城下町のダンデライオン 長男のドタバタ生活 作:てこの原理こそ最強
チュンチュン
朝、この頃いつも同じ時間に目が覚めるから目覚ましがいらない
いつも通り6時に起きたが今日はここからがいつもとは違った。妹の2人がオレの布団に入っているのだ
オレは2人を起こさないように布団から出て制服に着替え部屋を出て階段を降りリビングに入る
「おはよう母さん」
「あらおはよう神君」
うちは朝はいろいろと戦争だから早起きした方がいい
少し経つと
「おはようお母さん、神君」
「おはよう葵」
「おう、おはよう葵」
オレの双子の妹の葵が入ってきたのだ
「葵は洗濯当番だっけ?手伝おうか?」
「ううん、神君はそのままお母さんを手伝ってあげて」
「了解」
「2人ともありがとうね」
葵は洗濯しに行った
そのすぐ後ドタバタと複数の足音が聞こえる
「始まったな」
「そうね」
その中朝ごはんの支度をしていて7時を少し回った時2階から勢いよく駆け下りる足音が聞こえて、リビングからのぞいてみるとトイレの前では
「おい遥、早くしてくれ。輝がもう限界だ」
「兄上、ぼ…僕はまだ我慢できます」
洗面所では
「もうお父さん鏡見れないよ〜ちょっとつめて」
どうやら父さんと妹たちが鏡を取り合ってるようだ
このようにうちは大家族なのだ。だから毎朝トイレや洗面台が戦争である。それを回避するためにオレは早起きをしている
ようやくみんながリビングに集まり朝ごはん
「はいよお待たせ」
「神君ありがとう、今日はお母さん特性野菜オムレツです。みんな残さず食べるように!」
『はーい』
みんな一斉に食べ始める
「うぇ、やっぱりグリーンピース入ってる」
5女の光
「好き嫌いしてると身長伸びないわよ」
次女の奏
「兄上、僕は好き嫌いないから大きくなれますよね」
4男の輝
「あぁそうだな、栞よく噛んで食べろよ?」
長男のオレ
「うん」
6女の栞
「あ、そういえば、トイレットペーパーもうストックがないよ」
3男の遥
「今週の買い物当番誰だっけ」
4女の岬
「修ちゃんじゃなかった?」
3女の茜
「あぁオレか、今日帰りにでも買ってくるよ」
次男の修
「修くんお願いね」
長女の葵
「親孝行な子たちで助かるわ〜」
「いえいえ〜」
うちは4男6女計12人で暮らしている。でも食事の時会話が途切れないのはいいことだと思う
てな感じで騒がしくはあるが楽しく生活している。ここまでなら普通の大家族なのだがうちは少し特殊なのだ
「もう総ちゃん!早く食べて!また車待たせちゃうから!」
母さんが新聞を勢いよく取り上げる
「なんで王冠してんの…?」
「あ、いや、間違って持って帰ってきちゃって、せっかくなんで…」
「パパなんか王様みたい!」
「あの、一応本物なんだけど…」
そうなんです、うちの父さんは国王なんです
そんなんで父さんを母さんとオレ、葵、栞で見送る
ちなみに栞はオレがおぶっている
「じゃあ行ってらっしゃい」
「そうだ、今日は夕方には帰りますから」
「オッケー」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
父さんが乗った車を見送り
「みなさん毎朝騒々しくてすいません」
「すいません」
オレが通行中の方に謝ると栞も謝ってくれた
騒々しい朝を過ごし今はオレ、葵、修、奏、茜の5人で登校している
すれ違う通行人の人たちに挨拶して行くが茜は極度の人見知りで葵の背後に隠れる
「相変わらずねあんたの人見知り」
「奏、それくらいで」
「というか奏さんや、離してくれませんかね」
