ラブライブ! オーブ‼︎   作:ベンジャー

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最初に言っておく!



穂乃果ちゃん誕生日おめでとう!!



火ノ魔王獸 マガパンドン
登場。


第4話 『μ's、START:DASH!!』

早朝……神田明神では穂乃果と海未がことりの合図で階段を駆け上がって何時もの基礎体力作りを行っており、海未はまだしも最初は息を切らしていた穂乃果だったが、今ではすっかり走りながら笑みを浮かべるほどに体力がついており、3人でやるダンスの練習も大分纏まってきていた。

 

そして早朝の練習が終わり、穂乃果達は水分補給し……紅葉はカレーパン補給していた。

 

「ふごふごふぐ……!」

「紅葉、食べながら喋らないでください! はしたない……。 せめて食べるか喋るのかどっちかにしてくださいよ!」

 

海未にそう注意されたため、紅葉はカレーパンを食べるのを優先して水で一気に流し込むと先ほど言おうとしたことをもう1度穂乃果達に言う。

 

「3人とも大分いい感じになってきたな。 穂乃果やことりも体力それなりについてきたんじゃないか? 最初の頃と比べたら疲れの色もあんまり見えなくなってきたし」

「確かに、随分できるようになったかも」

 

紅葉の言葉にことりも賛同するように言い、海未は「まさか2人がここまで真面目にやれるとは思いませんでした」とちゃんと2人が……特に穂乃果がここまでしっかりと練習していることが意外だったらしく、さらに言えば穂乃果はてっきり寝坊してくるものとばかり思っていたので感心していた。

 

「大丈夫! その分授業中はぐっすり寝てるから!」

「穂乃果~! ちゃんと真面目に授業受けないとダメだぞ~!」

 

とその場で寝転がる穂乃果に注意しながら紅葉は彼女の脇腹をくすぐり始め、穂乃果は思わず「あはははは! やめ、くすぐったいよぉ……!?」とくすぐられて笑いだすが……次の「うぅ、お兄ちゃんやめてよぉ……! くすぐったいってばぁ……!」と涙目で訴えられてすぐに彼はくすぐるのをやめた。

 

「なんか、今の俺凄く犯罪くさい……」

 

と若干膝を抱えて落ち込み、一部始終を見ていた海未はスマホを取り出し「通報しなくては(使命感」と言って警察に通報しようとする。

 

「ちょっ、やめてくれない海未!? 俺すぐやめただろ!?」

「まぁ、冗談ですよ、冗談」

「心臓に悪い冗談だよちょっと……。 ってん?」

 

するとその時、紅葉は階段の方で誰かがこちらの様子を伺っていることに気づき、それに穂乃果も気づいたのか急いで階段の方へと行ってみるとそこにはこっそりと階段を降りてその場から離れようとしていた真姫の姿があり、穂乃果は「西木野さーん!!」と彼女の名を呼び、さらにいきなり「真姫ちゃーん!!」と穂乃果に下の名前で呼ばれたためそれに思わず「ヴェエ!?」と真姫は驚きの声をあげてしまう。

 

「大声で呼ばないで!!」

 

真姫はそう怒りながら穂乃果の元へと行き、穂乃果はどうして大声で呼んじゃダメなのか分からず首を傾げるがすぐに真姫は「恥ずかしいからよ!」と少しだけ頬を赤くして叫んだ。

 

するとそこで穂乃果は「そうだ!」となにかを思いだし、1つの音楽プレーヤーを取り出すと「あの曲、3人で歌ってみたから聞いてみて?」と真姫にお願いしたのだ。

 

「っ……! だから、私じゃないって何度言えば……!」

 

どうやら以前にも似たようなことがあったのか、前々から高坂家に届けられた曲は自分が作ったものではないと真姫は否定していたらしい。

 

しかし、曲に入っていた歌声は誰がどう聞いても真姫のものであり、ウルトラマンである紅葉の聴力で聞いても真姫の声に間違いがないため、全く誤魔化せておらず海未も「まだ言っているのですか?」とバレバレなのに頑なに否定する真姫に思わず苦笑していた。

 

「証拠は上がってんだよ! いい加減白状しろう!」

「紅葉くんなに? その刑事ドラマみたいなノリ……?」

 

ことりからそんなツッコミを受ける紅葉、するとその時穂乃果がプルプルと肩を震わせ「ガオ~!!」と雄叫び(?)をあげながら真姫にしがみつき、徐々に怪しい笑みと笑い声を浮かべながら顔を近づけていく。

 

「え、えぇ!? なにやってんの!? ちょっと……イヤアアアア!!?」

 

真姫は突然のことに少しビビってしまい、叫び声をあげるが次の瞬間、自分の耳に音楽プレーヤーのイヤホンがつけられ穂乃果は「いよーし! 作戦成功♪」とプレーヤーをつけた彼女は真姫から離れ、流石にここまでされたら聞かない訳にもいかないだろうと思い、真姫は観念して彼女達の歌を聴くことに。

 

「結構上手に歌えたと思うんだ! 行っくよー!」

「μ's!」

「ミュージック!」

「「「スタート!!」」」

 

その3人の言葉を合図に穂乃果はスタートボタンを押して曲を流し始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、朝の基礎訓練を終えて穂乃果、海未、ことり、紅葉の4人は制服に着替えて学校に登校していると後ろの方から「ねえ、あの娘達じゃない?」という声が聞こえ一同が「なんだろう」と思い声のした方へと振り返るとそこには3年の女生徒の先輩が2人おり、先輩の2人は「ねえ、あなた達もしかしてスクールアイドルやってる娘達?」と尋ねてきたのだ。

 

なんでも妹がネットでμ'sのことを見かけたらしく、先輩方の2人は「明日の放課後にライブやるんだよね? ちょっと見せてくれないかな?」と頼んできたのだ。

 

