかったせいだと気付いたことで、動揺してしまい、部室を去って行くことりを止めることができなかった。

 

それだけじゃない、自分がことりを追いかけるなり、穂乃果に追いかけさせるなりすれば良かったのに・・・・・・自分が犯した過ちに気付いて、そのことで動揺したせいで、それが出来なかった。

 

だからもし、周囲の人間や動物の喧嘩を止めることができるあの音色を発せられるギャラクトロンが近くにいれば、穂乃果やことりがこんなことにならなかったのではないかと紅葉は考えてしまうのだった。

 

「俺は・・・・・・どうすれば良い・・・・・・」




紅葉
「じゃあ、サブタイを探せ! のコーナー行きましょうか!」

にこ
「だから本編との落差よ!」

穂乃果
「そこを気にしたらダメだよ、にこちゃん!!」

紅葉
「今回は、ウルトラマンガイア第34話『魂の激突』だ!」

穂乃果
「私が言った台詞だね~」
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