Devil of a child   作:神崎 真由

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第四話 永遠に共にあるには

その頃、綾子は嶋田さんがいるホテルに来ていた。

 

「こんにちは、あんたが嶋田さん?」

 

「はい。派手な格好の巫女さんってあなたですか」

 

「あってるわ。私、松崎綾子」

 

「松崎さん、宜しくお願いします」

 

嶋田さんは頭を下げた。

 

「とりあえず、これ持っといて」

 

私は御札を彼に渡した。

 

話聞いた感じだと家に問題があるだけっぽいし、これで問題ないでしょ。

 

こんな楽な仕事で給料出るなんて、今回はラッキーだわ。

 

 

 

夜十時、何だかんだでお酒を飲んでいた。

 

別に、私が勝手に飲み出したわけじゃないのよ。

 

一応、仕事中だしってことで断ったんだけど、嶋田さんが強く勧めるから仕方なし。

 

一人で飲むのもつまんないもんねえ。

 

にしてもコイツ何なの、潰れんの早すぎ。

「酔うの早すぎません?」

 

「まっだ、よおてませんよお~」

 

クダ巻いて酔ってないもなにもないわよ。

 

つまんないのー。

 

でもタダでお酒飲めてるんだし、良しとするか。

 

 

 

1瓶飲みきって、そろそろ自分のとったホテルの部屋に戻ろうとしたとき。

 

「…………ナ…………カ、ナ……」

 

「カナ?寝言?」

 

彼女は確か、瞳さんだっけ?

 

別の女の夢見るなんて、いただけないわね。

 

ふと、背後に気配を感じた。

 

嫌な感じ。

 

振り返っても振り返らなくてもヤバイ。

 

根拠は女の勘。

 

仕事なのに酒飲んだ罰?

 

「はぁ……、ついてないわねえ」

 

振り返った。

 

近くに女の顔。

 

「ヒッ…………」

 

奇跡的に大きな声を上げずにすんだ。

 

しかし、目が合ってしまった。

 

不気味だった。

 

なんとも言えない顔をしている。

 

愛と憎しみも併せ持った表情。

 

隣の男は起きない。

 

「冗談じゃないわよ…………」

 

目を逸らせば負ける。

 

私一人なら、九字でなんとかして逃げるけど、二人じゃ無理。

 

睨み合ったまま朝を迎えた。

 

朝日が顔を出した頃、その女は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

調査二日目、朝。

 

ベースには安原、滝川、ナル、リン、綾子、麻衣、綾子がいた。

 

「どういうことよ」

 

剣呑な声の綾子さん。

 

何があったのかと真夜はヒヤヒヤする。

 

「変な女の霊が出て、朝まで睨み合ってたの!聞いてないんだけど、あんなの出るって」

 

ナルが綾子さんに視線だけよこす。

 

ちょっと怒ってる?

 

あ、これはデータ撮り損ねたからだな。

 

「巫女なんだから、なんとかできないのかよ」

 

ぼーさんの発言で、綾子さんが目の前の金髪を睨みつける。

 

「はあ!?私一人しかいないんだったらなんとかしたわよ。戦力になんない男一人つれて逃げなきゃいけないのに、最低戦力になるやつ二人は必要よ!」

 

ふんっとぼーさんは横を向いてしまう。

 

綾子さんもツンとしてベースを出ていく。

 

私は彼女を追いかけた。

 

「綾子さん」

 

「なによ」

 

「想定外だったんです」

 

「はあ?」

 

綾子さんが意味がわからないという顔をする。

 

「出るって分かってたら、綾子さん一人で行かせたりしません、ナルは」

 

「新米のあんたに何がわかるっていうのよ」

 

「出るって分かってたら、ナルならカメラの準備をしないはずありません」

 

綾子さんの表情が柔らかくなる。

 

「新米の癖によくわかってるじゃない。こういう仕事は予想外な事が起きることの方が多いもの、ナルの想定外なら仕方ないわ」

 

よかった、機嫌がなおって。

 

後ろからとたとたと足音が聞こえた。

 

「綾子」

 

麻衣さんだった。

 

声の響きが不安げで。

振り返り、私は笑顔を見せる、大丈夫だと示すように。

 

 

少し話してから三人でベースに戻った。

 

「何してたんだよ」

 

ぼーさん、そろそろ黙っておけばいいのに。

 

「秘密」

 

即答した綾子さん。

 

こりゃあ根に持ってるなあ……。

 

「麻衣なら教えてくれるよな」

 

「えー秘密っ」

 

麻衣さんにも裏切られ沈むぼーさん。

 

「本題に入る」

 

ナルの声で、皆がビシッとなる。

 

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