流石に「今ここでですか!?」とことりは戸惑っていたが「ちょっとだけ」ということで穂乃果が怪しい笑みを浮かべてそれを了承する。

 

「ふふふ、良いでしょう! もし来てくれたらここで少しだけ見せちゃいますよぉ? お客さんにだけ特別にぃ……!」

「なんか怪しい勧誘してるみたいだな穂乃果……」

 

またことりも「お友達を連れて来てくれたらもう少しだけ見せちゃいます!」ということで先輩の2人は「ホント!? 行く行く!」とワクワクした様子を見せて穂乃果とことりは肩を合わせて頭のところだけをやろうとしたのだが……。

 

「……あれ? 海未は?」

 

とそこで紅葉が海未がいなくなっていることに気づき、それと同時に紅葉は「そう言えば海未って意外と人見知りなとこあったのを忘れてた」と彼女が人見知りであったことを思いだし、やむなくダンスを中断し先輩方に謝罪をした後、3人は海未を探しに行くことに。

 

そして探しに行った結果、彼女は屋上まで逃げ込んで体育座りをしながら「無理です……」と酷く怯えた様子で嘆いていた。

 

「えーっ!? 大丈夫だよ! 海未ちゃんなら歌もダンスできるよ!」

「穂乃果、海未が言ってるのは多分ダンスのことじゃなくて……」

 

穂乃果が海未に「絶対できるよ!」と説得するのだが、紅葉の言う通り海未は「歌もダンスはできます。 これだけ練習してきましたし」と答えたのだが……ただ海未にとって1番問題なのはそれではなく、「人前で歌うのが恥ずかしくて緊張してしまう」ということだったのだ。

 

そんな海未の穂乃果とことりは顔を見合わせて困ったような表情を浮かべ、そこで紅葉が「緊張するなら人を野菜だと思えば良いんじゃ無いか? もしくは手に人って書いて飲み込んだりとか」とアドバイスし……海未はそれを想像してみるが……。

 

『みんなー! いっくよー!』

 

と周りが野菜だらけ……というかもう野菜畑でライブをする自分の姿を想像した海未はさらに怯えた様子で「私に1人で歌えと!?」と驚愕していた。

 

「いやそこ!?」

「お前それ、穂乃果やことりまで野菜になってるだろうが! 想像力意外と豊かだな海未!?」

 

そんな海未に穂乃果達は困り果て……ことりも「海未ちゃんが辛いならなにか考えないと……」と彼女がどうにか人前で歌える方法はないかと考え、海未は頭を抱えて怯えた様子で「人前で無ければ歌えるんです!!」と嘆くがそれではあまり意味がない。

 

すると穂乃果は「こうなったら!」という感じで海未の手を掴んで強引に立たせる。

 

「色々考えるより慣れちゃった方が早いよ!」

「つまり、習うより慣れろってことだな穂乃果!」

「そういうことだよお兄ちゃん! じゃあ、放課後行くよ海未ちゃん!!」

 

海未は穂乃果の言葉の意味が理解できず、「はぇ?」と首を傾げるが……なにをするかは学校が終わってからのお楽しみということで今はなにをするかを伏せておくのだった。

 

そして全ての授業が終えた後、紅葉達は街の一通りの多い場所へとやって来てみんなでライブのチラシを配ることに……。

 

だが当然人見知りの海未にとってこれはかなり困難な難関であり、海未は「ひ、人がこんなに……!」と明らかに怯えた様子を見せていた。

 

「当たり前だよ! そういうところを選んだんだから! ここで配ればライブの宣伝にもなるし、大きな声を出して行けばその内慣れると思うよ?」

「まぁ、頑張れ海未! これも学校を廃校から救うためだ!」

 

穂乃果やことりからも「海未ちゃん頑張って!」とエールを送られ、最初に穂乃果、ことり、紅葉が先ずは手本として道行く人々にチラシ配りを開始し、海未も自分だけしない訳にも行かないしライブも成功させたいので必至に想像力を働かせて「お客さんは野菜お客さんは野菜……!」と目を瞑り自己暗示をかけて目を開きいざチラシを配ろうとすると……。

 

道行く人々の顔が全てキュウリやトマトといった野菜に海未の脳内で変換されたのだが、その光景はまさしく……。

 

「いや怖ーよ!! ホラーじゃねえか!! そりゃ怖いだろうよ!!」

 

海未がなにを考えたのか察した紅葉はそう言い放ち、紅葉の言うように海未の脳内で変換されたその光景はまさしくホラーであり、海未はしゃがみ込んであまりの恐怖心にガチャガチャを回す始末。

 

「あっ、レアなの出たみたいです」

「って海未ちゃーん!?」

「おい大丈夫か海未!? って言うかなんか病んでない!?」

 

ということでこのままでは海未が再起不能になりかねない上に流石に海未にとってあそこはハードルが高すぎたと反省し、ならば馴染みのある場所ならばと思い一同は学校へと戻り、「ここなら平気でしょ!?」と穂乃果に言われ海未も戸惑いつつも「まぁ、ここならば……」と不安そうな表情は消えないものの少なくとも先ほどの場所よりかはマシだろうと彼女は思い、穂乃果やことり、紅葉も再び学校の生徒達にチラシ配りを行う。。

 

「えっと、あ……あの……えっと、お願いします!」

(おぉ! 遂に海未が自分から!)