「嫌です♪お兄様♪」
奏は極度のブラコンだ、しかもオレに対してだけ
まったく兄離れしてほしいものだ
「ていうか奏、時間大丈夫か?」
「あー!生徒会に遅れる!じゃあお先に」
「んじゃオレも、また学校でな」
奏と修は行ってしまった
「ほら茜も行くぞ」
監視カメラに縮こまる茜に言う
「茜行こ?」
「でも監視カメラがー!」
「ならオレが盾になるから」
オレと茜の身長差なら茜がオレの背後にいれば見えないだろう
「神ちゃんありがとう!」
その後学校が始まる5分前に着いた
ー放課後ー
「おーい茜ー」
「迎えにきたよ」
茜の教室の前で茜を呼ぶと
『きゃー!葵様と神様よー』
すっごい歓声だ
「神にぃ!」
集団の中からやっとのこと抜け出すとそこには茜の友達の花蓮がいた
昔から茜と遊んでくれていたからオレら兄妹とも知り合いなんだ
「よう花蓮、これなんとかしてくれ」
「ムリだよ、2人ともこのクラスでも人気だからね〜」
「そうなのか…?」
「あたしも神にぃのこと尊敬してるよ♪」
「そっか、ありがとな」
尊敬されて嫌なわけじゃないからそう言って花蓮の頭を撫でてやる
妹も多いからこれが癖になってしまっている
「〜///」
すると花蓮は顔を赤くする
「ん?あ、わりー いつもの癖で」
「あ…いや、大丈夫だよ」
「じゃあまたな」
「うん、バイバイ」
オレは葵と茜と一緒に帰って行く
ー帰り道ー
「お姉ちゃんも神ちゃんもすごいね」
「そうかな?」
「そうか?」
「そうだよ!あそこまで人を集めちゃうんだから」
さっきのことを話しながら信号待ちをしていると茜が後ろから走ってきたやつとぶつかった
「ご、ごごごごめんなさい、背中に目がなくて」
「ひったくりよー」後ろから声が聞こえる
「ちょっと行ってくる」
「大丈夫?」
「うん!正義は勝ーつ!」
茜は自分の"能力"を使い勢いよく飛び出して行った
「はぁ一応オレも行ってくる」
「うん、お願いね」
茜を追って行くとそこには倒れてのびているひったくりと顔を真っ赤にしている茜がいる
ーその夜ー
『いやーこんな茜様の初々しい様子を見れるのもサクラダファミリーニュースならではですね』
昼間の茜がひったくりを捕まえた事件がニュースとなってテレビに映っているのだ。あの後茜は記者から質問攻めにあい、そこで恥ずかしがっているシーンが今はテレビで流れていた
「いいなー、茜ちゃんテレビに映って」
光は羨ましそうに茜に言う
その後に来年の国王選挙に向けての人気投票についてはなしているようでオレは晩ご飯の手伝いをしながら聞いている。なぜかオレと葵が人気らしい。どうせ長男長女だからだろう
そんなこんなしていると父さんが帰ってきた
「あらほんとに早かったのね」
「はい。お前たち週末は空いているか?」
「特にないけど」
「どっか連れてってくれるの?」
光は期待を込めて聞く
「いや、急だがお前たちのテレビ出演が決まった」
「え…?」
オレたち兄妹はなぜかテレビに出るらしい
茜大丈夫か…?
そんなこんなで今日は終わった
ー余談ー
オレが寝ようとすると布団が盛り上がっていることに気づく。めくってみると
「はぁ…こら岬、自分の部屋に戻れ」
「えーやだー神にぃと寝るー」
「わがまま言わない。もうそんな歳じゃないだろ」
そう、奏もそうだが岬も極度のブラコンなんだ
しかもこっちもオレに限って…
「やーだー、一緒に寝るー」
「まったく、今日だけな」
「そんなこと言っていっつも一緒に寝てくれる神にぃだーい好きー♪」
「はいはいありがとね」
オレは妹に甘いらしい、いつも最後は許してしまう