 

どうにか勇気を振り絞ってチラシを黒い髪のツインテールの少女……「矢澤 にこ」へと差し出すのだが……にこは少し冷たい口調で「いらない」と言い放ってその場を去って行こうとしたのだが……。

 

「ちょーっと待てぇ!!」

 

紅葉が海未が差し出したチラシを掴むとにこの目の前に素早く回り込むと彼女に無理矢理チラシを渡そうとする。

 

「折角海未が勇気出したんだ! せめて受け取るくらいしてくださいよ先輩!!」

「は、はぁ!? いらないって言ってんの! 私は忙しいんだから退きなさいよ!」

「そ、そうですよ紅葉! 気持ちは有り難いですけど無理矢理というのはよくありませんよ……」

 

紅葉は「海未がそう言うなら……」と紅葉は「邪魔してすいませんでした」とにこに謝った後、道を開けてにこを通し、紅葉は海未に「もっとハキハキして声出さないとダメなんじゃないか?」と言うが……そう言われても海未は中々それをすることができないのだ。

 

そんな彼女を見かねてか穂乃果が海未の元へと「ダメだよそんなんじゃ!」と注意しながら駆け寄る。

 

「紅葉や穂乃果は良いですよ、店の手伝いで慣れてるでしょうから……。 でも私は……」

「ことりちゃんだってちゃんとやってるよ? ほら海未ちゃんも! それ配り終えるまでやめちゃダメだからね!」

 

穂乃果にそう言われて思わず海未は「そんな無理です!」と声をあげるが……穂乃果はニヤリとした笑みを浮かべてそんな彼女に「海未ちゃん私が階段を5往復できないって言った時なんて言ったっけ?」と言われてしまい海未は何も言い返すことができなくなってしまう。

 

(確か、『やるからにはちゃんとしたライブをやります!』だっけ? そりゃなにも言い返せないな。 やるな穂乃果のやつ……)

「っ……! 分かりました! やりましょう! μ'sファーストライブやりまーす! よろしくお願いしまーす!!」

 

とそこで海未は今度はしっかりとハッキリとした声でチラシ配りを開始し、紅葉はその様子を見て穂乃果が上手いこと海未のハートに火をつけたなと感心していた。

 

するとそこに「あ、あの……」と少し弱々しい声で誰かが穂乃果に話しかけ、声のした方へと顔を向けるとそこには花陽がおり、穂乃果も彼女のことを覚えていたらしく「あなたはこの前の……」と声をかけた。

 

「は、はい! あの、ライブ……見に、行きます……」

「ホントぉ!?」

「来てくれるの!?」

 

ワザワザ、ライブを見に来てくれることを直接言いに来てくれるとはなんとも律儀な娘だと紅葉は思ったが……それでもやはりこう直接「ライブを見に行き来ます」とハッキリ言われるとなんとも嬉しいものがある。

 

「では1枚2枚と言わずこれを全部……!」

 

とそこでどさくさにチラシを全部花陽に押しつけようと海未がしてきていたが「海未ちゃん……?」と当然ながら穂乃果が彼女を注意する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、明日のライブについての話し合いをするために穂乃果と紅葉の家に集合することとなったのだが……ことりはお店で最終調整して貰ったライブの衣装を取りに行くため遅れて来るとのことで先に穂乃果達は家へと向かうのだった。

 

そして穂乃果の部屋で3人は参考までにネットに上がっているA-RISEの動画を視聴しており、やはり自分達と比べると動きのキレが違うなと穂乃果は動画を見ながら感心していた。

 

「うーん、やっぱり動きのキレが違うよねぇ……。 こう? こう? こう!」

「おー、可愛いぞ穂乃果ー!」

 

と突然立ち上がった穂乃果はアイドルっぽい動きを色々と試し、そんな彼女に紅葉はどこからか取り出したオレンジのサイリウムを降り出す。

 

「紅葉、なんですかそれ? サイリウム……?」

「あぁ、そうだよ? アイドルファンの人とかがよく持ってる感じのアレ。 折角だから作ってみたんだ。 これは穂乃果をイメージしたやつで海未とことりの分もあるぞ!」

 

紅葉はそう言いながら青と白のサイリウムを取り出し、それを見た海未は「それ自作なんですか!?」と驚きの声をあげていた。

 

するとその時、穂乃果が何かに気づいてパソコンをジッと見つめ……海未は首を傾げて「どうしました?」と尋ねると穂乃果は「ランクが上がってる!」と嬉しそうに声をあげた。

 

「きっとチラシで見てくれた人が入れてくれたんだね!」

 

とそこへ丁度ことりが「お待たせ~」と言いながら衣装を取りに行っていたことりが部屋へと入ってきて穂乃果はことりにもほんの少しではあるがランクが上がったことを教え、ことりも「わぁ! 凄い!」と嬉しそうにしていた。

 

「んっ? ことり、もしかしてそれが明日のライブでやる衣装か?」

「あっ、うんそうだよ紅葉くん!」

 

紅葉がことりの持っている袋に気づき、そう尋ねるとことりはそれに頷いて袋から明日のライブで着るピンク色のアイドルの衣装を取り出し、それを見た穂乃果と紅葉は「おぉ! かわいい!」と高評価だったのだが……海未はなぜか驚愕したような表情を浮かべていた。

 

「本物のアイドルみたい!」

「流石ことりだな! って海未? どうした?」

 

紅葉も海未の様子がおかしいことに気づき、海未は肩をプルプルと振るわせつつ「ことり、そのスカート丈は?」と問いかけるとことりは「あっ……」となにか気まずそうな顔を浮かべる。

 

というのも実は前もって海未から「良いですか!? スカートは最低でも下膝までしか履きませんよ! いいですね!?」と釘を打っていた筈なのだが……今、ことりが持っている衣装はどう見ても膝下まで無く、むしろどちらかと言えばスカートは少し短い方である。

 

そしてそんなことりの両肩を掴み「言ったはずです……! 最低でも膝下までで無ければ履かないと……!」と彼女を睨み、そんな海未に穂乃果は「だ、だってしょうがないよアイドルだもん!」と言うが海未は「アイドルだからと言ってスカートは短くという決まりはない筈です!」と反論されてしまう。

 

しかし今から直せる筈もなく、それに怒った海未は「そういう手に出るのは卑怯です! ならば私は1人だけ制服で歌わせて貰います!」と言い放って部屋を出て行こうとする。

 

「ま、まぁまぁそう言わずに……。 海未も絶対似合うって!」

「似合うとか似合わないの問題じゃないんですよ! そもそもあなた達が悪いんですよ! 私に黙って結託して……」

 

そんな風に怒る海未に穂乃果は頬を膨らませ、「だって、絶対成功させたいんだもん……」と彼女に訴える。

 

「っ……」

「歌を作ってステップを覚えて……衣装も揃えて……。 ここまでずっと頑張ってきたんだもん! 4人でやって良かったって! 頑張って来たってそう思いたいの……!!」

 

すると穂乃果は突然窓の方へと走り出して窓を開けると彼女は外に向かい……。

 

「想いたいのー!!」

 

そう叫び海未は「なにをしているのですか!?」と驚き怒鳴るが、そこでことりも穂乃果の意見に同意し「私も4人でライブ成功させたい!」と海未に訴え、そんな2人を海未は交互に見る。

 

「海未、観念しなって。 俺だってライブを成功させたい。 だから多少恥ずかしくてもやれることは全力でやろうぜ?」

「いつもいつも、ズルいです……」

 

穂乃果、ことり、紅葉の言葉に海未は遂に折れたらしく「分かりました……」とあの衣装でライブを行うことを約束し、そんな海未に穂乃果は想わず笑顔となり彼女は「だーいすき!」と海未へと抱きつき、そんな2人にことりや紅葉も思わず笑顔になってしまう。

 

「ねぇ、これからみんなで明日のライブの成功を祈って神社に行かない?」

「あっ、いいね行こう!」

 

ことりの意見に穂乃果は賛同し、海未と紅葉もそれに同意して神社に向かおうと穂むらから外へと出るのだが……その時突然、既に暗くなりかけていた空が昼のように明るくなり、突如空に灼熱の炎に包まれた球体が出現し……同時に辺り一帯の気温も急上昇し急激に熱くなっていく。

 

「あっつーい!? なにあれ!?」

「太陽……? な訳ないですよね……」

 

紅葉はウルトラマンとしての透視能力を使い火の球体を見つめるとその中に双頭の赤い怪獣が球体の中にいることが確認でき、紅葉はそれが「火の魔王獣 マガパンドン」であることを見抜くと紅葉は穂乃果達に急いで家の中に戻るように言い、穂乃果達は言われた通り穂むらへと戻ることに。

 

「俺はちょっと外の様子を見てくるから!!」

 

しかし紅葉だけは穂むらへと戻らずに外へと飛び出していき、穂乃果は「ちょっとお兄ちゃん!? 危ないよ!?」と呼び止めようとしたが既に紅葉はその場にはおらず、紅葉は人気のない場所へと行くとオーブリングとウルトラフュージョンカードを取り出す。

 

「ウルトラマンさん!」

『ウルトラマン!』

 

最初に「ウルトラマン」のカードをオーブリングにリードさせ、その後、「ウルトラマンティガ」のカードを紅葉はオーブリングにリードさせる。

 

「ティガさん!」

『ウルトラマンティガ!』

 

そして紅葉はオーブリングを天に向かって掲げるとオーブリングの左右の部分が展開される。

 

「光の力……お借りします!!」

『フュージョンアップ!』

 

ウルトラマンとティガの姿が紅葉と重なると紅葉はウルトラマンとティガの姿が合わさったような姿「ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン」へと変身したのだ。

 

『ウルトラマンオーブ! スペシウムゼペリオン!』

 

戦闘BGM「スペシウムゼペリオンのテーマ」

 

オーブは飛行してマガパンドンの元へと行き、穂乃果達は家から少し遠く離れた位置ではあるが穂乃果の部屋からオーブとマガパンドンの戦いを眺めていた。

 

「あっ! オーブだ! 頑張れー!!」

「あれも怪獣なのかな……?」

「恐らくはそうでしょう。 でも、きっとまたオーブが倒してくれますよ!」

 

オーブはマガパンドンの元へと辿り着くと先ずは炎を消そうと両手を合わせて大量の水を噴射する「オーブ水流」を放つのだが……。

 

マガパンドンの炎は全く消えず、オーブはならばと思いオーブは両腕を広げてエネルギーを貯めてから放つ「スペリオン光輪」を自身の身長ほど巨大化させて放つが……マガパンドンの炎は直撃を受けたにも関わらずスペリオン光輪はあっさりと砕かれてしまった。

 

『水がダメなら氷ならどうだ!?』

 

するとオーブのインナースペース内にいる紅葉はオーブリングにティガのカードを再度読み込ませる。

 

『ティガさん!』

『ウルトラマンティガ スカイタイプ!』

 

さらに紅葉は別のカード……「ウルトラマンマックス」のカードをオーブリングに読み込ませる。

 

『マックスさん!』

『ウルトラマンマックス!』

 

そして再び紅葉はオーブリングを天高く掲げると今度は紫の姿の「ティガ スカイタイプ」と「ウルトラマンマックス」の姿が紅葉と重なり合い、オーブはティガ スカイタイプとマックスの姿が合わさったような「ウルトラマンオーブ スカイダッシュマックス」となる。

 

『速いやつ……頼みます!』

『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! スカイダッシュマックス!』

『輝く光は疾風の如し!』

 

オーブはその超スピードでマガパンドンの周りを残像が幾つも残るくらいに超高速で動き、右手を突き出して放つ冷凍光線「スカイダッシュブリザード」を全方向からマガパンドンへと放つ。

 

『スカイダッシュブリザード!!』

 

やがてマガパンドンとそのマガパンドンの作りだした炎の球体はスカイダッシュブリザードによって氷付けにされ、それを見た穂乃果達もオーブの勝利を確信したが……マガパンドンは内側からさらなる強力な炎を発生させてあっさりと氷を溶かしてしまい、それにはオーブも思わず驚いてしまう。

 

(なに!? もう時間もない、こうなったら最後の手段だ!)

 

オーブは地上に一度降りると再びスペシウムゼペリオンへと戻り、両手を広げてバリアである「スペリオンシールド」を展開しながらマガパンドンへと突撃し、「ティガ パワータイプ」の力も合わせてマガパンドンをこれ以上被害を増やさないためにも地球から遠ざけるためオーブはマガパンドンを宇宙へと力尽くで運び出す。

 

『シュアアアアアアア!!!!!』

 

しかし宇宙にまで運び出せたのはいいもののオーブの活動限界である3分が来てしまい、カラータイマーと瞳から光が消えるとオーブは力尽き……地上へと炎に包まれながら落下してしまう。

 

『ウッ……グァ……!』

 

最終的にオーブは地上へと落下してしまい、その場には巨大なクレーターが出来上がりオーブは紅葉の姿へと戻ってしまい、その中央には苦しみ悶える紅葉の姿があった。

 

「うあ……! ぐはぁ……! はぁはぁ……!」

 

するとそこへ……。

 

「お前の実力はこんなもんじゃないだろう? 紅葉……? 俺を失望させるな……」

 

そう言いながら現れたのはアロハシャツを着てサングラスをかけて氷が大量に入ったジュースを飲んでいるラグナだった。

 

恐らくラグナも熱かったのだろう。

 

紅葉はそんなラグナの格好に色々とツッコミたかったが正直、そんな元気などある筈もなく「ラグナ……!」と彼を睨み付けながら名を呼ぶのが精一杯だった。

 

「お前は光の戦士なんだろぅ……? だったらもっと頑張れよお前ぇ……! もっと俺を楽しませろよ紅葉くぅ~ん?」

 

嫌らしい笑みを浮かべながらラグナは紅葉の胸ぐらを掴みあげて立ち上がらせるとラグナは力いっぱいに紅葉を建物の壁へと投げつけ、壁に叩きつけられた紅葉は苦痛に満ちた声をあげて地面へと落下し、彼はそのまま気を失ってしまう。

 

「がぁ……!?」

 

そのままラグナは「マガパンドンはまたすぐに戻って来るぞ?」という言葉を残した後、彼は煙と共に消え去るのだが……。

 

「ゲホォ! ゴホォ!!?」

 

煙が口の中に入り込んだせいで咳き込んでしまうのだった。

 

また一方でオーブが地上へと落下してしまったのを部屋の窓から見ていた穂乃果達はというと……彼女達はオーブが負けてしまったことが信じられず、驚愕していた。

 

「そんな……オーブが……」

「負けた……?」

 

すると穂乃果が突然立ち上がり……「よし行こう!!」といきなり言いだし、その言葉を聞いた海未とことりは「まさかオーブのところに行くつもりじゃ……」と不安に思っていたら案の定穂乃果は「オーブのところに行くよ!!」と言って2人の手を引っ張り強引にオーブの落下した場所へと走って行くのだった。

 

「ちょっと穂乃果ちゃーん!?」

「なんでオーブのところに行くんですかー!?」

「だって放っておけないよ!」

 

穂乃果はそう言って海未とことりの2人を強引に外へと連れだし、オーブが落下したと思われる場所へと急いで向かって行くのだった。

 

尚、マガパンドンが少しとはいえ地球から離れたためか気温は先ほどよりも下がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして穂乃果達がオーブの倒れたと思われる場所へと到着するのだが……そこには当然、既にオーブの姿はなく、変わりにオーブが倒れたと思われる場所には巨大なクレーターが出来上がっており、穂乃果達はオーブはどこだろうと辺りをキョロキョロと探し始める。

 

するとその時、穂乃果が倒れ込んで気を失っている紅葉の姿を発見し穂乃果は「お兄ちゃん!?」と驚きの声をあげて3人は急いで紅葉の元へと駆け寄る。

 

「お兄ちゃん!! お兄ちゃんどうしたの!? しっかりして!!」

「穂乃果、大丈夫です。 紅葉はどうやら気を失ってるだけのようです! 兎に角、紅葉を連れて一旦穂むらへと戻りましょう!」

 

海未の言葉に穂乃果とことりは頷いて3人で紅葉を穂むらまで運び、彼を部屋のベッドへと寝かせた後、穂乃果は濡れたタオルを持って来てそれを紅葉の額に乗せ、彼女達は3人は紅葉の看病を行っていた。

 

「病院はどこも熱中症の患者でいっぱいみたいだから……紅葉くんしばらくはこのままだね……」

「熱中症の患者でいっぱいって……たった数分しかいなかったのにとんでもない被害を出しましたね……あの怪獣……」

 

もしもあのままオーブが地球からマガパンドンを遠ざけなければ一体どうなっていたことかと思うと恐ろしいと海未は考え、思わず身震いしてしまった。

 

一方で紅葉は……またあの時の……昔の夢を見ており、夢の中の紅葉はオーブニカを吹きながらそのメロディーに合わせて自分の隣で歌を口ずさむ少女と一緒に楽しげに過ごしていた。

 

だがある時、そんな2人の楽しげな光景を壊すようにマガゼットンが出現し、彼女を自分とマガゼットンの戦いに巻き込んでしまい、彼女を守れなかった時の夢を……紅葉は見ていた。

 

また現実の世界では穂乃果が「お兄ちゃん……」と心配そうな表情を浮かべており、紅葉の額に乗せていたタオルがすぐに乾いてしまったことに気づいた穂乃果はタオルを変えようとそれに手を伸ばした時、突然紅葉が穂乃果の手を握りしめたのだ。

 

「ふぇ!? お、お兄ちゃん……!?」

 

突然のことに穂乃果は思わず驚いて顔を赤くしてしまったのだが……その紅葉の手は非常に熱くなっており、穂乃果は「ちょっ、熱い熱い!?」と必死に紅葉の手を振りほどこうとする。

 

すると紅葉は目を覚まし、彼は穂乃果の手を離すと紅葉は辺りを見回しそこが自分の部屋であることに気づく。

 

「穂乃果……?」

「良かったぁ……。 海未ちゃんことりちゃん! お兄ちゃん目を覚ましたよ!!」

 

紅葉が目を覚ましたことに穂乃果はホッと安堵し、それを聞いた海未もことりも同じように「良かった……」と安心した表情を浮かべ、紅葉はベッドから起き上がって立ち上がろうとするが穂乃果に「まだ安静にしてないとダメだよ!?」と注意され無理矢理寝かされてしまう。

 

「ぐっ……。 そう、だな……しばらくは……」

 

紅葉はそこまで言いかけるとまた眠りに入ってしまい、穂乃果は「もう遅いし、海未ちゃんもことりちゃんもそろそろ帰った方が良いんじゃ無い? お兄ちゃんのことは大丈夫だから」と2人に言い、海未もことりもその通りだと思い彼女の言うように取りあえず今日は帰ることにした。

 

穂乃果と別れの挨拶を済ませた後、海未とことりの2人は穂むらを後にしたのだが……その帰る途中、ことりはフと気になったことを海未に尋ねてみた。

 

「ね、ねえ海未ちゃん……。 ことりの考えすぎかもしれないんだけど、オーブの消えた場所に紅葉くん倒れてたよね? それに穂乃果ちゃんから聞いた話だけど……あの鳥の怪獣が現れた時、紅葉くんがどこかに行った後にすぐにオーブが現れたって……。 だからもしかして……」

 

ことりがそこまで言いかけて海未はことりがなにが言いたいのかを察し、恐らくことりはオーブの正体が紅葉ではないのかと考えているのだろうが……海未はそれを否定した。

 

「それはあり得ないと思いますよ? あの大きさから推定するとオーブは約5万トン、質量法則の保存から言っても人間がオーブであることは考えられません……」

「うん、そっか……。 海未ちゃんがそう言うならきっとそうだよね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後、紅葉は未だに目を覚まさず、まだ熱もあったため彼は学校を休むこととなり、穂乃果は紅葉が心配だったがここで立ち止まっていたら紅葉に怒られると自分に言い聞かせ、絵里の新入生歓迎会の挨拶が終わった後、放課後に穂乃果達は午後4時からのファーストライブに向けてチラシをみんなで配って宣伝活動を行っていた。

 

「よろしくお願いしまーす!」

 

その中でも特に海未はあれだけ恥ずかしがっていたのに今ではすっかりと笑顔を振りまいてチラシ配りを行っており、それに感心した穂乃果やことりも負けてられないと思い3人はチラシ配りを頑張るのだが……一瞬だけ、穂乃果はどこか暗い表情を浮かべてそれを見たことりは小首を傾げて「どうしたの?」と穂乃果に問いかける。

 

「うん……。 折角の初ライブ……やっぱりお兄ちゃんにも見て貰いたかったなぁ……って思って……」

「穂乃果ちゃん……」

「でも! だからこそファーストライブを成功させないとね! この後に続くライブをお兄ちゃんにも見て貰うためにも!」

 

穂乃果はガッツポーズをしてそう言い放ち、それにことりも「うん!」と笑顔で頷き、2人は再びチラシ配りを再開する。

 

しかし……そんな彼女達の努力を嘲笑い、打ち消すかのようなタイミングでマガパンドンが再び活動を開始……マガパンドンは宇宙から再び地球へと向かって落下してきていたのだ。

 

それと同時に穂むらで眠っていた紅葉はそれを感じ取ったのか目を覚まし、外を見てウルトラマンとしての視力を使って上空を見上げると紅葉はこのまま真っ直ぐマガパンドンが地球へと戻って来ていることが分かり、紅葉は「クソ!!」と思わず壁を殴りつけてしまう。

 

そして紅葉はフッと部屋の時計を見ると時計の針は午後3時を刺しており、このままマガパンドンの被害が広まれば穂乃果達のファーストライブが中止になってしまうのではないかと思い紅葉はどうにかマガパンドンを倒す方法を必死に考える。

 

「せめて街の方から遠ざけることができれば……!」

 

紅葉は今所持しているウルトラフュージョンカードを全て取り出し、でマガパンドンに対抗できそうなカードがないかを見つめていると……フッとメビウスとタロウのカードに目が止まった。

 

「タロウさんとメビウスさんのバーンマイトは炎……。 炎には炎で……そうか! この手があった!!」

 

打開策を思いついた紅葉はオーブリングを取り出し、最初にタロウのカードをオーブリングにリードさせる。

 

「タロウさん!!」

『ウルトラマンタロウ!』

 

続いてさらにメビウスのカードを紅葉オーブリングにリードさせる。

 

「メビウスさん!」

『ウルトラマンメビウス!』

 

その後、紅葉はオーブリングを天高く掲げるとタロウとメビウスの姿が紅葉と重なり合い、紅葉はタロウとメビウスの姿を合わせたような「ウルトラマンオーブ バーンマイト」へと変身する。

 

「熱いやつ、頼みます!」

『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! バーンマイト!』

 

オーブへと変身した紅葉はマガパンドンのいる場所へと向かい、マガパンドンの元へと到着すると既にマガパンドンは昨日と同じくらいの空の高さで制止しており、マガパンドンはオーブの姿を見るや否や火の玉の中から幾つもの火球を放つ。

 

戦闘BGM「バーンマイトのテーマ」

 

『あいつ等の……穂乃果達のファーストライブの邪魔してんじゃねえ!! ライブが始まる前にお前を倒してやる!!』

 

オーブはそれを炎を宿した拳で弾き飛ばし、オーブは両腕で巨大な火球を作り出し敵に放つ「ストビュームバースト」をマガパンドンに向かって繰り出す。

 

『この一撃に怒りをこめて……! ぶっ飛べ!! ストビュームゥ……バァーストォ!!!!』

 

オーブの放ったストビュームバーストがマガパンドンに直撃して爆発するとマガパンドンの炎が吹き飛ばされ……炎の球体の中からマガパンドン本体が出現し、地上へと降り立つ。

 

『これが爆風消化ってやつさ!』

 

爆風消火とは爆弾を破裂させてその爆風で火を消したりすることのことであり、オーブはその要領でマガパンドンの炎を消し飛ばしたのだ。

 

そして姿を現したマガパンドンに向かってオーブはジャンプすると空中で何度もひねりや回転を加えてから繰り出す跳び蹴り「スワローキック」をマガパンドンに叩き込み、さらにマガパンドンの胸部に拳を叩き込む。

 

「クジャアア!!」

 

しかし負けじとマガパンドンもラリアットをオーブへと喰らわせ、それによって怯んだオーブに体当たりを繰り出してオーブを吹き飛ばし、倒れ込んだオーブに向かってマガパンドンは身体を回転させて左右の口から火球を放ち、オーブを攻撃する。

 

『デアアア!!?』

 

するとオーブの中にいる紅葉はタロウのカードを再びオーブリングにさせる。

 

『タロウさん!』

『ウルトラマンタロウ!』

 

続いて紅葉は今度はメビウスとは別のカード……「ウルトラマンマックス」のカードを取り出し、それをオーブリングにリードさせる。

 

『マックスさん!』

『ウルトラマンマックス!』

 

そして紅葉はオーブリングを天高く掲げるとウルトラマンタロウとウルトラマンマックスの姿が紅葉と重なり合い、オーブはバーンマイトからタロウとマックスの姿を合わせたような「ストリウムギャラクシー」へと姿を変える。

 

『最大級の爆発パワー、頼みます!!』

『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! ストリウムギャラクシー!』

 

挿入歌「オーブの祈り」

 

『宇宙の悪に立ち向かう光!!』

 

オーブはマガパンドンが放ってくる火球を手で弾き、そのままそっくりマガパンドンに火球を全て正確に打ち返し、自分の火球を喰らったマガパンドンは身体から火花を散らして倒れ込んで動きを止める。

 

そのままオーブはマガパンドンにマウントを取り、素早い動きで何発も拳をマガパンドンの頭部に叩きこんでいく。

 

『シュアアアア!!!!』

「グルアアアア!!!!」

 

しかしマガパンドンはオーブはどうにか押し退かし、体当たりを仕掛けるがオーブはそれを真正面から両手で受け止め、マガパンドンを両手で持ち上げるとそのまま投げ飛ばし地面へと叩きつける。

 

『ジュア!!』

 

叩きつけられて倒れ込むマガパンドンだが……マガパンドンはすぐさま立ち上がり、反撃しようとするがそれよりも早くオーブの繰り出された強烈な拳が右の嘴に叩きこまれ、マガパンドンは思わず悲鳴をあげてしまう。

 

オーブはマガパンドンの腹部に膝蹴りを叩きこんだ後、左腕をあげてエネルギーをチャージし、身体を一瞬虹色に輝かせた後、腕をL字に組んで放つ必殺光線「ストキシウムカノン」をマガパンドンへと撃ち込む。

 

『これで終わりだ!! ストキシウムカノン!!』

「グルアアアアア!!!!」

 

しかしマガパンドンはそれでも尚、光線を受けながらこちらに向かって進行し始め……オーブは一瞬それに驚くが……オーブは諦めずマガパンドンに光線を撃ち込み続け……その結果、マガパンドンは遂に力尽き、倒れ爆発四散した。

 

「ギシャアアアアアア!!!!?」

 

その後、紅葉は倒したマガパンドンの破片にオーブリングをかざすとその破片が粒子となり1枚のウルトラマンのカード……「ウルトラマンゼロ」のカードへと変わった。

 

「マガパンドンを封印していたのは、ウルトラマンゼロさんでしたか! お疲れ様です! さて、それじゃ行きますか!」

 

また同じ頃、ラグナもダークリングを使いマガパンドンのカードを回収しており、ラグナは「マガタノゾーア」「マガゼットン」「マガバッサー」「マガグランドキング」「マガジャッパ」「マガパンドン」のカードを手に持ち見つめ……不気味な笑みを浮かべていた。

 

「感謝するぜ? これで全ての魔王獸は揃った……。 あとは……クフフフ……!! フフッゴホォ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で音ノ木の方では怪獣の騒ぎがあったものの即座にオーブが倒したために中止になるようなことはなく、ヒデコ、フミコ、ミカの通称ヒフミトリオの3人も手伝ってくれたおかげで準備も問題なく進んでおり、ライブの時間が近づくと穂乃果、海未、ことりの3人は衣装に着替え既に彼女達はステージへとあがっていた。

 

最も海未が衣装に着替えた際にスカートの下に恥ずかしがってジャージを履くというトラブル(?)がありはしたが……。

 

尚、まだステージのカーテンは閉まっており、今はまだ穂乃果達にはライブに来てくれたお客さんの姿は見えていなかった。

 

「……いよいよだね……!」

 

穂乃果が小さくそう呟くとことりは「うん」と頷いたのだが……穂乃果は隣で海未がガチガチに緊張していることに気づくとそんな彼女の震えた手を安心させるように握りしめ、穂乃果はことりとも手を繋ぐ。

 

「大丈夫! 私達がついてるから!」

「穂乃果……」

 

そんな風に自分を励ましてくれる穂乃果を見て安心したのか、海未は少し落ち着きを取り戻した。

 

「でも、こういう時なんて言うのかな?」

 

とその時、ことりが疑問に思ったことを口にすると穂乃果は海未とことりの手を握ったまま「μ's、ファイト、オー!!」と両腕をあげてかけ声をあげるがそれを海未に「それでは運動部みたいですよ?」とツッコまれてしまい、穂乃果も「だよね~」と思わず笑ってしまう。

 

とそこで「あっ、思い出した! 番号言うんだよ確か!」とこういう時に言う言葉を思い出し、ことりも「面白そうだね!」ということで3人は番号を言っていくことに。

 

「じゃあ行くよー!! 1!」

「2!」

「3!」

 

それぞれが番号を言い終わり、穂乃果達は互いを見てついつい笑ってしまい、穂乃果は「μ'sのファーストライブ、最高のものにしよう!」と宣言すると海未とことりも力強く頷き、ライブ開始の音が鳴るとカーテンが開き……彼女達は会場をワクワクした様子で見ると……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには……誰もいなかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰1人として……いなかったのだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん、頑張ったんだけど……」

 

そこでミカが必死に客を集めようと頑張ったのだが……結局、誰1人として来なかったことを謝罪し、穂乃果は誰もいないステージを見て唖然としていた。

 

そんな穂乃果を見て海未やことりも彼女と同じような表情を浮かべ、チラシ配りから帰ってきたミカも結局誰も呼ぶことができず、穂乃果は泣き出しそうになるのをグッと堪えて笑みを見せる。

 

「そりゃそうだ! 世の中そんな、甘くない!!」

 

だが、すぐにまた泣き出しそうになってしまい……ことりや海未も辛そうな表情を浮かべてしまう。

 

「なんで……あいつ等、あんなに頑張ったのに……」

 

また紅葉はこっそりと講堂の中を伺っており、彼もまた誰もライブを観に来ていないことに衝撃を受けていた。

 

「せめて……せめて俺だけでも観に行かないとな……」

 

紅葉はそう言って講堂へと入ろうとしたのだが……その時、こちらに向かって誰かが走って来ていることに気づき、その人物を見た紅葉は目を見開き……口元に笑みを浮かべ「そうか、そうだったな」と呟き講堂へと入る。

 

「穂乃果!! 海未!! ことり!! 忘れたのか……お前等の1番のファンの顔を!!」

「フォ……じゃない! 紅葉!?」

「紅葉くん!?」

「お兄ちゃん!?」

 

学校を休んでいる筈の紅葉が来たことに穂乃果達は驚き、海未は「ファンってもしかして紅葉のことですか?」と問いかけるが紅葉は首を横に振る。

 

「俺は強いて言えばファン0号ってところかな? 俺が言ってるのは彼女のことさ……」

 

そう言いながら紅葉が講堂の入り口に目をやり、釣られるように穂乃果達もそこに視線を映すと丁度そこへ息を切らして走ってきた花陽が講堂へと入ってきたのだ。

 

「花陽ちゃん……?」

「あ、あれ? ライブは……? あれぇー?」

 

そんな花陽を見た穂乃果はどこか一瞬嬉しそうな表情を見せた後、高く言い放った。

 

「やろう! 歌おう! 全力で!! だってその為に今日まで頑張って来たんだから!! 歌おう!!」

「「……っ!」」

 

穂乃果のその言葉に海未もことりも力強く頷き、彼女達はたった1人だろうが観客の為に……全力でライブを行う。

 

ライブの曲は……「START:DASH!!」

 

またライブを行っている時、途中で凛も入ってきて花陽と一緒に思わず彼女達のライブに見惚れてしまい……さらに静かにこもまた講堂の中へと入ってライブをこっそりと見ており、また講堂の外では真姫と希がおり、音響室には絵里が来ていた。

 

そしてライブが終わると凛と花陽、紅葉、途中で入ってきた真姫、ヒフミトリオは最後までライブをやり抜いた3人に拍手を送り、穂乃果達もとても嬉しそうにしていた。

 

するとそこへ絵里が階段を降りながら現れ……絵里は穂乃果達に向かって「どうするつもり?」と問いかける。

 

「……続けます!」

 

その問いに穂乃果は力強くそう答え、その返答に笑みを浮かべ紅葉は「だよな」と呟いた。

 

「なぜ? これ以上やっても意味は無いと思うけど……?」

「やりたいからです!! 私、もっともっと歌いたい、踊りたいって思ってます!! きっと、海未ちゃんやことりちゃんも……。 こんな気持ち、初めてなんです! やって良かったって本気で思えたんです!! 今はこの気持ちを信じたい、このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない……。 でも、一生懸命頑張って届けたい! 今、私達がここにいるこの想いを!!」

 

穂乃果はそう高らかに宣言し、そして……。

 

「いつか……いつか私達、必ず……ここを満員にしてみせます!!」

 

拳を強く握りしめ最後にそう言い放ち、講堂の外にいる希は「完敗からのスタートか……」と呟いた後、講堂を去って行くのだが……紅葉はその超人的な聴力で希の声が聞こえていた。

 

「確かに完敗かもしれない……。 でも、失敗じゃない……!」

 

紅葉は新たに決意した穂乃果達を見てそう言いながら笑っていた……。

 




紅葉
「今日は穂乃果の誕生日だ!! おめでとー!!」

穂乃果
「えへへ、ありがとうお兄ちゃん!」

紅葉
「あとで海未達も呼んでパーティーもやるからな! ちゃんとプレゼントもあるから楽しみにしといてくれ!」

穂乃果
「わーい!」

紅葉
「それじゃやることやろうか! サブタイを探せ! のコーナー!」

穂乃果
「いぇーい!」

紅葉
「いやそれにしても良かったなファーストライブ……」

穂乃果
「ホント!?」

紅葉
「あぁ、3人とも可愛かったしな!」

にこ
「っていうか……やっとの私の名前出たわね……。 全く4話までかかるとかなに考えてんのかしらこの作者は……!」

紅葉
「それはほら、にこ先輩弄られキャラだから!」

にこ
「だぁれが弄られキャラよ! ったく、それより今回のサブタイは?」

紅葉
「今回のサブタイは俺がマガパンドンの炎を吹き飛ばす時に言った帰ってきたウルトラマン第46話の『この一撃に怒りをこめて』だ!!」

穂乃果
「みんな分かったかな? そう言えばお兄ちゃんとラグナさん率高いよねこれ……」





ちなみに自分は……穂乃果ちゃん押し
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